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文春騒動の件

2012/02/26(Sun) 18:22

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3月1日号

「今までにこんな例は見たことがありません」超音波の画像を見た医師はそうつぶやいたという。7歳女児(検査当時・以下同)の小さな喉にある甲状腺に、8ミリの結節(しこり)が、微細な石灰化を伴ってみられたのだ。「児童にはほとんどないことですが、がん細胞に近い。二次検査が必要です。」呆然とする母親。だがショックはそれだけにとどまらなかった。「2歳の妹さんにも2ミリの石灰化したものが見られますね。」

「北海道に避難している親子の中で、甲状腺に異常が見つかった。幼い子が数人いる。すぐに来て欲しい。」そんな電話が入ったのは1月25日の晩のことだ。聞けば昨年末から福島第一原発事故を受けて、札幌に避難している親子319名(子ども139名、大人170名)を対象に、地元の内科医がボランティアで甲状腺の超音波(エコー)を行っているという。「4歳児で10ミリと4ミリの結節がある子がいる。郡山から来た7歳の子や、そのほかにも異常が出ている。みんな福島からの自主避難者だ。」

小児甲状腺がんはチェルノブイリ原発事故で唯一公的に認められた被曝による健康被害だ。事故から10年後の1996年、オーストリアのウィーンで開かれたIAEA(国際原子力機関)、WHO(世界保健機関)、EU(欧州連合)の三者による合同国際会議において「原発事故と因果関係が明らかである」と総括された。旧ソ連のベラルーシでは事故までの10年間に甲状腺がんが見つかった子どもは7人。事故後はその数が518人に上がっている。それでも札幌からの報告を受けたとき、私の中ではまだ半信半疑の気持ちが強かった。

奇しくもその日、福島県で第5回「県民健康管理調査検討委員会」(以下検討委員会)が行われ、18歳以下の甲状腺エコー検査の結果が発表された。それによると、福島では5.1ミリ以上の結節及び21.1ミリ以上ののう胞が、3765人中26人に見つかっていたが「全て良性」とされていたからだ。福島県立医大の鈴木眞一教授も会見で、「26名はいずれも6歳以上。5ミリ以上の結節、20ミリ以上ののう胞が5歳以上で見つかることはありえない」と名言していた。それに甲状腺がんは通常、進行が非常に遅いはずだ。旧ソ連においても発症が確認され出したのは事故後約4年後のことだった。何かの間違いでは・・・。だがそんな思いは事実の前にあっさり裏切られた。

札幌で甲状腺エコー検査を実施した内科医が言う。「しこりのあった7歳女児と4歳男児の2人に加え、19歳以上の「大人」9人の計11人に、甲状腺がんの疑いがありました。うち成人女性1人は既に甲状腺がんが確定、切除手術を行うことも決まっています。いくら『5歳以下で5ミリ以上の結節ができることはない』といわれても、今回検査をしてこれがで出たことは事実です。」甲状腺は成長に関するホルモンを分泌する。大人は急激な被曝の影響を考えにくく、放射線に対する感受性の強い子どものほうに影響が出やすいのだ。いびつな形ののう胞が見つかった例もあった。

ちなみに札幌の甲状腺エコー検査は、福島での検査と同じ方法で実際された。この内科医は、知り合いの甲状腺専門医を通じ「検討委員会」座長でもある山下俊一・福島県立医大副学長と連絡を取り合い、福島におけるエコー検査の手法を確認した。しかし、山下副学長は「独自の検査は遠慮してください」とも付け加えていたという。「自費で技師を二人雇い、甲状腺専門医と一緒に3日間に分けて約100人ずつ検査を行いました。最初はまさかこんな結果が出るとは思わなかった」(同前)

甲状腺学会員が解説する。「甲状腺がん自体は命に別状がある病気ではありません。しかしサイズが大きい場合や患部がリンパ節に近い場合、転移すれば命を失う危険もあるため、切除する必要があります。」

気になるのは今回深刻な所見が出た4歳男児、7歳女児の2人がともに、福島県から避難しているという点だ。女児の2歳の妹にも、がんの疑いはないものの、小さな石灰化したものが見られた。「石灰化も時間をかけてゆっくり進行するものなので、幼児に見られることは極めて稀です。私は年間に二千人ほど甲状腺の手術を行いますが、しこり自体、小学校にあがる前にできる可能性はほとんど無い」(同前)

子どもたちはいずれも原発事故の後、3ヶ月間以上、福島で暮らしていたという。私は今年の2月11日にトークショーのため郡山を訪れたが、いまだに室内でも毎時1.8マイクロシーベルトの値を計測していた。郡山は計画的避難区域以外で、もっとも空間放射線量が高い町の一つとして知られている。

姉妹の母親、坂本舞子さん(仮名)が語る。「私たちが札幌に自主避難してきたのは去年の6月。郡山では正しい情報が入ってこなかったんです。原発事故の後、『避難する』と言うと、学校のお母さん方からは『気にしすぎじゃない?』とも言われました。

坂本さんは、避難が元で離婚を余儀なくさせられた。「初めのころ、外気が入ってこないように家の戸締りをして、窓枠にテープを貼っていたら、主人に『周り見てもこんな事やってる家ないだろ!』と。でも私は周りは周りだと思っていたし、2歳の娘を仕方なく外に出す時にはジャンパーにくるんでなるべく空気を吸わせないようにしていました。納得しない夫を置いて、札幌に避難すると、親戚中から責められました。今回、子ども達の甲状腺にしこりが見つかった話を福島の友達にすると、『そうならないために避難したのにバカみたいだね』と言われます。一方先に避難した親友からは『だから早く避難しろって言ったのに、自業自得だよ』って。本当につらくて、長女と2人でずっと泣いていました。」

なおも坂本さんを不安にさせるのは、エコー診断後の二次検査の結果だ。7歳の長女の甲状腺にできたしこりと腫瘍は、他の子どもに先立って2月中旬に行われた血液検査の結果「良性」と診断され、細胞組織を検査する「細胞診」は必要ない、とされた。

しかし、「エコー診断で異常が認められた場合、血液検査はあくまで参考値にすぎない。通常は、細胞診を行わなければ、がんであるかどうか判定はできません。また細胞診事態は予防接種程度の負担で出来るので、用事に実施しても問題ありません。」(甲状腺専門医)

また「良性」であったとしても、将来に深刻な不安が残るという。「たとえ良性であっても、うちの子みたいにしこりがあると、将来、がん化する可能性があると、医師から聞かされました。小児甲状腺がんは非常に珍しくてデータが無いんだそうです。診てもらった北海道大学の先生も、今までに14歳未満でがんになった子どもを2回しか診たことが無く、『いつ、がんになるかわからない』と。でもしこりを切除手術してしまうと、今度は一生ホルモン剤を飲み続けないといけなくなるというのです。だから今は下の子も含めて、経過を観察するしかないんですが・・・」(坂本さん)

では、やはり「良性」と判断されたものの、しこりやのう胞が発見されている福島県で検査を受けた26人は、本当に「安全」と言い切れるのだろうか。現在福島県が行っている甲状腺検査は、原発事故当時、18歳以下だった全福島県民を対象に、3年間をかけて一巡目の検査を行う事業である(その後、時間をおいて追跡調査を行う必要がある)。実施するのは「検討委員会」の山下座長が副学長を務める福島県立医大だ。源派t事故後数年間の甲状腺被曝データを得られるこの調査には非常に大きな意義があるのも事実だ。

「チェルノブイリでも事故後5年間、被爆者のまとまった検診データは皆無でした。事故から5年後、日本の笹川財団が35億円をかけて調査団を派遣、ようやく住民の甲状腺の組織的な検診活動が始まったのです。」(前出、甲状腺専門医)山下氏も当時、同調査に加わっていた。その「チェルノブイリ笹川医療強力プロジェクト」の総括には調査の遅れを悔やむような一文がある。「重要なのは事故直後の放射線被曝がどのようであったかを調査すること」(「放射線医学」99年11月号)

にもかかわらず、今回の福島県での調査では、原発事故直後に、住民の内部被曝の調査は行われなかった。山下氏はチェルノブイリでの経験を忘れてしまったのだろうか。

内部被曝の調査において、事故直後の測定に次いで有効なのが、現在行われている小児甲状腺エコー検査である。しかし、ここでも専門家からの取り組みの遅れが指摘されている。福島の調査は事故から3年をかけて一巡目が行われるというが、「動物実験のレベルでは、被曝しても1年で発ガンすることはない、という結果が出ています。しかしチェルノブイリで事故直後のデータをフォローしていない異常、放射線に対して感受性の高い1歳や2歳の子どもが、事故から1年~2年後まで受診査できなくても大丈夫だと言い切れるかは疑問。子ども達や保護者などの不安を軽減させるためにも、早期検査が望ましいことは言うまでもありません」(甲状腺学会関係者)

しかも、福島では甲状腺エコー検診を受けても、エコー写真を見せてもらうことも出来ない。子どもたちの健康を守り、不安を取り除くよりは、研究データの収集に重点が置かれている気がしてならない。

さらに問題なのは、福島県内ではセカンドオピニオンを仰ぐことすら困難であることである。しかも、それは、座長である山下氏自ら「検査を受けないよう」働きかけているためなのだ。

1月16日、山下氏は全国の日本甲状腺学会員宛に次のようなメールを送った。<一次の超音波検査で(中略)5ミリ以下の結節や20ミリ以下ののう胞を有する所見者は、細胞診などの精査や治療の対象にならないものと判定しています。先生方にも、この結果に対して、保護者の皆様から問い合わせやご相談が少なからずあろうかと存じます。どうか、次回の検査を受けるまでの間に自覚症状などが出現しない限り、追加検査は必要が無いことをご理解いただき、十分にご説明いただきたく存じます>

つまり、いま甲状腺にある程度の異常が見られたとしても、一巡目が終わるまでの2年間は追加検査を受け付けるなというのである。実際、福島県内で追加の甲状腺検査をしようとしても、「福島県立医大に行け」と門前払いされるケースも出ているという。

坂本さんがこんな質問を投げかける。「2年間待たされている間に、がん化したらどうするんでしょう。うちの下の子は2歳で、今は良性だけど、北海道大学病院ではどう急変するかわからないから半年ごとに診察しようと言われました。福島ではこういう診察が受けられないということですよね。」

別の甲状腺専門医もこう警鐘を鳴らす。「従来の理論では1、2年ですぐにのう胞やしこりは大きくならないかもしれない。しかし、あくまでそれは『これまで普段見てきたもの』を基準にした場合です。原発事故が起こった今、『今まで見たことが無いもの』を見ている可能性がある。従来の基準が絶対といえないのでは。ただ、むやみに危険をあおり、安易に異常部分を切除してしまうのもいけません。甲状腺を摘出すれば、ホルモン剤を飲み続けなければいけないことに加え、不慣れな医師による手術で生態に傷がつき、声がかれてしまうケースもあります。」

大切なことはセカンドオピニオンをとり、甲状腺の状態をこまめにフォローしておくことだ。その意味では、はたして個人の受診機会に制限を設ける福島県のやり方は正しいといえるのか。

郡山市で講演を行っていた山下氏を直撃した。

-福島から札幌に避難している四歳の男の子に十ミリと四ミリの結節、七歳の女の子に八ミリの結節が見つかりました。
「それは画像見ないといかんな。今出たってこと?」
-はい。
「それは、ある一定の頻度で出るということでしょうね。何万人に一人という。」
-約140人のうちの2人なのですが。
「データを見ないと分からない」
-3年かけて検診している間に、受診を待たされて甲状腺がんが見過ごされるような小児が出た場合、責任をどう取られるのですか?
「よくわからない。責任という言葉は問題です。おかしな発言ですね、今の葉」
-追加検査を控えるよう、メールも出していますね。
「はい、学会のホームページにも載っていますよ」

前述の札幌の内科医は、こう訴える。「今までに我々が蓄積した広島や長崎やチェルノブイリの知識からは想像がつかないことが起こっている可能性がある。従来の常識から外れるからありえない、と決め付けるのではなく、今いる子ども達の事実から物事を考えたい。医者の真実は患者の側にある。甲状腺エコーは一日でも早く行った方がいい」

坂本さんも言う。「私の子は2人とも女の子です。この子たちが無事でも、次に生まれてくる子どもたちのことまで考えないといけない。この子たちを守るのも自分の役目だけど、その後の将来も守ってあげなきゃって思ったときに避難する決心がついたんです」

今、求められるのは現実を直視する勇気である。

--転載ここまで--






20120223会見資料他 (1).pdf 20120223会見資料他


札幌避難の309人、甲状腺に問題なし 内科医らが子どもら検査(02/23 12:00)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/352710.html

 札幌市内の内科医らが22日までに、福島第1原発事故に伴う放射能の影響を懸念して同市に避難している18歳以下の170人を対象に無償で甲状腺検査を実施、全員に問題がなかった。
 さっぽろ厚別通内科の杉沢憲院長らが避難世帯の要望で昨年12月から、0~18歳(平均5・6歳)を対象に行っていた。超音波による画像診断で、4人にしこりが確認されたが、精密検査の結果、全員良性だった。<北海道新聞2月23日朝刊掲載>

--転載ここまで--


チェルノブイリ事故で唯一世界が認めた放射能汚染の所見が、ただひとつ、小児甲状腺がんであるのに、針検診(細胞診)を受ける前に『良性』と断定するのは如何なものか。この問題の根底にあるのは、日本政府の、甲状腺がんの早期発見に後ろ向きな姿勢がある。

文春の記事は、誤解を恐れずに言えば、『日本の子供を実験にするんじゃない!』という記者のおしどりマコの叫びすら聞こえる記事である。それに対し、『誤報だ』と声を挙げたエコー検査を担当した内科医の記者会見は、訴訟を前提に開いていない。ただ、記事の中に数点の誤りがあり、事実と違う部分があると言いがかりをつけているだけである。

何かに問題をすり替えようとしている。一番の問題は、エコー検査を受けた18歳以下の170人のうち四人がB判定だったのに対し、良性だと決めつけて細胞診を受けさせない医者の姿勢である。記者会見で『誤報だ』とのたまう暇があるのなら、速やかに細胞診が受けられるよう動き出すべきではなかったか。





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