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石原慎太郎が踏んだ虎の尾。

2012/11/01(Thu) 12:33

石原慎太郎都知事が辞職した。任期は約2年半残っている。聞けば、新党を結成し、衆院選に出馬するそうだ。なんだか釈然としない。あえて指摘するが、民主党野田総理は『近いうちに』と衆院解散を仄めかしてはいるものの、明確な時期までは明言していない。つまり、次期衆院選の明確な時期すら決まっていないのに国政に打って出ると都知事を辞めたのである。しかも、2年半も任期を残してである。このまま解散せずにいれば、衆院選は2013年夏ごろ開かれる予定であるが、石原慎太郎は、まさか、ここに照準を合わせているわけではないだろう。


石原新党:都知事辞職、衆院選出馬を表明 後継は猪瀬氏
http://mainichi.jp/select/news/20121025k0000e010185000c.html

毎日新聞 2012年10月25日 15時10分(最終更新 10月25日 23時09分)


東京都の石原慎太郎知事(80)は25日、都庁で開いた緊急記者会見で「今日をもって辞職する」と述べ、新党を結成し党首として次期衆院選の比例代表に出馬すると表明した。会見後、都議会の中村明彦議長に辞表を提出した。石原氏は、たちあがれ日本の国会議員や民主党を離党した無所属議員らが新党に参加予定とし、橋下徹大阪市長が率いる日本維新の会とも「連帯、連携する」と言及。後継は「猪瀬さんで十分」と猪瀬直樹副知事(65)を指名した。都知事選は12月9日か16日に実施される公算が大きい。

会見で石原氏は「命のあるうちに最後のご奉公をしたい」「日本を支配する、硬直した中央官僚の支配制度を変えないと駄目だ」と述べ、新党の政策として中央集権体制の打破や現憲法の破棄などを挙げた。「(新党の結成は)今日でも明日でもやる。準備はできている」とも話し、たちあがれ日本の政治塾生30?40人の中からも候補者を擁立するとした。

また、次期衆院選で自民党が過半数に届かないながらも第1党になると予測したうえで「今の自民党は評価していない」と発言。野田政権の原子力政策にも「緻密な計画を練って何%依存すべきか論じたらいい。それもなしに30年代でゼロにするなどというのは提案にもならない」と批判し、民主、自民両党に対抗する第三極の立場を強調した。維新との関係についても「連合になるかは分からないが、あるステージになればそうなるかもしれない」と連携に意欲を示した。

任期を約2年半残して知事を辞職することには「仕方ない。都民のためにもっと役に立つ仕事をしようとしてるんだから」と理解を求めた。「私が総理大臣になることは全くない」とも話した。

石原氏とたちあがれ日本の平沼赳夫代表は25日夕、同党本部で会談。その後、平沼氏は記者団に対し、30日の拡大支部長会議で解党を正式決定し、11月上旬に石原新党を発足させる考えを示した。

たちあがれ日本に所属する衆参の5議員全員が参加することも表明。同党以外からも「現職議員何人かの参加が決まる可能性が大きい」と強調した。

石原氏はその後、無所属の亀井静香前国民新党代表とも都内のホテルで対応を協議した。

石原氏は68年の参院選で自民党公認で初当選。72年に衆院にくら替えし、環境庁長官、運輸相などを務めた。95年に議員辞職した後、99年の知事選に無所属で出馬し当選。11年4月の統一地方選で4期連続当選を果たした。任期は15年4月まで。【清水健二、佐々木洋、坂口裕彦】

--転載ここまで--


どうみたって、都知事を辞職するタイミングではない。衆院解散の時期が明確なわけでもなく、任期4年の半分以上を残して都知事を辞職するというのは合点がいかない。

あまり、報道が触れたがらない部分に、実は答えがあるのではないか。そう思い、石原慎太郎の辞任会見をあますところなく見た。そんなこんなで、『もしかしたら、石原慎太郎は何某かの虎の尾を踏んでしまったのではないか』と思い至ることになった。以下に埋め込んだ動画は質疑応答までの25分間であるが、これで十分である。


石原 慎太郎都知事辞任表明会見(質疑応答前まで)


14分10秒~

それから、まあ、私がね、代議士のころから取り組んできた、あの横田の基地の問題。みなさん、行ったことないでしょう。横田覗いたことある人いるかい?ああ、一人いた。そんなもんだよ。行ってみろよ、みんな。日本で一番長いランウェイを持った飛行場がアメリカ軍に占領されっぱなしでもある。これをね、なんで活用できないんですか。日本の航空事情はね、あと五年経ったら満杯になるんですよ。世界の空からのアクセスってのはね、経済を支える大きな大きな一つの由縁なんだ。さんざんやってきたけれど、外務省が怖がって動かない。谷内くんみたいなしっかりした次官でも、最後になると彼でも声を潜めて、『石原さん、国防総省(ペンタゴン)だけは刺激しないで下さい』

--文字起こし終わり--


石原慎太郎が都知事に初当選した1999年東京都知事選挙 - Wikipediaでは、「横田基地返還」を政権公約に掲げていた。全面返還とはいかないまでも、ランウェイ3353×60メートルを誇る横田基地と民間飛行場を合体させた軍民共用化を打ち出していた(羽田空港は3000×60メートル二本と2500×60メートル二本)。

横田基地 - Google マップ

横田基地 - Google マップき


もしかしたら、石原慎太郎は横田基地の軍民共用化を推し進めようとした結果、都知事を辞めさせられたのではないか。

さらに気になったのが、南鳥島のレアアースの件である。南鳥島の専管水域に眠るレアアースを都が開発しようとしたところ、国が認めなかったことを石原慎太郎は辞任会見の最後の方で触れている。

南鳥島 - Google マップ

19分4秒~

それから、おそらく日本の政治家の中で南鳥島行ったことあるのは私一人だけと思う。私は、ある可能性があるとおもって行ったんだ。そしたら、プラスα、とんでもないことが分かった。

南鳥島というのは太平洋トラフに乗っかかってて、元々はタヒチの近くにあった島なんですよね。それが、10億年かかってずっと動いてきて、日本の東南端にぽつんとある。周りに専管水域があって。

自衛隊も駐屯していますけれど、島が小さすぎて物が運べない、今度港を作らなきゃという話、ジェット機も発着できるようなランウェイも作らなきゃいけない。

とんでもないことがあそこでわかった。それはね、あそこの海にはレアアースがいっぱいある。これを開発しようと思っても、わずかな開発費でね、調査だけで一年間で20億円ぐらいで済むんですけれど、通産省がやらせない。通産省の総務係の課長だか部長がね、他のプロジェクトやっているものだから、それを許さない、こういう馬鹿な事態がある。

あそこでね、レアアースが採れるようになったら、日本はなにもシナにペコペコする必要はなくて、日本は助かるんです。開発技術だってある。それをやろうと思っても、国は本気になって乗ってこないし、政治家がそれを号令することもない。

まあ、とにかくね、東京が思いついて、東京の発想でやろう思っても、国は知らん顔する。やれば、国民全体のためになることなのだ。

--文字起こし終わり--

南鳥島でレアアース発見 日本は資源大国になれるのか : J-CASTニュース
http://www.j-cast.com/2012/06/29137676.html?p=all

加藤教授らは、国際共同研究などで採取された南鳥島周辺のEEZ内の海底堆積物のボーリング試料を分析した結果、南鳥島の南西約300キロメートル、水深約5600メートルの海底の泥に最大約1700ppm、平均約1100ppmの高濃度でレアアースが含まれることを突きとめた。
「レアアースを含む泥の厚さは、現在確認できるものとして10メートルほど」(加藤研究室)あり、濃度や層の厚みなどから推定されるレアアースの埋蔵量は約680万トンで、日本が1年間に消費するレアアース(約3万トン)の「約220年分が見込める」という。

---------------------抜粋


石原慎太郎はなぜ、このタイミングで都知事を辞職したのか。解散総選挙も『近いうち』にする訳がないw今日本のトップにいるのは希代の嘘つきである。石原慎太郎、齢80歳。2013年夏ごろの次期衆院選に出るために都知事を辞めたのか。本当は、横田基地、もしくは南鳥島というアメリカの虎の尾を踏んで辞めさせられたというのが真相ではなかったか。
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