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市橋達也の法廷ライブ・7月11日第五回公判(10)~(11)追加質問

2011/07/11/(Mon) 22:30




【英国女性殺害 市橋被告5日目(10)】「周りの壁が迫まり、呼吸できなく…」被告、声を絞り出し - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110711/trl11071118070015-n1.htm

2011.7.11 18:03 (1/5ページ)

 (15:50~16:24)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判第5回公判は、市橋被告に対する追加の質問が行われた》

 《この日の公判で検察側が追加質問を求め、堀田真哉裁判長がこれを許可。検察側、弁護側双方に約10分ずつ被告に対する質問を認めた》

 裁判長「被告は証言台に来てください」

 《若い男性検察官が質問に立つ。市橋被告の自宅マンションの玄関を写した2枚の写真が法廷内の大型モニターに映し出された》

 検察官「自宅玄関が写っていますね?」

 被告「はい」

 《市橋被告が消え入りそうな声で答える》

 検察官「この玄関の棚は、リンゼイさんを縛った結束バンドを入れていた棚ですね。短いバンドの袋はいつ開けましたか」

 《これまでの公判では、市橋被告の自宅玄関の棚には、45センチサイズの結束バンドと30センチサイズのバンドが入っていたとされる》

 被告「30センチの袋は事件当日に開けています」

 検察官「当日のどの時点で?」

 被告「45センチのものを使い切ったと思って、30センチの袋を開けました」

 検察官「強姦の後?」

 被告「そうです」

2011.7.11 18:03 (2/5ページ)

 《市橋被告は比較的はっきりした口調で答えた》

 検察官「リンゼイさんに着せたパーカが切られていますが、いつ切ったのですか」

 《これまでの公判によると、市橋被告は強姦後、裸にしたリンゼイさんに自分のパーカを着せたとされる》

 被告「はっきり覚えていません。リンゼイさんが動かなくなるまでは、パーカを着ていました。26日に脱がせた後、切ったのだと思います」

 検察官「何のために切った?」

 被告「なぜ…私が…切ったのかは分かりません」

 《市橋被告は震える声で一言一言、区切るように答えた。これまでの証言でも市橋被告は記憶が鮮明でない証言をする際、声がうわずったり、震えたりしていた》

 《この後、検察官は4畳半の和室に尿の痕跡があった理由を尋ねた。市橋被告は「分からない。すいません」と答えた》

 《傍聴席から向かって右から2番目の若い男性裁判員はあごに手を当て、考え込むように聞いている》

 検察官「ご遺体の足の結束バンドに、さらに2つのバンドがついていたのは、両手、両足のバンドをつなごうとしていたのではないですか」

 《これまでの公判で、リンゼイさんの家族の代理人の弁護士が、1本の結束バンドに別の結束バンドが結ばれていたことに疑問を示していた。この点について検察側が追及していく》

2011.7.11 18:03 (3/5ページ)

 被告「違います」

 検察官「なぜ連結されていたのですか」

 被告「長いバンドは何回か切って、すぐになくなってしまいました。そこで封を開けていない30センチのバンドがあることに思い当たりました」

 「でも(30センチのバンド)1本じゃ、短くてはめることができない。輪を作ってつなげて長くして手首、足首にはめようとしました。それが発見されたのだと思います」

 《向かって右から3番目の男性裁判員は口に手を当て真剣なまなざしで市橋被告を見ている》

 検察官「連結した結束バンドで被害者を縛ったことは?」

 被告「あります」

 検察官「具体的には?」

 《市橋被告は「30センチのバンドを…」と説明しようとするが、うまくいかずに何度も言い直す。市橋被告は、30センチのものをつなげて1つの輪にし、手首、足首を縛ろうとしたと説明する》

 検察官「手錠のようにしたのでは?」

 被告「手錠のようにしたのではありません。手錠は左と右の輪が別れていますが、(私は)1本にしたものを手首、足首に回してはめました」

 《この後、検察官の質問に対して市橋被告は、この30センチのバンドで作った輪をリンゼイさんの足首にはめ、その後、45センチのものが1本残っていたのを見つけ、さらに上からそれをはめたとの説明を加えた》

2011.7.11 18:03 (4/5ページ)

 《代わって中年の男性弁護人が質問に立った》

 《弁護人は結束バンドを玄関の棚に保存していた状況と犯行時、バンドを取り出したときの状況について追加の質問をした。裁判員らがしきりにメモを取っている》

 弁護人「話が変わりますが、被害者に掛けたという上着は、被害者に会いに行ったときに来ていた上着と同じですね?」

 被告「同じものです」

 《大型モニターに茶色の長袖の上着の写真が映し出された。弁護人が情状面の質問に質問内容を変えた》

 弁護人「この裁判で、リンゼイさんのお父さん、お母さんの証言を聞きましたね?」

 被告「聞きました」

 弁護人「とても苦しんでいらっしゃることは分かりましたか」

 被告「はい」

 《市橋被告の声が激しく震えだした》

 弁護人「聞いてどう思いました?」

 《弁護人は、前に手を組み、市橋被告の顔を見ながら諭すような口調で質問する》

 被告「私は…この先…苦しまなくてはいけません…と思いました」

 《震える声で、やっとのように絞り出した》

 弁護人「『被害者の立場に立って想像しなければ』との◇◇さん(法廷では実名)の話も聞きましたね?」

 《◇◇さんは、この質問の前に情状証人として法廷に立った市橋被告の大学時代の指導教授のことだ》

 被告「聞きました」

2011.7.11 18:03 (5/5ページ)

 弁護人「あなたに足りないものは、このことでは?」

 被告「はい」

 弁護人「被害者への手紙に加えて話すことは?」

 《この法廷で、市橋被告がリンゼイさんにあてて書いた手紙が弁護側の証拠として読み上げられていた》

 《「はあ、はあ」という市橋被告の激しい息づかいがマイクを通じて聞こえてくる》

 被告「リンゼイさんの最期の気持ち、苦しくて、怖くて、つらかったと思います…」

 《徐々に涙声になっていく。はなをすする音も法廷に響く》

 被告「それを考えると、苦しくなります…。周りの壁が迫ってきます。呼吸ができなくなります…。でもそれをやったのは私です」

 《やっと絞り出したというような声で言い切った》

 被告「私はリンゼイさんの気持ちをこれからずっと考えていかなければなりません…。と思います」

 弁護人「被害者にとってあなたはどう見えていると思いますか」

 被告「けものに見えていると思います」

 弁護人「あなたの一番の罪は何だろう?」

 被告「一番の罪…。リンゼイさんに、怖い思いをさせ、苦しませ、死なせてしまったことです」

 《市橋被告の声の震えが収まらない。右から3番目の男性裁判員は身を乗り出すように、市橋被告の表情をうかがっている》

 弁護人「(リンゼイさんの)ご両親の『最高に重い罪になってほしい』との言葉は聞きましたか」

 被告「はい。聞いています」

 弁護人「その証言についてどう思っています?」

 被告「私はそれを重く受け止めなければいけないと思います」

 《リンゼイさんの母、ジュリアさんは通訳の言葉を聞き逃すまいとするように顔を傾けて震える市橋被告の証言を聞いている》




【英国女性殺害 市橋被告5日目(11)完】「私の中は自分勝手であふれている」被告発言にリンゼイさん父、激しく同意 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110711/trl11071118290016-n1.htm

2011.7.11 18:25 (1/5ページ)

 (16:25~16:55)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第5回公判。弁護側による被告人質問が続く》

 弁護人「自分でどういう罪が相当か考えたことはありますか」

 被告「ありません。私は裁かれる身です。裁判で何があったか話をすることだけ。あとは裁判所にお任せします。それ以上考えるべきではないと思っています」

 弁護人「今、罪の深さが分かっていますか」

 被告「いいえ」

 《罪の深さが分からないとする市橋被告の回答に、男性弁護人は改めて聞き直した》

 弁護人「まだ、足りないということ?」

 被告「はい」

 弁護人「一生かけて罪と向き合っていく?」

 被告「その…。はい」

 《証言台の席に座る市橋被告は、両手のこぶしをそれぞれ握りしめている》

 弁護人「事件のとき、本当に思っていたら、少なくとも警察に連絡したり、逃げなかったと思うんだけど」

 被告「そうです」

 弁護人「2年7カ月、もっと早く出頭すべきだったのでは」

 被告「そうです」

2011.7.11 18:25 (2/5ページ)

 弁護人「なぜできなかった?」

 被告「私の中は自分勝手であふれています。私がリンゼイさんにした行為に向かい合うということをしませんでした。リンゼイさんにした行為の責任を取ることが怖かった。だから、『誰だって逃げる。誰だって逃げるんだ』と言い聞かせて逃げていました。本当に卑怯(ひきょう)でした」

 弁護人「本件以外にこれまでに女性を殴ったことはありますか」

 被告「ありません」

 弁護人「無理矢理の性行為を強要したことは?」

 被告「ありません」

 《涙声ではなをすする市橋被告。弁護士に促され、手に握りしめていた赤いハンカチで「ずずずっ」とはなをかんだ》

 弁護人「なんでこんな事件を起こしたの?」

 被告「逃げていた間に考えたのですが、私が自分がした行為に責任を取ろうとせず、逃げてきたからです」

 《男性弁護士はたたみかけるように質問を続ける。市橋被告を説き伏せているようだ》

 弁護人「被害者に部屋に入ってもらって、ハグ(抱き合うこと)をしようとしましたね。拒否された時点で止めればよかったのではないですか」

 被告「そうです」

 弁護人「強姦しておいて人間関係をつくろうなんてごまかしでしょ」

 被告「逃げです」

2011.7.11 18:25 (3/5ページ)

 弁護人「向かい合わないから殴っちゃうんでしょ」

 被告「はい、そうです」

 弁護人「そのときに責任を取らないから、アザができちゃって、1週間(自宅に)帰せない。これもごまかし」

 被告「はい」

 弁護人「そのつど、やったことに責任を取らないから、最悪の結果になったんでしょ」

 被告「はい」

 弁護人「『逃げて、誰だって逃げる』。全部自分、自分、自分でしょ」

 被告「はい」

 《市橋被告は7日の被告人質問で、自宅玄関でリンゼイさんに抱きついた理由を「誘惑に負けた」と説明している。拒否されて廊下に押し倒して乱暴した後に、リンゼイさんの言動に腹を立てて顔を殴ったとされる》

 弁護人「責任をね、取らないからね、こういう形であなたの人生がめちゃくちゃになったんでしょ」

 被告「はい」

 弁護人「もう、だから、責任から逃げるつもりはない?」

 被告「…」

 《市橋被告は、体を震わせながらうなずいた》

 弁護人「もう逃げたくないんでしょ」

 被告「…」

 《言葉を出せない市橋被告は、もう一度うなずいて反応した》

 弁護人「被害者に1点でも落ち度は?」

 被告「ないです。ありません」

 弁護人「今後、責任転嫁はしませんね」

2011.7.11 18:25 (4/5ページ)

 被告「しません」

 《検察側後部の席に座るリンゼイさんの父、ウィリアムさんと母、ジュリアさんは市橋被告の顔をのぞき込もうとした》

 弁護人「そういう気持ちで証言したと誓えますね」

 被告「はい」

 《ウィリアムさんは口を真一文字に結び、顔をしかめた。男性弁護士は市橋被告が出版した手記について質問した》

 弁護人「責任を取る方法として?」

 被告「そのときは浅はかにもそう考えました。申し訳ありませんでした」

 《市橋被告は、公判で刑事責任を取り、リンゼイさんの気持ちや家族を考えて生きていくことで道義的責任を取りたいと主張した》

 《市橋被告はさらに強く、左手のハンカチを握りしめた。ウィリアムさんは顔を横にふる。市橋被告の考えに納得がいかないのだろうか》

 弁護人「(手記の執筆は)被害者への弁償、民事責任と考えている?」

 被告「そう考えていました」

 弁護人「弁償として申し入れた金額は?」

 被告「分かっています」

 弁護人「金額は?」

 被告「912万9885円と聞いています」

 弁護人「でも、(リンゼイさんの遺族は)1円も受け取るつもりはない、と。それを聞いてどう思いますか」

2011.7.11 18:25 (5/5ページ)

 被告「本当に申し訳ありません。私はリンゼイさんの家族の立場を考えなくてはいけないと思っています」

 《男性弁護士は、手記の印税を受け取ってもらえない場合について質問。市橋被告は手を付けるつもりはないと説明した》

 弁護人「受けとってもらえないということだが、お金はどうするつもり?」

 被告「弁護士の先生に相談して、何か社会に役立ててもらおうと思っています」

 「私は、人間以下の行為をしました。でも、よい人間になりたかった。実際には悪でした」

 《通訳を介して説明を聞くウィリアムさん。2度うなずき、ジュリアさんに小声で話しかけた》

 弁護人「今日まで自分の親と会ったり、連絡したことは?」

 被告「ありません」

 弁護人「理由は?」

 被告「リンゼイさんが両親と会えないようにしたのは私。その私が両親と連絡を取ることはできないと思いました」

 弁護人「自分の親に対してどう思う」

 被告「事件を起こすまで、たくさんのチャンスをくれました。でも、感謝することができなかった。ただ、迷惑をたくさんかけました。その迷惑を考えるといえることはありません」

 《男性弁護士は、市橋被告が拘置所内に聖書の差し入れを受けたことを明らかにした。市橋被告は印象に残った部分を説明した》

 《弁護側の被告人質問が終了し、堀田真哉裁判長が閉廷を告げた》

 《第6回公判は12日午前10時から始まり、市橋被告に対する論告求刑が行われる》
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Tag:英国人女性殺害事件 冤罪 整形捏造 

Category:市橋達也の法廷ライブ

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市橋達也の法廷ライブ・7月11日第五回公判(6)~(9)

2011/07/11/(Mon) 22:13

第五回公判(1)~(5)へ
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-280.html


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【英国女性殺害 市橋被告5日目(6)】「誰でも逃げる! 誰でも逃げる!」被告が逃走したわけ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110711/trl11071115290011-n1.htm

2011.7.11 15:27 (1/5ページ)

 (13:15~13:45)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第5回公判は約1時間の休廷を挟んで再開した。午後は情状証人として、市橋被告の大学時代の恩師2人が証言台に立つ》

 《刑事裁判では通常、被告の肉親が情状証人として法廷に立つことが多いが、岐阜県内に住む市橋被告の両親が出廷を拒否したため、代わって市橋被告が千葉大学に通っていた当時の恩師2人が出廷することになった》

 《午後1時15分、堀田真哉裁判長が入廷したのに続いて、傍聴席から向かって左側の扉から市橋被告が法廷に入ってきた。うつむいたままで憔悴(しょうすい)したような表情だ》

 裁判長「それでは再開します」

 《ここで情状証人の出廷に先立って弁護側が証拠を追加請求した。「被害弁償金について」と題するもので、市橋被告側が弁償金として準備した資金が今年5月末現在で912万円にのぼったとするものだ》

 弁護人「出版社から印税の支払いがなされたのが(今年)4月から5月にかけてで、公判前整理手続きに間に合いませんでした」

 《市橋被告は、逮捕されるまでの2年7カ月の逃走生活をつづった手記を出版。この印税をリンゼイさんの遺族への被害弁償に充てるとしていた。検察側も同意し、証拠に追加された》

2011.7.11 15:27 (2/5ページ)

 《続いて男性弁護人が、遺族への謝罪の言葉をつづった市橋被告の調書を読み上げ始める》

 弁護人「私は怖くなって逃げました。『彼女の人生は彼女のもの』と気づいて怖くなって逃げました。彼女がふと戻ってくればと願っていました。あなた方(リンゼイさんの家族)と同じ願いでした」

 「しかし、生き返らないと気づき、その後、建設現場で働いたり、顔を変えたりしました。最下層の作業員として働き、苦しいとき、『彼女の苦しみはこんなものじゃない』と自分に言い聞かせて働きました」

 《市橋被告の手記によると、市橋被告は自宅に訪ねてきた警察官を振り払って逃走後、北は青森から南は沖縄の離島まで行き来しながら、断続的に大阪で建築現場の作業員として働いていた》

 弁護人「アスベストの粉塵(ふんじん)にまみれ、きつく、汚い仕事も罪の償いだと思って働きました。しかし、罪の償いなんかにはなっていませんでした。あなた方の苦しみはこんなものではなかった」

 「しかし、『誰だって逃げる!』『誰だって逃げる!』と2年7カ月間逃げ続けました。本当に申し訳ありませんでした。彼女は亡くなって何も話せません。私だけが事件のことを話すのはフェアじゃない、弱さ故に言い訳になると、何も話しませんでした」

 《男性弁護人はやや早口で読み上げていく。それを裁判員らがじっと見つめている》

 弁護人「しかし、私には、責任があります。私は責任を取るつもりです。私が死ぬそのときまで責任を背負っていきます」

2011.7.11 15:27 (3/5ページ)

 「彼女の人生は彼女のもの、彼女の家族のもの、そして将来生まれてくる彼女の子供たちのものでした。それに気づくことができなかった。気づくべきでした」

 《この後、弁護人は「本当に申し訳ありませんでした」との謝罪の言葉を4回繰り返した。調書は「私は、彼女の人生、家族の人生を壊してしまいました」と結ばれていた》

 《続いて弁護人は、市橋被告のリンゼイさんへの謝罪の手紙を読み上げ始めた》

 弁護人「リンゼイ・アン・ホーカーさんへ。あなたの短すぎる人生での恐怖、怒り、悲しみを、自分でしっかり分からなければいけないと思うことが償いのスタートと思います」

 「いまもしっかり分かっていないのかもしれません。あなたのことを第一に思い続けることが償いのスタートなのかもしれません。いま差し入れてもらった聖書を読み続け、聖書の書き写しを始めています。償いになるかは分かりません。申し訳ありませんでした。市橋達也」

 《ここで若い女性弁護人に読み上げが交代する。弁護人は別の証拠として市橋被告が千葉大園芸学部に在学中、市橋被告がデザインした作品について紹介した学内の小冊子を提示し、それが法廷の壁に設置された大型モニターに映し出された》

 弁護人「(冊子には)市橋被告について『デザイン力が突出している』と書かれています」

 《続いて弁護側の証拠として、市橋被告の大学時代の卒業論文の要旨について読み上げられた》

2011.7.11 15:27 (4/5ページ)

 《次に女性弁護人が、市橋被告が手記の出版に至った経緯について記した調書を読み上げ始めた》

 弁護人「出版したのは、被害弁償に充てるためです。印税は遺族にお支払いしたいと考えています。ぜひ受け取ってもらいたい」

 《出版の経緯についての調書で市橋被告は3つの責任があるとした。一つは刑事責任、二つめは道義的責任、三つめは民事的責任とし、一つめと二つめについては「裁判を受け、死ぬまで背負う」とした》

 弁護人「しかし、民事については背負えません、私はお金を持っていないからです。事件に両親は関係がありません。責められるべきは私です。どうすべきか悩み、本を出しました」

 「出版することで(ご遺族が)嫌悪感を持たれるかもしれません。しかし、本にしたことはお金をつくって受け取ってもらいたかったからです。リンゼイさんは生き返りません。それでも3つの責任を果たしていきたい。本当に申し訳ありませんでした」

 《この後、検察側がさらに市橋被告に追加質問をしたいと述べた。堀田裁判長は後ほど協議するとし、情状証人への尋問に移った》

 《白髪交じりの髪に黒いスーツを着た年配の男性が証言台に進む。千葉大大学院名誉教授の本山直樹さんだ。本山さんは市橋被告が同大園芸学部に在学中、空手同好会の顧問として市橋被告に接してきた》

 《さらに、本山さんは昨年2月に「市橋達也君の適正な裁判を支援する会」を結成し、インターネットなどを通じて「償いをしなければならないのは当然だが、元教師として市橋君に適正な裁判を受けさせたい」と訴えてきた》

2011.7.11 15:27 (5/5ページ)

 《堀田裁判長に促されて本山さんは宣誓した後、証言台の席に着いた。年配の男性弁護人が質問に立った》

 弁護人「それでは経歴についてうかがいます」

 証人「千葉大学を卒業後、(米国の)ノースカロライナ州立大で10年間、農薬の毒性について研究し、千葉大学でおよそ30年間教鞭(きょうべん)を執って定年後、2008年(平成20)から東京農業大学で客員教授をしています」

 弁護人「3年ほど前、中国から輸入されたギョーザで中毒が起きた事件は知っていますか」

 証人「殺虫剤を混入された事件で、千葉の警察の依頼で同種の殺虫剤の成分について情報提供をしました」

 《証言台の真後ろに座る市橋被告はうなだれた姿勢のまま、恩師の証言を聞いている》




【英国女性殺害 市橋被告5日目(7)】ストーカー電話、通販購入なりすまし…「支援する会」恩師への壮絶いやがらせ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110711/trl11071116070012-n1.htm

2011.7.11 16:05 (1/5ページ)

 (13:45~14:15)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第5回公判。市橋被告の千葉大園芸学部在籍時に担当教員だった同大大学院の本山直樹名誉教授に対する弁護側証人尋問が続く》

 弁護人「『市橋』とは千葉大で出会ったんですね」

 証人「現職の時には体育会空手部の顧問をしていました。園芸学部の空手同好会でも指導をしており、市橋君も部員としてけいこしていました」

 《男性弁護人が市橋被告を「市橋」や「市橋達也」などと呼び捨てするのに対し、本山さんは「市橋君」と呼ぶのが特徴的だ》

 弁護人「千葉大は西千葉にありますが、園芸学部は松戸にありますね」

 証人「はい」

 《リンゼイさんの母、ジュリアさんは身を乗り出し、市橋被告をのぞき込む。恩師を前にどのような思いでいるのかが気になるのだろうか》

 弁護人「(園芸学部空手部同好会の)空手部員は何人くらいいましたか」

 証人「通常は20~30人くらいですが、彼の時代は少なく、5~10人くらいでした」

 弁護人「1週間にどれくらい練習していましたか」

 証人「時代によって違いますが、当時は週1、2回、昼休みに練習していました」

 弁護人「市橋が入会したとき、どのように感じましたか」

 証人「入会申込書にスポーツ歴を記入してもらいますが、中学時代にバスケットボール、高校時代には陸上の経験があり、大型選手になると思いました」

2011.7.11 16:05 (2/5ページ)

 弁護人「空手は肉体のほか、精神面の訓練にもなる。どのように指導していましたか」

 証人「空手は武道であり、その他のスポーツとは違う。昼に1時間の練習だが、必ず床をぞうきんがけさせ、ロッカー室の掃除もさせていました」

 弁護人「2007年(平成19年)3月下旬に市橋のことが報道されたことは記憶にありますか」

 証人「あります」

 弁護人「千葉大学や証人の所に取材はありましたか」

 証人「殺到しました」

 《本山さんは、当初取材制限がなかったが、校内で手当たり次第に取材活動が行われるようになったと説明。教育環境が保たれなくなったことから、窓口を学部長に一本化し、許可制にしたという》

 弁護人「証人の所にも警察の協力要請はありましたか」

 証人「千葉県警の刑事が来て、同好会に在籍していたころの名簿を渡しました」

 弁護人「逃亡したことは報道で知っていましたか」

 証人「はい」

 弁護人「市橋は逃げたりしないで、どうすべきだったと思いましたか」

 証人「当然、逃げるのではなく、責任を持つべきだと思いました。出頭して、ありのままを述べるべきだと思いました」

 《本山さんは21年11月、「市橋達也君に告ぐ」と題する文章を自らのホームページに掲載。逃走中の市橋被告に自主的な出頭を呼びかけている》

 弁護人「ブログに市橋個人の記事を載せましたか」

 証人「逃亡して、しばらくして自殺したと思っていたが、2年数カ月後に整形して、生き延びていたことを知った。ブログを見た市橋君が連絡してくれば、一緒に出頭するか、もしくは(1人でも)出頭してほしいと思いました」

2011.7.11 16:05 (3/5ページ)

 《市橋被告は事件後、自宅マンションを訪れた捜査員を振り切って逃走。その後、2年7カ月に渡って逃亡生活を送っていた》

 《市橋被告は自身の手記で、建設会社などで働き、愛知・名古屋市で顔に整形手術を施すなどしていたと記している。ただ、細かな逃走の経緯について、争点となっていないため、公判では明らかにされていない》

 弁護人「市橋達也が裁判を受けているがどのように感じますか」

 証人「まず(事件発生時に)報道をみて、同姓同名の他の学生がいるのかと思いました。逮捕以降は(市橋被告の)証言と検察側の言い分が食い違っているようなので、事実が明らかにされ、判決が出されることを望んでいます」

 弁護人「学生に対してはどのような思いがありますか」

 証人「すべて学生は教師にとって自分の子。社会に出て活躍してほしいと思います」

 《本山さんに対する男性弁護士の質問は、本山さんが昨年2月に設立した「市橋達也君の適正な裁判を支援する会」に移った》

 弁護人「設立の目的や趣旨は?」

 証人「市橋君が身柄を拘束された後、現在の弁護団が弁護に当たり信頼関係を築きました。ただ、市橋君に経済力がないので、弁護活動するのに不利が生じる。これでは適正にならないと思い、募金活動を始めました。裁判資金を集めたいと思って始めた」

 《証言台に座るスーツ姿の本山さんは背筋を伸ばし、質問にハッキリとした口調で答えている。一方、市橋被告はうつむいたままだ》

 弁護人「市橋被告に対し、いろいろな報道がありました。公正な裁判が妨げられると思いますか」

2011.7.11 16:05 (4/5ページ)

 証人「はい。当時、報道は過熱し、『(ロス疑惑の)三浦和義』のときと同じような雰囲気がありました。虚像が作られ、袋だたきにされ、リンチになる、と。これではだめだと思いました」

 《本山さんは、ロス疑惑の容疑者として米自治領サイパンで拘束され、ロス市警の留置場で自殺した元会社社長、三浦和義さん=日本で無罪確定=を例に挙げ、報道の過熱ぶりをアピールした》

 弁護人「先ほど、弁護士に対する費用を集めるということでしたが、裁判の実費ということですか」

 証人「当初、最低限、書類のコピー代と証言を取るための移動費用の実費と考えていました。ただ、弁護士生活も楽ではないということを報道で知り、残りは当然、弁護士費用として取ってもらいたいと考えています」

 《ジュリアさんは顔を手で覆ったまま、首を横に振る。本山さんの支援に納得がいかないのだろうか》

 弁護人「支援する会を設立し、1年半が経過しました。あなたに対する嫌がらせは?」

 証人「たくさんあります」

 《本山さんは嫌がらせの実例を挙げた。本山さんはうろたえることなく、しっかりとした口調で話したが、その中身は激しいものだった》

 証人「今日もメールでえげつない言葉がありました。ストーカーに相当する電話もあります。午前3時に10回も20回も鳴らされることがあります」

2011.7.11 16:05 (5/5ページ)

 「さらに私の携帯電話番号を使って、通販で購入をしています。架空の住所に送らせるため、運送会社や通販会社から問い合わせが来ます。これらが毎日続いているのです。300回以上です」

 《ここで、検察側が「予定時間をだいぶ過ぎている」と声を上げた。男性弁護士は「最後です」と応え、初めて「市橋被告」と呼んだ》

 弁護人「後ろにいる市橋被告に対し、どのように言ってあげたいですか」

 証人「(身柄が)拘束されているときには接見したかった。ぶん殴って、しかりつけてやりたかった。事実を述べさせ、反省させたかった。今は…」

 《本山さんが声に詰まる。涙交じりの鼻声になった。教え子に対する思いがあふれ出ているようだ》

 証人「どういう判決になるか分からないが、刑に服して反省し、生きることが許されるなら、20年、30年と成長するように社会貢献してほしい」

 弁護人「終わります」

 《法廷はここで、いったん休廷した》




【英国女性殺害 市橋被告5日目(8)】「立派な武闘家になれる」恩師、空手部時代の被告語る - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110711/trl11071116430013-n1.htm

2011.7.11 16:42 (1/4ページ)

 (15:00~15:15)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第5回公判は約45分の休廷の後、千葉大大学院名誉教授の本山直樹さんへの証人尋問を再開した》

 《当初の予定では午後2時45分の再開予定だったが開始が約15分遅れた。その理由について、まず堀田真哉裁判長が説明を始めた》

 裁判長「今後の裁判の進行について協議しており、開始が遅れました。大変申し訳ありませんでした」

 《再開が告げられると、再び本山さんが証言台に立った。裁判長に促され、傍聴席から見て一番左側に座っている男性裁判員が本山さんに質問した。最初は市橋被告のために集まったという募金についてだ》

 裁判員「市橋被告を支援する会を設立しているそうですが、ご自身の寄付は、いくらぐらいだったのでしょうか」

 証人「私自身は13万円を寄付しています」

 《男性裁判員はメモを取りながら、質問を続けた》 裁判員「あともう1点質問です。空手の師範をされているということですが、園芸学部の空手部の活動はどのような活動をしているのでしょうか」

 証人「一般的な体育会系の空手部であれば、試合に出て優勝を目指すなどの目標もありますが、園芸学部の場合は学生のほか、教員や事務職員もいる。それなので、健康管理が主な目的となっています。外部に出て試合をやるということは全くありません」

2011.7.11 16:42 (2/4ページ)

 裁判員「それですと、先ほど『中高とスポーツ経験があり、大型選手になる印象』と証言していましたが、特に試合もないのならどういうことでしょうか」

 証人「運動能力が高く、修練を積めば黒帯になれるくらい、立派な武闘家になれるという意味で使いました」

 裁判員「段位の取得は行っているのでしょうか」

 証人「一時期、段位の取得を行っていることはありましたが、市橋被告が所属しているときは、特に取得はしていませんでした」

 《男性裁判員は小声で「以上です」と堀田裁判長に伝えた。堀田裁判長は、別の裁判員を見渡して他に質問がないことを確認した上で、本山さんの証人尋問が終わったことを告げる》

 裁判長「それでは終わりました。ありがとうございました。お帰りいただいて結構です」

 《本山さんはカバンをもってすっと立ち上がり、裁判長や弁護側に一礼した後、法廷から退廷する際、被告人席に座る市橋被告の方に一瞬、目を向けた。しかし、市橋被告はうつむいたままで、本山さんはそのまま足早に法廷をあとにした》

 《続いて、2人目の証人が呼ばれた。白髪交じりの細身の男性。市橋被告が千葉大在学中、同大の研究室で副指導教員を務めていた◇◇さん(法廷では実名)だ。証言台に立ち、弁護側の質問が始まった》

 弁護人「証人の職業を教えてください」

 証人「千葉大の教授です」

 弁護人「具体的には、どういった役職ですか」

 証人「園芸学研究科の教授です」

2011.7.11 16:42 (3/4ページ)

 弁護人「証人と市橋被告の関係はどのようなものでしょうか」

 証人「彼が卒論生として研究室に配属になったとき、副指導教員でした。2004(平成16)年度ごろのことでした」

 《男性弁護人が、証人として出廷した理由について◇◇さんに尋ねていく》

 弁護人「証人は市橋被告が殺人や強姦致死罪などで裁判を受けていることは知っていますね」

 証人「はい」

 弁護人「何を伝えようとして裁判に出廷したのですか」

 証人「彼とは1年とちょっとだけのことですが、当時の私の知っていることが役に立てばと思い、出廷しました。それから、彼の証人はほとんどいないということで、公正な裁判になるよう、こちら(弁護)側の証人として出ようと思いました」

 「私の知っている限りでは、まじめな普通の学生。そのことをお伝えしようと思います」

 《リンゼイさんの父、ウィリアムさんはじっと口の前で手を組み、通訳される証人の証言に耳を傾けている。母のジュリアさんはメガネをかけ、時折メモを取っている》

 《弁護側の質問は学生時代の市橋被告の様子に移っている》

 弁護人「市橋被告は庭園デザイン学について学んでいましたね」

 証人「はい」

 弁護人「簡単に言うとどんな学問ですか」

 証人「庭園や公園、都市の広場の設計を学習しています。演習も行う研究室でした」

 弁護人「市橋被告のゼミの出席度はどうでしたか」

 証人「可もなく、不可もなく普通の出席率でした」

 弁護人「市橋被告のデザインしたものが学内の小冊子に載っていたようですが、これを証人はどう評価していますか」

2011.7.11 16:42 (4/4ページ)

 証人「私はちらっとしか見ていないが、その小冊子には学生の優秀作品が掲載される。小冊子に載るということは、学生70~80人のうち3、4人の優秀作品に選ばれたということ。彼自身もデザインに自信があって研究室に来たんだと思います」

 《デザインの能力を教員からも高く評価されていた市橋被告。ウィリアムさんやジュリアさんの証人尋問が行われていたときはひどく震えていたが、この時は少し落ち着いた様子で◇◇さんの証言に耳を傾けている》

 弁護人「卒業論文での取り組みはいかがでしたか」

 証人「彼の卒論で印象的だったのは、自分から(千葉県内の)テーマパークの植栽を調べたいとテーマを決めてきたこと。今の学生はぼーっとしていて、自分でテーマを決められない子も多いが、積極的に動いていた。定期的にリポートも提出していたし、入場のパスポートも購入して調べるなど、積極的に動く能動的な学生という印象だった」

 《市橋被告を弁護する証人が少ないと知り、証人として出廷した◇◇さん。その後ろに座る市橋被告は、ただじっとうつむいているだけだった》


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【英国女性殺害 市橋被告5日目(9)】似顔絵でコミュニケーション? 指導教授「なぜ捕まえてくれなかった」 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110711/trl11071117220014-n1.htm

2011.7.11 17:15 (1/4ページ)

 (15:15~15:50)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第5回公判は、千葉大で市橋被告の卒業研究を指導した男性教授の◇◇さん(法廷では実名)に対する弁護側の証人尋問が続いている》

 弁護人「市橋被告について印象に残っているエピソードがあれば教えてください」

 証人「普通の学生で特別なところはなかったが、よくスケッチを描いていました。彼の代は(岩手県の)平泉に見学旅行に行きましたが、よくスケッチをしていました。教授の似顔絵を描いて研究室のホームページ(HP)に使ったり、高齢の事務の方の似顔絵も描いたりしていました。設計、ものづくりが好きな学生なんだな、と感じていました」

 《市橋被告は、初対面のリンゼイさんの部屋に入った際にも「雰囲気を和ませたかった」と、リンゼイさんの似顔絵を描いていたことが、公判で明らかになっている。似顔絵がコミュニケーション手段だったのだろうか》

 弁護人「卒業後の進路については、どのように聞いていましたか」

 証人「特に聞いていませんでしたが、4年生の早い段階から留学すると話していて、相談を受けていた気がします」

2011.7.11 17:15 (2/4ページ)

 《◇◇さんは英語力を身につけ、大学時代の作品をまとめておくようアドバイスしたという。弁護側は、事件を知った際の感想について質問を移す》

 弁護人「今回の事件を知り、逃走したと知って、どう考えましたか」

 証人「考えたというより、普通の学生が普通に卒業したと思っていたので、大変驚きました。普通だった彼がそんなことをするんだな、と。警察が彼を逃してしまったときいて、何で捕まえてくれなかったんだ、逃げられれば逃げたくなるものだ。自殺しないでくれればいい、早く出頭してほしいと思いました」

 弁護人「市橋被告に何を望み、今後どうなってほしいですか」

 証人「犯した罪はひどいものと思います。普通の人でも自分の欲望に従って行動すればこうなってしまう。考えてほしいのは、彼は特に凶悪な性格だったわけではなく、そういう(普通の)人間だったということ。こういうことをした責任を取ってほしいし、裁判(判決)に従ってほしいです」

 弁護人「市橋被告にかけたい言葉はありますか」

 証人「まず、自分にも子供がいますし、自分が被害者の親だったら、と思うといたたまれない気持ちになります。彼には『自分が被害者の親だったら』と想像してほしい。彼はクリエーティブで創造力がある。完全に自分を被害者の側において考えてほしい。彼には考える時間が足りない。もっと想像力を働かせる時間を作ってあげてほしい」

2011.7.11 17:15 (3/4ページ)

 《反省を深める時間が必要と訴える◇◇さんに、弁護人が最後の質問を行う》

 弁護人「裁判員、裁判官に伝えたいことはありますか」

 証人「今回、(リンゼイさんの)ご両親もいる前で、弁護側の証人に立つということに非常に悩みました。彼についてより多くの情報をお伝えし、少しでも公正な裁判がなされてほしいと思い、出廷しました」

 《語調を強め、◇◇さんは量刑についての主張を訴える》

 証人「彼が(事件から)逃げようとして極刑を受け入れ『自分で自分を処理する』、私はそうであってはならないと思います。彼は被害者の立場に立って苦しむ必要があります。そうでないと、彼にとってもリンゼイさん側にとっても、いいことにはならないと思います」

 《リンゼイさんの母、ジュリアさんは顔を右手で覆ったまま、通訳の言葉に耳を傾けている》

 《検察側の反対尋問はなく、法廷は約15分の休憩に入った》

 《午後3時45分。法廷が再開すると、裁判官・裁判員の質問に入る。傍聴席から向かって右から2番目の男性裁判員が挙手した》

 裁判員「市橋被告の設計デザインの傾向など、印象に残っていることがあれば教えてください」

2011.7.11 17:15 (4/4ページ)

 証人「4年生になると研究論文として卒業研究を仕上げる作業になります。設計そのものの指導はしていませんが、過去の大学の作品集に載っていた彼の作品は、使う人のことをよく考えた作品でした」

 《男性裁判員が続けて質問する》

 裁判員「市橋被告を『創造力のある人間』とおっしゃりましたが、創造力を感じさせるエピソードはありますか」

 証人「卒業研究のテーマを明確にするのは通常の学生には難しいし、最近は『先生、どうすればいいですか』という学生ばかりです。彼はテーマを持ち、計画的で、やりたいことがはっきりしていました。平泉の見学旅行でも、『ここまで来たからもうちょっと北を見てくる』といって旅行を続けていた。何もしないでぼーっとしている人間より、生き生きとしていました」

 《ここで◇◇さんに対する証人尋問は終了。◇◇さんは検察側にいるリンゼイさんの両親の方に一礼した後、目の前の市橋被告にも大きく頭を下げたが、市橋被告はかすかに首を動かすだけだった》


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Tag:英国人女性殺害事件 冤罪 整形捏造 

Category:市橋達也の法廷ライブ

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市橋達也の法廷ライブ・7月11日第五回公判(1)~(5)

2011/07/11/(Mon) 20:37


初公判・7月4日
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-270.html
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第二回公判・7月5日
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第三回公判・7月7日
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第四回公判・7月8日
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http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-279.html

第五回公判・7月11日←今ココ
・証人尋問 ウィリアム・ホーカー、ジュリア・ホーカー


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【英国女性殺害 市橋被告5日目(1)】「英国の法廷はショー」 弁護側発言にリンゼイさん父、いら立ち - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110711/trl11071111440003-n1.htm

2011.7.11 11:43 (1/4ページ)

 (10:00~10:20)

 《千葉県市川市のマンションで平成19年、英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=が殺害された事件で、殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第5回公判が11日、千葉地裁(堀田真哉裁判長)で始まった。今回はリンゼイさんの両親に加え、批判覚悟で市橋被告の支援を続けてきた大学時代の恩師らへの証人尋問が行われる》

 《これまでの公判で、市橋被告はリンゼイさんへの殺意を否定。2日間にわたって行われた被告人質問では、リンゼイさんが死亡した後の心境について「夢か現実か分からなくなった」と語り、遺体遺棄の理由などについては「分かりません」などと繰り返している》

 《今回の公判は前回に続き、リンゼイさんの父、ウィリアムさんの証人尋問から始まる。ウィリアムさんは第4回公判で、まな娘の命を奪った市橋被告への怒りを爆発させ、「この国で最も重い最高刑を望みます」と死刑を求めた》

 《市橋被告が2年7カ月の逃亡生活をつづった自らの手記『逮捕されるまで』の印税を遺族に支払うとしていることについては「娘を殺しておいて、それをネタに金を稼いでいる」と糾弾し、「一銭もほしくない」とも述べた》

 《今回はウィリアムさんに続き、母のジュリアさんの証人尋問も行われる。法廷ではこれまで、市橋被告がリンゼイさんを乱暴した際の生々しい記録や証言が次々と白日の下にさらされている。母の目にはどう映ったのだろうか》

 《午後には弁護側の情状証人として、市橋被告の千葉大時代の恩師2人が出廷する。うち一人は、千葉大大学院の本山直樹名誉教授。本山さんは「市橋達也君の適正な裁判を支援する会」のメンバーで、ホームページ上で、顔を変え逃亡中の市橋被告に出頭を呼びかけたり、支援金集めを呼びかけるなど、批判を受けながらも活動を続けた》

2011.7.11 11:43 (2/4ページ)

 《7月8日付の本山さんのブログによると、これまでに集まった支援金は333人から約330万円。すべてが弁護側の裁判費用に充てられるという。市橋被告とは空手同好会の顧問として知りあったというが、法廷では何を訴えるのだろうか》

 《午前10時、黒っぽいジャケットに身を包んだホーカーさん一家が入廷する。ウィリアムさんとジュリアさんは検察官席の後ろに、リンゼイさんの姉妹は傍聴席の一番前に着席した》

 《次いで市橋被告が刑務官に付き添われ、左側の扉から入廷する。黒いシャツに黒いジーンズ姿。うつむいたまま、ウィリアムさんらに向かって頭を下げるが、ぼさぼさの髪がさえぎり、その表情はよく見えない》

 《午前10時5分、裁判員らが入廷し、裁判長が開廷を宣言。前回に続き、ウィリアムさんの証人尋問を行うことを告げる》

 《ウィリアムさんが席から立ち上がった。市橋被告を威嚇するかのように胸を張り、証言台に向かう。刑務官3人が立ち上がり、市橋被告をガードするように囲んだ。市橋被告はじっとしたまま動かない》

 《8日の法廷では、ウィリアムさんが市橋被告に近づき、怒りの形相で市橋被告を見下ろす一幕があった。刑務官はそれを警戒したのだろう》

 《裁判長が尋問に当たっての注意点を述べた後、弁護人が立ち上がり、女性通訳を介しての尋問が始まる》

 弁護人「証人のお仕事について伺います。2007年(平成19年)3月、事件当時どのようなお仕事をされていましたか」

 証人「自動車教習所の教官でありました」

 弁護人「現在のお仕事は?」

 証人「同様であります」

 弁護人「(事件前後で)お仕事は変わっていないということでよろしいですね」

 証人「そうです。しかしながら自営であります」

 弁護人「証人の最終学歴を教えてください」

 証人「ちょっと理解できないのでもう1度お願いします」

2011.7.11 11:43 (3/4ページ)

 弁護人「日本でいう高校卒業が最終学歴ということでよろしいですか」

 証人「私は専門教育を受けたエンジニアです」

 弁護人「それは日本でいう技術学校のようなものでしょうか」

 《ここで裁判長が「日本の制度で聞かれても分からないと思いますが」と発言。弁護側は質問を取り消し話題を変える》

 弁護人「リンゼイさんが死体で発見されたことは、いつ知りましたか」

 《ウィリアムさんは「すーっ」と深く息を吸った後、質問に答える》

 証人「26日の日曜日でした。日中か夜間かについては、はっきり記憶していませんが、その日に行方不明になったと知らされました。死体で発見されたというのは、日曜日から月曜日(27日)の間だったと思います」

 弁護人「日本と英国の時差は8時間ですね」

 証人「おっしゃる通りだと思います」

 弁護人「リンゼイさんが遺体で発見されたのは(平成19年)3月26日の夜遅く。日本とイギリスの時差を考えても、26日の昼から夕方にかけて、娘さんの死亡が知らされたと思いますが」

 証人「何日かというのははっきりしませんが、月曜日は仕事に行きまして、その間に娘の(日本の)勤務先(の英会話学校)から行方不明という電話を受けました」

 「連絡を受けて妻の仕事先に向かい、娘の勤務先や友人に連絡を取ろうとしました。同日夜にかけて娘の死亡を知らされました」

 弁護人「娘さんの死亡を知らされ、日本に来ましたね」

 証人「それより早くリンゼイが不明という連絡を受け、すぐに妻が日本に行く搭乗券の手配をしました」

 《傍聴席に座るリンゼイさんの姉妹は、ウィリアムさんの背中をじっと見つめている。ウィリアムさんの声がマイク越しに法廷内に響く》
 
 2011.7.11 11:43 (4/4ページ)

 弁護人「あなたは平成19年3月31日、駐日英国大使館で、検察官の聴取を受け、調書を作成していますね」

 証人「日付の記憶はありませんが、たしかに娘が殺害された後です」

 弁護人「日本では警察や検察から(事件について)どう説明を受けましたか」

 証人「まず警察と接触したときには、それほどの情報はいただけませんでした」

 弁護人「検察は?」

 証人「検察官からは、どのような気持ちですかと質問がありました」

 弁護人「警察や検察からは、娘が強姦され、殺害されたという説明は受けませんでしたか」

 《通訳が「一番初めですか?」と質問する。弁護人が「そうだ」と答える》

 証人「いいえ、そのときに聞かされたのは『殺害された』ということのみです」

 弁護人「最初に来られたときに『殺害された』ということは聞かされていたんですね」

 《法廷で弁護側は市橋被告に殺意はなく、事件は傷害致死罪に相当するとの主張をしている。捜査側が当初から『殺害』という言葉を使い、『殺人罪』での立件を視野に捜査していたことを強調したいようだ》

 証人「はい」

 弁護人「市橋という男が逃げたということは聞かされていましたか」

 証人「容疑者はいるということは聞かされていました」

 弁護人「話は変わりますが、イギリスで刑事裁判を傍聴されたことは?」

 証人「一切ありません」

 弁護人「イギリスでは陪審という制度があることをご存じですか」

 証人「もちろんです。私は英国に住んでいますから」

 弁護人「陪審制度ではときに法廷がショーのようになったりするという話は聞いたことがありますか」

 《8日の証人尋問でウィリアムさんは、市橋被告の法廷での証言を「計算されつくし、リハーサルされたものだ」と批判。「まるでショーのようで、まったく悔いていないことは明らかだ」と発言している。弁護側の質問はその当てつけなのだろうか》

 証人「先生。どうぞ、私は自動車教習所の教官にすぎず、法廷弁護士ではありません。裁判の知識はテレビや新聞で見る程度で、それが私の得られる知識のすべてです」

 《少しイライラしたようなウィリアムさんの声が法廷に響く。市橋被告はじっとしたまま動かない》




【英国女性殺害 市橋被告5日目(2)】慈悲の心…「イチハシはない」断言した父の心中は? - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110711/trl11071112100004-n1.htm

2011.7.11 12:09 (1/3ページ)

 (10:20~10:34)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判第5回公判は、リンゼイさんの父、ウィリアムさんへの男性弁護人による証人尋問が進んでいる》

 《年配の男性弁護人からの質問にウィリアムさんは英語で「はい。私は事実をはっきりすることを望むだけです」とはっきりした口調で答え、裁判官たちの前に座った女性通訳が一言一言、丁寧に日本語に翻訳していく》

 弁護人「証人は、イギリスで無罪の報道を目にしたことはありますか」

 《ここで若い男性検察官が「異議あり」と立ち上がった》

 検察官「必要のない質問です」

 《堀田真哉裁判長が弁護人に説明を求めた》

 弁護人「証人の証言の信用性を確かめるための質問です」

 検察官「信用性とどう関係するのですか」

 弁護人「それをこれから確かめていくのです」

 検察官「それに、証人を困惑させる質問でもあります」

 《双方、口調が厳しさを増す。堀田裁判長が「どの件についての信用性ですか」と割って入った。弁護人が「『証拠に基づいた審理を望む』との証言についてだ」と説明した》

 《ウィリアムさんは8日開かれた第4回公判で、「裁判長、裁判員の方々にはぜひ、証拠に基づいて判断してもらいたい」と語っていた。この発言を指しているのだろう。しかし、堀田裁判長は質問の仕方が適切でないと判断したのか、「質問を変えてください」と促した》

2011.7.11 12:09 (2/3ページ)

 弁護人「証人は被害者遺族としてこの裁判に参加されていますね?」

 証人「そうです」

 《ウィリアムさんは妻のジュリアさんとともに被害者参加制度に基づき、この裁判に初公判から出席し、検察官の後ろの席で法廷での一言一句に耳を傾け続けてきた》

 弁護人「いまここで行われていることは、証拠に基づき、処罰を認定する手続きだと理解されていますか」

 証人「私がここに来たのは、実際に娘に何が起きたのか究明するためです。処罰の認定は法の統治のもと、行われるべきで、私はそれを尊重します」

 《ウィリアムさんは、きっぱり断言するように述べた。傍聴席から向かって右から3番目の男性裁判員は証言を続けるウィリアムさんを、視線をそらすことなく見つめている》

 弁護人「証人の母国、イギリスでは、死刑がないですね?」

 証人「そうです」

 弁護人「イギリスはヨーロッパ連合、すなわちEUに加盟していますね?」

 証人「もちろんです」

 《ウィリアムさんは「なぜ、そんな質問を?」と言いたげに語気を強めた》

 弁護人「EU加盟国はすべて死刑を廃止しています。その通りですね?」

 証人「そう認識しています」

 弁護人「最後に処罰意見について聞きます。前回、処罰意見について『家族で同じだ』とおっしゃりませんでしたか」

 証人「そうです」

 《ウィリアムさんは、強調するようにもう一度「そうです」と繰り返した》

 弁護人「最初、来日したとき、検察官に処罰意見は、あなたと奥さんや娘さんたちと違うとおっしゃっていませんでしたか」

 証人「(在日英国)大使館で検察官にそう述べたことを覚えています。私は、はっきりと『この国での最高刑を要求します』と述べました。それが死刑なら当然それが適用されるべきと思う。妻と娘は検討の余地があるとしていました」

 《ジュリアさんはほおに手を当て、真剣なまなざしで証言を続ける夫を見つめている》

2011.7.11 12:09 (3/3ページ)

 証人「私としては変える余地がない。EUとか質問なさいましたが、これはこの国で起きた犯罪です。今回の事件は、日本の法律で治められている日本で起きました。日本での最高刑を望む気持ちに変わりはありません」

 《きっぱりこう答えたウィリアムさんに弁護人が矢継ぎ早に質問する》

 弁護人「奥さんと娘さんたちは終身刑を望んでいたのでは?」

 証人「それは違います。(妻や娘は)当時、まだ事実を知らされていませんでした」

 弁護人「最後になります。日本では和ということを大切にしているということをご存じですか」

 《通訳は「和」を「Harmony(ハーモニー)」と翻訳した》

 証人「ハーモニーを尊重するのは、日本だけでなく、世界共通だと思います」

 弁護人「日本では、慈悲と寛容の心を大切にしているのはご存じですか」

 証人「聞いたことがあります」

 《こう述べた後、ウィリアムさんは語気を強めた》

 証人「しかし、イチハシ(市橋被告)は聞いたことがない、と思います」

 裁判長「他に尋問はありますか」

 《堀田裁判長はこう聞き、検察側にも質問がないか確認した上で、約20分間の休廷を告げた》

 《ウィリアムさんは「サンキュー」と述べ、証言台の席を立った。証言台の後ろの長いすに座っていた市橋被告はうなだれたような姿勢のまま動かなかった》




【英国女性殺害 市橋被告5日目(3)】テコンドー学んだリンゼイさん 母「力の限り自分を守ろうと」 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110711/trl11071112360005-n1.htm

2011.7.11 12:35 (1/3ページ)

 (10:55~11:15)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第5回公判が再開。堀田真哉裁判長からリンゼイさんの父、ウィリアムさんに対する裁判所側の尋問がないことが告げられた》

 《続いて、リンゼイさんの母、ジュリアさんの検察側証人尋問が始まった。法廷中央の証言台に進んだジュリアさんだが、市橋被告と目を合わせない。市橋被告もうつむいたままだ》

 検察官「リンゼイさんの実の母親ですか」

 証人「そうです」

 検察官「リンゼイさんは護身術などを学んでいましたか」

 証人「13~16歳の間、テコンドーを学んでいました」

 検察官「護身術を使って事件でも抵抗したと思いますか」

 証人「死にものぐるいで、力の限り、必死で自分を守ろうとしたと信じています。護身術は身に付いていたと思います」

 《裁判員らはジュリアさんの一言一言に注目し、メモを取っている》

 検察官「リンゼイさんは大学卒業後、なぜ英会話講師を始めたのですか」

 証人「リンゼイは大学を卒業した時点で18年間の教育を受けていました。その後、教職か医者かで(将来を)迷っていました。外国で無為な時間を過ごすのでなく、進路を決めるため海外に行きました」

 検察官「なぜ日本を選んだのですか」

2011.7.11 12:35 (2/3ページ)

 証人「小さなころから東洋にあこがれを持っていました。着物やヘアスタイルに興味を持ち、日本語の会話を学んだこともありました。そして、日本は安全と確認しました。英会話学校のイギリス支部で面接を受け、宿泊費や旅費を学校側に持ってもらう条件でオファーを受けたのです」

 《リンゼイさんは、市橋被告へのプライベートレッスン後、レッスン料を忘れたという市橋被告とともにマンションに向かい、被害に遭った。英会話学校での授業が控えていたリンゼイさんは、マンション4階に向かうエレベーターで、仕切りに腕時計を気にする様子が防犯ビデオに映っていた》

 検察官「イギリスでは事件はどのように報道されましたか」

 証人「実はリンゼイの死を真夜中に聞きました。月曜日の夜中から火曜日の朝方にかけてです。しかも、それまで音信不通で、2日間寝ていませんでした。事件は新聞など、ありとあらゆるところで報道されました」

 検察官「イギリス人の日本に対する印象はどうなりましたか」

 証人「残念なことに、この事件で、日本は世界で最も安全でない国になりました。海外で英語を教えようとしていた人が、日本から行き先を変えたと聞いたことがあります」

 《ジュリアさんは男性検察官の質問に対し、しばらく考え込んだ後、丁寧によどみなく答えている。頭の中で整理しているように見える。証言台の後ろの席に座った市橋被告はうつむいたままだ》

 検察官「事件は家族に対し、どのような影響を与えましたか」

2011.7.11 12:35 (3/3ページ)

 証人「みなさん、子供が死んだとき、親がどのような思いになるか分かりますか。想像を絶する悲しみがあります。子供が親より先に死ぬのは普通ではあり得ないことです。しかも、リンゼイは殺害されました。苦しみや悲しみは言葉を絶します。食べることもできません」

 「残された2人の娘が目の届かないところに行くと、不安になります。なぜ日本に行かせてしまったのか。自宅にはベランダやバルコニーがありますが、足を踏み入れることはできません。エレベーターに乗っていて、誰かが乗ってくると震えます」

 《リンゼイさんの遺体は市橋被告のマンションのベランダに置かれた浴槽の中で土に埋められていた。ジュリアさんは、ベランダやエレベーターなど事件を連想させる場所に近づけないことを主張した》

 証人「2人の娘は“親友”を失いました。影響は言葉では語れません」

 検察官「2人の娘さんは公判傍聴のために日本には来ないということでしたが、なぜ家族みんなで来たのでしょうか」

 証人「この目で自分の姉妹を奪った男を直視することが死の喪失感への対処につながると考えたからです。娘たちには判断力があります」

 《ジュリアさんは、長女が事件のショックでカウンセリングを受けていたことを明かした上、力強く語った》




【英国女性殺害 市橋被告5日目(4)】手記の印税「1ペニーも受け取らない」 痛烈批判に被告の震え止まらず - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110711/trl11071113210008-n1.htm

2011.7.11 13:20 (1/4ページ)

 (11:15~11:35)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第5回公判は、リンゼイさんの母、ジュリアさんへの検察側の証人尋問が続いている》

 《男性検察官の質問に、はっきりと答えながらも、時折、涙で声をつまらせるジュリアさん。市橋被告は、証言台に座るジュリアさんの左斜め後ろの被告人席で上半身を折り曲げるようにして座り、小刻みに身体を震わせていた。傍聴席からはその表情は見えないが、泣いているようだ》

 《検察側は市橋被告からの謝罪の手紙について質問している》

 検察官「弁護人を通じて、謝罪の手紙を届けたいという意向は伝えられていますか」

 証人「私どもは何度も来日し、自首(出頭)するように要求しました。被告人の親にも自首を促すように手紙を送りました。しかし、彼は逃亡を続けた」

 「逮捕されて以降、彼(市橋被告)から連絡は一切ありませんでした。その後、謝罪文を送りたいという意向を弁護人を通じて知らされました。ですが、彼が娘の死に対して本当に申し訳ないと思っているとは思えない。裁判対策だと思う。いかなるコミュニケーションも取りたくない」

 《ジュリアさんの口から繰り返される厳しい言葉に、市橋被告は肩を大きく振るわせている》

2011.7.11 13:20 (2/4ページ)

 《検察側は、市橋被告が出版した手記について話題が変わった。手記には、市橋被告の逃亡生活などが記されている》

 検察官「本の出版の内容について知っていますか」

 証人「私自身読んでいません。読みたくもない。ただ、ネット上では本についてのいろいろな記事があり、多少は何が書かれているか知っています」

 検察官「逃亡中の様子を出版したことについてどう思いますか」

 証人「まず、そんな本を書くこと自体、奇妙な話。私どもとしては(市橋被告が)失礼なことをしていると思う。こちらの気持ちを無視したこと。逃亡中の出来事をぬけぬけと書くことは、普通の人ではできないと思います。捜査当局に対する狡猾(こうかつ)なジェスチャーだと思います」

 《市橋被告は、この手記の印税を被害者弁済にあてるとしている。この点についても検察側から質問が出た》

 検察官「印税を出すと言っているがどう思いますか」

 証人「あまりにもひどい話。侮辱の極みです。彼が本によって何らかのお金を得るとしても、私の娘を殺して、殺人の成果物として得たものです。1ペニーたりとも受け取れません」

2011.7.11 13:20 (3/4ページ)

 検察官「あなた自身はどのような刑を求めますか」

 証人「最高刑を求めます。どの刑を求めるかというのはずっと考えていました。2人の娘とも話し合って理由を考えた。理由は、この男が私の娘に対して一切の慈悲もなく、あのようなことをしていたからです。そして、殺したまま捕まることなく暮らしていた。最高刑を求めます」

 《質問の最後に、検察側から他に述べたいことがあれば話すように促されると、ジュリアさんは堰(せき)を切ったように自分の思いを話し始めた》

 証人「私は良き妻であり、良き母親であることに徹してきた。美しい娘たちに恵まれ、支え合って生きてきた。娘たちは『私の世界』でした。その男が私の娘を奪ったのです。その理由がどうしても分からない」

 「娘と22年暮らせて幸せだった。裁判官、裁判員のみなさんが素晴らしい娘に恵まれている親ならば、今の私の気持ちが分かるはずです」

 《涙で時々言葉を詰まらせながら証言したジュリアさん。市橋被告は依然、身体の震えが止まらない様子だった》

 《続いて、弁護側からの質問が始まった。男性弁護人がゆっくりとした口調で質問していく》

 弁護人「この裁判に遺族として参加した理由はなんでしょうか」

 証人「卑劣さを理解していただくためです」

 弁護人「リンゼイさんが殺害されたと考える根拠は何なのでしょうか」

 証人「私には娘が自分で首を絞めたとか、窒息させたとは考えられないからです。それは他者によって行われたと思うからです」

2011.7.11 13:20 (4/4ページ)

 弁護人「被告人質問は聞きましたか」

 証人「はい」

 弁護人「裁判前に思っていたことと、被告人が法廷で述べたことと違っていましたか」

 証人「分かりません。そのような点を判断するのは裁判官の役目だと思います」

 弁護人「最後の質問になります。リンゼイさんがどうして亡くなったのかという被告人の説明を聞きましたか」

 証人「いいえ」

 《ここで、女性通訳から弁護側に先ほどの質問の意味が「事実を聞いたのか」か、「納得した」かどちらの意味かと尋ねた。弁護側は事実を聞いたのかという意味であることを伝え、再度、訳し直して同じ質問が行われた》

 《だが、ここで、検察側から誤導だと指摘があり、堀田真哉裁判長は質問を聞き直すように弁護側に伝えた》

 弁護人「リンゼイさんが亡くなった際の状況は聞きましたか」

 証人「はい」

 《弁護側の質問が終わり、検察側も最終尋問がないと答えた》

 裁判長「裁判所から質問があれば休廷後に質問します。それまで約20分間休廷し、午前11時55分からの再開とします」

 《休廷が告げられ、ジュリアさんは証言台からリンゼイさんの父、ウィリアムさんの隣の席に戻った。ウィリアムさんとジュリアさんは少し言葉を交わして退廷。市橋被告は、自力で立ち上がることができず、4人の刑務官に抱えられるようにして立ち上がった。退廷するまで、市橋被告の手の震えは止まることはなかった》




【英国女性殺害 市橋被告5日目(5)】「婚約者3カ月後に来日予定だった」リンゼイさん母、涙 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110711/trl11071113250009-n1.htm

2011.7.11 13:25 (1/3ページ)

 (11:55~12:15)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第5回公判は、休憩を挟み再開した。リンゼイさんの母、ジュリアさんに対する裁判官、裁判員の証人尋問が始まる》

 《市橋被告は両腕を激しく震わせた状態で入廷。リンゼイさんの両親に一礼し、着席した後も体の震えは止まらなかった》

 《堀田真哉裁判長が再開を宣言し、裁判員に質問を促すと、右から2番目の男性裁判員が挙手した》

 裁判員「もしこの場に被告の両親がいたら、何か言いたいこと、聞いてみたいことはありますか」

 《多くの公判では、被告の肉親が情状証人として出廷する。しかし、市橋被告の両親は弁護側の要請に対し、出廷を拒否。捜査段階での調書の読み上げも行われず、息子の犯行を受けた両親の心情は、明らかにされないままだ》

2011.7.11 13:25 (2/3ページ)

 《ジュリアさんは少し考えた後、やや戸惑った様子で語り始めた》

 証人「質問に答えるのが難しいです。実は、考えたことがありませんでした。私は親の立場で話しています。親の立場からすれば、イチハシの両親の気持ちが推し量られます」

 《ジュリアさんは複雑な胸中を明かした上で、大学卒業後も仕送りで息子を生活させていた両親に対する厳しい心情ものぞかせた》

 証人「付け加えて言うと、事件当時イチハシは28歳で、仕事に就いていませんでした。リンゼイは22歳でしたが、(イギリスから)地球を半周もした場所で仕事を持ち、親から自立していました。私たちはリンゼイを自立した大人として扱っていました」

 《市橋被告は下を向いたまま、ジュリアさんの言葉に耳を傾けている。続いて、左陪席の女性裁判官が質問した》

 裁判官「リンゼイさんには婚約者がいました。2人にどんな家庭を築いてほしかったですか」

 証人「リンゼイと(婚約者の)□□(法廷では実名)は、大学に入学して1週間で出会い、その後恋愛関係になり、深く思い合うようになりました。リンゼイが日本に留学することになり、□□は本当に悲しがりました」

2011.7.11 13:25 (3/3ページ)

 「この年(平成19年)の1月にも1度来日し、(事件の3カ月後の)2007年6月からは日本で(英語を)教える計画を立てていました。教鞭(きょうべん)をとった後に2人は日本を旅行し、帰国する予定だったんです。2人は子供を4人ほしいと、いつも言っていました」

 《ジュリアさんは涙交じりで、まな娘の将来に思いをはせた》

 《ここで証人尋問は終了。証拠調べについての確認を終えた後、堀田真哉裁判長は休廷を告げた。午後の審理は1時15分から再開される》


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Category:市橋達也の法廷ライブ

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