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大阪個室ビデオ店放火事件の再考察 ◇ 第4回公判

2009/10/21(Wed) 06:40

大阪個室ビデオ店放火事件の再考察


(関連)
大阪個室ビデオ店放火事件の再考察 ◇ 初公判 その1
大阪個室ビデオ店放火事件の再考察 ◇ 初公判 その2
大阪個室ビデオ店放火事件の再考察 ◇ 第2回公判 第3回公判


【個室ビデオ店放火殺人第4回公判詳報(1)】被告「とにかく火を付けていない」
2009.9.28 12:26
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090928/trl0909281229002-n1.htm

 《大阪市浪速区の個室ビデオ店に放火し、16人を死亡させたとして殺人と放火などの罪に問われた小川和弘被告(47)の第4回公判が28日午前10時、大阪地裁(秋山敬裁判長)で始まった。小川被告は黒いTシャツとグレーのズボン姿で入廷、弁護人の前に着席した》
 裁判長「本日の審理ですが、(小川被告の)知人の証人尋問を予定していましたが、検察官、証人の所在は把握できましたか」
 検察官「所在は判明しておりません。もう少し所在捜査をしたいと思います」
 《小川被告が事件当時、行動をともにしていたという知人男性が行方不明になっているようだ。検察側が所在捜査を尽くす方針を示したため、知人の証人尋問はとりあえず延期。この日はその後のスケジュールに従い、取り調べの任意性に関連する証拠調べと、被告人質問が行われることになった》
 《検察側は、小川被告が勾留中に投与されていた睡眠薬のデータ、取り調べ時間と接見時間の一覧表を提出。弁護側は、検察官調書▽接見の様子を記した報告書▽新聞記事-を申請した。弁護人はまず、検察官調書を朗読する》
 弁護人「私(小川被告)は知人のキャリーバッグを引いて持っていっていないし、(自分がいたビデオ店の)18号室にも入れていない。火も付けていない。尊敬している先生(知人)のキャリーバッグになぜ火を付けないといけないのか。証拠を見せてほしい」
 弁護人「私が検察官に話したことを訂正させてほしい。(当時室内で)たばこをふかしながらウトウトしていたら、煙のにおいで目を覚ました。室内は霞がかかったような様子だった。その時、フィルターまで燃えていたたばこが室内に落ちていた。フィルターまで燃えていたので、そこから火が出ることはありません。18号室で火事が起こったとは思っていません」
 《小川被告は静かに調書の朗読に耳を傾けている。ここから調書は、検察官と小川被告の一問一答の朗読に移る》
 検察官「訂正個所は、キャリーバッグの持ち込みと、火を付けた、という部分でいい?」
 被告「はい」
 検察官「これまで私にバッグに火を付けたと話していたよね」
 被告「はい」
 検察官「なぜ火を付けたと話したの」
 被告「分かりません。私には(火を付ける)動機がありません」
 検察官「なぜ今になって、火を付けていないと言い出したの」
 被告「とにかく火を付けていない」
 検察官「以前に取り調べで、店内の様子や店員との会話を話しているけど、記憶通りで間違いない?」
 被告「間違いありません」
 検察官「(これまでの取り調べを)11通の調書にしたけど、記憶通りに話したので間違いない?」
 被告「はい。間違いありません」
 検察官「私が取り調べの前に、必ず言っていたことがあるけど覚えている?」
 被告「黙秘権。警察と検察は違う組織だから、警察(の取り調べ)とは違うことを話しても構わない」
 検察官「その意味は分かってくれていたよね」
 被告「はい」
 検察官「有利になるから話して、とは言ってないよね」
 被告「ありません」
 検察官「他に付け加えることは」
 被告「キャリーバッグは知人に返した。知人が自分の部屋に持って入ったと思います」
 《続いて弁護人の接見状況を記した報告書を朗読する。これによると、弁護人は事件直後の10月1日に初めて接見。3日に弁護人に選任されたという》
 弁護人「(小川被告は)当初は認めていたが、真実を話すようにアドバイスすると、4日に『人を巻き込むつもりはなかった』と話した。その後の接見でも、この発言は変わらなかった。15日になり、『僕と一緒に死んだらごめんなさい』と供述した、調書の訂正を求めたが聞いてくれなかった、と明かした。矛盾しているため、その後も執拗(しつよう)に尋ねると、『本当はティッシュを丸めて火を付けたことはない』と言った」
 《弁護人はその後、事件発生や小川被告の供述の変化を伝える新聞記事を証拠として提出。続いて被告人質問が始まった》
 裁判長「被告人は前へ。証言台の前に座って答えてください」
 《裁判長に促され、一礼して席に着く小川被告。やや神経質なのだろうか、目の前にあるマイクをつかみ位置を調整した。被告人質問は小川被告の経歴から始まった》
 弁護人「最初に就職した飲料会社は長続きしたか」
 被告「いや、昭和55年が高校を卒業したときで、その年の夏が冷夏でジュースが売れなくて、安定していないから、母が『もうやめて…』」
 弁護人「景気のせいで、ということか」
 被告「(ボーナスも)金一封でしたんで、4カ月くらいで辞めました」
 《弁護人の質問に対し、小川被告はできるだけ細かく、正確に答えようと務めている様子で、弁護人が『答えだけでいいですよ』と諭す場面もあった》
 弁護人「その後、結婚して子供も2人できた。このときの状況はどうですか」
 被告「質問の意味が分からない」
 弁護人「このときの家庭生活はどうだったかという…」
 被告「ああ、自分としては幸せでした」
 《一方の弁護人も、『その時どうだったか』『その後はどうしたか』という尋ね方が多く、小川被告が答え方に戸惑うことも》
 弁護人「次は(ビデオ店に一緒に行った)知人と知り合った経緯を尋ねます。昨年の9月28日ですね、この日はどういう目的で家を出ましたか」
 被告「やることがなくてフラフラして。最初は道頓堀に行って、生活保護を受けているからだめなんですが、競馬の馬券を買ったり、パチンコに行ったり」
 弁護人「知人と会ったのはどういう状況だったの」
 被告「心斎橋の靴屋の前やと思うけど、そこで手相ですか、それと色紙を広げていてすごい目立っていて、気になったんで『当たるん?』と聞いて。『けっこう悩んでるやろ』『分かるんですか』という会話をした」
 弁護人「色紙を書いてもらったんですね」
 被告「はい。『幸せいっぱい』とか、なんか…。お金は2000円くらい払いました。その後、食事に行って、1人で色紙を見ながら、にやにやしながらご飯を食べて…」
 弁護人「食事の後、また知人のところに行きましたね」
 被告「あー、行ってます」
 《ここで小川被告が『ちょっとすいません。おなかが痛いです』と発言。裁判長の許可を得て、一時退廷した》


【個室ビデオ店放火殺人第4回公判詳報(2)】燃えたバッグ「確かに返したはず…」
2009.9.28 17:34
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090928/trl0909281736008-n1.htm

 《約10分後、小川和弘被告が再び法廷に現れた。裁判長の方を向いて頭を下げる》
 被告「すみませんでした」
 裁判長「もしまたおなかが痛くなったら、言ってください」
 弁護人「その後、どうしたんですか」
 被告「『おごりますから、食事食べに行きませんか』と自分で言ったと思います」
 弁護人「知人が何かくれるとか言いましたか」
 被告「持っていたラピスの指輪をつけてもらいました。『全部占った上で、また数珠作ったるわ。次の晩またおいで』と言われました。時計もあげる、と」
 弁護人「いったん帰ったんですね」
 被告「その日は寝ましたね」
 《小川被告は翌日夕方ごろ、最初に知人にあった場所を訪れ、知人と再会した》
 弁護人「数珠とか時計はもらいましたか」
 被告「ただでもらったからうれしいなあ、と正直思いました」
 弁護人「知人を『先生』と呼ぶようになったのはいつからですか」
 被告「時計をもらうまでは信用していなかったというか…。そうやねえ、時計とか数珠とかもらってからですね。けっこう占いも当たってたんでね。自分と似たり寄ったりというか、こういうお金の稼ぎ方して生活している人もいるんやなという感じで、えらいなーと見直したというか」
 弁護人「キャリーバッグを引いてあげたんですか」
 被告「自分は調子乗りの性格なんで、『先生、お持ちしますわ』とお笑い的な感じで、冗談ぽく言うたような気がします。そこから引きだしましたね」
 《小川被告は当時を思いだして愉快な気持ちになったのか、笑いを交えながら知人と親密になった経緯を語った。検察側は、小川被告がこのキャリーバッグを自分の個室に持ち込み、放火したと主張している》
 弁護人「健康ランドに泊まったのはどうして」
 被告「そのとき、尺八のうまい先生が奈良の大和郡山にいる、そこでダイミ茶というお茶を飲めるということで、『あんたも行こう』といわれて…。『お金ないんで』と断ったんですが、立て替えるといわれて」
 弁護人「生活保護費が入ることは言っていた」
 被告「『2日に入りますんで』と言うてます」
 弁護人「それで健康ランドで1泊した」
 被告「ぼくは一睡もしてません。薬も飲んでなかったし」
 弁護人「普通、睡眠薬を飲んで寝てるの」
 被告「はい」
 弁護人「翌日着いたら、どんな所でしたか」
 被告「家は普通の家なんですけど、式典が始まったらほとんどポルトガル語でした」
 弁護人「ダイミ茶を飲んでどうでしたか」
 被告「何かテンションが高くなってる割に涙が止まらないんですよ。号泣っていうか、うれし泣き、言うんですかね。目をつぶるとすばらしい景色が見えてくるんですよ。自分のほしいもんとか見えてくる、不思議な力が出てきました」
 弁護人「いつ飲んだの」
 被告「昼からですから、午後2~3時ですかね」
 弁護人「帰るまで続きましたか」
 被告「電車の中で目をつぶっても、自分のほしいゴルフクラブとか見えてきたりするんですよ」
 弁護人「何時ごろまでいましたか」
 被告「けっこう夜遅くまでいてましたね。10時すぎまで」
 弁護人「それで難波に帰ってきた?」
 被告「はい」
 《小川被告が飲んだというダイミ茶は、南米のアマゾン川流域に自生するつる状植物「アヤワスカ」が主原料。煮出して飲むと強い幻覚作用があるという。小川被告が参加した儀式は、ブラジル発祥の宗教「サント・ダイミ教」の儀式とみられる。幻覚作用の持続時間は約2~6時間とされており、検察側も弁護側も事件とダイミ茶との関係については言及していない》
 弁護人「どうして個室ビデオ店に行く話になったのですか」
 被告「録音の仕事を手伝うために、一緒に難波までつきあってほしいということで。『昨日は健康ランドでみんな一緒やったから、今日は個室でゆっくりしたいやろ』と」
 弁護人「あなたは睡眠薬が飲みたかった」
 被告「家の方がゆっくりできますしね。『僕の家に一緒に帰りましょう』と誘ったら『まだ面識もないのに家に泊まることまでできひんわ』と断られました」
 《小川被告は2人でラーメン店で食事をした後、事件現場となる個室ビデオ店に入店したという》
 弁護人「知人のキャリーバッグを18号室に持ち込んだ記憶はありますか」
 被告「18号室にカバンがあったのは自分でも『何でやろ、不思議やな』と思ってるんですけど。確かに預かっていない記憶の方があるんです。知人にも『また明日になったら引いてくれや』『商売道具やから預けるのは嫌やしな』といわれて」
 弁護人「当時の記憶で、持って入った記憶はあるの」
 被告「ないです」
 《小川被告の声はやや大きくなり、きっぱりと言い切った。起訴状によると、小川被告はキャリーバッグを開けて衣類などの上にティッシュペーパーを置き、ライターで点火したとされている。第2回、第3回の公判では店員や第一発見者が証人出廷し、18号室に置かれたキャリーバッグから火が出ていたと証言している》
 弁護人「あなたの部屋が焼けた跡やいろんな人の供述、『持ち込んだ』というあなたの供述調書もありますが、そういうのを見てどうですか」
 被告「確かに返してるはずなんですけど、部屋にカバンがあって燃えてるということは、『何であるんや』といわれたらひょっとしたら自分が勘違いしていて、引いて行ったんかなって。確かに返したはずなんですけど。でも持っていったとしても、勝手に人のカバンを開ける性格ではありません」
 弁護人「断定できないですか」
 被告「返したような気がします。知人が来てないんではっきりじゃないけど」
 《小川被告の供述はあやふやになり、結局、知人にカバンを返したと断定はしなかった》
 弁護人「あなたが店に入ったのはビデオを見るためじゃなかったよね」
 被告「寝るためですけど。薬がないから寝られへんやろなーという感じで」
 弁護人「18号室の鍵を自分で開けて入ったの?」
 被告「鍵が入らなかったんです。ちょうど店員がいたので開けてもらいました」
 弁護人「店員は(証人出廷した際に)『キャリーバッグを部屋に入れてあげた』と言いましたが」
 被告「入れてもらってません。だからやっぱり持ってなかったんかなーと、自分ではそう取りたいんですよ。『何でカバンがあって火が出んねん』って言われるかもしれませんけど、店員には絶対カバンを入れてもらってません」
 《小川被告は再び、大きな声で少し興奮したように強調した》
 《続いて弁護人は、知人との関係を尋ねた。知人は火事で重傷を負っているが、小川被告が知人を殺すようなことをするはずがないと主張する意図のようだ》
 弁護人「知人と気まずくなったことは」
 被告「一度もないです」
 弁護人「あなたは『先生』と言って尊敬していた」
 被告「はい」
 弁護人「今後どういうつきあいをしようというのは言っていましたか」
 被告「『ぼくみたいな人もいるんやなと思って気が晴れますわ』と言うと、『俺もそう思っとったんや、仕事手伝ってくれや。広島とか沖縄に行ったりしたいから、アシストしてくれたらええから2人で頑張っていけへんか』という会話になりました」
 弁護人「手伝ってくれといわれたのですか」
 被告「強制とかではなしに『してくれたらおもろそうやなあ』と言ってくれました」
 弁護人「あなたもついて行こうという気持ちでしたか」
 被告「そこまで先のことは分かりませんが、広島や沖縄に行ってみたいという気持ちはありました」
 《ここで裁判長は、午前の審理の終了を告げた》


【個室ビデオ店放火殺人第4回公判詳報(3)】被告「何が起こったか聞きたいくらい」
2009.9.28 17:37
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090928/trl0909281738009-n1.htm

 《午後1時13分、審理が再開された。引き続き被告人質問が行われ、出火当時の小川被告の行動などが本人の口から語られる》
 弁護人「室内でたばこは何本吸いましたか」
 被告「最初は3~4本と思っていたけど、5~6本吸いました」
 弁護人「最後のたばこの記憶はありますか」
 被告「記憶はないですね。(自宅などでも)くわえたばこをして、よく落として床を焦がしたり、ズボンに穴を開けたこともあったんで、また穴開けたのかなって」
 弁護人「自宅などでもよく落とすということだが、18号室のたばこは始末しましたか」
 被告「始末したかどうか、ちょっと分からないですね」
 弁護人「寝る直前だとあまり覚えていないと思うけど、寝る直前に吸っていた記憶はありますか」
 被告「吸うてるというか、こうして、くわえもって…」
 《証言席にもたれかかり、天井を見上げるように顔を真上に向け、くわえたばこの様子を表現する小川被告。弁護人が『言葉で説明して』と諭す》
 被告「口にたばこをくわえながら、寝そべっている感じです」
 弁護人「それは経験からの推測ですか」
 被告「よくあるんでね」
 弁護人「経験からすると当時は寝ていた、ということですね」
 被告「経験上は、よく寝て吸ってて、やばいやばい、というのが何回もあった」
 弁護人「家での話ではなくて、ビデオ店での話です」
 被告「はっきり覚えてません」
 弁護人「目が覚めたとき、たばこはどうなっていましたか」
 被告「たばこですか。うーん…。なんか、燃え尽きたような感じで、部屋がかすんでいたような…」
 弁護人「当時としては、たばこに気が付いていないということですか」
 被告「フィルターの最後まで燃えているのを見たかもしれない。取り調べで言ったかもしれない」
 弁護人「取り調べではなく、今の記憶では」
 被告「記憶…。見たと言えば見たかもしれないし、見てないと言えば見ていないかもしれない」
 弁護人「においは感じましたか」
 被告「におい…。僕は感じてませんね」
 《弁護人の方を向いて、質問をきちんと聞き取ろうとしている小川被告。答える際は、正面の裁判長をまっすぐ見据えている》
 弁護人「炎は見ましたか」
 被告「当然、見ていないです」
 弁護人「店員に対し、部屋の中に煙があると言いましたか」
 被告「言ってません。まさか火事とは分からないし。自分の記憶としてあるのは、『お前何してくれてんねん』とか言われて。何で火が出てるとかわからん状況で。リモコンがおかしいと言った後のことは記憶がない。何が起こったの?とむしろ聞きたいくらい」
 弁護人「店の外に出てからは何をしていましたか」
 被告「(格好が)シャツとパンツ、靴下だったんで、財布を取りに戻ろうとしたら、『お前何考えてんねや』と言われた」
 弁護人「店員と話をしたときに、謝ったんですか」
 被告「謝ってますね。自分の記憶としては、自分のせいで火事になったんかな、と思って。放火じゃなしにね。たばこを落としてやってもうたんかな、と」
 弁護人「自宅などでも床を焦がしたりしていたからですか」
 被告「はい」
 弁護人「弁護人を依頼することや補償について話をした覚えはありますか」
 被告「あんまり記憶はないけど、言ったような記憶がある」
 弁護人「たばこの不始末だと責任があると思ったからですか」
 被告「そうですね」
 《小川被告は弁護人の質問を聞いた後、少し首をかしげてから答えている。質問が分かりにくいのか、十分に考え込んで話そうとしているのか、表情からは意図はうかがえない》
 弁護人「外に出てから、逃げようとしましたか」
 被告「テンションが上がっていたから、ウロウロはしていたかもしれないけど、逃げる気はさらさらなかった。だいたい、シャツやパンツという格好でどうやって逃げるのかという…」
 弁護人「火事になったというのは、どこで分かったんですか」
 被告「消防車の音が、ウー、って鳴ったから」
 弁護人「浪速警察署に行って事情を聴かれたとき、どう考えましたか」
 被告「すいません、すいません、と」
 弁護人「火を付けたかどうかは聞かれましたか」
 被告「火は付けてません、と」
 弁護人「警察はどう言いましたか」
 被告「『お前しかおらんねや』『お前の部屋から火出てるの見た人がおるんや』と」
 弁護人「寝ていたというのは認めてもらえなかったんですね」
 《ここで検察側が異議を申し立てる》
 検察側「ここ一番重要なところで、誘導をしたらだめなところですよね」
 裁判長「弁護人は、なるべく本人の口から語られるような質問をしてください」
 弁護人「警察官はどう言いましたか」
 被告「とにかく火を付けていないと言って。でも結局認めてもらえず、にらみつけて、『やったんお前やろ』『なめとんか』と言われ、机をたたかれたり」


【個室ビデオ店放火殺人第4回公判詳報(4)】被告「調子に乗って、火をつけてないのにつけたと言った」
2009.9.28 22:27
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090928/trl0909282229014-n1.htm

 《弁護人から小川和弘被告に対する質問が続いている》
 弁護人「あなたが言ったことは」
 被告「『部屋でたばこをすって寝てもうた』と言いました。にらみつけられて、『やったんお前やろ、お前しかおらんねん、認めんか、認めんか』との繰り返しが続きました」
 弁護人「どうしましたか」
 被告「『すいません』と言って、ぼくが火をつけたと認めさせられました」
 弁護人「机をたたいたりされてどう思いましたか」
 被告「怖いというのが第一印象です。殺されるんちゃうかなという勢いでした。その時に限って眠たくなっていて、寝かしてほしいからすぐさま認めました」
 弁護人「最後に出てきた刑事に本当のことを言おうとは思わなかったのですか」
 被告「取り調べの時は優しかったけど、第一印象は1番怖かったですから。火をつけてないとはたぶん言っていないと思います。言っても無駄と思いました」
 弁護人「言う機会はなかったの」
 被告「検事には『訂正してください』と言った記憶がありますけど、刑事には言うてないと思います」
 弁護人「後は」
 被告「寝られへんかったら薬くれたり、『飯食えるか』とか、正直いい人なんやという印象でした」
 弁護人「刑事はあなたのことを一番よく考えてくれている印象ですか」
 被告「正直、そういう印象を持ちましたね。順位は刑事、検事、弁護人でした。誰に言えば火をつけていないのを分かってくれるか分からなかったので、そう判断してましたね。(弁護人の)先生のことは新聞記者とかと一緒と思っていました」
 《ここで弁護人は、当初小川被告が刑事、検事、弁護人についてどう思っていたのかを詳しく尋ねていった。小川被告は言いにくそうに答える》
 弁護人「刑事は何と言ったのですか」
 被告「『もうお前がやったんや、お前の部屋から火が出たのを見たと言っている人がおるんや。10年、20年かかるかもしれんけど、終わったもんはしゃあないから。お前の部屋が火元やから認めて、罪を償ってやり直したらええやないか』と2日目に言われたような記憶はございます」
 弁護人「弁護人には(事件当日の)10月1日に面会しているけれど、弁護人はマスコミ程度と思って信用していなかったのかな」
 被告「一番信用しないとだめなんですけどね。1回もお世話になった人でもないので、信用性がなかったです」
 弁護人「検事に会った印象は」
 被告「取り調べ自体優しかったですけど、調子に乗って答えてたというか、火をつけてないのにつけたとか、すいませんとか言ったり。何でそんなこと言ったのか、今すごく後悔しています」
 弁護人「最初は認めてましたね」
 被告「認めていました」
 弁護人「本当のことを言ってほしいといわれた記憶は」
 被告「あります」
 弁護人「それなのに本当のことを言わなかったのですか」
 被告「(取り調べ状況を録画した)DVDで修正してもらいました」
 弁護人「調書の内容は、あなたがしゃべったことだけど事実と違うんですか」
 被告「最終的に、やっぱりやっていないものはやっていないからちゃんと言わなあかんと決意して固まったのがDVDに撮ってもらった供述です。それまでは揺れ動いていました」
 弁護人「『(他の客が)ぼくと一緒に死んだらごめんなさい』という調書を作ったと言いましたが、どうしてですか」
 被告「自分の口から言いました」
 弁護人「何で言ったの」
 被告「それが不思議で後悔していると言ったはずなんですけど」
 弁護人「検事からそういう意向が示されたのですか」
 被告「結局、取り調べっていうのは自分がやっていないと言ったら、にらみつけられたまま話が前に進まない状況やったんです。丸め込まれたっていうか、言わされたっていうか、眠たかったから認めたっていうか」
 弁護人「調べが進むように話したってことなの」
 被告「それくらいしか、巻き込む意思もないと言っているのにそういう供述は出てこないと思います。調子こきのとこあるから、そういう風にしたら何とかしてくれるんちゃうかとか、事件の深さや怖さを甘く考えてたって言うんですか」
 弁護人「調べ中、検事のことをどう呼んでたの」
 被告「『ともちゃん検事』とか言ってましたね」
 弁護人「どうして」
 被告「母親の戒名と字が同じやったんで、調子に乗ってそう呼んでましたね」
 弁護人「検事は和やかになるよう気を配ってましたか」
 被告「そういう風にしか見えなかったですね」
 弁護人「検事に調書の訂正を求めたけれどしてくれなかったですか」
 被告「はい」
 弁護人「訂正したくないということなの」
 被告「『ほんまのことやったら訂正するけどどっちなん』と言われました。本当じゃないと思うから訂正しようと思わなかったんじゃないですかね」
 弁護人「10月20日に放火していないという調書を作ったのは」
 被告「信用してくれたから書いてくれたんじゃないでしょうか」
 弁護人「起訴内容に、自殺するつもりだったというのがあるけど、自殺するつもりはなかったんですか」
 被告「全然ありません。さらさらありません」
 弁護人「知人が死んでもいいとは」
 被告「ないです」
 弁護人「たばこの不始末だとしたら責任はあると思ってるの」
 被告「それはもちろん、あると思います。そうじゃないとすいません、すいませんとは言っていないと思います」
 《弁護人の主尋問は午後2時54分に終了し、15分間の休廷となった。続いて検察官の反対尋問が始まる》


【個室ビデオ店放火殺人第4回公判詳報(5完)】被告「どうしたら信じてもらえるか」
2009.9.28 23:14
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090928/trl0909282319015-n1.htm

 《女性検察官が立ち上がり、小川和弘被告に対する反対尋問が始まった。検察官は事件当日の個室ビデオ店付近での状況を尋ねた》
 検察官「(個室で)目が覚めたとき、霞がかかったような煙があったのね」
 被告「はい」
 検察官「午前の尋問で、燃え尽きたたばこのフィルターを見たかどうか五分五分と言っていましたが、取り調べの検事にフィルターを見たと話したことは覚えてる?」
 被告「話したかもしれないし、そのへんはちょっともう…。したような、してないような」
 《供述の変遷を突かれ、怒ったような声を出す小川被告。検察官はさらに尋問を続けた》
 検察官「店が火事になったのが分かったのは、消防車が来てからですか」
 被告「先ほど言ったのはそうでしたかね。爆発音は、聞いたような聞いてないような…。もう少し前かもしれないけど、分かりません」
 検察官「店の外に出ろといわれた場面ですか」
 被告「その時にぼやか何かと思ったんかなあ。火はつけてないんで、自分の部屋から火が出てるとかそんなのは…。外に出るときにおれの部屋でぼや出したんかなと思って、でも火事とは分かっていなかった」
 検察官「店にはいるとき、キャリーバッグは持っていたましたか」
 被告「持っていました」
 検察官「あなたの主張に反することを言っている人がいても、そっちの方がおかしいと思うの」
 被告「でも誰かが18号室に運ばない限り、いかないですわね」
 検察官「火事がおさまって、部屋からキャリーバッグが発見されていますね」
 被告「はい」
 検察官「あなたが出てから誰かが部屋に持ってきたのですか」
 被告「自分でも不思議で仕方ないんです」
 《あいまいな供述を繰り返す小川被告。検察官はさらに、刑事の取り調べについて尋ねた》
 検察官「店を出てから警察官から声をかけられたのは覚えてる?」
 被告「私服の刑事が『犯人はお前か。見た人がおる。パトカーに乗れ』と」
 検察官「あなたはどうしたの」
 被告「『すみません、すみません』とか言ってんのかな。自分のたばこの不始末で、という気持ちでまさか放火とは思ってないから、そういう意味で応答したような気がします」
 検察官「『火をつけたんか』といわれた記憶は」
 被告「あるような、ないような。でも言われたような記憶もありますね」
 検察官「警察に着いてからのやりとりはどんな様子でしたか」
 被告「『やったんお前やろ、認めんかい』と机をパーンとたたかれて。『してません』『見た奴もおるんや』。足を組んでたら『なめとんか、認めんかい』と」
 検察官「誰が」
 被告「チンピラ刑事。口調はすごく乱暴やった。ティッシュを丸めて火をつけたという調書に指印を押しました」
 検察官「机をたたかれたりしたときですか」
 被告「そうです」
 《ここで小川被告は突然、興奮を抑えられないように早口でまくし立てた》
 被告「すごいパニクってるんで、午前中に言ったことと違いがあるかもしれないけど、責められてるんちゃうかなと思って…」
 裁判長「記憶がなければないと言ってくれればいいんですよ」
 被告「はい」
 検察官「言い忘れたことはある?」
 被告「もう一度聞いてください」
 検察官「『放火したんやろ』と言ったのはだれ」
 被告「チンピラ刑事は放火のことしか言っていませんね」
 検察官「何と答えたの」
 被告「『火をつけました』って言ってるんですかね?」
 検察官「どうやってつけましたか」
 被告「ティッシュを丸めて火をつけましたって言うてるんじゃないですか」
 検察官「どこに火をつけたの」
 被告「キャリーバッグって言ってるんですかね」
 検察官「あなたの記憶を聞いてるんです」
 被告「言うてますね」
 《逆に検察官に問い返すような返答を続ける小川被告。検察官の口調は穏やかだが、鋭い追及を続ける》
検察官「(火をつけたことは)想像で言ったことなの」
 被告「それしかないですね」
 検察官「ティッシュとかキャリーバッグとか出てくるのは何でですか」
 被告「先ほども言ったように、調子に乗って人の話にあわせてしゃべっていました」
 検察官「刑事さんには言われてないじゃない」
 被告「取り調べで、(刑事が)キャリーバッグから火が出たと思いこんでそう言われてるから」
 検察官「現場からつれてこられてすぐのときですよ。刑事さんからは、そんな話は出てないじゃない」
 被告「…」
 検察官「なんで想像で作ってまで認めようと思ったの」
 被告「本当に分からないんですね」
 検察官「あなたの部屋から火が出たといわれても、『たばこの不始末かなあ』と言ってもいいじゃない。なんで放火と言ったの」
 被告「放火と決めつけられてました。連れて行かれる時点から『火をつけたのを見た奴がいる』といわれて」
 検察官「当時、見たといわれた記憶があるんですか」
 被告「…。言い間違いですね。先走ってますね。すみませんでした」
 検察官「部屋から火が出たのを見た人がいるのね」
 被告「それは聞きました」
 検察官「火をつけたのを見た人は」
 被告「聞き間違いかも」
 検察官「はっきりしないのね」
 被告「はい」
 《小川被告の供述は揺れ続けた》
 検察官「勾留質問で裁判官に『その通り』としか言っていないのはなぜですか」
 被告「自暴自棄になっていました。検察庁に行くときにマスコミに写真を撮られて、おれは終わりみたいに思って。すべて認めておれさえ悪者になったらええんやと。事件から1年たってるからって覚えてないはずないといわれるかもしれないですけど」
 検察官「どうしてわざわざ放火したと言うほど自暴自棄になるのか分からないんだけど」
 被告「どう言ったら信じてもらえるのか、ほんまにすごい悩んでます」
 《この日の反対尋問は終了し、小川被告は疲れ切った表情で証言台から弁護人の前の席に戻った。午後4時37分、裁判長が翌日も被告人質問を続けると告げ、閉廷した》


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