国民を愚弄している二人の政治家
2011/05/09(Mon) 18:00
岡田幹事長の装備がフルアーマー2号だったと話題に : 市況かぶ全力2階建http://kabumatome.doorblog.jp/archives/65559977.html

「直ちに害はない」枝野官房長官の装備が話題に : 市況かぶ全力2階建
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Category:エダノの大罪
福島第一原発事故の真相に迫る! 1 〈2010年6月17日フクイチ2号機事故とベント隠し〉
2011/09/05(Mon) 06:36
2010年6月17日、福島第一原子力発電所2号機で外部電源喪失を喪失するトラブル(事故?)が発生した。311クライシスの9ヶ月前のことである。
14時52分頃、発電機界磁遮断機がトリップ警報を発したことを受けて発電機、タービン、原子炉の順に自動停止したが電源切替時に停電が瞬間的に発生。15時25分に復旧するまで30分間、プラント電源(内部、外部電源)喪失したのである。この時低下した原子炉水位は2メートル低下し、緊急炉心冷却装置が作動するレベルまで、あと40センチメートルと迫っていた。
この311の前年6月に起こったフクイチ2号機外部電源喪失は、福島第一原発事故を予見するようなトラブルであった。外部電源を30分喪失幸運にも原子力事故は免れたものの、シビアアクシデントが目の前に迫っているのである。まったく解せないのが事故当日発表された東電のプレスリリースである。
プレスリリース 2010年|TEPCOニュース|東京電力
中身が全く見えないし、内容も事後報告のようなものである。これでは事故かどうかもわからない。こんなのは、事故にみせたくない東電のプロパガンダでしか無い。毎日新聞福島版の記事の方がよほど事の深刻さを伝えている。
毎日新聞福島版から引用
http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20100618ddlk07040183000c.html
福島第1原発:2号機トラブル 原子炉水位が低下 11年半ぶり自動停止 /福島
運転中の福島第1原発2号機(大熊町)が17日、発電機の故障で自動停止したトラブルは、原発を安全に停止するために必要な外部からの代替電力の供給が行えず、原子炉の水位が約2メートル低下する深刻な事態だった。東京電力は同日、県と原子力安全・保安院にトラブルを報告したが、復旧のめどは立っていない。
東電によると、同日午後2時50分ごろ、タービン建屋内の主発電機を制御する「界磁遮断機」が故障し、発電機とタービンが停止。タービンを回す蒸気の発生を止めるため、原子炉も停止した。原子炉本体に問題はなく、放射能漏れなど外部への影響はないという。同原発の自動停止は98年11月の3号機以来、約11年半ぶりだった。
原子炉が止まった場合、外部の送電線から発電所内の電力を供給するが、切り替え装置が機能せず、2号機全体が停電。このため、原子炉内に冷却水を給水するポンプが動かなくなった。十数分後に非常用のディーゼル発電機が起動し、代替ポンプで水位を回復させた。
水位の低下は炉心の燃料棒を露出させ、原発にとって最も危険な空だき状態を引き起こす恐れがある。原子炉は停止しても、停止直後の燃料棒には熱が残っているため、重大な事故になる可能性がある。今回も水位の低下が止まらなければ、緊急炉心冷却装置が作動していた。【関雄輔】
--抜粋ここまで--
事故当初から2号機の外部電源喪失・冷却水喪失事故の重大性を認識し、東電の隠蔽体質にをも警鐘を鳴らしてきたのが、いわき市議佐藤かずよし議員である。
17日午後、第一原発2号機であわやメルトダウンの事故が発生しました。発電機の故障で自動停止したものの、外部電源遮断の上に非常用ディーゼル発電機がすぐ作動せず、電源喪失となり給水ポンプが停止、原子炉内の水位が約2m低下、約15分後に非常ディーゼル発電機が起動し隔離時冷却系ポンプによる注水で水位回復するという、深刻な事態でした。東京電力は事実経過を明らかにしておらず、真相はまだ闇の中ですが、この事故は誠に重大です。
原子炉緊急停止後、電源喪失が長引けば、燃料の崩壊熱を冷却する冷却水が給水されず、水位がさらに低下し、むき出しの燃料棒が崩壊熱により溶け、炉心溶融=あわやメルトダウンという、スリーマイル原発型の最悪の事態に至る可能性があったのです。
中略
保安規定上は外部電源の喪失信号を受け、非常用ディーゼル発電機は10秒以内で自動起動し、緊急炉心冷却装置ポンプへ電源を供給することになっていますが、今回は約15分との報道もあります。外部電源喪失を模擬した柏崎刈羽1号機系統機能試験のデータでは発電機起動が7,6秒とされています。これは誠に由々しき事態です。
東京電力は当初、発電機が停止した原因を「発電機そのもののトラブル」と説明していましたが、18日になり「外部からの電源の供給が何らかの原因でストップしたため保護装置が働いて発電機が止まり、その結果、原子炉の自動停止に至った」と福島県に報告したといいます。しかも東京電力はこの件を報道機関に発表していませんでした。
東京電力は事実経過を明らかにすべきです。今なお隠蔽的対応をすることは福島県民を冒涜するもので、許されるものではありません。福島県と県議会は事態を深刻受け止め、東京電力に厳正に対応しなければなりません。
--抜粋ここまで--
なぜ保安規定上は外部電源喪失信号を受け、非常用ディーゼル発電機は10秒以内で自動起動し緊急炉心冷却装置ポンプへ電源を供給することになっているのか。―それは、プラント電源が喪失し、冷却系給水ポンプが停止した原子炉というのは恐ろしい速さで冷却水が失われていくからである。30分で2メートル低下、まさに一刻一秒を争う事態なのである。
この重大性な原子力事故を前にしてなぜだか東電は後ろ向きな対応であった。事故の事実経過を説明せず、原因究明、再発防止をも講じようとしなかった。だんまりを決め込む東京電力に対して、6月23日、市民グループが申し入れを行った。
6月17日午後、貴社福島第一原発2号機で電源喪失・水位低下事故が発生しました。発端は、外部電源を取り入れる遮断機がバックアップを含め全4台が停止したこととされ、これにより外部電源遮断、発電機停止、原子炉自動停止、制御室停電、電源喪失で給水ポンプ停止、原子炉内水位約2m低下、隔離時冷却系ポンプによる注水で水位回復、急冷したとされ、あと40センチで高圧注水系ECCSが作動する事態で、非常用ディーゼル発電機が十数分間起動しなかったかの報道もありました。
貴社は事実経過を時系列に公表にしておらず、真相はまだ闇の中です。外部電源を取り入れる遮断機がなぜ全4台停止したのか、独立の系統で交流電源を確保するはずの2系統が同時に遮断ということは、一体何があったのか。原因は未だに不明で明らかにされていません。
原子炉緊急停止後、電源喪失が長引けば冷却水が給水されず、さらなる水位低下、燃料棒が崩壊熱により炉心溶融=メルトダウンという事態に至る可能性があり、深刻な事態と言わざるを得ません。
中略
今回の電源喪失事故は、原子炉自動停止により法律に基づき10日以内に再度報告しなければならない報告対象事故です。貴社は、遅滞なく事実と原因を明らかにすべきであり、隠蔽的対応は許されるものではありません。福島県も事態を厳しく受け止め、県民を不安に陥れたとして原因究明と再発防止を求めています。この際、私どもは以下申入れ貴社の速やかな回答を求めます。
記
1、福島第一原発2号機電源喪失・水位低下事故について、事実経過を時系列に明らかにするなど情報を早期に公開すること。
2、事故の原因究明を図り、関係法令に照らして適切な処置を行い再発防止対策を明らかにして、第一原発3号機などに水平展開するまで、福島第一原発2号機は再起動しないこと。
以上
--抜粋ここまで--
毎日新聞の記事でも『十数分後に非常用のディーゼル発電機が起動』とあるように、事故当初、プラント電源が喪失(停電)され給水ポンプが起動しなかったのは非常用ディーゼル発電機の起動が十数分遅延したことが原因だと報じられていた。
ところが、東電は7月6日のプレスリリースで当初の説明を翻し、非常用ディーゼル発電機は正常に起動したとしている。
プレスリリース 2010年|TEPCOニュース|東京電力
このプレスリリースを受けて東電で7月9日にヒアリングがあり、そのレポートが
佐藤かずよし議員のブログに掲載されている。とりあえず原子炉水位低下に係わる部分だけ抜粋する。
外部電源全喪失事故で停止していた福島第一原発2号機が7月16日午後11時に原子炉を再起動した。東京電力は、事故原因を人為ミスとしたが、根本原因が解明されないままで再発防止対策とはいい難い。真相は未だ明らかではない。腑に落ちない見切り発車だ。
中略
1.事故の概要
・今回の原子炉「自動停止」は、10.06.17(14:52頃)発電機界磁遮断器「トリップ警報」に始まり、「発電機」「タービン」「原子炉」の順に自動停止した。
・しかし、その後外部電源に切り替わらなかったため、外部電源全喪失の事態となった。
・これを受けて、ただちに非常用ディーゼル2基が自動起動し、非常用交流電源は回復した。
・運転員は原子炉トリップによる原子炉水位の低下に備えて、タービン駆動による隔離時冷却系を手動起動した。水位は14:53頃-800mmに達し、そのまま横ばいで推移し14:58には水位回復した。
中略
(2)原子炉内水位の低下★
・「常用系電源2系統が停止」したことにより、原子炉へ冷却水を戻す「給水ポンプ停止」、冷却水が戻らないため原子炉水位が低下。逃し安全弁も作動(複数回開閉)。
・原子炉水位低下(2:53、-800mm)により、代替ポンプの「原子炉隔離時冷却系」ポンプを「手動起動」して、「復水貯蔵タンク」より給水開始。自動起動のレベルには至っていないが、水位低下は予見されたので手動で起動した。【注:通常ECCS系および隔離時冷却系は、基準の水位レベルにより自動起動する設定】
・水位は2:58まで5分間ほど-800mmの横ばい状態であったが、以後水位回復。
・3:40には「原子炉隔離時冷却系」の自動停止レベル(水位「高」=L8)に達したため注水はストップされた。「原子炉隔離時冷却系」の流量は毎時95~100㎥。
(3)非常用ディーゼル発電の起動★
・「常用系電源2系統が停止した」ことにより、常用系交流電源から受電している「非常用交流電源」も停止したため、「非常用ディーゼル発電設備」が直ちに「自動起動」した。基準内(=10秒以内)の起動であった。一部に十数分後という報道があったが、間違い。
・その後( : )「非常用交流電源」により代替の復水ポンプが起動し給水開始?
・外部電源の復帰はA系統母線が3:25、B系統母線は3:55であった。
・A電源、B電源の復旧後、順次、復水ポンプ、給水ポンプを起動。
6.事故報告について
・今回の事故はおそらくわが国初の「外部電源全喪失事故」であり、『原子炉等規制法第62条の3の規定に基づき原子力事業者から規制行政庁に報告され、』『規制行政庁は同法第72条の3第2項の規定に基づき安全委原子力安全委員会に報告する』事故に該当することは間違いない。
・しかし東電も保安院も『法令に基づく報告対象ではない』としている。
・原因究明は、全く不十分である。中間報告でしかない。
・なんらかの文書があるのか、保安院に提出したのか、明らかにしていない。
・およそ事故経緯を物語る時系列も無ければパラメータの推移を示すチャートも、一切公開されていない。
a.事故報告書とは言えない→◆Q3
・東電は発生直後の6/17のプレスリリースの時点では「重要事象」として認識していた。『本事象は公表区分I(法律に基づく重要な事象など)としてお知らせするものです。』とある。
・ところが7月6日のプレスリリースにおいては、保安院に報告したと明記されていないし、およそ事故調査報告といえるような内容ではない。事故調査報告はあるのか、ないのか。
・いっぽう保安院は、「原子炉の自動停止の原因及び対策について、本日、報告を受けました。」とし、その報告をもって「妥当とする」とした。保安院に提出した報告とは何か。
・事故報告書、及び保安院に提出した事故報告書を開示されたい。
--抜粋ここまで--
外部電源喪失、冷却水喪失事故を国会が取り上げたのは311クライシスから二ヶ月が過ぎてのことである。2011年5月1日、東電社長清水と原子力保安院長を参考人として国会に招致、森ゆうこ議員による国会質疑の中で、福島第一原発2号機の事故が取り上げられた。
東京電力福島第一原子力発電所2号機で昨年6月、電源が喪失して原子炉の水位が30分にわたり2メートル低下する事故が起きていたことが、1日の参院予算委員会で明らかになった。
民主党の森裕子氏の質問に、参考人として出席した東京電力の清水正孝社長が答え
た。菅首相もその後の対策の不備を陳謝した。
東電の説明によると、事故は作業員が電源装置に誤って触れて、所内電源の供給が停止したことで起きた。原子炉は自動停止したが、外部電源への切り替えに失敗し、冷却水が送れなくなったため、水位が2メートル低下した。すぐに非常用ディーゼル発電機が起動したが、作業員が冷却装置を手動操作し、水位が回復するまで約30分かかった。燃料が露出する水位まで3メートルほどの余裕があったが、あと40センチ低下すれば、緊急炉心冷却装置が作動する間一髪の状況だった。
(2011年5月1日20時27分 読売新聞)
--転載ここまで--
<新事実> 福島 昨年6月にも電源喪失事故...30分にわたり水位2m低下 - YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=ltMe775YMIs
「非常用ディーゼル発電機が作動するまでに何分かかりましたか」
東電社長・清水参考人
「非常用ディーゼルは正常に作動し、その後、外部電源に切り替わったと、こういうことでございます」
森ゆうこ議員
「切り替わるまでに三十分かかっているんでしょう?その間、電源がなかったんじゃないんですか」
東電社長・清水参考人
「非常用ディーゼルで電源が確保されておりました」
森ゆうこ議員
「しかし、原子炉内の水位は二メートル低下したと、いうふうな報告を受けておりますが、どうなっておりますでしょうか」
東電社長・清水参考人
「一時的に低下しましたが、すみやかに復旧してございます」
森ゆうこ議員
「あいまいな表現ですのでよくわかりません。原子炉水位が何メーター低下して、それが何分間続いたのでしょうか」
東電社長・清水参考人
「2メーターくらい低下した状態が約30分でございます」
森ゆうこ議員
「今回(311)の事故と同じようなことが起きているわけです。あわやメルトダウン。そういう状況が起きかねない、2メーター水位が下がって、三十分それが続いた。原子力安全保安院、これは確認していますか?」
原子力保安院長・寺坂参考人
「私どもといたしましては、さきほど清水社長が答えたラインで、非常用ディーゼル発電機は起動しましたけれども、電源切替に伴う瞬間的な停電が発生したために、原子炉内の圧力が上昇して、給水停止。
それから、原子炉の水位の低下という事実があったという風に確認しております。」
実は、先に埋め込んだ五分弱の動画は、見事に寺坂保安院長の”ある重要な発言をばっさりカットされている。幸い、当方は気づくことができた。おそらく意図的な編集であろう。14分の未編集バージョンにそのばっさり切られた部分が幸運にも残っていた。自分の目で確認して欲しい。
寺坂保安院長のバッサリ切られた言葉は3:05辺りから。
「安全弁が開きまして(←ベント)原子炉圧力を下げると共に、隔離系冷却系が自動起動する前に手動で起動させまして水位を回復したと理解しています」
警報トリップによる自動停止から外部電源が復帰するまでの事実経過は東電ヒアリングのレポートではなぜ30分の間に原子炉水位が2メーター低下するほどの事態に至ったか合点がいく説明はなかった。だが、「原子炉水位が2メーターくらい低下した状態が約30分続いたこと」を東電社長清水が国会で認め、原子力保安院長の寺坂の「安全弁が開いて、原子炉圧力を下げるとともに原子炉隔離時冷却系が起動する前に手動で作動させ水位を回復したと理解しています」がばっさりカットされていた部分に気づいたことでようやく見えてきた。
フクイチ2号機事故はベント隠しではなかったか?
電源切替時に瞬間的な停電が発生。原子炉圧力が注水できないレベルまで上昇したのだろう。ようはベントして圧力を逃さなければ、冷却系給水ポンプによる注入が困難な状態に陥ったわけだ。
安全弁を開いて(ベント)したことを、東電は原子力保安院と組んで隠蔽しようとしたというのが真相ではないだろうか。
東電社員「ベントは最終手段。信じられない」「ベントをやると聞いたとき、『この会社終わったな』と思った」
現場作業員「(ベントで)汚染という事態になったら、地域にお金を落としていたわけですけれども、そんなものではすまない」
--抜粋ここまで--
東電はどうしてもベントしたことを隠したかったわけだ。寺坂保安院長が『電源切替の際瞬間的に停電が発生し、原子炉圧力が上昇したために』と予期せぬ停電が発生したことを強調した。すなわち、全電源喪失に近い状態だったことを意味するのではないか。「安全弁が開きまして、原子炉の圧力を逃し」と続くのだが、原子炉圧力が高ければ注水できないことは福島第一原発事故で学んだ。ベントしなければ隔離系冷却装置では注水できなかったのではないか。原子炉圧力が実際何気圧あったかすらも分からないのだが、仮に停電が五分続いたとして、その間に原子炉水位が2メートル低下したのならば末恐ろしい。東電社長の「2メーターくらい低下した状態で約30分です」はいつ?どのタイミングで?が省かれていて分かりづらいのだか、隔離系冷却装置で注水はじめたのがどの時点で、隔離系冷却装置で注水を始めたのはいつからか?がはっきりしていない。ざっくりとだが、一時間もあれば炉心は顔を出すことがわかった。
ひとまず時系列にならべてみる。
14時52分
警報トリップにより発電器、タービン、原子炉の順に停止。この間3~4秒。
非常用ディーゼル発電機は直ちに起動したが電源切替時に瞬間的に停電。給水ポンプが停止した。
全電源が遮断され冷却機能が停止した影響で原子炉圧力が上昇。(←ココ大事)
安全弁を開き(ベント)、原子炉圧力を逃してから原子炉隔離系冷却装置を手動で起動させ炉内に注水した。
15時25分
原子炉水位が二メートル低下した状態で外部電源が復帰。復水ポンプ、給水ポンプを起動。
15時40分
原子炉水位が自動停止レベル(水位「高」=L8)に達する。給水量は100㎥。
森ゆうこ議員
「清水社長、なぜこの事故を契機に外部電源喪失時の対応の再点検、そして対策を講じなかったのでしょうが。まさしく今回の地震で起きた外部電源喪失という事態をすでに昨年の6月に経験しているではありませんか」
東電社長・清水参考人
「ただいまの事実経過の通り、外部電源が喪失されたということでありますがですが運転員の操作により、速やかに復旧がなされたという経過もございます。一方、今回の福島第一原子力発電所の事故は、やはり大地震によって外部電源が喪失する、さらに津波によってディーゼル発電機の機能が喪失してしまったと、このような事象でございます。結果といたしまして、今回の事態を引き起こしてしまったということについては深く反省し大変申し訳ないと思っておるところでございます。今回の福島の第一原発の事故につきましては、外部の有識者のかたがたも含めた事故調査委員会で調査、検証してまいりたいと、このように思っております」
森ゆうこ議員
「答えになってませんよ。いわば、今回の地震による外部電源の喪失という事態をすでに昨年6月に経験しているんです。想定外では済まされないんです。なんか、衆議院の方で、『免責』ということを大きな声でおっしゃった方がいらっしゃるようですけれども、とんでもない話だと私は思います。外部電源喪失というのは昨年のうちにすでに経験していたことであり、それに対しる対策を講じてこなかった。これは明らかに人災ではございませんか」
東電社長・清水参考人
「柏崎刈羽の反省という意味では、中越沖地震の経験も踏まえまして、例えば対策本部を設けております重要免震棟の設置であるとか、消防署の設置であるとか、可能な限りの対策は講じて参りました」
森ゆうこ議員
「外部電源喪失の事態を経験しながら、それに対する対策を講じてこなかった。総理。総理。これは人災ではありませんか」
以下略
森ゆうこ議員の質問はしごく真っ当である。昨年6月のフクイチ2号機外部電源喪失・冷却水喪失事故の時に事故原因をちゃんと突き止め、シビアアクシデントをも考慮した対策を取っていれば、福島第一原発事故は避けられたかもしれないと考えるのが普通であろう。政治家として最悪の事態を避けられなかったことに忸怩たる思いがあるのではないか。ところで東電に「免責」と大きな声でいっていた議員は誰だろう。名前だけでも覚えておきたい。
2011/11/26加筆修正



Tag:福島第一原発事故
Category:福島第一原発事故の真相に迫る!
福島第一原発事故の真相に迫る! 2 〈フクイチ2号機事故の推定経過と撤去された系統安定化装置〉
2011/09/06(Tue) 12:42
福島第一原発事故の真相に迫る! 1 〈2010年6月17日フクイチ2号機事故とベント隠し〉http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-312.html
5月1日の国会質疑で参考人招致された東電清水社長は「原子炉水位が2メートルくらい低下した状態が約30分続いた」と驚くべき証言をした。同じく参考人招致された原子力保安院寺坂保安院長が『安全弁を開いて(恐らくドライベント。ウェットベントなら蒸気逃し弁とか蒸気逃し安全弁と言うはず)原子炉圧力を逃し、ECCSが自動起動する前に隔離型冷却装置を手動で作動させた』とこれもまたさらに驚く説明をした。
つまり、ベントするまで注水できなかったのではなかったか。ベントの判断に躊躇して、もたもたしている間に原子炉水位が2メートル低下したのではなかったか。原子炉圧力が高くなると炉内に注水できないのは311を経験して知ったところである。
当日の東電プレスリリースでは白々しくモニタリングポストに異常な数値が見られない等々書いていたが、ベントしたことを保安院長が国会で答弁している事実をもって改ざんを疑うべきである。東電の示す数値はデタラメであることは、これも311を経験して知ったところである。察するに、原子力安全・保安院もグルだったということである。
本当に知りたいのは、なぜ、原子炉水位が2メートルも低下したのか?である。これについて東電は一つも明確な事実を示していない。さらに言えば、原子炉の冷却機能が何分間失われていたのか、どの時点で(はじめの方?終わりの方?)喪失されたのか計器類のデータも示されていない。佐藤かずよし議員もブログで東電の隠蔽体質を非難しているが、現役市議にすらデータを明かしていないのである。
外部電源が三十分失われ、原子炉水位が著しく低下したのにも関わらず、全く事故原因が解明されず、計器類の数値すらでてこなければ、真実は隠されたままである。
「2メーターくらい低下した状態が約30分でございます」
言い換えれば、外部電源は30分後に復帰したが、原子炉の主たる冷却装置である給水ポンプと復水ポンプを稼動したとき、原子炉水位は2メートル低下していたのである。
今回のブログエントリでは、外部電源を30分喪失させ原子炉水位を2メートル低下させたフクイチ2号機事故の原因について掘り下げていきたい。なぜ外部電源が30分もの間失われたのか。結果として、なぜ原子炉水位を著しく低下させたのか。非常用ディーゼル発電機は正常に起動したのではなかったか。佐藤かずよし議員のブログにある『原子炉外部電源全喪失事故レポート 』と東電のプレスリリース、今年5月1日の国会質疑を参照に、まずは事実経過を時系列に並べてみたい。

この図では非常用ディーゼル発電機(D/G)は2つしか描かれていないが本当は3つのではないかと疑っている。
何らかの原因で系統安定化装置、及び電子回路を含めた補助リレーが誤作動(5~7ミリ秒の瞬間的な誤信号が原因?)を起こし、原子力プラントの常用系電源の所内側遮断機が落ちる(「入」→「切」状態)。
補足 5~7ミリ秒×3回の瞬間的な誤作動はこの時はまだ発電器の界磁遮断機が起動していたので、高圧電流を交流させてシステムダウンすることを回避するために、外部電源側遮断機がインターロックされ作動しなかったと思われる。この原因については人為的である可能性はもちろん否定できない。
プラント内常用電源が遮断されたことで励磁制御装置の冷却ファンが停止。異常信号を受け取った発電器側の界磁遮断機が作動(「入」→「切」)。発電機が自動停止した。
続けて、タービン、原子炉の順に自動停止した。
[内部電源喪失により原子炉プラントの復水ポンプ、給水ポンプの停止]
外部電源側遮断機が『入』に入らず。(5~7ミリ秒の瞬間的な誤信号が原因?)、原子炉プラントの主だった冷却装置(給水ポンプ・復水ポンプ)は停止した状態。
補足 外部電源側遮断機のインターロックが原因だとも考えられるが、非常用ディーゼル発電機が常用系電源に交流しなかったことをみると、所内側遮断機のトラブルだと思われる。(プレスリリースの図を参照)
15時52分~
停電状態(給水ポンプ停止。冷却機能喪失)の中、原子炉圧力が上昇し、原子炉水位の低下を確認する。(もうすでに2メーターは下がっていた??)
原子炉プラントの安全弁が開き(ベント)、原子炉圧力を逃がす。
14時58分(レポート)
隔離系冷却装置を手動で起動し、水位が回復(現状維持?)した。
15時25分
A系統の外部電源が復帰し(B系統は15時55分)給水ポンプ、復水ポンプが起動。
外部電源が喪失した30分の間に失われた原子炉水位は2メートルであった。非常用ディーゼル発電機は正常に起動したのに、なぜ、こんな事態が起きたのだろうか。そこにまず目を向けなければならない。
15時40分
「原子炉隔離時冷却系」の自動停止レベル(水位「高」=L8)に達したため注水はストップされた。
原子炉隔離系冷却装置の流量は95~100㎥毎時。一般家庭の水道の十倍ぐらいか。
補足・原子力発電は原子炉プラントが自動停止(内部電源遮断)後、原子炉を冷却するために外部から電源を受電するのだが、所内側遮断機が「切」状態でないと外部電源側遮断機は作動できない。接電を回避するためだ(インターロック)。さらに、フクイチ2号機の常用系電源はA系統、B系統あり、スクラム時の受電はA系統がフクイチ一号機から、B系統が新福島変電所から送電される。事故当日、フクイチ一号機は定期点検中で発電していなかった。よって、フクイチ2号機がスクラムした際、A系統はフクイチ一号機の送電線を介してB系統と同じく受電元は新福島変電所からの送電であった。(バイパスの無効化)
参照
風のたよりーいわき市議会議員 佐藤かずよし : 原子炉外部電源全喪失事故レポート
プレスリリース 2010年|TEPCOニュース|東京電力
森ゆうこ議員 参議院予算委員会質問2011年5月1日 - YouTube
系統安定化装置の補助リレーが発した信号(誤作動の異常信号)を受けて発電が止まり、外部から受電する準備を整えたのにも関わらず、外部電源側遮断機にインターロックがかかり、正常に作動しなかった。これらは概ね自動制御される部分であり、いわばシステム制御のトラブルなのである。

イメージ(東芝システムテクノロジー)
原子炉の大型冷却装置は6.9kvの高圧線で電源が供給される。コントロールルーム他、所内主たる制御系設備は400vの低圧電源で供給される。原子力発電プラントで想定外の停電に見舞われた際、UPS(無停電蓄電装置)で電源は供給される。ただし低圧電源だ。ゆえにUPSでは高圧電源で供給される給水ポンプや復水ポンプなどの原子炉冷却装置の電源にはならない。ちなみにUPSは四時間程度持つようである。(ディーゼル発電機は2日~4日らしい)
二系統ある電源が同時にシャットダウンしたことも問題だ。二系統が同時に落ちてしまえばバイパスの意味がないではないか。原因がなんにせよ、電源システムそのものを見直す必要がある。例えば、常用系電源、あるいは非常用電源を一つ増やすとか、原子炉プラントがスクラムした時の生命線である冷却装置(給水ポンプ、復水ポンプ)に直接つながる外部電源を確立させるとか、交流しない単独電源を冷却装置に新たに引くとかなどである。
東電は2010年6月のフクイチ2号機事故の重大性を隠蔽し、極めて矮小化した。人為ミスだと判断したのである。7月6日の東電プレスリリースから”推定原因”を示した部分を抜粋する。(あくまで推定である)
3.推定原因
中央制御室において協力企業作業員が記録計の交換作業を行っていたところ、作業場所が狭隘であったため、記録計近傍にある送電線の系統安定化装置の所内電源切替え用補助リレーに接触した等、何らかの衝撃が補助リレーに加わり、誤動作した可能性が考えられました。
このため、発電機から受電するプラントの常用系電源の所内側しゃ断器A、B系が同時に動作し「切」状態になりました。
しかしながら、誤動作した補助リレーの動作時間が極めて瞬間的であったため、常用系電源の所内側しゃ断器のみが「切」状態になり、外部電源側のしゃ断器は「入」状態にならず、発電機からの受電が外部電源からの受電に切り替わらなかった可能性がありました。
これらのことから、プラントの常用系電源が停止し、発電機界磁しゃ断器が動作して「切」状態になったために、発電機が自動停止するとともにタービンおよび原子炉も自動停止したものと推定しました。
分かりづらい文章だが、ようは人為ミスでショート、原子炉がスクラムしたことを言いたいようである。『どうして、30分もの間外部電源が失われ、原子炉水位が2メートル低下したか』、その原因には全くこれっぽっちも触れていない。本当にアホらしい。原因も推定とは何たるテイタラク。恥を知れ。とにかく、この事故を受けて東電(と原子力安全・保安院)が講じた対策が以下である。
2号機の送電線の系統安定化装置については、同装置の設置以降、系統設備の 増強により、系統の安定性が向上したこと等の理由により現在使用していないこ とから、誤って接触しても信号が発信しないように、所内電源切替え用補助リレーを含む電気回路は今回の停止期間中に撤去することといたします。
また、2号機の再起動までに、今回の補助リレーのようにケースに収納されて おらず、リレー単体で制御盤内に設置されているものを調査・抽出し、制御盤内 での作業時に接触または衝撃を与える可能性があるものに対して、注意喚起の表 示を実施いたします。また、リレー近傍での作業時は、接触防止措置を施すか、 安全処置を行うかを関係者間で協議することといたします。
なお、制御盤内作業、操作を行うときはリレーに接触または衝撃を与えないよ うに十分に注意することを運転員および作業員へ周知することといたします。
また、2号機以外のプラントについても、系統安定化装置の所内電源切替え用 補助リレーを含む電気回路を至近のプラント停止時(現在停止中のプラントにつ いては起動まで)に撤去することとし、撤去するまでの間は、原則として補助リ レーに接触する可能性のある作業を行わないことといたします。
さらに、制御盤内での作業時に接触または衝撃を与える可能性があるものに対 する注意喚起の表示等についても、至近のプラント停止時(現在停止中のプラン トについては起動まで)に2号機と同様に実施してまいります。
--抜粋ここまで--
これもまた分かりづらいが、フクイチ2号機事故を受けて東電がプレスリリースで示した『推定原因と対策』については『原子炉外部電源全喪失事故レポート』で的確な反論をしている。
・B系「補助リレー」の誤動作という証拠、記録などは示されていない。
・「作業員接触」を原因とするならば、非常にお粗末な装置ということになる。東電発表の「4.対策」によれば、「ケースに収納されておらず」と剥き出し状態を窺わせる。東電の示した写真によれば「補助リレー」の回路は箱に覆われており、回路は透明カバーがあると説明した。
・カバーがなければ問題、あっても作業員の接触程度で「原子炉停止」してしまう装置を放置していたことになる。原子炉停止は数億円の損失となる。「原子炉停止」を何だと思っているのか(燃料漏洩では停止させず運転継続している)。
・作業員の接触程度で「誤動作」するデリケートな装置が、84年に設置して以来、今日まで同様の「誤動作」をしなかったとは信じられない(この「誤動作」は電源ON,OFFは関係ない)。何故、今まで「誤動作」(地震、定期検診・点検等)が起きなかったのか?
・前例がないことの方が不思議だといえる。と考えると今回の原因は、「補助リレー」の「誤動作」との調査結果には懐疑的になる。他の可能性についての検討過程と結果を公表するべき。
--抜粋ここまで--
極めて論理的な反論である。ヒューマンエラーで片付けられる問題ではない。東電の推定原因はすでに論理破綻しているといっても過言ではない。さらに言えば、推定原因の対策として東電が講じたのは、『張り紙をして注意勧告することと、計器類に触れないよう作業員に注意を呼びかけた』ことだ。馬鹿にしているにもほどがある。アホだ。
原子力発電所を運営する東京電力の対応は全くシビアアクシデントを考慮していない、全く不可解なものである。少しでも原発の危険性を認識していれば、事故からひと月後に運転再開なんて、気違い沙汰である。しかも、あわやメルトダウンという極めて重大な事故なのに、トラブル扱いで再稼働を承認するのは気違い沙汰だ。原子力安全・保安院である。2011年5月1日の国会答弁で森ゆうこ議員が問いただしているように、東電も原子力安全・保安院も311の九ヶ月前に起こった重大事故を重大事故として認識せず、ヒューマンエラーに責任転嫁して真っ当な対策を講じてこなかったことの責任は果てしなく重い。
さらに東電は『推定原因』の対策として、誤作動で警報トリップさせる要因なった系統安定化装置、電子回路を含めた補助リレーを原子炉設備から撤去することを講じた。2号機のみならず、福島第一原子力発電所の6基全ての系統安定化装置と所内電源切り替え用補助リレーを含む電気回路が撤去されることになった。ここに、フクイチ2号機事故の本質があるように思えてならない。
送電系統に事故(周波数変動、系統電圧変動を含めた系統動揺)が発生すると、発電側と負荷側に差が生じることから、発電機を含めて系統が不安定となるため、発電機を送電系統から切り離す(発電機をトリップさせる)ことにより余剰発電量をカットし、系統を安定させるための装置。なお、系統安定化装置の設置以降、系統設備の増強により系統の安定性が向上したこと等の理由により、現在は使用していない。(東電プレスリリース)
系統安定化装置はざっくりいえば漏電遮断器のようなものである。東電は『系統安定化装置は無用の長物だった』と説明するが、これは、本当に撤去しても良いのだろうか。いくら増強したとはいえ、無駄な設備など無いはずだ。簡単に撤去を決めていいのだろうか。そもそも補助リレーの誤作動だという明確な論拠は示されていないし、作業員が接触、衝突したことが事故原因だというのも疑わしいことは先に示したとおりである。
系統安定化装置は原子炉プラントの各装置に不安定な周波数変動による影響を受けさせないために設けられた遮断器ではなかったか。当方はフクイチ2号機の事故が福島第一原発事故のリハーサルだと見ている。もっといえば、系統安定化装置の撤去が311福島原発事故を間接的に引き起こしたのではないかと疑っている。スタクスネットについてはいずれまとめてみたい。
Tag:福島第一原発事故
Category:福島第一原発事故の真相に迫る!
福島第一原発事故の真相に迫る! 3 〈韓国古里原発で相次ぐトラブルと2010年6月フクイチ2号機事故の類似性〉
2011/09/07(Wed) 09:13
2010年6月17日、福島第一原発の2号機で外部電源喪失・冷却材喪失事故が起こった。励磁制御装置の冷却ファンが停止したことを受けて発電機、タービン、原子炉の順に停止。電源切替の際、瞬間的な停電が発生し、結果として30分ものあいだ外部電源を喪失し原子炉水位を2メートル低下させたのである。一歩間違えば大惨事につながりかねない重大な事故だった。311から未だに収束しない福島第一原発事故を予見させるトラブルである。それにもかかわらず事業主である東京電力は人為ミスが原因だと推定。原子力安全・保安院は再稼働を承認。フクイチ2号機は昨年6月の重大事故からひと月後には原子炉運転を再開させたのである。謂うなれば、これは抜き打ちのスクラム試験であった。1974年から運転開始以来、スクラム試験は何度もこなしてきたはずである。フクイチ2号機は試験の結果、30分間、外部電源を失い、原子炉水位を2メートルも低下させたのである。あわやメルトダウンという醜態を目の前にどうして合格させられるのだろうか。東電は全く事故原因がつかめていなかった。消去法で人為的ミスと推定したのである。
フクイチ2号機は制御システム自体を見直すべきであった。非常用電源の系統を増やし、バイパスをより強化させる対策を講じるべきであった。なれば未だ収束しない福島第一原発事故は最悪の事態を免れたのではなかったか。
抜き打ちのスクラム試験の結果、免許取り消し級の失態をさらしたフクイチ2号機に目をつぶったのは原子力安全・保安院である。どうしたらひと月後に運転再開させることができようか。外部電源喪失事故という一歩間違えれば大惨事につながりかねない重大事故を目の前に人為ミスだと推定し、事実の一切を明らかにしなかった東京電力。さらに、東電が示したお粗末な推定原因を疑いもせず受け入れて、フクイチ2号機の運転をひと月後に再開させた原子力安全・保安院の過失はやはり問われるべきである。
2010年6月のフクイチ2号機事故を受けて、東電が講じた対策は→制御盤に衝撃を与えないよう十分に注意すること&運転員、作業員へ周知すること&系統安定化装置、補助リレーを含めた電子回路を福島第一原発の6基すべてから撤去することであった。作業員が触れたりぶつかったりしただけでショートしてしまう制御盤を、国家沈没すら引き起こしかねない原子力発電所に設置することなど果たしてありえるのだろうか。ちょっと同僚とふざけて手をぶつけました。ショートしました。原子炉がスクラムしちゃった。ふざけるな。そんなヒューマンエラーなど1974年から運転開始したフクイチ2号機で一度たりとも起こっていないことを付け加えておく。
この事故はそんな簡単なことではない。確実に311福島原発事故の布石が置かれたのである。韓国古里原発で相次いでいるトラブルも無関係ではない。

古里原発二号機
サーチナ
6月22日(水)11時26分配信
韓国水力原子力の古里原子力本部は21日、韓国・釜山にある古里原発の2号機で同日、送電トラブルが発生し運転が停止する事故が発生したと明らかにした。複数の韓国メディアが伝えた。
同本部によると、午前10時30分ごろ、古里原発と新蔚山変電所をつなぐ345キロボルトの送電線に過負荷がかかり、2号機原子炉の稼働が自動的に停止した。送電線3列のうち1列に農業用のビニールが接触し、電気供給が中断したことが原因とみられている。
同本部は、「送電線1列に0.05秒間、問題が生じたことから、原子炉を保護する継電器(遮断機)が作動し電力供給が止まった」と説明。現在、原子炉は安定した状態にあり、放射性物質が外部へ漏れ出た可能性はないという。同本部は、関連機関と協議をした上で再稼働させる方針という。
同原発では、4月12日に1号機が電気系統の遮断機故障で運転を停止し、20日には3、4号機が外部電源の供給中断により非常用のディーゼル発電機で電力を供給させるなどのトラブルが発生している。政府は1号機の稼働停止後、精密安全点検を実施して運転に問題がないことを確認。5月6日に運転再開を決定した。
韓国メディアは「また止まった」「あきれる停止」などと古里原発2号機の停止を伝え、4月と今回起きたトラブルはどちらも軽度の故障が原因だが、老朽化が進む同原発への不安は高まっていると報じた。(編集担当:新川悠)
--転載ここまで--

今年(2011年)6月、韓国の古里原発2号機で原子炉が自動停止、遮断機の誤作動から外部電源を喪失、非常用ディーゼル発電機で原子炉冷却装置の電力を供給するトラブルが発生した。古里原子力本部によれば、『送電線のうち一列に農業用のビニールが接触したことが原因』だという。ビニールが接触するぐらいで誤作動する制御システムを、国家沈没すら引き起こしかねない原子力発電所に採用すること自体、気違い沙汰である。これはフクイチ2号機同様、別の原因を示唆している。
さらに言えば、同本部は「送電線一列に0.05秒間、問題が生じたことから、原子炉を保護する継電器(遮断機)が作動し電力供給が止まった」とトラブルの経緯を説明している。フクイチ2号機では5~7ミリ秒(0.005~7秒)という極めて瞬間的な異常信号が3回発生し、外部電源側の遮断機をインターロックしたという東電側の調査結果と見事に符合する。311の九ヶ月前に起こった日本での事故と勧告古里原発2号機での事故は原因が極似しているということだ。
事故をささいなトラブルだと過小評価し、再稼働させた経緯もフクイチ2号機とそっくりだ。韓国は事の重大性を全く認識していないようだ。
実は韓国古里原発では今年2011年4月にトラブルが相次いで発生している。韓国は日本の福島第一原発事故を受けて緊急総点検の指示を出していた。その矢先の4月12日、韓国古里原発の1号機は原子炉スクラム→外部電源喪失というトラブルに見舞われる。東電は世界にも情報を出さなかったようである。
漏電しタービン止まる 釜山
釜山市機張郡の古里原子力発電所(韓国水力原子力所有)の1号機(加圧水型)が12日午後8時45分頃、過剰供給を防ぐ電源装置の故障で運転を自動停止した。その後1号機から白煙が確認された。その様子は福島第一原発事故と似ており、韓国国内では放射能漏出を疑う声が上がった。これに対して政府は「異常なし」と強調している。古里原発は稼働が止まった場合、燃料を安全に冷やすため、自動で蒸気を放出するように設計されている。白煙のように見えるのは水蒸気であり、外部への放出は予見されていたものというのだ。だが、東日本大震災による福島第一原発事故を受け、韓国内の原発緊急総点検を指示していた矢先の事故だけに韓国政府は17日、再稼働を延期し、点検を原発全体に拡大した。(ソウル=李民晧)

古里原発一号機
--転載ここまで--
【韓国】19日午後、古里原発4号機に電気系統故障が発生 [04/19] (97)|2chビューアーD
韓国原発で故障相次ぐ、古里4号機は非常発電で稼動
2011/04/19 16:22
【ソウル19日聯合ニュース】
韓国初の原子力発電所、古里原発1号機が電気系統のトラブルで運転を停止している中、4号機にも19日午後、電気系統故障が発生した。現在、非常用のディーゼル発電機で稼働している。韓国水力原子力の古里原子力本部は原発の安全に問題はないとしている。
古里原子力本部によると、事故は整備中だった古里3号機の電気系統にトラブルが発生。同じ電力線を使用している4号機の電源供給に影響を与えたとみている。4号機の安全には問題がなく、安定的に運転しているという。
古里3号機は核燃料の入れ替えや主要設備の点検と整備のため、4日から運転を停止していた。
http://japanese.yonhapnews.co.kr/economy/2011/04/19/0500000000AJP20110419003300882.HTML
--転載ここまで--
韓国古里原発は韓国で最も古い原発である。福島第一原発と同じく70年代から稼動している。その古里原発は311以降、全4号機ともに外部電源喪失事故を起こしているのである。しかも、これらのトラブルはすべて電気系統故障が原因で発生しているのである。フクイチ2号機外部電源喪失、冷却材喪失事故も遮断機(電気系統)のトラブルから発展している。福島第一原発事故の9ヶ月前に発生したフクイチ2号機事故、さらには今年4月と6月の韓国古里原発でのトラブルはすべての原因が電気系統のトラブルなのである。
ここでは、あえて福島第一原発1~4号機事故には触れないでいる。
古里原発で発生した電気系統のトラブルはすべて遮断機がからんでいる。おそらく、韓国原子力本部は、トラブルの原因がフクイチ2号機で撤去された系統安全化装置と同等の設備だと見なしたのだろう。フクイチ2号機と同様に、古里原発でも電源系統システム自体を見直す方向性は示しておらず、東電のとった対策と同じで、補助リレーを撤去、もしくは交換する方向を打ち出している。日本と同じ轍を踏んでしまいかねない不気味さがある。
統一日報 : 古里原発1号機停止 原因はスイッチ部品の破損
さらに古里原発4号機のトラブルに注目したい。フクイチ2号機と同じく、外部電源のバイパスが無効化された中で発生しているのである。
フクイチ2号機はA系統が隣の一号機から、B系統は新福島変電所から夜の森線2号線の27号鉄塔を介して送電される仕組みであったのにも関わらず、事故当日は一号機が定期点検で発電していなかった。よって2号機のA系統は一号機の送電線を介して、B系統と同じく新福島変電所から外部電源を受電するよう変更され、バイパスが無効化されていたのである。
福島第一原発事故の真相に迫る! 2 〈フクイチ2号機事故の推定経過と撤去された系統安定化装置〉
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-313.html
2010年6月のフクイチ2号機事故と韓国古里原発で相次いだトラブルは電源系統のトラブルという事故原因が共通している。さらに韓国古里原発でのトラブルを古里原子力本部は矮小化し軽微な故障として原子炉の再稼働させている。抜き打ちのスクラム試験としては合格かもしれない。しかし重要なのは、なぜ外部電源が喪失する事態に陥ったのか、解明することである。制御システムを根本から見直すべく事態を過小評価するのは311を経験した今、極めて犯罪的に見える。
フクイチ2号機事故を軽視した日本は事故原因を何一つ解明することなく、人為ミスとの推定に対策を講じた。制御盤に『触るな!』と注意勧告を張り紙して回った。古里原発も、真の原因を追求することなく、送電線にビニールがかかってもショートしないようにカバーを掛ける等の対策を講じるだろう。繰り返すが、ビニールがかかったぐらいでショートする送電線を取り入れていること自体気違い沙汰である。そうだろう?
311の九ヶ月前に発生したフクイチ2号機の外部電源喪失、冷却材喪失事故を極めて矮小化し、事故の原因解明を忌避していた東電と、再稼働を黙認した保安院が前代未聞の原発事故の土台を築いたのは確かなことであり、悲惨な未来が確定した日本を教訓に原子力政策そのものを見直すべきである。
外部電源喪失を軽視した結果、311クライシスが原発事故を引き起こした。韓国はなぜフクシマを我が身に置き換えないのか。東電と原子力安全・保安院が見せつけた隠蔽体質は世界共通なのか。事故を起こした後に反省していますと頭を垂れればいいという話ではない。原発の危険性を軽視していなければ、福島第一原発事故は最悪の事態を招かずにすんだのかもしれないのである。
福島第一原発事故の真相に迫る! 1 〈2010年6月17日フクイチ2号機事故とベント隠し〉
このままなんの対策も講じず古里原発を稼働させていれば、韓国は日本と同じ目に合うだろう。天災(を装ったテロ)から原発事故を引き起こすクライシスを呼び寄せてしまいかねない。誰がそんなことを望むというのか。今からでも遅くない。フクシマを教訓に制御システム自体だけでも根本的から見直すべきではないだろうか。



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Category:福島第一原発事故の真相に迫る!
原子力業界の不思議な事件・福島便槽内変死事件
2011/09/08(Thu) 11:22
東電OL殺人事件やもんじゅに係わる幹部二人の自殺を見てもわかるように、原子力業界の闇は深い。前者は東電エリート管理職だったキャリアOLが渋谷円山町のアパート内で変死体で発見された事件であるが、被害者が反原発の論文を書き賞をもらっていることが最近知ることになる。逮捕されたゴビンダさんのDNA型とは違う型の体液が発見されていたという信じられないニュースが最近になって出てきたりもした。当方は原発推進派の見せしめ殺人であると睨んでいるが、誠天調書様が鋭い考察をなさっているのでそちらを参考にしていただきたい。
誠天調書 サイト内検索→東電 勝俣
誠天調書: 何故に渡邊泰子は消されたのか?死後も徹底的に貶められたのか?だって、彼女はタイミングによっては政治的な爆弾となる恐れがあったからね。
もんじゅではナトリウム漏れ事故の際に事故調査チームの責任者が自殺(を偽装した他殺)し、先の中継装置落下事故ではもんじゅの炉内交換システムの特許を持っていた燃料環境課の課長が自殺(こちらは情報がない。東芝の秘密警察か?)した。詳しくは拙稿をご覧いただきたい。
1995年のもんじゅナトリウム漏れ事故、責任者の不可解な自殺
2010年8月もんじゅ中継装置落下事故、燃料環境課課長の不可解な自殺
他にも、原子力業界の不思議な事件というのは数多ある。例えば、福島県の現職知事であった佐藤栄佐久氏が収賄容疑で逮捕された事件も不思議である。蓋を開ければ被害額はゼロ円なのである。そもそも収賄が成立するかどうか疑問である。佐藤栄佐久氏は一審、控訴審ともに執行猶予付きの判決であったが、上告中である。佐藤栄佐久氏が逮捕された同時期に宮崎県知事であった安藤忠恕氏が、和歌山県知事であった木村良樹氏がこれもまた官製談合事件で逮捕されているが、原子力業界をめぐる不思議な事件だと見ていい。安藤忠恕知事は宮崎串間原発誘致に真っ向から反対していた人物で、同様に木村良樹知事も日置原発誘致に反対の立場をとっていた。佐藤栄佐久氏同様に、両者とも原子力業界の不思議な事件に巻き込まれたのではないか。
このブログエントリーでは、原子力業界の極めて不可解な事件を一つ紹介する。福島・阿武隈山地の一角で起こった福島便槽内変死事件である。
【福島女性教員宅便槽内怪死事件】 - 未解決事件・失踪/行方不明事件・印象に残った事件 - livedoor Wiki(ウィキ)
郡山から車で1時間ほどの阿武隈山地に位置する福島県田村郡都路村(現田村市)。
山間の静かな村にある教員住宅で事件は起こった。
平成元年(1989年)2月28日の18時ごろ、村内の小学校に勤める女性教員のAさん(23)が、
住まいとしている教員住宅に帰宅し、トイレに入って何気なく中を覗くとなんと靴のようなものが見える。
(※靴のうち1足が頭部付近にあった。もう一足はなぜか自宅付近の土手に落ちていた)
驚いて外の汲み取り口へ周ると蓋が開いていて、確認すると人間の足が見えた。
Aさんはただちに教頭先生ほか同僚の教員を呼び、同僚が警察へ通報する。
駆け付けた三春署員と村の消防団員は、便槽から人物を引っ張りだそうとするも
狭くて出すことができず、周りを重機で掘り起こして便槽を壊しどうにか取り出すことができた。
(便槽は後にSさんの父親が復元して保存している)
便槽の中の人物はすでに死亡しており、遺体は真冬なのに上半身裸で、
着ていた上着を胸に抱えて膝を折り、顔をやや左に傾けた形で固まっていた。

体はその場でホースの水で洗われ、さらに運ばれた消防団の詰所で洗われ医師による検案が行われた。
死因は「凍え兼胸部循環障害」と判定。狭い場所で圧迫され凍死してしまったとの見解である。
体にはヒジ、ヒザにすり傷がある程度で目立った外傷も無かった。争った形跡も無い。
死後硬直の状況から26日頃に死亡したものと思われた。
遺体の身元はすぐに判明した。村の青年会に所属するSさん(26)だったからである。
警察はSさんが覗き目的で便槽内に侵入し、狭さで出れなくなって凍死したものと判断した。
事故死として警察に処理されたこの事件だが、村内では疑問を呈する声が囁かれた。
死亡したSさんは村に両親と祖母の4人暮らし。スポーツと音楽が好きな好青年。
高校時代は仲間とバンドを組んでギターを弾き、自ら作詞もして、
自作の詩を書いたノートを何冊も残している。
(そのひとつは
「俺の言葉に泣いた奴が一人/俺を恨んだ奴が一人/
それでも本当に俺を忘れないでいてくれる奴が一人/
俺が死んだら、くちなしの花を飾ってくれる奴が一人/
だがみんなあわせてたった一人/それは、誰、誰、誰なのだ」
といったものである)
仕事は隣町の原発保守を行う会社で営業主任を勤めていて、
村では青年会のレクリエーション担当部長として中心的存在。
明るく人望もあり、結婚式では司会をよく頼まれ、
村の村長選挙では応援演説を頼まれるほどの存在だったからだ。
そんなSさんが覗きをするために便槽に忍び込むとは考えられない、
彼を知る誰もがそう話していた。
Sさんの足取りにも疑念が残る。
遺体で発見される4日前から足取りが途絶えていたのだ。
5日前の23日に先輩の送別会に出席、翌24日深夜1時ごろに店を出た。
その日の午前10時ごろ、父親は居間でテレビを見ていると、
「ちょっと行ってくるからな」という声を聞いたのを記憶している。
そこから遺体発見までのSさんの足取りは4日間プッツリと途絶えてしまっているのだ。
車は農協の駐車場でカギを付けた状態で発見されている。
靴が片方土手で発見されているのも不可解ではある。
そして死亡推定日が26日。行方不明から2日程は生きていたことになるのだ。
Sさんはその間何処でどうしていたのだろうか?
事件後、村内ではある噂が囁かれていた。。
Sさんも応援演説した村長選挙は、近年まれに見る非常に厳しいものであった。
Sさんはその選挙に絡んで殺されたのではないか?という噂だ。
噂が噂を読んでしまいには「だれだれが怪しい」といた怪情報まで飛び交うにいたって、
真相解明を求める署名活動が起こり、1ヶ月あまりで集まった4000人あまりの署名を、三春警察署へ提出している。
しかし警察はあくまで事件性が無いとして取り合わず、捜査は行われなかった。
たしかに村長選挙が原因で殺人を犯すとは普通考えにくく、この件は無関係であろう。
もうひとつ気になる事実がある。
Sさんと教師のAさんとは、Aさんの恋人男性を通じて知り合いだったというのだ。
そして、Aさんがいたずら電話に悩まされていたことがあったが、
その際は恋人と一緒にいたずら電話を録音し、警察に届け出ていた。
結局、この件で警察は動いてくれなかったが、
Sさんの知人によると、Sさんは犯人が誰だかほぼ突き止めた様子だったという…
このことに意味があるのかは謎のままである。
※尚、この事件を題材にした『バリゾーゴン』(渡邊文樹監督)という映画が作られたが、
ドキュメンタリーとは名ばかりの、現実とはかけ離れた内容である。
--転載ここまで--
1989年2月に発覚した福島便槽内変死事件。この不可思議な変死体を目の前に、警察の見立ては死者を貶める愚かなものだった。変死した男性が女性教師の排便する姿をのぞき見ようと汲み取り口(屋外にあるバキュームカー吸い取り用開口部)から忍び込み、待ち構えていたにも関わらず、そのうちに便槽内に凍死、つまり変態趣味がこうじた不慮の事故だったと言いたいのである。
事件現場となった女性教師宅の便槽は、今現在も被害者の遺族が保管している。

どうあがいても警察の見立てはありえない。、便器側(最大幅20センチ)から忍び込むのは不可能である。かといって、バキュームカー汲み取り口から忍び込むにしたって相当のモチベーションがなければ無理だ。いや、ぐいぐいと誰かが足で押し込んでいかなければU字型土管である便槽の奥には入っていかないだろう。
しかしながら、どうしたら糞尿の中をかき分けてでも女の排便が見たいというのだ。警察の見立ては、”変態趣味がきっかけになった不慮の事故”というものだが、極めて死者を貶めるものであり、さらに『捜査すらしない』というのは論外である。
福島便槽内変死事件の被害者が原発保守の会社の営業主任で、福島第二原発を担当していたことと同年1月の福島第二原発三号機事故をも併せて考える必要がある。でなければ、この不思議な事件の謎は解けない。
福島便槽内変死事件の2ヶ月前、福島第二原発の三号機で部品脱落事故が発生した。前年暮れから3回も警報がなっていたのにもかかわらず警報を無視して営業を続けた結果、原子炉再循環ポンプ内部のインペラー(回転翼)が破断し炉内に金属片が流出してしまったのである。
この事故というのは、1989年1月6日に発覚した福島第二原発3号機の部品脱落トラブルである。原子炉冷却水再循環ポンプ内にボルトや座金が脱落、それが原子炉内に流入していた。前年暮れから3回も警報が鳴っていたのに東電は事故を隠し続け、1月6日の異常警報でようやく県に報告した。
--転載ここまで--
この事故は国際原子力事象評価尺度(INES)でいえば、レベル2の事故である。1989年といえば、まさに佐藤栄佐久氏が知事現職の時代であり、福島第二原発の事業主、東京電力はどうしても事故を隠したかったのだろう。
ここから本題に入る。
U字型土管の下部に押し込まれるような形で発見された便槽内変死事件の被害者であるが、実は福島第二原発三号機事故を間近で見ていた可能性がある。少なからず、どういった経緯で事故に至ったか知っている立場にあったはずである。被害者は『原発保守を担当する会社の営業主任』であった。そう、勤務先はもちろん福島第二原発である。
原子力業界の不思議な事件である福島便槽内変死事件を取り上げた映画がある。『バリゾーゴン』である。監督の渡邊文樹氏は異端のドキュメンタリー映画監督で、『御巣鷹山』、『天皇伝説』等の代表作がある。
興味深いのが、渡邊文樹監督が『バリゾーゴン』の中で福島第二原発三号機の事故を盛り込んでいることだ。
動画は1~9まであるが、全部を見るのはちょい厳しいので、この動画の2:30辺りからだけでも見て欲しい。一番重要な部分。福島第二原発の話が始まる。最後の方に大学の講義中であろう最中に演説を打つ場面が描かれているが、講義を乗っ取ったのは恐らく主人公だろう。
『青年(便槽内変死事件の被害者)と共に働いていた運転管理の責任者が上野駅で自殺しているのがわかった。』このニュースは実際に(ベタ記事扱いだが)大手新聞で報じられたそうである。動画中五分くらいで政治家(役者)が出てくるが、おそらく渡辺ニセ肛門その人だと思われる。
『バリゾーゴン』では、福島便槽内変死事件の真相を、『原発誘致がかかった町長選における青年部の対立から集団リンチに発展、やむなく被害男性を死亡させ、地元警察をも巻き込んで町ぐるみで事件を隠蔽したのではないか?』と見立てて、渡邊文樹監督自体が主役(追求者)になり、事件に加担したと思われる人物を片っ端から追求していく。矛盾に満ち満ちた警察の見立てに納得せず、自ら追求者となって関係者を責め立てる様は、別の意味で面白い。
そして、実に興味深いのが、福島便槽内変死事件の被害者と”福島第二原発三号機事故の責任者”が同僚だったというのである。さらに、福島便槽内変死事件の被害者の同僚で、福島第二原発三号機事故の際責任者だった、その同僚は、1989年1月4日に上京した帰り、上野駅で列車に飛び込み自殺したというのである。
1月4日というのは、福島便槽内変死事件の2ヶ月前で、福島第二原発三号機事故の二日前である。
渡邊文樹監督は『バリゾーゴン』の劇中、福島第二原発三号機事故の際の責任者が上野で飛び込むシーンで、主人公(便槽内変死事件の被害者)を暗殺者として描いている。しかし、当方はそう見ていない。
『バリゾーゴン』は一応映画なので話を盛りすぎている感がある。なので当事者に話を聞いてみることにした。ツイッターでフォローしているTwitter民の中に、
・研修 1988.5 ~ 1989.1 運転員(大晦日、正月は3直で、中操で迎えました)
・第一保修課 1989.1 ~ 1993.3 タービングループ
現在内科医という異色の経歴の持ち主@onodekitaさんがいる。医者の見地からと原発従事者の見地からのつぶやきがとかく興味深いのだが、本人がブログでも書いているがしょっちゅう工作員の襲来に見舞われているようだ。叩かれる人は叩かれるだけの意味がある。でたらめ言っているのなら、事実、誰も相手にしないだろう。注目されるわけがないのである。これもつまりそういうことだ。
というわけで、@onodekitaさんに福島便槽内変死事件の話を振ってみた。最初の返信は『知りませんでした』ということだったので渡辺文樹監督の『罵詈雑言』を紹介した。その感想が以下のツイートである。




福島第二原発三号機での事故だが、@onodekitaさんによれば、前年暮れから異常警報が鳴り続けていたのにもかかわらず、1月6日に迎える定期検査まで出力を下げて運転することでしのいだことが原因で重大事故にまで発展したというのが真相らしい。そして、『再循環ポンプ振動大』、前年暮れから鳴っていた異常警報に無視して出力を下げて運転を継続させた責任者が、事故に発展する前の1月4日、東京電力本社帰りに上野駅で飛び込み自殺した、便槽内変死事件の被害者の同僚だということになる。
とにかく、原子炉プラントの異常を知らせる警報が鳴っているにもかかわらず、もう目の前に控える定期検査まで持ちこたえさせようと、出力を下げて原子炉を動かし続けた結果、再循環ポンプの部品が壊れ、炉内に破片が流入してしまうという、逸脱せざるを得ない事故に発展した。原子炉班が出払っている中、異常警報に対応した責任者に運転継続を指示したのは、間違いなく事業主である東京電力である。出力を下げて運転を継続させるという大事な判断を、専門外の一個人の判断でできるわけがない。東電は、『警報を受けた当時の責任者は原子炉班以外の職員で専門外。異常警報の原因が良くわからなかった。結果として、責任者が『出力を下げて運転すれば大丈夫だ』と勝手に判断し、運転を継続。責任者は1月4日に東京本社に立ち寄った帰り、上野駅で飛び込みました。』と言いのがれて、営業から逸脱せざるを得ない損害を国に泣きつき保証させたというのが真相ではないか。
そもそも、福島便槽内変死事件を当時福島第二原発で働いていた@onodekitaさん本人が知らなかったというのは、なんとも奇妙な話であるが、それのみならず、同年1月4日にベタ記事で報じられたという1989年福島第二原発三号機事故責任者の自殺すら知らなかったようである。

国際原子力事象評価尺度(INES)2の責任者が本社帰りに飛び込み自殺したことは社内でも話題にならなかったのだという。東京電力の隠蔽体質、ここに極まれり。といった感である。当然、社外では誰も気にも咎めなかったに違いない。
ところで、『バリゾーゴン』で印象的なものの中に、『実際に六本指の子供が生まれてきているんです』と恐らく主人公であろう若者が演説を打つシーンがある。
なぜ、渡邊文樹監督は福島便槽内変死事件の被害者が反原発思想の持ち主だったことを描いたあのシーンを映画に盛り込んだのだろうか。
そして福島便槽内変死事件の被害者は、事件の2ヶ月前に発覚した福島第二原発三号機の事故に近しい立場にあった。福島第二原発の原発保守会社で営業主任だったのである。
福島第二原発三号機事故が発覚する二日前に、本社帰りに上野で飛び込み自殺した責任者は同僚であった。
1989年1月6日、福島第二原発三号機で、再循環ポンプの部品が破砕、原子炉内に金属片が流入していたことが発覚する。
前年暮れから三号機では、原子炉際循環ポンプ振動大の異常を知らせる警報が鳴っていたが、
無視して、出力を下げて運転を継続した結果、INESレベル2の事故に発展してしまうのであった。
原子炉際循環ポンプの異常を知らせる警報は前年1988年暮れから1月6日までに3度鳴っていた。
しかし、原子炉班は正月休みで全員出払っていた。
警報に対処した責任者は意味がさっぱり分からず、
東電の指示に従った。指示は、『振動を抑えるべく出力を下げて運転せよ』というものだった。
3度も警報を無視したのは、三号機は1月6日に定期検査が控えていたからだ。
結果、1月6日に、莫大な損害を被る逸脱宣言をする事態が発覚する。
間違いなく、責任者に運転継続を指示したのは東電である。
便槽内変死事件の被害者の同僚で、異常警報が鳴り止まぬ三号機の責任者だった男が上京したのは1月4日のことである。正月休みで出払っていた原子炉班にとって変わって責任者として三号機を任されていた本人から説明を受ける東電幹部たち。―振動が日増しに大きくなってきています。―このまま警報を無視して運転を続けて取り返しのつかないことになります。顔をこわばらせていく東電幹部立ち。とにかく定期検査(1月6日事故当日)までは黙らせたい。すべての聴取が終わったあと、静かに席を立ち、どこかに電話をかける一人の男・・・
そして、三号機事故の責任者だった便槽内変死事件の被害者の同僚は、本社に寄った帰り、上野駅で飛び降り自殺した。
大手新聞のベタ記事扱いだった事故責任者の死を、
原発問題で揺れる阿武隈山地を舞台にした不思議な事件を、
福島第二原発で働いていた人ですら知らなかった。
もしかしたら、福島便槽内変死事件の被害者は東電を敵に回してしまったのではないか―
同僚の死の真相を追求しようとして、虎の尾を踏んでしまったのではないか―
福島第二原発三号機の故障の深刻さを、責任者であった同僚の死の疑惑を、世に告発しようとしていたのではないか―
福島便槽内変死事件は、原発推進側の見せしめ&口封じ殺人ではなかったか。
反原発思想に見、せしめるために、便槽内に捨てられたのではないか。
そして、福島便槽内変死事件の被害者は福島第二三号機事故に近しい立場にあった。変死事件2ヶ月前に発覚した福島第二原発三号機事故の顛末を知る者として、口封じのために消されたのではないか?
東電OL殺人事件の被害者である渡邉泰子さんと同様に、
福島便槽内変死事件の被害者も、死後の尊厳は傷つけられたままである。
--想像--
事故を隠したい側にいたらどう思うだろうね。311を経験すれば、出鱈目な数字を並び立て「安全です安心です」を繰り返す政府、政府に説明する東電、無いだの不明だの確認させてくださいだのを繰り返して一億総国民に無駄な被曝をさせてきたことをも重ねあわせれば、福島第二原発三号機事故の際の不可解な二人の死は、『事故隠し、口封じじゃねえの?それに見せしめ』と思ってしまうのは邪推だろうか?
福島第二原発三号機で起こった、東電の過失が問われるべき事故。しかも本来警報に対応するはずの原子炉チームが正月休みで出払っている中、何が起こっているかさっぱりわからない代理の職員がスクラムできず放置したゆえに招いたヒューマンエラー。当事者である二人の不可解な死を見過ごしていいのだろうか。ついでに謂えば東電の免責は論外である。
2011/09/24 加筆修正

Tag:福島第一原発事故
Category:原子力業界の不思議な事件
福島第一原発事故の真相に迫る! 4 〈スタクスネットが世界中の原発をメルトダウンさせる?!〉
2011/09/13(Tue) 12:20
福島第一原発事故の真相に迫る! 1 〈2010年6月17日フクイチ2号機事故とベント隠し〉
福島第一原発事故の真相に迫る! 2 〈フクイチ2号機事故の推定経過と撤去された系統安定化装置〉
福島第一原発事故の真相に迫る! 3 〈韓国古里原発で相次ぐトラブルと2010年6月フクイチ2号機事故の類似性〉

www.jpcert.or.jp/ics/2011/20110210-oguma.pdf
2010年6月17日、フクイチ2号機の事故と同日、ベラルーシのアンチウイルス会社がマルウェアのサンプルを発見した。そのマルウェアとはイスラエルとCIAがイランを攻撃するために開発したといわれている『インフラ破壊兵器』、スタクソネット(stuxnet)である。
当方は、スタクソネットがフクイチ2号機事故で華々しくデビューしたのではないかと疑っている。311の九ヶ月前、フクイチ2号機で起こった、30分外部電源が失われ原子炉水位が2メートル低下した外部電源喪失・冷却水喪失事故(こっそりベント)と同じ日に、異国の地で発見されたことが気にくわないのである。この時のフクイチ2号機事故の成果をもってスタクソネットは世界にお披露目されたのではないかと確信に近い疑いを持っている。
ひとまず、スタクソネットとはなんぞや?という部分から話をすすめていきたい。
プロの仕事をするコンピュータウィルス「スタクソネット」
「スタクソネット」自体はイスラエルの世界最強との呼び声も高い情報機関「モサド」と米国の共同チームで、ブッシュ政権末期に2009年1月に開発のGoサインがでたと記事に書かれている。ウィルスの目的自体はイランの核開発を阻止することで、ウィルスのターゲットは通常のPCではなく産業用コンピュータである。
スタクソネットがコンピュータウィルスとして登場したとき、シマンテックなどが警告をだしたが、自体はほとんど実害を及ぼすことなく、なぜこのコンピュータウィルスが広まったのか謎だけが残った。このウィルスをドイツのセキュリティ会社が解析したみたところ、シーメンス製のコントローラ上で動作させた場合に遠心分離プラントのみで行われる処理をウィルスが検知して動作を開始することがわかった。スタクソネットの挙動自体は以下の通りである。
1. プログラム自体は一定時間スリープしたあと、遠心分離機の速度をあげる。この挙動により、分離機のローターはぐらつき破損する。
2. この処理を行っている間、ウィルス自体はニセのセンサー信号を送り出し、システムは万事順調だと解釈させる。
3. 結果的に遠心分離機の破壊がすすんでもデータ上は全て順調であるかのようにみえる。
スタクソネットの結果を受け、米国、イスラエルはイランの核開発が数年遅れた(早くても完成は2015年)との見解を共同で示した。「スタクソネット」は標的のみを確実に壊すプロの仕事をしたコンピュータウィルスである。
--転載ここまで--
asahi.com(朝日新聞社):イラン核施設の妨害ウイルス イスラエルと米国が開発か - 国際

スタクソネットは産業コントロール網(インフラ)に使用されるSCADAシステムをターゲットにしている(Androidの中にも・・・)。ドイツ・シーメンスSiemens社のSCADAシステムに特化されていると言われている。実際に産業コントロール網のほとんとがに感染していると言われているイランの例でいえば、『ウラン濃縮工場のSCADAシステムに侵入したすたクソネットはPLC (プログラマブルロジックコントローラ) に遠心分離機の出力周波数を短時間のうちに1410Hz、2Hz、1064Hzと順に変化させるコードを書き込む』ものだ。さらに誤作動が検知されずシステム自体には『正常』の信号を送り、何ヶ月もの間稼働される。出力周波数が3つの周波数を行ったり来たりする誤作動はスタクソネットによって書き換えられる。三回の誤信号・・・
マルウェア Stuxnet(スタクソネット) について
結果、遠心分離機は故障し1000台交換するハメに遭い、イランの核開発は数年ずれ込むことになる。スタクソネットがイランを攻撃するため(核開発を遅らせるために)開発されたのならば役目は終わった。だがしかし、そうとも言えない節がある。
スタクソネットのターゲットはイランだというよりも、シーメンス社のSCADAシステムである。シーメンスのSCADAシステムは世界中のあらゆる産業コントロール網に導入されている。それらシーメンス社のSCADAシステムの全てが標的になっている。もちろん、日本の原子力発電所もシーメンスのSCADAシステムが導入されていればスタクソネットのターゲットに含まれていたと見なければいけない。
では、スタクソネットが原子力発電所のSCADAシステムに感染した場合は一体どうなるのか。次の記事が具体的に教えてくれる。
(訳者注) 10月01日に書いた翻訳記事「産業コントロール網を破壊する」のワーム(ウイルス)の脅威を Modern Survival Blog がわかりやすく書いてくれています。これは本当に脅威を感じるもので、パワーアップ版を作って制御できる人(国)が現れれば、戦争以上に国や地域を徹底的に破壊し尽くすことが可能に思います。
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Cyber Terrorism – Nuclear Power Plants – Grid
Modern Survival Blog 2010.10.19
原子力発電所と全インフラをターゲットにしたサイバーテロ
最近新たに発見されたコンピュータワームであり、サイバー兵器である「 Stuxnet (スタクソネット)」は、明らかにイランの核開発コントロールシステムをターゲットにしたものだったが、しかし、現在、このは、我々の現代生活において非常に強力な新しい脅威となった。
スタクソネットが最初に発見されたのは 2010年6月で、これは基幹産業の重要な基盤を狙うことに特化した世界最初のワーム(ウイルス)だ。
多くのメディアは、このをイランの核施設への攻撃用に設計されたものと報じた。その理由は、このワームが、イランの核施設が使用しているシーメンス社の作ったシステムへの攻撃に特化しているからだ。
しかし、確かにこれは(当初は)イランの施設を狙ったものなのかもしれないが、そもそもシーメンス社のシステムは世界中で広く使われている。多くの国々の給水システム、石油採掘装置、発電所などを含む様々な産業施設のコントロールシステムにシーメンス社のシステムが使われているのだ。
このスタクソネットの与えうる被害や災害というのは、想像以上に壊滅的なものになる可能性があるかもしれない。このワームに手直しを加えることで、究極的な大災害を起こすように設計することも可能だろう。
たとえば・・・このことについて考えてみてほしい。
プログラムに手直しを加えられたスタクソネット・ワームを操業中の原子力発電所のネットワークに侵入させる。ワームは悟られることなく原子炉のコントロールシステムを書き換える。そして、あとは破壊的な計画の実行までの時間をセットするだけだ。計画はたとえば、原子炉のメルトダウンかもしれない。
さらに、こういう想像もできる。上記の方法を、複製したワームを使用して、複数の原子力発電所に対して同時に仕掛けるとどうなるか。
同時刻に一斉に複数の原子炉でメルトダウンが発生する。しかし、それだけではない。それと同時に、送電システムにもスタクソネットを侵入させ、原子炉の破壊と同時にすべての送電網をショートさせ、地域を完全な停電に追い込むこともできる。これで、非常事態は二重にも三重にも広がる。
単に物騒な話をしていると思わないでほしい。今後の世の中では、私たちが想像することもできない方法によって、私たちの生活が大きく変えられてしまうかもしれない。そのひとつがこののようなサイバー兵器なのかもしれないのだ。私たちは自分たちがどのようなインフラの制御コントロールのもとで生活しているかをもっと広く知っていいし、語られていいことだと思う。
産業界は、当面はこの脅威に対抗するために一致して協力するだろう。なので、その間に、私たちはこの新しい種類の脅威で急速に変化していく我々の生活の中で生きていくためにどうするかを考えるのも悪くないのではないだろうか。
--
--転載ここまで--
In Deep: [特報] 中国で始まった史上最大のサイバー戦争: 産業コントロール網を破壊する
2010年10月01日
スタクソネットは工業の中心に位置するような機械を制御するコンピュータに侵入することができるという点で世界中の専門家が恐れている。攻撃者はポンプやモーターや警報などの重要なシステムの制御を乗っ取ることができるのだ。
技術的には、工場のボイラーを爆発させたり、ガスのパイプラインを破壊したり、あるいは、原子力設備を故障させる原因を発生させることができる。このウイルスは、給水、石油採掘装置、発電所などで使用されているドイツのメジャー多国籍企業シーメンス社の特定のシステムを標的にする。
「これまでのように個人データを盗んだりするのではなく、この破壊工作ソフト(マルウェア)は、プラントを破壊して、産業のシステムに打撃を与えるために特別に設計されているのです」と、アンチウィルス・サービス・プロバイダのライジング・インターナショナル・ソフトウェア社のエンジニアがグローバル・タイムズに語った。
中略
「我々のもっとも重大な仕事は、これを作っているのは誰で、その目的は何かということを探ることだ」と、国家サイバーセキュリティー通信統合センター ( NCCIC ) の責任者であるショーン・マッガーク氏がワシントンで記者に語った。
「これは何をターゲットとしているのか、というのが非常に難しい」と、一部のコンピュータセキュリティの専門家たちが、はイランの核施設を破壊することを目的とするウイルスかもしれないと言っていることに対して言った。
サイバースーパーウェポン ( Cyber Superweapon ) は、特に産業のプラントをつかさどるコンピュータネットワークを狙って破壊するために設計された破壊工作ソフトを記述するために専門家によって使われる言葉だ。
「スタクソネットは、世界中の中央政府への目覚ましのようなものだ」と、米国ナバル戦争学校のサイバー専門家であるデレク・リヴェロン氏が、南中国モーニングポスト紙に語ったと伝えられた。
「これは産業のコントロールシステムをターゲットにした最初のウイルスだ」。
--抜粋ここまで--
いかんせん腑に落ちないのが、この記事が配信された2010年10月1日の時点でスタクソネットはすでに最悪のインフラ破壊兵器だと認知され、『サイバースーパーウェポン』の呼び名を獲得していることだ。これは、やはり、スタクソネットは311の九ヶ月前に発覚した、外部電源が30分喪失され、原子炉水位を2メートル低下させたフクイチ2号機事故の成果をもって、サイバースーパーウェポンの称号を獲得したのではないだろうか。
ここで一旦話を2010年6月のフクイチ2号機事故に戻す。
フクイチ2号機事故では原子炉スクラムした際に、補助リレーの誤作動により外部電源に切り替わらず非常用ディーゼル発電機を稼働させた。原子力安全・保安院の寺坂保安院長は2011年5月1日の国会答弁で、「スクラム後の電源切替の際、瞬間的な停電が発生し、外部電源が失われ、原子炉圧力上昇、水位低下を確認。安全弁を開きまして圧力を逃し、原子炉水位が自動起動するレベルに達する前に、手動で隔離系冷却装置を起動した」と明言している。この時の事故を東電は、『人為ミスと推定した』のだが、あくまでも推定である。では、真の原因とは一体何か。内部電源が遮断された際、外部電源が作動しなかったことである。それにより、30分もの間、外部電源が遮断された状態が続き、原子炉水位が2メートルも失われたのである。
福島第一原発事故の真相に迫る! 2 〈フクイチ2号機事故の推定経過と撤去された系統安定化装置〉

福島第一・2号「外部電源全喪失事故」が提起した深刻な欠陥
~7月9日東電本社における聞き取りから~
2010.7.12
東京電力と共に脱原発をめざす会
当会では、6日の東電の発表を受けて、9日に本社で説明を受けました。原因と対策と称するその内容は、たいへん深刻なものであり、またその対策はとても納得のいくものではありませんでした。
○原因究明が全くできていない。すべて推定にすぎない。
○時系列、チャート等具体的な証拠がなにも示されていない。
○真の原因は、外部電源切り替えができなかったこと
○外部電源のシステムエラーであるが、インターロックの内包する欠陥という普遍性をもつ
○他のプラントはもとより、全国、海外にも水平展開すべき重大事故。
このまま起動準備に入るとは、あまりにも無謀です。(同感です)
しかし報道もおよそ満足ではなく、県民に事実が知らされていません。
--抜粋ここまで--
原子力発電所の原子炉はスクラムして内部電源が遮断されたのち、冷却機能を維持するために外部電源の供給を受けなければいけない。この、原子炉プラントには普遍的に付きまとう不具合(内部電源がつながっていると認識すれば外部電源側遮断機はインターロックされ作動しない)がそもそもの欠陥であり、人為ミスに原因を転嫁してひと月後に再稼働するのはあまりにも無謀で犯罪的過失である。
東電の調査結果を見ても、外部電源がつながらなかった原因を『5~7ミリ秒(0.005~7秒)』の瞬間的な誤信号が三回あり、その誤信号を受けて外部電源側遮断機がインターロックし作動しなかったとも読み取れる。これは人為ミスによるものではなく、スタクソネットの攻撃が引き起こしたものだとしたら、事故からひと月後に原子炉を再稼働させるという愚行も断罪される時がくるはずだ。

この図をまんま2号機事故の外部電源喪失に至る過程に置き換えてみよう。妙に納得してしまわないかい?外部電源側遮断機が作動しなかった原因は内部電源と外部電源切り替えの際にインターロックされたことにある。その際、誤信号は人為ミスでも故障でもなく、スタクソネットが書き込んだコードによるものだとも考えられないか。原子炉スクラムにより内部電源が遮断された際、スタクソネットにより書き換えられたコードが誤信号を発し、外部電源側遮断機が内部電源はまだつながっているとシステムが判断しインターロックがかかった。本来ならば『入』に入るべきところで作動せず、非常用ディーゼル発電機が起動する事態に陥った。スタクソネットが原因で外部電源喪失が発生したと考えたほうが合点がいくではないか。
スタクソネットの感染ルートはUSBメモリによるものだというが、実際に柏崎刈羽原発でUSBメモリが紛失するトラブルが2009年9月に発生している。
http://www.hitachi-pt.co.jp/news/2009/20090928.html
これは厳戒態勢が敷かれているはずの原子力発電所施設から”USBメモリが容易に持ち出せる”ことをも意味し、”容易に持ち込める”ことをも意味する事象である。
原発作業員の身元チェックが甘甘であることは明らかだ。東電によれば原発作業員の追跡調査の結果、184名の所在が不明であるという。さらに作業に抜け出してふくいちカメラを指さし不満を訴える強者が現れたことを見ても、身元不明の工作員が福島第一原発のどこかに爆弾を仕掛けても不思議ではない状況である。
東電を厳重注意…原発事故作業員184人不明 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://pointatfuku1cam.nobody.jp/
この程度の身元チェック、セキュリティではスタクソネットに感染したUSBメモリを原発に持ち込み、すり替えられてもおかしくないのではないか。今も昔も危機感がなさ過ぎではないか。
とかく、フクイチ2号機の事故はスタクソネットの仕業であると疑っている。もっといえば、フクイチ2号機事故も福島第一原発事故も、東通原発や女川原発での非常用ディーゼル発電機が稼動した外部電源喪失事故も、六ケ所村での外部電源喪失事故も、韓国古里原発で相次いだ外部電源喪失トラブルも、アメリカで竜巻・洪水・地震等、天災によるスクラム後に相次ぐ外部電源喪失事故も、全て電源系統のトラブルであり、同様にスタクソネットの攻撃によるものだと疑っている。
東通原発一号機→地震で外部電源喪失
東通原発、非常用発電機全て使えず - 恐ろしい原発環境
女川原発→すでに原子炉停止状態であったが余震で外部電源二系統喪失
asahi.com(朝日新聞社):一般機器の破損、非常用発電機故障の引き金か 女川原発 - 東日本大震災
六ケ所村再処理工場→地震で外部電源喪失

韓国古里原発1~4号機→外部電源喪失。
福島第一原発事故の真相に迫る! 3 〈韓国古里原発で相次ぐトラブルと2010年6月フクイチ2号機事故の類似性〉
アメリカ・ブラウンズフェリー原発→竜巻でスクラム後外部電源喪失
asahi.com(朝日新聞社):米南部で竜巻・暴風雨、原発一時停止 214人死亡 - 国際
アメリカ・フォートキャリフーン原発、クーパー原発→ミズーリ川の氾濫・洪水によりスクラム後、外部電源を喪失
洪水で水没のフォートカルフーン原発が電力供給停止 / 山火事迫るロスアラモス 妹之山商店街
机の上の空 大沼安史の個人新聞: 〔フクシマ・NEWS〕 ミズーリ川洪水 ネブラスカ 「クーパー原発」も非常事態を宣言
アメリカ・ノースアナ原発→アメリカ東部の地震によりスクラム後、外部電源を喪失
米原発 地震で外部電源喪失: ふじふじのフィルター
アメリカ・サンオノフレ原発→竜巻によりスクラム後外部電源を喪失
カリフォルニアからメキシコ一帯で大規模停電、原子炉も停止 (CNN.co.jp) - Yahoo!ニュース
これらの原子炉トラブルはほぼ全て外部電源が喪失され、時間の長短はあれど、非常用ディーゼル発電機で原子炉の冷却機能を維持する事態に陥った。これらスクラムが報じられた全ての原発で二系統(三系統)ある外部電源が全て喪失され、非常用ディーゼル発電機が起動する異常な事態に発展しているのである。これら全ての原発トラブルはスタクソネットの攻撃ではないのか?と疑わざるを得ない。もはや世界中すべての原発にスタクソネットがインストールされているのではなかろうか。
誠天調書: 「stuxnet(の亜種)」によってSCADAが汚染され、運用補助共用施設に有ると思われる非常用ディーゼル発電機を最終的に破壊したとしたら?
※初稿をアップした際に、記事ではタイトルのまんまの言葉を使っていましたが、なぜだか、その単語のみが削除される不可解な現象にみまわれたゆえ、少し下品な言葉に置き換えています。ご了承を。
午後1時22分加筆訂正

赤丸で囲った部分が消えた部分。

記事の中枢になるキーワードがごっそり抜け落ちている分、全く読めたものではない。
2011年9月18日19時16分加筆修正、上記画像アップ



Tag:福島第一原発事故
Category:福島第一原発事故の真相に迫る!
福島第一原発4号機4階で、一体何が行われていた??
2011/09/17(Sat) 06:01
http://hamanora.blog.ocn.ne.jp/kaiin02/2011/06/post_53d3.html
この写真は、福島第一原発4号機4階南側を捉えたものである(産経配信)。撮影されたのは2011年6月10日だという。撮影場所は、福島第一原発4号機4階南側という情報しかない。
福島第一原発事故は1~4号機が逝ってしまった。それはそれは見るも無残である。そんな中、フクイチ4号機は傾いているという。4号機の原子炉建屋は日を追うごとに損傷が激しくなってみえる。3月15日に地味に爆発したらしいが、はっきりとした原因はつかめていない。
次の平面図は4号機四階を表したものだ。

右下の青の丸で囲んだ部分。メカシール○○(読めない)場と書かれたスペースがある。何のためのスペースなのかは不明。作業スペースのようである。
4号機4階南側から外を向いた写真がこれである。

おそらく、ここだろう。

それかこっちか。

福島第一原発4号機は、それは見るも無残な爆発現場である。

ところで、あの写真にある奇妙な物に気づけただろうか。写真中央左寄りにある、青銅色の円柱のことである。これは一体何なのか。

もしかしたら、これこそ福島原発事故が引き起こされた元凶なのかもしれない。そう。
例えば、これなんかにそっくりである。

あの青銅色の円柱の先端に核弾頭を装備すれば、核弾頭ミサイルの出来上がりだ。









日本は核兵器を作っていたんですよ。宇野正美氏は言う。うーん。確かに御巣鷹山に墜落したJAL123便も核兵器の材料を積んでいたという根強い噂があるし、JCO事故にしたって、冷静に考えれば、臨界寸前のウラン溶液をバケツで混ぜ合わすなんて正気の沙汰ではない。バケツ臨界事故というのは、実は核弾頭用のウラン濃縮の過程で起きた事故であったかも知れない。正規に記録できない作業だったのかもしれない。



Tag:福島第一原発事故
Category:フクイチ4号機ミステリー
情報・データを出さない東京電力
2011/09/17(Sat) 09:10
INsideOUT4/27(水)「福島原発事故 隠された真実を暴く!」1/2 - YouTube サイエンスライター田中三彦解説INsideOUT4/27(水)「福島原発事故 隠された真実を暴く!」2/2 - YouTube サイエンスライター田中三彦解説
http://news.tbs.co.jp/20110907/newseye/tbs_newseye4821157.html リンク切れ

川内博史ビデオメッセージvol.1 - YouTube

田中三彦氏講演 8/27 第二回核・原子力のない未来を
http://www.ustream.tv/recorded/16896583/highlight/198192
Tag:福島第一原発事故
Category:福島第一原発事故
原子力発電で使われる原子炉圧力容器には致命的な欠陥がある。
2011/09/19(Mon) 10:56
原子力発電で使われる原子炉圧力容器には致命的な欠陥がある。福島第一原発の1~4号機が壊れたのは、津波のせいではない。津波は最悪の事態を招く結果となる要因の一つにすぎない。そもそも福島第一原発事故の原因に津波云々は関係ない。全くナンセンスだ。百歩譲って津波が主原因だったとしよう。だとしたならば、そもそもなぜ日本列島を取り囲むように沿岸部に54基の原発を建設したのか?という話になる。それこそスマトラ沖地震で発生した34メートルの巨大津波に耐えられる機構を備えていたからこそ海辺に原発を建てれたのではなかったか。
どうやら東電は福島第一原発事故の原因を『津波以外にありえない』と『推定』する報告書をIAEAに提出したらしい。はっきり謂って、福島第一原発事故の事故原因を津波に責任転嫁して、事業主である東京電力が免責されるなんて論外であるが、津波以外の要素が事故原因であることを示すデータは、SCADAシステムが一秒一刻記録しているはずだ。田中三彦氏も情報を出しあぐねている東電の姿勢を批判しているが、しかし、地震から津波が襲ってくるまでの一時間、データがごっそり抜けているなんてことは果たしてあり得るのだろうか。
安全度水準SIL4(最高レベル)のコントローラを制御システムに実装すれば、こんな間抜けな事態は引き起こさなかっただろう。
この安全度水準SIL4を製造販売しているのは世界にただ一つしかない。ProSafe-SLS - 横河電機株式会社である。これを使えばトラブルの際もブラックレコーダーのように働き、1分、一秒、1msまで余すところ残さずコンピューターに記録してくれるはずである。データがありません、想定外の地震、津波により紛失してしまいました。なんて言い訳は通用しない。

http://www.yokogawa.co.jp/iss/products/iss-jp-prosafe-sls.htm
誤信号による外部電源喪失事故(スタクソネットの攻撃)に対応する策は、
大事な部分を記録しない(東電が隠蔽している可能性の方がある)現制御システム、水位監視モニター、圧力モニターなどをも含めて多国籍企業から手を引かせることである。横河製品を取り入れて日本謹製孤高(ガラパゴス化)のセキュリティシステムを構築することである。そして、原発を再稼働する前に、原発の制御システムに取り組むことである。
ProSafe-SLSを原子炉プラントの全制御システム(コントロール)に実装すれば、スタクソネットによる外部電源喪失事故は防げるかもしれない。もちろん、確定的ではない。しかし、やって見る価値はある。日本政府は原発の再稼働を承認する前に、これらを検討するべきである。
情報・データを出さない東京電力
実はECCSというのは原発にとっては『稼動してはいけない緊急原子炉冷却システム』のようである。特に、老朽化した(長期間、中性子で被曝した金属(原子炉圧力容器)、原子レベルでガラス化現象が起き、見た目ではわからないが、冷水を浴びせるとガラスのようにパリンと割れるようである。中性子被曝による脆性劣化は金属類全般にいえることらしい。
ようするに、原子炉は長い間被曝し続けるとガラスに近い性質へと変態する。
それは鋼鉄製である原子炉圧力容器にも言えることである。
9分50秒から田中三彦氏、登壇。~9分50秒は見る価値なし。まあ原発推進派の詭弁を楽しみたければ見るのも一興。
1988年の田中三彦氏と広瀬隆氏が原発の危険性を原発推進側に投げかけた原発シンポジウムの模様を収めた動画である。このとき、田中三彦氏は『脆性破壊』に論点を絞り登壇した。ECCSから注がれる常温の冷却水を原子炉にシャワーのように浴びせると分厚い鋼鉄製の原子炉圧力容器が脆性破壊してしまう危険性があると、脆性破壊とはいったい何か?をわかりやすく説明している。分厚い鋼鉄はなおさら中性子線被曝が顕著で、些細なことでガラスのようにパリンと割れてしまうようである。とにかく、二人の主張はシビアアクシデントを想定するに十分だった。
脆性破壊をも考えればECCSは作動してはならない装置のようだ。原子炉は金属でできている。金属は通常-100℃ぐらいにならないとパリンと割れない(息も凍てつく場所でガチガチんに凍った赤いバラをハンマーで割るCMがあったが、金属に置き換えてイメージ)。しかし、中性子に長期間さらされるとパリンと割れる温度が高くシフトしていくというのだ。すなわち、-100℃ぐらいにならないとパリンと割れない原子炉圧力容器が被曝で脆性劣化し、原子炉圧力が上昇した際に常温の水を原子炉にシャワーのように浴びせれば、場合によっては、ガラスのようにパリンと割れる危険性があるということだ。
ゆえに、ECCSが稼働すれば、被曝し続けた金属である原子炉圧力容器が立ち所に割れてしまう可能性があるということだ。少なからず、原発推進派の中でも議論されていたようである。
水棺計画こそ、まさに原子炉プラントの最終破壊手段なのである。あの時水棺が正しいと叫んだ御用学者は中性子被曝による脆性破壊の観点が全く欠落しているのである。
なるほど。一つ大きなヒントを得たような気がする。
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