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集団感染で入院患者全員に「A香港型」「B型」「新型」の混合ワクチンを接種し、発症者には「タミフル」を投与したところ、八人が死んだ鷹巣病院。

2010/11/17/(Wed) 03:54

北秋田市の鷹巣病院でインフルエンザの集団感染が発生し、最初の発症者が確認されてから二日後に、「A香港型」「B型」「新型」の混合ワクチンを入院患者全員に接種し、発症者全員に「タミフル」を投与したところ、八人が死んだ。




インフル集団感染、入院高齢者6人死亡…秋田
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101106-OYT1T00517.htm

 秋田県は6日、北秋田市の病院でインフルエンザの集団感染があり、10月31日から今月5日にかけ、60~90歳代の入院患者6人が死亡した、と発表した。

 簡易検査で6人からA型の陽性反応があり、別の1人の検体から「A香港型」ウイルスが検出された。

 6日にも80歳代の男性患者が死亡したが、簡易検査は陰性だった。県は季節性インフルエンザの院内感染と見ている。

 集団感染があったのは、医療法人社団博愛会「鷹巣病院」。発表によると、死亡したのは男性4人、女性2人。10月27日に最初の発症者が確認され、計49人が発熱などの症状を訴えた

 病院は2日、北秋田保健所に報告した。同病院では10月29日、死亡者も含め入院患者全員に「A香港型」「B型」「新型」の混合ワクチンを接種していたといい、発症者には全員に「タミフル」を投与した。5日現在、入院患者25人、職員8人が症状を訴えている。

(2010年11月6日16時45分 読売新聞)
[転載ここまで]



季節性インフル:集団感染で患者6人死亡 北秋田の病院
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20101106k0000e040067000c.html

 北秋田市の鷹巣病院でインフルエンザの集団感染が発生し、10月31日から今月5日までに入院患者6人が死亡していたことが6日わかった。秋田県によると、簡易検査でいずれもA型の陽性反応があった。他の入院患者1人は詳細検査でA香港型感染が確認されたことから、季節性インフルエンザとみている。

 県健康推進課によると、死亡したのは60代から90代の男性4人、女性2人。10月27日に最初の発症者が確認され、入院患者と職員全員にインフルエンザワクチンを接種したが感染が広がったという。県北秋田保健所に11月2日、職員、入院患者の計49人が発症したと報告があった。

 鷹巣病院は精神科、心療内科、内科がある。ホームページによると病床数は144。【田村彦志】
毎日新聞 2010年11月6日 16時59分(最終更新 11月6日 21時06分)
[転載ここまで]



集団インフル死亡、7人に
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/akita/news/20101110-OYT8T00060.htm

 県は9日、インフルエンザの集団感染があった北秋田市綴子の「鷹巣病院」で、新たに80歳代の男性入院患者1人が死亡、PCR検査(遺伝子検査)でA香港型と判明したと発表した。死亡者は計7人となった。

 また県は、発表のため開いた記者会見の中で、県北秋田保健所が、病院から最初に報告を受けた2日に、「治療や、感染拡大の防止が優先」との判断で、PCR検査に必要な検体の提供を求めなかったことを明らかにした。

 県は3月、厚生労働省からの通知を受け、各病院に、発症による死亡者や重症者がいる場合は報告し検体を提供するよう文書で求めていた。保健所が提供を要請したのは4日で、5日に提供を受け、検査結果が出て県が集団感染と公表したのは6日だった。県健康推進課の岩間錬治課長は、「病院から提供されるのがあるべき姿だが、(2日時点で)県から求めた方がより望ましかった」と釈明した。

 県によると、保健所が2日に病院から、「49人の発症者があり、うち4人が死亡した」と報告を受けた際、「簡易検査で陽性の人にはタミフルを投与して治療にあたっている」と説明を受けたという。岩間課長は、「治療に早急にあたり、感染拡大防止に精力を注いでいるとの事だったのでそちらを優先した」と話した。

 また県は、鷹巣病院が、死亡した6人の検体を保存していなかったことも明らかにした。県によると、鷹巣病院では9日現在、入院患者と職員合わせて11人の発症者がいる。

(2010年11月10日 読売新聞)
[転載ここまで]



インフル:さらに2人死亡 北秋田の集団感染
http://mainichi.jp/select/science/news/20101110k0000m040088000c.html

 北秋田市の鷹巣病院でインフルエンザの集団感染から入院患者6人が死亡した問題で、秋田県は9日、さらに80代と90代の男性入院患者2人が死亡したと発表した。いずれもA香港型ウイルスに感染しており、死者は計8人となった。

毎日新聞 2010年11月9日 21時54分(最終更新 11月9日 23時43分)
[転載ここまで]



北秋田のインフルエンザ集団感染死:「好ましくない状況」病院対応めぐり知事 /秋田
http://mainichi.jp/area/akita/news/20101116ddlk05040260000c.html

 北秋田市の医療法人博愛会鷹巣病院でインフルエンザ集団感染が発生し8人が亡くなった問題で、佐竹敬久知事は15日の定例会見で同病院の感染症対策について「総括的に好ましくない印象だ」と指摘した。

 県健康福祉部は11日に医療法に基づく立ち入り検査を実施。感染源とともに、感染予防や拡大防止など病院側の対策に問題がなかったかを調べた。内容は精査のうえ近く公表するとしている。

 佐竹知事は同病院の対策について「総括的に好ましい状況でなかったとの印象だ。望ましい状況でなかったいくつかの例を掌握している」と語った。具体的には、感染発覚後も外来を中止しなかったことや、転院などで他の機関への協力依頼がなかったことを挙げ「(対策が)万全ならこういうことにならないはずだ」と強調。検査結果は早期に公表する考えを示した。【岡田悟】

毎日新聞 2010年11月16日 地方版
[転載ここまで]

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Category:新型インフル

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市橋達也の冤罪検証・直腸測定の記録は隠蔽されていた~でっち上げられた供述調書~

2010/11/16/(Tue) 20:22

直腸測定の記録は隠蔽されていた~でっち上げられた供述調書~


今年(2010年)10月に開かれた、市橋達也の第六回の公判前整理手続で、とんでもないことが発覚した。なんと、捜査当局が死亡時刻の推定に重要な直腸温度の測定記録を隠蔽していたのである。それにより、捜査当局はリンゼイさんの死亡時刻を3月25日午前10時ちょっと過ぎというのを取り下げて”26日夜”に変更したという。




市橋達也君の適正な裁判を支援する会
http://naokimotoyama.blogspot.com/


2010年10月18日月曜日

10月15日に振り込まれた方の支援金が届きました。これで支援金の現在高は207,000円、延べ175名からの合計額は2,271,565円になりました。ありがとうございました。

今日は菅野弁護士の事務所を訪ねて、その後の支援金207,000円をお渡ししてきました。今日は第6回の公判前整理手続が行われましたが、検察側が強姦致死・殺人の根拠としていたリンゼイさんの死亡推定時刻を、事件の起こった3月25日午前10時ちょっと過ぎというのを取り下げて、26日夜までに死亡と変更したとのことです。これは、市橋君の証言ならびに弁護団の主張と一致します。(筆者注:一致していない。弁護団によればリンゼイさんが死亡したのは26日未明。半日以上時間に開きがあり、明らかに一致していない。)

英語のレッスンを受けたのは3月25日朝で、その後リンゼイさんと同居していた2人の女性からリンゼイさんが行方不明だからと捜索願が出され、26日夜には警察が市橋君のマンションを訪ね、市橋君には逃げられたけれどもリンゼイさんの遺体を発見しました。警察はマニュアル通り遺体を検分して、死亡時刻の推定に重要な直腸温度(19.6℃)を測定記録し、その後遺体を冷蔵庫に保管してしまったので、28日に千葉大学医学部法医学教室の岩瀬博太郎教授によって遺体解剖が行われた時には死亡時刻を推定することは不可能な状態でした。そこで、死後2日以内というような幅のある推定になったようです。検察側は、強姦致死・殺人が行われたとする自分たちの見立てに不都合な警察による直腸温度の測定記録を出さなかった(隠した?)のを、弁護側の証拠開示要求で開示せざるを得なくなり、さらに弁護側が検死報告書を別の大学の法医学教室の教授に再鑑定してもらった(私たちが提供した支援金が使われた)結果などに対して、死亡推定時刻を変更せざるを得なくなったようです。

これで、強姦してすぐ殺したという検察側の主張した見立ては崩れたわけですが、殺人という起訴罪状を取り下げるかどうか(従来の例では取り下げない場合が多い)は、11月16日に予定されている第7回公判前整理手続で明らかにされるのかもしれません。

折しも、郵便不正事件で、大阪地検特捜部の主任検事(元)が証拠隠滅罪で起訴され、フロッピーディスク内の文書の更新日時を自分たちの見立てに都合のよいように改ざんしたことを上司も承認したと報道されています。私は今まで検察は事実だけを明らかにするところとばかり思っていましたが、最近続々と明らかになる冤罪事件の例をみると、検察という組織に構造的・体質的な問題があるのかと信じられない思いです。

菅野弁護士から、これまでの裁判活動の収支報告を文書でいただきました。これまでに約50万円が実費として支出されています。適正な裁判が行われるために、私たちが提供した支援金が大変役に立っています。来年3月~4月と予想される公判まで、弁護団にはこれからも多くの時間を使ってがんばっていただかなければなりませんので、引続きご支援をよろしくお願い致します。

なお、市橋君は自殺の恐れがあるということから収容されていた病舎から、未決囚が収容される普通の独居房に移されたそうです。外部との手紙のやりとりや接見ができないのは今まで通りですが、私物を手元に置くことや、決められた時間に運動をすることなどは認められるようになったそうです。
[転載ここまで]




(筆者注)にも書いたが、教授は、「事件の起こった3月25日午前10時ちょっと過ぎというのを取り下げて、26日夜までに死亡と変更したとのことです。これは、市橋君の証言ならびに弁護団の主張と一致します。」というけれど、弁護団発表の市橋達也の自供では、リンゼイさんが死亡したのは「26日未明(0時から3時)」ということになっていた。半日以上の開きがあるゆえ、これは明確に一致しない。




「市橋被告、リンゼイさん死亡経緯を全面自供「殺すつもりなかった」」:イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/339216/
2009/12/24 10:20更新

■「帰りたい」と大声出され首絞めた

 千葉県市川市のマンションで2007年3月、英国籍の英会話講師、リンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=が殺害された事件で、千葉地検は23日、殺人と強姦致死の罪で市橋達也容疑者(30)を追起訴した。裁判員裁判の対象事件となる。逮捕後、長期間にわたり黙秘を続けていた市橋被告だったが、同日までに捜査本部や地検の調べに対し、リンゼイさんの死亡経緯など“全面自供”していることも判明した。
 前日(22日)段階で、リンゼイさん死亡への関与を認め始めたとされていた市橋被告だったが、実はすでに『完オチ』。弁護団によると、市橋被告は追起訴を前に、捜査本部、千葉地検の取り調べで事件について詳細に供述していた。
 2007年3月25日午前、自宅にリンゼイさんを招き入れた後、最初は2人で会話したり、米国のキング牧師の演説をインターネットで聞いていた。そのうちに市橋被告はリンゼイさんの口を粘着テープでふさぎ、手足を縛って無理やり性的暴行に及んだ。弁護団の接見でも同様に話した。
 リンゼイさんの髪の毛をはさみで切った理由については「(口をふさいでいた)粘着テープがはがれ、リンゼイさんの髪に絡まったので切った」と説明。リンゼイさんは髪を切られたことを怒ったという。
 一方で殺意については「26日未明にリンゼイさんが何度も『帰りたい』といって大声を出したので、後ろから首に腕を回して絞めた。殺すつもりはなかった。人工呼吸もした」と否認している。

 現段階で、リンゼイさんに関する具体的な謝罪の言葉はないが、弁護士は「謝罪の気持ちは示している。逃亡中も重荷になっていたようだ」と話している。
 また市橋被告は、11月24日に捜査本部がある千葉県警行徳署から千葉刑務所の拘置施設に移送された直後、自身のノートで取調官と「筆談」を行ったことが、捜査関係者への取材で分かった。
 市橋被告はその際、取調官に「黙秘を続けて起訴できるのか」など複数の質問を取調官に指し示したという。
 取調官は間髪入れずに「キミが黙ったままでも、起訴するだけの材料は十分にそろっている。黙ったままだと、心証などから罪が重くなるケースがある」などと答えた。市橋被告は無反応だったが、これが“全面自供”へのきっかけとなった可能性はある。
 弁護団は24日にも会見を開き、市橋被告と捜査本部のやり取りや、これまでの接見内容について説明する方針だ。
[転載ここまで]




「26日未明にリンゼイさんが何度も『帰りたい』といって大声を出したので、後ろから首に腕を回して絞めた。殺すつもりはなかった。人工呼吸もした」
ということは、市橋達也はリンゼイさんのことを最期まで看取っているということだ。それが26日未明。




「市橋弁護団vs捜査当局、すでに激しい“つばぜり合い”」:イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/341605/
2010/01/01 11:47更新

 千葉県市川市のマンションで平成19年3月、英国人の英会話講師、リンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=が他殺体で見つかった事件は、市橋達也被告(30)が殺人と強姦致死の罪で追起訴され、事件解明の舞台は法廷の場に移ることになった。整形手術を施し2年半以上の間逃亡し、逮捕されると完黙、断食を続け、追起訴直前になると一転して供述…。その行動が、最後まで世間の耳目を集めた市橋被告。一方、被告自身の口から事件が語られ始めたことで、検察・弁護側双方の主張の違いも明らかになり、今後の公判の行方が注目される。(西山典男、西川貴清、三宅令)

■捜査員に「謝罪」がしたい? 弁護側のアドバイスは…

 「弁護士としては、これは異例の起訴だと思います」

 市橋被告が追起訴された翌日の12月24日。千葉県弁護士会館の会見場に現れた弁護団は、あいさつもそこそこに捜査当局への不満を口にした。
 会見場には、市橋被告が突然供述を始めていたことが明らかになったことを受け、事の真相を確認しようと50人近い報道陣が詰めかけていた。
 あふれかえるマスコミの間を縫うようにして現れた弁護団代表の菅野泰弁護士ら3人は、市橋被告が追起訴された「殺人」と「強姦致死」という起訴事実について「起訴事実にある犯行の時間帯があいまい」「起訴直前に市橋被告が供述した内容がほとんど反映されていない」と批判を重ねた。
 弁護団によると、市橋被告は11月10日に死体遺棄容疑で逮捕されてからしばらくすると、弁護団に対して心を開き、「(事件については)正直に話します」と約束したという。
 死体遺棄罪で起訴後、殺人と強姦致死で再逮捕された12月2日以降は、事件発生当時、リンゼイさんと2人きりでいた自宅内で何があったのかについての「告白」も始めていたらしい。
 さらに、追起訴される数日前からは「(捜査側に対して)謝罪がしたい」と弁護団に相談。弁護団は「何について謝罪するのか説明しないと(捜査側は)謝罪と思ってくれない」とアドバイスしたという。
 市橋被告は数日ほど考え、勾留期限満期前日の22日午前から、千葉地検による調べの中で、事件の内容を供述し始めた。

■「連れ込んですぐ暴行」 それでも殺意は否認

 弁護団が明かした市橋被告の「告白」は詳細なものだった。

 それによると、19年3月25日午前9時ごろ、市橋被告は自宅近くのコーヒーショップでリンゼイさんと合流。午前10時ごろ、リンゼイさんを自宅に招き入れると、すぐに性的暴行を行った。
 市橋被告は「被害者が(性行為を)承知していないので」(弁護団)、自由を奪うために手足を縛った、と説明しているといい、弁護団は「暴行はこの1度だけで、何度も行われたとは考えていない」と付け加えた。

 その後、リンゼイさんを室内で半日以上にわたって監禁。翌26日の未明、リンゼイさんが逃げようとして何度も大声を出したため、後ろから手を首に回し、声が出ないようにすると、ぐったりして息が止まったという。市橋被告はその後、リンゼイさんに対して人工呼吸もしたといい、「殺意はなかった」と主張しているようだ。

 ただ、肝心の部分で未解明な所も多く残った。

 記者からの「なぜ今、(黙秘をやめて)語り始めたのか」という質問に弁護団は「『なぜ』、『いつ』という理由は、公判で明らかにしたい」と回答。「監禁してどうするつもりだったのか」「なぜ、救急車などを呼ばなかったのか」という質問にも歯切れの悪い回答が続いた。
(以下省略)
[転載ここまで]





検察はリンゼイさんの死亡推定時刻を25日10時頃としていた。これは論外として、弁護団発表の市橋達也の供述では、リンゼイさんが死亡したのは、26日未明(0時から3時)、供述にならえば、市橋は人工呼吸をし、26日未明には彼女の最期を看取っている。

今回捜査当局が隠蔽していた直腸測定の記録により、リンゼイさんの死亡推定時刻が26日夜(18時から24時)だということが判明した。

勾留満期前日に市橋が全面自供とされるものは26日未明、直腸測定の記録は26日夜。時間に半日以上(12時間以上)の開きがある。やはり、弁護団発表の市橋の自供はでっち上げだったのようである。

『弁護団発表による市橋達也の供述は捏造じゃないか? 本当は黙秘を貫徹していたのではないか?』と常々疑問を呈していたことが、直腸測定の記録という明確な事実(物証)と供述内容の食い違いにより、はからずも立証されてしまったということである。検察に弁護団が協力して供述調書を創り上げたというところか。警察も、検察も、弁護団も、なんで、バレる嘘を付くのだろうか。

そして、今月16日にも新たに判明したことがある。本山教授のブログによれば、供述内容と直腸測定の記録の食い違いにより、信用できなくなった市橋達也の供述では、彼がリンゼイさんが死亡するまで何をしていたのか説明できないと、市橋の弁護団は裁判官にツッコミを入れられ、さらに、宿題を出されたとのことである。ここまでくれば、バカバカしくて呆れてしまう。




市橋達也君の適正な裁判を支援する会
http://naokimotoyama.blogspot.com/

2010年11月16日火曜日

支援者から今日は7回目の公判前整理手続が行われた筈だが、というメールをいただきました。注目を集めていたマージャン店の殺人事件の公判で、死刑の判決が出たということのようですので、気になったのでしょう。私はまだ東京農大の研究室にいますが、菅野弁護士にお電話して、差し支えのない範囲で(公判前整理手続の内容は本来公表されない?)様子を伺いました。

検察側の主張の整理が行われ、それをさらに明確にするための弁護側の質問などが行われたようです。市橋君の有罪を証明するのは検察側の責任の筈ですが、死亡推定時刻が翌日の夜までにと伸びたことで、それでは朝10時過ぎに二人でマンションに入った直後に強姦した(これについては検察側と弁護側の主張に不一致はない)後、死亡するまでの間リンゼイさんと市橋君は何をしていたのかという点について、検察側は市橋君の証言は信用できないが、何をしていたのか説明はできないということになったようです。一方、裁判官から弁護側にも26日までに対応しなければならない宿題が出されたとのことです。

今日の公判前整理手続きには市橋君も出席したそうです。第8回目は11月30日に予定されていて、12月にも2回予定されているとのことです。
[転載ここまで]



2010/11/21加筆修正
2010/11/22加筆修正
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Tag:英国人女性殺害事件 冤罪 

Category:市橋達也の冤罪検証

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市橋達也の冤罪検証・いかにして英会話最大手NOVAは破綻への道を辿ったのか

2010/11/16/(Tue) 01:12

いかにして英会話最大手NOVAは破綻への道を辿ったのか





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第1回 いかにして最大手NOVAは破綻への道を辿ったのか (2007年11月16日)
http://diamond.jp/articles/-/2972





「なんとかして自力再建の道筋を開こうとしていました。しかし間に合わなかった。たった1週間遅かったんですね、なにもかも」──。会社更生法を申請し、事実上の倒産となった英会話学校最大手のNOVA。
その直前に、クーデターのかたちで社長の座を追われた猿橋望・元社長は、悔しそうに語った。
社長解任以来メディアの前から姿を消していた猿橋氏が、「1週間遅かった」と悔やむ倒産までの道のりを、本誌だけに明かした。


Q 10月25日深夜の取締役会で「欠席裁判」で社長の座を追われ、同時に新たに代表取締役に選任された渡辺勝一、吉里仁見、アンデルス・ルンドクヴィストの3取締役が、大阪地裁に会社更生法の適用を申請しました。一連のことを知ったのはいつですか。

猿橋 26日の金曜日になって初めて知りました。朝の5時半に電話でたたき起こされて「報道を見たか?」と。



Q “雲隠れ”などと言われていますが、クーデター後は何をしていたんですか。

猿橋 なんとか会社を建て直せるかもしれないという寸前だったんです。 金曜日(26日)は、なんでこんな事態になってしまったんだろうと考えていました。

私はもともと、毎朝5時6時まで仕事して、10時くらいまで寝ているような生活パターンだったんですが、この半年間は、いまは何時に寝ようが5時半には目が覚めるという状態だった。

とにかくこの半年間、立て直しのため秒刻みで動いていたのですが、土日は「もういいや」と寝ていました。その後は、弁護士と今後の対策について話し合っていました。

Q これからどうするつもりですか。

猿橋 月曜日までは、保全管理人からの発表がここまでひどいとは思わなかったんです。私が、会社を延命させて、私腹を肥やしたかのような悪イメージをつくろうとしている可能性がある。

保全管理人が就任して数日で、調査する時間もないうちに、ここまでいろんな話が矢継ぎ早に出るのはおかしい。何を調べて言っているんだと。ここまでやられたら反撃するしかありません。

私は自分の私財を13億~14億円突っ込んでいます。資金調達のために担保提供した株券だってそもそも私の私有財産です。従業員に給料を払うために全部突っこんだ。なんとしてもだれにも迷惑が掛からないように会社を再建するという大前提で動いていました。そこに一点の曇りもありません。逃げるなら6月に逃げています。

Q 生徒や外国人講師、社員に対して、メッセージはありますか。

猿橋 規模を極端に縮小し、会社を分割、レッスン料などの一般債権はほとんど吹っ飛ばすような方向で売却となるようですが、こんなことにならないように、なんとかして自力再建の道筋を開こうとしていました。しかし間に合わなかった。

たった1週間遅かったんですね、なにもかも。結果責任として多大な迷惑を皆さんにおかけしてしまい、本当に申し訳ないと思っています。

Q 私物化の象徴として、保全管理人から豪華な社長室が公開されました。



猿橋 あれは招待客にさまざまなネットワークのデモンストレーションをご覧いただき、職住一体型の空間を体感いただくためのVIP用モデルルームというかショールームです。社内ではビジネスセンターと呼んでいました。お茶の間留学のシステムを使って将来、どういうライフスタイルになるかというデモンストレーションを、年間100回近く行なっていました。そもそも私の社長室は本社にあります。

デスクに置いてあったネームプレートはお客様からのいただきもの。大体、自分の部屋の自分のデスクにネームプレート置きますか? あんなの置くのは役所くらいですよ。

Q 一方でギンガネットにお金を環流させていたという指摘があります。

猿橋 逆です。ギンガネットはNOVAにとって債権者なんですよ。ギンガネットからNOVAに6億円貸しています。

あと、ギンガネットがNOVAに、原価の何倍とかでテレビ会議システムの端末を売っていると保全管理人が言っているようですが、そこで利益を上げようなどという発想はまったくありません。そもそも米国の同等製品なら100万円以上します。それを生徒価格8万9000円で売っていました。あの端末を2万円や3万円で作れると思いますか。開発費を含めたらマージンはまったくないどころか、サポート費用で赤字です。

Q 異文化コミュニケーション財団についても、同様の指摘があります。

猿橋 これもまったくわかりません。異文化コミュニケーション財団には確かに理事長名で入ってますが、経営はまったく見てないので経理がどうなっているのかさっぱり知りません。だから、この財団についてはコメントを控えさせてください。

Q NOVA倒産前後に、プライベートカンパニーの株を売り抜けたという疑惑もあります。

猿橋 個人会社というのは、1つはNTBという旅行会社。この会社は10月末に航空券の代金決済で手形の不渡りを出すところでした。もう一つがギンガネット。こちらは給料が払えていなかった。

なぜなら、これまでギンガネット、有限会社NOVA企画の資金がタイトになれば、NTBから貸し付けるとか、個人会社のなかでのやり取りしていたんですが、NOVA本体の資金繰りが厳しくなって以降は、それができなくなったんです。プライベートカンパニーからは合計で約10億円をNOVAに投じていますから、どの会社も資金が不足していました。結局、ある会社にお願いして10月上旬に、申し訳ないが持って下さいと引き取ってもらいました。資金が回っていない会社ですから、売却額は“すずめの涙”。何百万円という金額ではありません。

Q NOVAが倒産に至った原因は何だと考えていますか。

猿橋 2006年の3月決算で赤字を出しました。じつは去年の3月にいたるまで300の新店舗を出しているんです。小学生の英語教育の義務教育化を見越して、小学校に講師を派遣するなどの体制を作るとしたら、最低でも2000店くらい必要だとわかった。

でも、2000店となると年間100店くらい出しても、10年以上かかる。ならば1年間でどれくらい出せるのか、一回やってみようと、アクセルをガンと踏んだんですね。ところが1年で300店というのは明らかにやりすぎでした。マネジメントが想像以上に希薄化してしまいました。

そこで、もう一度全部堅め直す。何もかも15%圧縮するという圧縮の方向に入りました。経営を筋肉質に変えることを、目標に掲げた。概ね上手くいっていて、売り上げは15%落ちますけど、利益面では今年の3月決算はかなり上方修正で行けるという気配を感じていた。これが今年の2月のことです。

ところがその矢先、経済産業省の立ち入り検査が2月14日に入ったんです。


第2回 迷走する資本提携先探し、その果ての行政処分 (2007年11月19日)
http://diamond.jp/articles/-/1265


 拡大志向のきしみから2006年の3月決算で赤字を出したことから、NOVAは一転して経営を筋肉質に変えるべく、事業すべてを15%圧縮するという方向に舵を切った。その結果、2007年3月決算は利益面では上方修正となりそうな気配を感じていた矢先、経済産業省の立ち入り検査が入った。2月14日のことだ。ここからNOVAは混乱に陥っていく。


Q 2月14日の立ち入り検査の理由はなんだったんです。

猿橋 まったくわからない。理由ははっきりしませんが、社内の調査報告書によると、検査官が「講師の質の悪さ」「予約の取りにくさ」の証拠を集めろと言っていたようです。とはいえ検査は数時間で終わり、重い処分を受けるとは思っていませんでした。

 ところが、その翌日の新聞一面に「NOVA立ち入り検査、業務停止か」といった記事が出ました。大阪の本部には新聞やテレビが来て大騒ぎになりました。報道で騒ぎが助長して、収束するのに2ヵ月くらいかかりましたね。


Q 事業への影響はどれくらいありましたか。

猿橋 そもそも3月というのは、年間の売り上げ3分の1を占めるんです。ところが、報道のせいで入学者数がまったく伸びず、2~5月のキャッシュフローのロスが例年に比べ約120億円にふくらみました。

Q 経営的にかなり大きいダメージですね。

猿橋 2007年3月決算は、再び赤字でした。2月の大騒ぎがあってから1ヵ月ちょっとですから、立て直せなかった。資本の増強が必要なので、知人の社長に優先株を30億円分持ってもらうこと話がついていました。

 あるチェーン店を展開されている会社の社長で、シナジーも十分にある。その時点では30億円あれば十分立て直せると考えていたんです。そこに、4月に入って三井住友銀行の法人部長が来られて、「資本注入が必要だ」と言って、大和証券SMBCをFA(ファイナンシャルアドバイザー)に勧めてきました。大和証券SMBCが、ファンドや事業会社に声を掛けていくというわけです。私としては30億円の話があったので、FA契約はしますが、私が自分で勧めている話は阻害しないでくださいと言ったんです。

 ところが、大和証券SMBCの動きが一発で例の社長の耳に入ったんです。

「何やお前、うちには30億円の優先株とか言うといて、ファンドには51%の普通株やて? めちゃくちゃやないか!」って電話ガチャ切りです。一発で話が飛んじゃった。私は大嘘つきみたいになった。

Q 大和証券SMBCからはどんな紹介があったんですか。

猿橋 大和証券SMBCが紹介してくれたのは2社だけです。1社は4月の上旬から中旬にかけてデューデリに入りました。もう1社、4月下旬に来ましたが、その後音沙汰がありませんでしたから実質1社ですね。

 1ヵ月くらいしてファンドの方が来て、事業会社に話を投げていいかといって、彼らが挙げたのが丸井です。でも、私に了解をとる前に、とっくに先方には話をしてますけどね。彼らはいつもそうです。

 とにかく5月30日だったか、東京・中野にある丸井の本社に表敬訪問に行きました。すると、その日か翌日、夜中にメールで資本業務提携の契約書が送られてきました。そして6月2日の土曜日、契約書のすり合わせをしたいというので八重洲にある大和SMBCの本社に呼ばれて、午前9時から夕方の6時頃まで、ひたすら契資本業務提携の契約書の読み合わせをしていたんです。

Q どんな契約だったのですか。

猿橋 NOVAの株をファンドと丸井で25.5%ずつ、合計51%持つ。それは構わないんですが、ファンドはいずれ売却するでしょう。そのときの売却先の第一優先交渉権を私に下さいと主張していたんです。契約書では、そのファンドが25.5%を売るときの優先交渉権を持っているのは丸井になったんです。ということは、ファンドがイグジットしたらわれわれは丸井の子会社になってしまう。それはいくらなんでもないだろう、というようなことを話していた。

 その日は私はもともと2時ごろの新幹線で大阪に戻る予定にしていたんですが、6時を回ったので「そろそろ新幹線に乗らないと間に合わない」というと、「待ってくれ。いまからファンドと丸井が来る、今夜中に決めてほしい」と言うんです。「今夜中に決めないと、この話なくなっちゃうけどいいんですか?」と。

Q それで、どうしたのですか。

猿橋 会社の運命を決める話です。相談しなければならない連中もいます。自分でも考える時間が欲しい。だから、せめて日曜1日ほしいと言いました。しかし、いま決めないとこの話は飛ぶ、の一点張りです。「なんでそんな話になるの?」と聞いたら、週明けの火曜日に帝国ホテルで共同記者会見を予定しているというんです。「なんだそれは? いくらなんでもそんな勝手な話はないだろう」と、あまりにムカッとしたんで私、帰っちゃったんです。いくらなんでもレイプされるみたいな気分だったので。

 まさか1日考える時間をもらっただけでホントに飛ぶとは思わなかったけど、実際この話は飛んだんです。今この話がどういうふうに伝わっているかというと、私が丸井との提携を蹴ったということになっている。

Q そう聞いています。

猿橋 そうでしょ。でも私は1日くれと言っただけ。ところが月曜になって、丸井のほうが降りたと聞かされた。だから私は向こうに蹴られたんだと思っています。

Q その結果、資金繰りの道が断たれた。

猿橋 6月末の資金繰りが厳しいことはわかってました。とにかく大和SMBCはいくらなんでもひどいので専属契約の解除を申し出て、知人の紹介で新生銀行をFAに指名したんですね。

 そんなところに6月13日の「事業停止」の行政処分が出たんです。




第3回 時間との闘いだった、資金繰り (2007年11月20日)
http://diamond.jp/articles/-/7486



2月の立ち入り検査以降、NOVAの入学者は激減した。業績が落ち込む中、猿橋元社長は経営建て直しのためにファンドや自分の知り合いを通じて資本業務提携先を探し始めた。ファンドから紹介された丸井とは契約寸前まで行ったのだが、6月上旬に破談してしまう。途端に6月末の資金繰りが厳しくなった。そしてそれに追い打ちをかけるように、6月13日、経産省から「事業停止」という厳しい処分が下った。


Q 2月の立ち入り検査が、事業停止につながるということは予想していましたか。

猿橋 入学者の落ち込みは5月には落ち着きつつあったのですが、5月の上旬ごろから、経済産業省から変なことを言われ始めたんです。

たとえば、「時間と曜日を自由に選べる予約制と書いてあるが、自由に選べないときもあるだろう。これは誇大広告じゃないか」とか。

でも、いつでも自由に受けられるなら予約はいらない。予約制ってそういうことですよね。ほかにも、スタッフが入学申し込みの日付を書き忘れた契約書を出してきて、起算日がないのはクーリングオフ妨害だとか、妙なところに指摘が入ってきた。

「6ヵ月間の業務停止になったらおたくはどうなる?」と聞かれたこともあります。「そんなことされたら、ウチは飛んじゃいます」と答えると、「そんなことはないだろう」と当社の決算書を見ながら、「ここに250億円もあるじゃないか」と前受金のところを指して言うんです。流動負債に上げているレッスン料の前受金です。バランスシートが読める人にとっては常識のはずですが、あくまで会計上の金額であって、キャッシュがあるわけじゃありません。

そんな珍問答もあったので、「なんかまずいな」という雰囲気はありました。でも、せいぜい「指導」で、まさかいきなり「業務停止」が来るとは思っていなかった。6月13日に行政処分を受け、入学者の落ち込みはさらに落ちました。

Q 丸井との資本提携も破断し、資金繰りのメドも立たなくなっていた。

猿橋 これはえらいことだと、資産を片っ端から売却に入りました。生命保険、有価証券、不動産。私はゴルフはしませんがつきあいのなかで買ったゴルフ場の会員権もありました。売れる物はすべて売って、なんとか6月は超えました。
新たにFAにした新生銀行は大車輪で動いてくれました。新生銀行がファンドを当たり、私は事業会社のほうをいくつか当たりました。

その中にHISがありました。澤田会長とのあいだでは話はまとまっていて、7月中旬の月曜日、その日の役員会で会長がこの案件をかけることになっていた。



ところが、どこから漏れたのか、その日の朝日新聞の朝刊ですっぱ抜かれた。当然、HISの役員会は大紛糾。うちはジャスダックからばんばん電話がかかってきて、この話は私しか知らない話ですから、広報は「そんな事実はいっさいない」と全否定しちゃったんですね。

Q 一連の交渉は社長しか知らなかったのですか。

猿橋 こっちはね。向こうは話をもんでいるから1人じゃないとは思いますが。とにかく役員会が紛糾しちゃって、いまはちょっと難しいということになり、HISの話も消えました。

リークといえば唖然としたことがあって、HISとの話の前のことですが、経産省に状況報告に行った際、単独ではなく資本業務提携を考えていると伝えたんです。すると「どこと話を進めているのか」というから、私が「言えません」と答えると、「公務員には守秘義務があるんだから教えろ」ということになり、「では、某大手流通とだけ言っておきます」と言ったら、すぐにニュースになった。それから1週間くらいして経産省に行くと、「あ、こないだ取材が来たから、言っといたから」。本当に、たまりません。

Q 他にも提携の話はあったんですか。

猿橋 新聞に名前が出たところは事実です。全部、経産省が漏らしたんだと思いますが。

とにかく6月、7月は危機感の塊で、私は東京で資金繰りに奔走し、役員会どころじゃないという状況でした。とにかく増資をしなければなりません。相手が事業会社なのかファンドなのか、あるいは自己増資なのか、そんなのどうでもいい、資本注入しなければどうにもならない。6月は超えましたが、7月末にまた壁にぶつかる。そこをどう乗り越えるかものすごい危機感でした。

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Q 給料の支払いに必要な額は1回当たりいくらですか。

猿橋 払い込み額ベースで、講師への給料が約10億、スタッフが約5億ですね。NOVAの給料日は、毎月15日が講師、27日がスタッフと毎月2回あるんですが、7月末は初めてスタッフの給料が4日間遅れてしまいました。7月27日の給料が8月1日になった。

なんとしても給料は払わなければならないと、いろんな調達をしてきたんです。私自身のキャッシュも使ったり、私個人の株券を担保に金融で調達したりとか、なんとか資金調達をしながら払ってきた。

Q 個人で突っこんだキャッシュはいくらくらいになりますか。

猿橋 直接出したのが3億3000万円。非連結の個人会社に対する貸し付けもだいぶあるのですが、そっちからNOVAに回しているのもあって、トータルすると13億~14億円くらいです。

Q 遅配になったとはいえ、7月末はなんとか資金繰りがついたというわけですね。

猿橋 7月31日に着金があったんです。報道もされた、例の“貸株”での資金調達です。800万株が行方不明というやつです。

Q あの行方不明になった貸株というのはどういう経緯だったのですか。

猿橋 巧妙にやられてしまったというか。完全に詐取だと思っています。スタッフに7月の給料を支払うために、なんとしても5億円を調達する必要がありました。その際、紹介者を介して知り合った金融コンサルティング会社から、今は株で調達するしかないだろうと言われ、2200万株を預けてしまった。株式会社ルーツという会社です。今から考えたらうかつでしたが、それほど切迫していたんです。ただ、これは預けただけです。貸株ではありません。

このうち1100万株を貸株契約して7月末に約5億円。正確には4億9500万円の資金調達をしました。500万円が手数料です。これで8月1日に給料を支払うことができました。

この貸株契約した1100万株で借り入れた4億9500万円は、8月6日に社債7億5000万円に振り替えました。1100万株も、8月10日に返ってきています。

ところが、残りの1100万株は預けただけなので、返すよう要請したのですが、今後の資金繰りで使うかもしれないのでしばらく預からせてくれと言って、300万株しか返してきませんでした。貸株ではなく、預けただけの800万株は今にいたっても返却されていません。

Q これはだれにも相談せずに自分の判断でやったことですか。

猿橋 私個人の株ですからね。

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【最終回】これがクーデターの“真相”だ! (2007年11月21日)
http://diamond.jp/articles/-/4974


NOVAの給料日は講師が毎月15日、スタッフが27日である。その都度、講師に支払うには約10億円、スタッフには約5億円の現金が必要になる。猿橋氏はそれを捻出するため、資金繰りに奔走した。個人の持ち株を“詐取”される羽目にも遭った。最後にたどり着いたのは、外資系ファンド2社に対し、発行済み株式の3倍近い計2億株の新株が購入可能な新株予約権を7000万円で発行するというもの。これによって70億円の資金調達ができるはずだった。


Q 10月9日に、新株予約権の発行を発表しました。

猿橋 最後の手段だったんですよ。授権株数の上限の2億株まで出せば70億円調達できる。そういう数字でした。これも紹介の紹介でたどり着いてますが、これに関して、逮捕された(大物仕手筋の)西田(晴夫)氏との関係など、さまざまなうわさが出ていますが、会ったこともなければ、聞いたこともない人です。

それにしても、この70億円と、店舗整理による30~40億円で、ほぼ再建にメドが立っていたんです。

Q 店舗整理というのは?

猿橋 給料の支払いが最優先というなか、家賃が滞っている店舗があった。とにかく、統合店舗を洗い出すように指示を出したんです。ところが、店舗担当の役員はまったく動いてなかった。

これには愕然としたんだけど……。仕方がないので別働隊をつくるしかないと、外部の会社と弁護士チームと組んで、不動産管理を大車輪でやっていました。通常、店舗統合というのは、解約しても保証金が返還される前に現状復帰工事をしなければならないので、資金が逼迫しているときにはしんどいんです。

ところが、協力してくれた外部の会社というのは貸し会議室を全国展開している会社で、うちが退去したら改装工事せずに居抜きで貸し会議室として使うから、どんどん閉めてくれていいという。それで、小規模店舗から順に200店くらい閉める作業を進めました。

一方、絶対残さなきゃならない重要拠点や大規模拠点は、保証金の減額交渉をして回りました。家賃の50ヵ月とか80ヵ月という契約のところもあったんです。それを弁護士などと組んで10ヵ月か20ヵ月に契約し直していった。

Q なぜ担当役員はそれまで動いてなかったのでしょう。

猿橋 わかりません。家賃を払ってからじゃないと何の交渉もできないと思っていたのか、とにかく工夫するということをまったくできていなかった。

店舗統合で保証金が戻ってきたり、残る店舗も保証金で減額するから、家賃の滞納が消えるどころか、逆に来年以降の家賃がしばらくタダになるところも出てきました。これで40億円くらい浮いたはずなんです。家賃は年間100億円かかってたのが、これが全部うまくいくと50億円になるはずだった。それと共に保証金のバックが30~40億円。これに70億円の増資があれば完全に再建できたんです。その寸前に、クーデターのようなことが起こったわけです。

Q 資金繰りにメドがついたという状況は、他の役員たちに説明していたんですか。

猿橋 説明していましたよ。10月25日の夜にクーデター(社長解任)があったんですが、23日の火曜日の午後3~6時に役員会を開いています。その役員会で話をしました。

ところがそこで、「カネの問題ではない。会社更生を考えていないのか」とある役員が言いました。

もちろん、私も今年の8月上旬に会社更生法については調べています。そこで、ほぼ不可能という結論に達していました。なぜなら、ウチは規模があまりに大きいんです。債権者の数が多くて、日本全国にまたがっています。その規模の会社更生法は前例がなく、裁判所が受け入れないでしょう。そうなると法的整理は破産しかありませんから、とにかく自力再建をやろうということを念頭に置いていた。また、会社更生法で生徒の債権を飛ばしてしまったら、社員は怖くて店を開けることはできません。まず自力再建を優先し、無理ならスポンサーをつけての法的整理と考えていました。

だから火曜日の役員会では、更生法の適用は不可能と言いました。ところが、役員たちは「いや、できるんだ。裁判所も承知している」という。弁護士を使って大阪地裁に事前相談をやってたんですね。「大阪地裁が8000万円で受けるといっている」と言うんです。ほかにも「社長が責任を取るなら三井住友銀行が協力する」とか「経済産業省がスポンサー探しに協力してくれる」とも言ってました。何か裏取引があったのかは知りませんが、きな臭い感じでした。

Q 役員たちとは普段、あまり話をしていなかったのですか。

猿橋 しょっちゅう顔は合わせるんですけれども、6月以降、私は全力で走り続けていたから、会合する頻度というのはほとんどありませんでした。

Q 取締役会はやっていなかった?

猿橋 やってますよ、もちろん。決め事だけですから短い時間ですけど。例えば、増資を発表するときは役員会は当然やりますし。ただ、6月以降は不定期になってましたね。

Q クーデターの直前に、役員が辞表を提出しました。



猿橋 これも意味不明のことが起きたんです。10月24日に新株予約権の7000万円が着金しているんですが、その前日か前々日に役員辞任というニュースが流れたんです。

驚きました。こんな情報が、増資直前に表に出たら株価が下がるに決まってるじゃないですか。要するに、株価が下がるように下がるように、増資にことごとく妨害が入ってきたんです。
しかも、辞任届けを出した役員に私は解任されたんです。それが今、代表取締役です。こんなこと、今までの経済史のなかであったんでしょうか。めちゃくちゃです。本人たちが仕組んだのか、だれかが裏で糸を引いたのか、まったくわからない。

Q 役員の中にいっしょに資金繰りなどをやる人はいなかったのですか。

猿橋 残念ながら、いませんでした。悔やんだところで仕方がないけれど、最も私が悔やんでいるのはCFOがいなかったことです。

Q 財務担当者がいないのはどういう事情ですか。

猿橋 役員がもっと多かったらよかったんですがね。1人は店舗開発担当ですから、店舗整理をやってくれと指示を出していた。あとの2人はどっちも人事です。スタッフと外国人講師の人事ですから、それなりの役割行動をこなしてくれないといけない。私と共に動いている時間はなかった。増資だの資金調達なんてのは私しかできない仕事でした。

Q 残りの経営陣たちに対してコメントはありますか。

猿橋 何もありません。怒る気もしない。そのくらいせっぱ詰まってたんだろうなということです。彼らが、責任追及されることにものすごく恐怖感を持っていたのは事実です。人間ってこういう危機的状況に色々本質のところが出てきますからね。その気持ちはわかるんで、責める気はありません。

Q ワンマンと言われていますが、これについては?

猿橋 では伺いますけど、ワンマンじゃない創業社長がいたら教えて下さい。そもそも経営できますか。サラリーマン社長じゃないんですから。

[転載ここまで]

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Tag:英国人女性殺害事件 冤罪 NOVA 猿橋望 

Category:市橋達也の冤罪検証

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みんなが知るべき警察の実態~現阿久根副市長、仙波敏郎氏インタビュー~

2010/11/09/(Tue) 18:32

鹿児島県阿久根副市長、仙波敏郎氏が警察の裏金問題を大いに語る。黒木昭雄氏の死についても言及。命を賭して、警察の腐敗を糾弾する姿勢は圧巻である。ジャーナリスト、岩上安身氏によるインタビュー。




101106仙波敏郎氏01 from iwakamiyasumi on Vimeo.



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Category:警察の不正~最高権力組織の腐敗~

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市橋達也の冤罪検証・リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件 黒木昭雄氏の考察・完結編

2010/11/06/(Sat) 20:13

リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件 黒木昭雄氏の考察・完結編


リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件 黒木昭雄氏の考察
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-147.html



黒木昭雄氏は、2009年11月10日の市橋達也逮捕を前後して、リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件に関連した記事をブログに四本残している。突如として表面化した市橋達也の整形情報とそれを垂れ流すメディアと懸賞金の効力に疑問を呈する内容だが、一先ず、黒木氏のブログエントリーを時系列に並べて転載してみたい。



市橋達也は警察の広告塔なのか!?
http://blogs.yahoo.co.jp/kuroki_aki/9093860.html
2009/11/5(木) 午後 6:43

例えば、11月4日付の朝日新聞朝刊の1面記事にこんな見出しが踊っていました。

07年の英国人女性死体遺棄
市橋容疑者?大阪で整形

驚くべきは、「市橋達也容疑者とみられる男」程度の匿名情報が、新聞やテレビで大々的に報道されたことです。

この市橋容疑者とみられる男が同病院(後の報道では名古屋)を訪れたのは、先月(10月)の下旬のことで、この男は、それに先立つ先月24日にも福岡市内の整形病院を訪ねたといいます。そして、その時使われた偽名が、ウソかホントか、名古屋市内の病院で使われたものと同じ。だから二人は同一人物。それが一気に膨らみ、市橋に似た男が、あたかも市橋と断定されたごとき扱いとなって「市橋達也報道」となったような---

賢い記者が、子どもにでも分かる矛盾に気づかぬはずはありません。
それなのに、「逃走資金は?」「協力者の影は?」などと、まるでそれが市橋容疑者本人であるかのように報道しているのです。

命じられるままに垂れ流すマスコミに、哀れを感じるのは私だけでしょうか。


病院関係者と称される通報者への気持ちは、地元メディアのインタビューに答えるリンゼイさんのお父さんと同じです。
似ていると知っていながら、手術が終わってから通報するバカがどこにいますか?
男が本当に市橋に似ていると思ったら何を捨てても通報するのが道理。(筆者注・神戸のフェリー乗り場職員やタクシーの運転手とて同じである)
手術中に通報すれば逃げられなかったはず。それなのに「同月(10月31日)にも診察の予約を入れていたが姿を見せなかった」とは、開いた口がふさがりません。


それにしてもマヌケなのが警察です。
どこの「警察関係者」がリークしたのかはしりませんが、これだけ報じられたら捕まるものも捕まらない。違いますか?(筆者注・同感である。なのに市橋は捕まった。それがなぜだか考えるべきだ)
それなのに、警察は、「男が映った病院での画像を分析した結果、市橋容疑者である可能性が高いと判断し、有力な情報とみている」などと、やたら信憑性を強調するから、なおさら呆れます。警察の捜査はもっと緻密なもの。そもそも、病院に残された「申込書」などから市橋の指紋はみつかったのでしょうか?それに皮膚片や血液のサンプルぐらい採取したはずです。そうした結果もなしに「似ていた」だけで大報道。
私が言うのもヘンですが、報道の信頼性なんてその程度なのでしょかねぇ。

さて、
この報道に違和感を覚えるのは、毎年11月が、警察庁が定める「指名手配被疑者検挙月間」だからです。先月のことが、なぜ都合良く今月になってリークされたのか、偶然とは思えません。
いずれにしても警察は、「男の画像を、今週中に公開することも検討している」(朝日新聞11月5日朝刊)としていますが、もしかしたら、「検討」だけで終わるのかもしれませんね。見物です。

では最後に、一連の報道でいったい誰が得したのでしょうか。

1 金をかけずに宣伝することに成功した警察
2 金をかけずに報道枠を埋めたマスコミ


あまりのバカバカしさに、ため息がでました・・・・・・
(転載ここまで)


市橋達也報道の気味の悪さ
http://blogs.yahoo.co.jp/kuroki_aki/9126214.html
2009/11/6(金) 午後 5:17

市橋達也容疑者らしき男の写真が「あっ」という間に公開されました。
すると、「これが市橋の新しい顔です」などとマスコミが煽っています。

まぁ、警察発表というお墨付きを得たのだからかもしれないけど、
それにしても、なんとなく薄気味の悪さを感じるのは私だけでしょうか?


昼頃、ある記者からこんな取材がありました。
「逃走資金や整形手術のお金はどうしたんでしょう?」
記者は、警察の説明を丸呑みしているようです。
なので、私は言ってやりました。
「意外とガセかもしれないよ~ん」

理由は次のとおり。
1 お医者さんは市橋の顔に8回ほどの整形の痕があるといった。
つまり、市橋らしき男は過去に8回も整形を受けていたことになる。
だとするなら、なぜ今回、新しい病院を訪ねたのか? しかも、リクエストは少し鼻を高くする程度。
手配されている男が、その程度の整形のために新しい病院にいくかなぁ。
それでも整形したいと願うなら、前回のお医者さんに頼むとおもうけど。

2 苦労して顔を変えたヤツが、安易に顔写真を残すと思う!? 
それがお医者さんの希望だとしても、普通なら拒否するだろうし、それに手術後の写真がないのもヘン。

3 市橋断定の決め手が医科歯科大の鑑定というのも気味が悪いな。
なぜ指紋がないの? なぜ科学的に証明できるモノがないんだろ?
「写真を見比べたら間違いない」じゃ納得できない。

言いたくはないけど、ヤルとなったら、警察は平気で罪人をつくる組織。逆もある。
しかもこの事件、そもそも千葉県警の大失態が招いた逃走劇じゃない!?
さらにさらに、35歳のサギ女の事件もいっこうに殺人で立件できないし、女子大生の殺しも大騒ぎしたわりに見立て違い。
そうした警察内部の混乱がモトでへんなことにならなければいいけど。

すると記者
「鑑定の写真が作り物?」
わかるわけないだろ。
ただ、それが警察の策略なら、国民全部が違った男を市橋だと思いこむ。

少なくとも、
垂れ流し報道の危険性を考えるテーマにはなるよね!


記者さん、みょうに納得してました。
(転載ここまで)


市橋容疑者逮捕におもうこと
http://blogs.yahoo.co.jp/kuroki_aki/9299345.html
2009/11/10(火) 午後 9:42

日本一有名な指名手配被疑者、市橋達也容疑者の身柄拘束の一報が流れました。
確か、名古屋の整形クリニックでの報道が流れたのが11月4日だから、ほぼ一週間の逃走劇です。
じわりじわり狭まる包囲網に市橋容疑者自身、さぞかし怯えていたことでしょう。私としては、彼がその間どこで何をし、何を考えていたのか、そして逮捕の瞬間と、この数日間の行動が特に気になるところです。

知りたいことは他にもあります。
リンゼイさん殺害事件が発覚したのは07年3月26日でした。その後、大阪の西成で建設会社の労働募集に応じたのは08年8月19日です。しかしこの時すでに市橋容疑者は整形してていたと言います。つまり、市橋容疑者は事件発覚から1年4ヵ月の間、人知れず8回近くもの整形をくり返していたことになるのです。(注・最近公開された被害者遺族に向けた謝罪の手紙では、働き始めてから整形したことになっている。これは大きく矛盾する点である。)
そして死体遺棄罪(3年)の時効の成立まであますところ5ヵ月に迫った10月11日、なぜ市橋容疑者は1年以上も住み込みで働いた建設会社から姿を消し、逮捕の危険を押してまで福岡市内の美容外科に現れたのでしょうか。名古屋市内の美容クリニックで決め手となる写真を残したのも疑問です。
ですが、それはともかくとして、リンゼイさんを殺害したであろう市橋容疑者が逮捕されてほんとうに良かった。

率直に、警察の捜査過程に煮え切らない思いもありますが、今後は、事件の全容解明を期待し、逮捕に関わった警察官及び情報提供者のみなさんに労をねぎらう言葉を残したいと思います。
みなさん、本当にお疲れ様でした!


「市橋の逮捕で苦しみが薄れた」
中継で流されたリンゼイ・アンフォーカーさんのお父さんのコメントです。
この「岩手17歳女性殺害事件」も早く解決すると良いのですが―――
(転載ここまで)


市橋容疑者逮捕は懸賞金の威力なのか!?
http://blogs.yahoo.co.jp/kuroki_aki/9315465.html
2009/11/11(水) 午後 1:23

市橋容疑者逮捕は懸賞金の威力なのか!?
 
こうした質問が英字新聞ほか、新聞社から届いています。

答は否です。
市橋容疑者を精神的に追い詰めた一番の原動力は人の目であり、人々に関心を持たせたのが、あの、生々しい写真だと私は思います。
写真という素材があるからこそマスコミが報じ、それにつられて視聴者が手配容疑者を身近に感じ、気にする。
これも一種の「劇場型」と言われる現象ではないでしょうか?

一方、小原勝幸をはじめとする約15人の懸賞金つき事件は忘れ去られようとしています。ほとんど報じられないからです。それらからいっても、指名手配被疑者を見つけ出すための威力は、「懸賞金」そのものではなく、何といっても、広く全国に情報を発信するマスコミということになります。

この種の事件で有名なのが、整形手術を受けながら時効寸前まで逃走を続けた福田和子元被告事件。それゆえに、「市橋容疑者も整形しているのではないか?」と噂されましたが、今回の逮捕によってそれが裏付けられたわけです。そうした意味から言っても、捜査員6人の制止を振り切って姿を消した07年3月26日から、初めて素顔を他人に見せた08年8月19日までの1年4ヶ月に及ぶ市橋容疑者の逃走劇に注目が集まります。
ですが、それで終わったわけではありません。
市橋容疑者が本当にリンゼイさんを殺害したとするなら、その経緯のすべてがつまびらかにされない限り、真の事件解決にはならず、遺族の心が満たされることはないのです。

前にも書いたように、今でも私は千葉県警の捜査ミスがリンゼイさんの死亡に深く関係していると考えています。(筆者注・捜査本部が隠蔽していた直腸判定の結果により、リンゼイさんの死亡推定時刻が26日夜に変更された。ともすればリンゼイさんは事件発覚時生きていたことにもなる。深く関与しているどころの騒ぎではない。)
もしそれが事実なら、千葉県警は、そうした極めて不都合な事実を隠すことなく、みずから洗いざらい公表してほしいものです。(注・当方もそれを心より願っている。)
それが、素晴らしい人生を奪い去られたリンゼイ・アン・フォーカーさんに対する何よりもの供養ではないでしょうか。
(転載ここまで)


当方がこれらの黒木氏のブログエントリーを見たのは〈市橋達也の「整形後の顔写真」は捏造だった〉を拙ブログに投じた後である。そして、この黒木氏のブログエントリーを読み、『ホクロのない顔写真』が捏造であり、それ以降の目撃情報すら捏造だった確証を得たのは言うまでもない。


市橋達也の「整形後の顔写真」は捏造だった1
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-130.html
市橋達也の「整形後の顔写真」は捏造だった2
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-131.html
市橋達也の「整形後の顔写真」は捏造だった3
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-135.html
ホクロの無い顔写真捏造以降の後追い記事は全て捏造である、とした場合
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-146.html



ほくろの除去痕
名古屋の整形医はホクロの除去された痕を不審に思い通報した。

ほくろ接写
なのになぜホクロがあるのだろうか。

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この写真はMSNニュースで今も拾える。左右の写真を透かして重ね合わすと下の写真のようになる。

市橋の顔写真を重ねる
顎のラインがぴったりと一致しているのに、目鼻口が極端にずれている。肩の位置もぜんぜん違う。これが本当に同一人物なのだろうか。自分の目で見て判断してもらいたい。




***


11月2日、元警察官でジャーナリストの黒木昭雄氏が天に召され、先のブログエントリーでその無念さを綴った。あまり触れたくなかったのだが、そうもいかなくなった。黒木氏と同じく警察腐敗を追求するジャーナリスト、寺澤有氏のTwitterで”黒木氏の遺体が司法解剖されていない”ことを知ってしまったからである。


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【訂正1/4】11月2日夜、黒木昭雄さん宅へ駆けつけ、妻に司法解剖の有無を尋ねたところ、「司法解剖はしていないが、行政解剖はしている」ということでした。妻は元警察官であるため、その言葉を鵜呑みにして帰りました。
【訂正2/4】しかし、11月3日昼、外部から「なんの解剖もしていない」という情報があり、同日夜、通夜の席で娘に確認したところ、「遺体にメスを入れた跡はない」とのことでした。
【訂正3/4】通夜の席ではありましたが、遺族らに黒木さんの遺体を司法解剖へまわすよう強く訴えました。しかし、同意は得られませんでした。
【訂正4/4】自殺の可能性が濃厚とはいえ、日頃、黒木さんが司法解剖や死因究明の大切さを取材、報道していただけに、とても残念です。


遺体にメスを入れる司法解剖とは違い、行政解剖はほとんど外表検査(体を外から眺めたり触ったりする)だけで済まされてしまうという。それでは本当の死因は分かるわけがないではないか。黒木氏の死を自殺として片付けるのは論外だ。自殺する動機がない。どうみたって他殺であり、自殺を偽装しているだけだ―。

黒木氏は護身術の著作もあり、暴漢に襲われた時の対処の仕方は心得ていたはずだ。争った形跡もなく、外傷がないまま死に至らしめられたということは振り向く間もなく卒倒したものと思われる。ともすれば衆院選に敗れて間もなく自宅のベッドで倒れ帰らぬ人となった中川昭一氏を思い出す。最近になって、彼の死因はVXガスに拠るものという噂がながれた。

警察が偽装を見抜けないのではない。あえて見抜かないのだ。他殺と判断し事件化してしまっては司法解剖しなければいけないし、捜査しなければいけない。それを避けるため、用意周到に根回しをし、自殺として処理したのだ。他殺を疑わない姿勢こそ、自殺ではない証左ではないか?

ネットで騒がれているように、黒木氏の死は明らかに他殺であり、事件化して司法解剖するべきであった。司法記者クラブという害悪により、記者は警察の言い分をテキスト化するだけであるから、第一報から自殺に誘導したのは、メディアというよりも警察である。そして、自殺として処理する方向に誘導したのは、間違いなく所轄の千葉県警である。リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件を担当したのも千葉県警である。そして、千葉県警は今年の上半期(2010年1月~6月)までに警察官15人の逮捕者を出している。定員数で見れば、鹿児島県警に告ぐ全国二番目に不祥事が多いのが千葉県警である。


黒木氏の死に際し、元TBSアナウンサーの川田亜子さんは自殺ではないと疑わざるを得ない。さらに、連続不審死事件の容疑者として先日再逮捕(殺人容疑。8回目)された木嶋佳苗容疑者も本当は冤罪なのではないかと疑ってしまう。この事件は周到なメディアスクラムが組まれ、彼女を犯人に仕立て上げているのだが、最初の逮捕は詐欺罪であり、殺人容疑で再逮捕(7回目)するに到るまで、詐欺、詐欺未遂、窃盗などを6件積み重ねている。

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そして公判前整理手続で無罪を主張した後、殺人容疑でまた再逮捕されている。都合八回の再逮捕である。これは、殺人に際し、捜査当局側に全く証拠がないことを意味している。もっといえば、殺人容疑に対し、一貫して黙秘、否認しているということだ。ルーシー・ブラックマン事件の織原城二や千葉女子大学生放火事件の竪山にもみられる傾向である。織原城二はルーシー・ブラックマンの殺人と死体遺棄に関しては無罪になり、竪山はただの出し子だった可能性がある。木嶋佳苗容疑者の詐欺他の容疑はけして殺人を立証するものではない。さらにいえば、誰かに罪を着せられた可能性も否定出来ないのである。おそらく、自殺や事故として処理した案件を蒸し返して無理やり事件化したはいいが、木嶋佳苗容疑者がなかなか自供しないものだから、物証がある詐欺罪などを積み重ね、自供が引き出せないと判断するや殺人容疑を立件したのだろう。はっきりいえば、詐欺や窃盗の証拠があったとして、そもそも自殺や事故として処理した当局側に瑕疵がある。秋田連続児童殺害事件の畠山鈴香の場合もそうだった。彩香ちゃんはとっくに事故として処理されていたのである。

殺害の証拠がないのなら、立件しなければいい。おそらく完全犯罪を許さないとでも言いたいのだろうが、てめえの不始末を棚にあげて、容疑を認めるまで再逮捕を繰り返すことに正当性はあるのだろうか。もし、本当にやっていなかったとしたら、その責任をちゃんと取ってくれるのだろうか。木嶋佳苗容疑者はすでに凶悪事件の容疑者として社会的に抹殺されたも同然だ。容疑が晴れても、名誉は回復されることはない。


市橋達也とて、すでに社会的に抹殺されたも同然である。

誰がリンゼイさんを殺害したのか-。誰がベランダにバスタブを運びこみ、園芸用砂で埋めたのか-。市橋は961日間、どこで何をしていたのか-。なぜか市橋の弁護団は、これらの事実調べを忌避している。公判前整理手続という談合で検察の顔色を窺っているのだ。愚かしいことに、市橋の千葉大学時代の指導教員を法廷に呼び、情状酌量に訴えるという。バカもほどほどにしろと言いたい。市橋の最大利益を考えるならば、弁護団が率先してこの事件の真相を究明するのが筋ではないか。なぜ、嘘で塗り固めた捜査当局のストーリーを鵜呑みにしてしまうのか。実際に、直腸判定という確たる証拠を隠蔽していたではないか。そして弁護団自身が「26日未明、リンゼイさんは死亡した」という主張すら、ものの見事に崩れ落ちてしまったではないか。せめて弁護団だけでも事件報道や当局のストーリーを鵜呑みにせず、ちゃんと足元を見て、事実と照らし合わせて判断することが必要なのではないか。それが弁護士としての使命ではないか。

裁判員が無罪判決を下すほどの稚拙な作文しか書けない厚顔無恥な検事と、全国で二番目に警察官の不祥事が多い千葉県警が、市橋達也を強姦殺人犯に仕立て上げ、この事件の幕を引こうとしている。市橋達也の弁護団は、まず、それを知るべきである。

拘留期限3日前に自供調書をでっち上げられた袴田巌のように、市橋達也は、罪状認否の席上でおそらく全面否認する。そうなったとき、せめて両親だけでも市橋の言葉に耳を傾けてやって欲しい。スネているわけでもなく、反省していないわけでもなく、市橋の口から放たれる言葉には、絶対的な真実があると、当方は確信している。


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警察腐敗、その底流にあるもの~元道警釧路方面本部長、原田宏二~

2010/11/05/(Fri) 16:43

原田宏二氏は元道警警視庁で『警察の裏金問題』の告発者である。黒木昭雄氏が糾弾していた警察の腐敗を経験をもって語ってくれている。ぜひ、耳を傾けてもらいたい。




警察腐敗、その底流にあるもの1


警察腐敗、その底流にあるもの2


警察腐敗、その底流にあるもの3


警察腐敗、その底流にあるもの4


警察腐敗、その底流にあるもの5


警察腐敗、その底流にあるもの6

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黒木昭雄氏の死について。

2010/11/03/(Wed) 22:16

多くは語りたくない。ただ、一人の真の愛国者を失い、ただ、悲しんでいる。ただ、悔しんでいる。

黒木氏は、日本の警察の腐敗を根本から糺そうとしていた。先の民主党が大敗した参院選に出馬する思いをTwitterで呟いていた。結局それは叶わなかったが、彼が国政に出て、警察の腐敗を国会で取り上げてくれたら、日本の未来は明るいものになっただろうと思った。彼は参院選の出馬を断念し、時を待たずして探偵業を始めた。何か、挫折を味わったのかもしれない。

かといって、それが自殺につながると言いたいのではない。あれは明らかに他殺であり、自殺したなどというのは論外だ。それについては当方が口をはさむまでもなく、ネット上にある多くの疑惑の声が、それを物語っている。

黒木氏は、我が国のシステムを変えられるだけの怒りを持っていた。その怒りは、人権という民主主義国家としての当然の保証を踏みにじる、最高権力組織に向いていた。だから、多くの人間がシンパシーを覚え、彼の行動に未来への期待を寄せていたのではないか。

黒木昭雄氏が、先の参院選で国政に打って出ていれば、死は免れたかもしれない。彼を不都合だと排除すべく計画された殺害も、未来永劫、闇に葬られたかもしれない。そう思うと、ただ、ただ、悔しいばかりだ。心からご冥福をお祈りいたします。
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