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なぜ、勝木諒は罪を認めたのだろうか~東金女児殺害事件をケーススタディする~2

2011/06/06(Mon) 12:21

なぜ、勝木諒は罪を認めたのだろうか~東金女児殺害事件をケーススタディする~
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-261.html


東金女児殺害事件は知的障害者を犯人として捕まえ、証拠がないのに自白させる典型パターンとしてケーススタディするべき事件である。

当方が東金女児殺害事件にどうしても触れておきたかった理由は、この事件を担当した検事にある。当時まだ死体遺棄容疑者(懲役三年以下)であった市橋達也に対し、『親が死刑になるべきだ』と暴言を吐き、『取り調べに問題はない』と言ってのけた千葉地検の山田賀規次席検事が勝木諒を担当していたのである。


市橋達也の担当検事は今年に入って二度も無罪判決を出していた | 憂いの果てに ~次男坊のアフォリズム~
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-160.html



「東金女児殺害事件」千葉地裁初公判: SCRAMBLE-8
http://shadow9.seesaa.net/article/173756114.html
---------------------------------[抜粋]

◇「粛々と進める」地検次席検事
軽度の知的障害を理由に訴訟能力が争われる特殊な裁判について、千葉地検の山田賀規次席検事は「粛々と立証を進めていくだけです」と落ち着いた口調で話し、公判への自信をにじませた。

検察側は午後の公判で、勝木被告の自白調書を読み上げた。公判では調書のほか、幸満ちゃんの着衣と靴が入っていたレジ袋から検出された指紋などの物証、「(事件当日の)昼ごろ(遺体遺棄の)現場近くで女の子を抱えた男とすれ違った」などとする目撃証言などを証拠として提出している。【駒木智一】

---------------------------------[抜粋]



さらに、この千葉地検の次席検事が担当した覚醒剤密輸事件は裁判員裁判初の無罪判決が今年三月の控訴審で逆転有罪になっている。裁判員裁判の無罪判決に控訴して、有罪に持ち込んだこの検事は国民を愚弄しているとしか思えない。全ては保身のためなのだろう。キャリアに傷をつけたくないからなのだろう。バカにするにも程がある。



裁判員裁判初の検察控訴 「事実認定是認できず」 覚せい剤密輸の無罪判決で地検|ちばとぴ ちばの耳より情報満載 千葉日報ウェブ
http://www.chibanippo.co.jp/news/chiba/society_kiji.php?i=nesp1278380194

2010年07月06日10時36分

 覚せい剤取締法違反などの罪に問われた相模原市の会社役員、安西喜久夫被告(59)に裁判員裁判で全国初の全面無罪判決を言い渡した千葉地裁判決について、千葉地検は5日、判決を不服として東京高裁に控訴した。裁判員裁判で検察側の控訴は初めてで、千葉地検は「判決内容を精査した結果、事実認定について是認できない点があり、控訴して是正すべきと判断した」としている。

 千葉地検の山田賀規次席検事は、6月22日の千葉地裁判決について「状況証拠を積み重ねて犯意の立証に努めたが、理解してもらえなかった点がある」と説明。裁判員裁判で初の検察側控訴になった点に関しては「裁判員の努力、判断には深い敬意を払う」とした上で「控訴審でさらに判断を求めることにした」と述べた。

 安西被告は昨年11月、マレーシアから成田空港に到着した際、チョコレート缶に入れた覚せい剤約1キロをボストンバッグの中に隠し密輸入したとして起訴された。判決で千葉地裁は「違法薬物が隠されていることを知っていたとは認められず、犯罪の証明はない」と指摘、検察側の「違法薬物と分かっていたはず」とした主張を退けた。

[転載ここまで]



裁判員裁判で無罪の男に逆転有罪 全面無罪の破棄は初 東京高裁 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110330/trl11033015440003-n1.htm
2011.3.30 15:43

 覚せい剤取締法違反(営利目的輸入)などの罪に問われ、裁判員裁判で初の全面無罪となった会社役員、安西喜久夫被告(60)の控訴審判決が30日、東京高裁であった。小倉正三裁判長は「証拠の評価を誤り、事実を誤認した」として、1審千葉地裁判決を破棄、懲役10年、罰金600万円(求刑懲役12年、罰金600万円)の逆転有罪を言い渡した。弁護側は即日上告した。裁判員裁判の全面無罪判決が覆るのは初。

 被告が持ち込んだチョコレート缶に覚醒剤が入っていることを認識していたかが争点。被告は「覚醒剤だとは知らなかった」と一貫して起訴内容を否定し、1審は「違法薬物が隠されている事実について、分かっていたはずとまでは言えない」と判断していた。

 小倉裁判長は(1)缶の運搬先から報酬30万円を約束されていた(2)他人からの預かり物がないと税関に虚偽申告-などについて、覚醒剤隠匿の認識があったと認める証拠と指摘。「被告は虚偽の供述が捜査状況により通用しなくなると、供述を変遷させ、嘘の話を作っており、被告の弁解は信用しがたい」と結論づけた。

 弁護側によると、出廷しなかった安西被告は「裁判員の判断を受け入れなかったことは大変残念」とコメントした。
 
[転載ここまで]



なぜ、無罪を主張していた副島洋明主任弁護人が勝木弁護団を辞任したのだろうか?

なぜ、市橋達也の弁護団は彼を有罪に追い込むような動きを見せるのだろうか?

知的障害者に犯罪を押し付けて、証拠も無いのに有罪にして、心が痛まないのか?

弁護団に裏で手を回して、自分に有利な展開の道筋を協力させて、東京高検刑事部長になって市橋の裁判はトンヅラか?

こいつは本当に血が通った人間だろうか?

証拠もなく犯人に仕立て上げる捜査当局に正義はあるのだろうか?

巡査部長になれぱ裏金領収書作りにせっせと加担する警察に正義はあるのだろうか?



無実の人に罪を押し付けて証拠も無く立件する。長時間檻の中に閉じ込めて、雪冤のおり、謝罪もしない。我が国の司法も法曹も、すべてが最悪に腐敗している。それは、ただただ、悲しいことだ。



「服役囚の4分の1が知的障害者」が意味するもの - マル激トーク・オン・ディマンド - ビデオニュース・ドットコム インターネット放送局
http://www.videonews.com/on-demand/291300/000936.php

ゲスト: 山本譲司氏(福祉活動家・元衆議院議員)

 秘書給与の詐取で実刑判決を受けた元衆議院議員の山本譲司氏は、知的障害を持つ服役囚の介護が服役中の仕事だった。国会議員から一気に受刑者へと転落した時点で、ある程度の覚悟はできていたとは言え、そこには「服役囚の4人に1人が知的障害者」という驚くべき現実が山本氏を待っていた。

 約1年半の刑期を終え出所してきた山本氏は、福祉の仕事に携わりながら、知的障害者の犯罪の実態を調べ始めた。そしてそれを一冊の本にまとめたものが、近著「累犯障害者」だった。その中で山本氏は、実社会では生きるすべを持たない知的障害者たちが、繰り返し犯罪を犯しては刑務所に戻ってくる様を克明に描いている。犯罪といってもほとんどが「しょんべん刑」と呼ばれる万引き、無銭飲食、自転車の盗難などだ。そしてそうした犯罪を犯して繰り返し刑務所に戻ってくる障害者たちの多くが、刑務所を事実上「終の棲家」としてしまっているのが実態だという。

 おおよそどこの国にも人口の2~3%程度は知的障害者が存在するとされる。日本の場合その数は300万人程度と推察されるが、その中で障害者に認定された際に渡される療育手帳を取得し公的福祉サービスを受けている人の数は46万人に過ぎない。残る障害者の多くが、福祉の網から漏れたまま、刑務所と社会の間を行き来する生活を送っているということになる。

 現実的には、知的障害者の多くにとって公的福祉サービスは存在しないに等しいという。厚生養護施設は3ヶ月程度しか障害者を受け入れてくれない。身寄りのない障害者は3ヶ月後には道に放り出される。そして、その多くが、ホームレスのような生活をする中で「しょんべん」犯罪を犯し服役してくる。その後は、同じことの繰り返しとなる。

 特に近年の高齢化によって、身寄りの無い障害者の数が増えていることも、この問題を更に深刻化させている。  山本氏はこうした問題の背後には福祉と法務行政の両方の問題があると指摘する。現在の日本では、一見健常者と見分けがつかない知的障害者に対する福祉が明らかに不十分であると同時に、知的障害者が犯罪を犯すと、自らを弁護する能力を持たないため、警察や検察に言われるがままに供述調書に署名するケースがほとんどだという。結果的に他愛も無い小さな犯罪でも立件され、刑務所送りになる。そして、それが累犯の温床となる。そんな悪循環だ。

 しかし、それにしても本来福祉が担うべき知的障害者の保護を、法務行政が、しかも刑務所という場で担っていて本当によいのだろうか。そもそも、知的障害者が刑務所に入る以外に生きるすべがないような社会が正しい社会と言えるのだろうか。このような障害者が生き難い社会というのは、実は健常者も生き難い社会ということなのではないのか。

 出所以来福祉活動に奔走している山本氏とともに、「服役囚の4分の1が知的障害者」が意味するものを考えた。
 
---------------------------------[抜粋]



「服役囚の4分の1が知的障害者」という現実が、腐敗の構造を見せてくれる。

はっきり分かったことは、捜査当局には全く倫理学、美学が欠落しているということだ。やっていいこと・やってはいけないこと。美しいこと・醜いこと。この両者が欠落しているからこそ、冤罪が発覚しても反省せず、謝罪もせず、同じことばかりを繰り返しているのではないか。日本の司法、法曹を根本から正していかないと、冤罪は無くならない。


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Tag:冤罪 東金女児殺害 

Category:考察シリーズ

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なぜ、勝木諒は罪を認めたのだろうか~東金女児殺害事件をケーススタディする~

2011/06/05(Sun) 18:31

[怖い噂 vol.9]でリンゼイ事件の疑惑を検証
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-232.html

9の系譜 今田勇子から酒鬼薔薇聖斗に渡されたバトン
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-233.html

布川事件にみる冤罪の構図
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-260.html




市橋達也の冤罪検証を進めていくに辺り、冤罪事件、あるいは冤罪と思しき事件をケーススタディしていったのだが、そんな中、特にどうしても触れておきたかったのが、2008年9月に発覚した東金女児殺害事件であった。


東金市女児殺害事件 - Wikipedia
---------------------------------[抜粋]

2008年9月21日、午後0時25分頃、千葉県東金市東上宿の東金南公園近くの路上で5歳女児が全裸で倒れているのを通行人が発見。心肺停止状態だったが、病院で死亡が確認された。司法解剖の結果、死因は、鼻と口を圧迫したらしい窒息死であり、目立った外傷はなく左腕に強くつかまれたあざと出血があった。

現場から約100メートル離れたマンションの屋外駐車場では、車の横に被害女児が身に着けていたTシャツ、半ズボン、下着、靴が入ったレジ袋が発見された。レジ袋は地元スーパーの物であった。

正午に被害女児は母親が勤務する病院にいたことから、犯行時間は正午から午後0時25分までの「25分間」とされた。また事件現場には午後0時10分頃には異常がなかったとする2人の通行人の証言から、被害女児が遺棄されたのは午後0時10分から午後0時25分までの「15分間」とされた。

12月6日、現場近くのマンションに住む21歳男性が死体遺棄容疑で逮捕された。証拠としては被害女児の衣服が入れられていたレジ袋について、付着していた指紋の一致していたことや被疑者の母親の髪の毛が入っていたことなどがあげられた。被疑者は軽度の知的障害を抱えているため、捜査機関側としては事件の供述に関しては明白な供述が得られにくいこと、弁護側としては捜査機関の取り調べについて誘導性が高いことが、それぞれ懸念されている。弁護人側が勾留理由開示請求をしたため、12月19日に千葉地裁で出廷した被疑者に対して裁判長から「関係者に働きかけて罪証を隠滅する恐れや逃亡を疑うに足る相当の理由がある」と勾留理由を開示された。12月26日には殺人罪でも再逮捕された。

2009年4月17日、千葉地検が殺人と死体遺棄および未成年者略取の罪で起訴した。2009年5月21日の裁判員制度を目前にしての起訴であった。

だが、公判前の2009年12月2日、被疑者の弁護団は重要証拠のひとつである被害者の靴が入ったレジ袋から検出された掌紋・指紋が被疑者の掌紋・指紋と一致しないという結果が民間の指紋研究所で行った鑑定から明らかにし、証拠として千葉地検に提出した。しかし、主任弁護士の辞任を機に弁護方針は無罪主張から心神喪失・心神耗弱による減刑主張に転換した。

2010年12月17日に千葉地裁で公判が行われ、2011年1月20日に検察が懲役20年を求刑し、3月4日に被疑者に対して懲役15年判決が言い渡された。

---------------------------------[抜粋]



なぜ、勝木諒は罪状認否で認めたのだろうか。ずっと考えていた。勝木諒が冤罪であることは間違いない。知能水準が6歳程度の知的障害者に25分で幼児を殺せるわけがない。軽度の知的障害者であった菅谷利和さんと勝木諒を比較分析した場合、大きな違いがひとつある。それは自白を強要されたか、自ら望んで自白したかの違いである。





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捜査本部が勝木諒を死体遺棄容疑で逮捕したのは事件発覚から三ヶ月が立った2008年12月6日のことであった。現場近くで発見された成田幸満ちゃんの衣服が入った二つのレジ袋から採取された指紋が勝木諒の指紋と一致したことが大きな理由に挙げられた。


■ 死体遺棄容疑は処分保留

レジ袋から採取された指紋が勝木諒の指紋と一致したのならば、死体遺棄を立証するのに十分な直接証拠だとも言える。当然、勝木諒逮捕に踏み切ること自体は妥当性がある。死体遺棄容疑での拘留期限を迎え、捜査側は勝木諒を殺人容疑で再逮捕するのだが、不可思議なことに”死体遺棄容疑”は処分保留としている。有力な物証があるにもかかわらずにだ。



勝木容疑者を殺人容疑で再逮捕 千葉・女児殺害事件 - 47NEWS(よんななニュース)
http://www.47news.jp/CN/200812/CN2008122601000445.html

2008/12/26 17:10 【共同通信】

 千葉県東金市の保育園児成田幸満ちゃん(5)の遺体が見つかった事件で、東金署捜査本部は26日、殺人容疑で無職勝木諒容疑者(21)=死体遺棄容疑で逮捕=を再逮捕した。

 捜査本部によると、勝木容疑者は幸満ちゃんを風呂で水に沈めて殺害したことを認める供述をしている。

 動機について、自宅に来た幸満ちゃんに帰るよう促したが帰らなかったため腹が立ったという趣旨の供述をしており、捜査本部はさらに当時の状況の解明を進める。

 調べでは、勝木容疑者は9月21日午前11時18分から午後0時26分までに、東金市東上宿の自宅の浴槽で幸満ちゃんを水に沈め、殺害した疑い。
 勝木容疑者は調べに対し、幸満ちゃんが勝木容疑者の部屋で本を読んでいたと話しているが、幸満ちゃんの髪の毛や指紋などは見つかっていない。捜査本部は26日、勝木容疑者の自宅をあらためて家宅捜索した。

 千葉地検は同日、死体遺棄容疑について、処分保留とした。

[転載ここまで]


■ 死体遺棄容疑処分保留の真意とは?

勝木諒の初公判は二ヶ月間行われた鑑定留置もあり、公判前整理手続が長期化されていた。そんな中、弁護人がレジ袋から採取された指紋を独自に再鑑定したところ、『勝木諒本人の指紋と合致しない』という驚くべき結果がでた。ここに処分保留の真意が隠されているように思う。ようするに、捏造した証拠で逮捕したから処分保留にしたわけだ。



「東金女児殺害事件」指紋不一致?: SCRAMBLE-8
http://shadow9.seesaa.net/article/134629496.html
---------------------------------[抜粋]

(2009年12月3日 読売新聞)

遺留物の指紋、被告と不一致…東金・園児殺人弁護人
弁護側鑑定

千葉県東金市で昨年9月、保育園児成田幸満(ゆきまろ)ちゃん(当時5歳)が遺体で見つかった事件で、殺人罪などで起訴された勝木諒(りょう)被告(22)の弁護人が3日、東京都内で記者会見し、検察側から証拠として提出された現場に残っていたレジ袋から検出された指紋を独自に鑑定し、「勝木被告のものではない」との鑑定結果が出たことを明らかにした。

公判では無罪を主張していく方針。

主任弁護人の副島洋明弁護士によると、レジ袋は幸満ちゃんの靴が入っていたもので、千葉県警が指紋と掌紋を袋から採取した。県警の鑑定は、「勝木被告のものと一致する」という結果だった。公判前手続きで、検察側が立証のための証拠として出していた。

弁護側は今年9月、宇都宮市の鑑識鑑定士、斎藤保氏に、勝木被告のものとの比較を依頼した。11月、「(勝木被告のものと)合致しない」との鑑定結果が出たとしている。

弁護側の指紋鑑定では、勝木被告の指紋特徴点が、県警の鑑定と異なる点が複数みられ、左手の掌紋の特徴点も一致しなかったという。

斎藤鑑定士は「極めてまれなケース」として、県警に再鑑定を求めた。

弁護側は千葉地裁に、この鑑定結果を提出したが、3日に行われた公判前整理手続きで、検察側はこの鑑定書についての同意不同意の判断を留保した。副島弁護士は「無罪の証拠だ」と話している。

弁護団は幸満ちゃんと同じ重さの人形を使って、検察側が提出予定の勝木被告の供述書に従って、事件現場で再現実験を行い、「『10キロ以上の重さのものを持てない』という以前の勤め先の上司の証言と矛盾する」としており、指紋と掌紋鑑定結果と併せて公判で全面的に争う。

県警幹部は「(公判に)何の影響もない」と話した。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091203-OYT1T01126.htm


記者会見した斎藤氏によると、指紋が一致すると判断するためには、指紋線にある12の特徴点がすべて一致しなければ完全一致とはならない。一つでも特徴が異なる「矛盾点」があれば不一致とされるという。

左親指の指紋線が勝木被告より1本多く、左の掌紋は勝木被告であれば指紋線がつながっている個所で中断しているなどの相違点があった。
このため、斎藤氏は指紋と掌紋は勝木被告とは合致せず別人のものと結論付け、鑑定書で捜査当局に再鑑定を求めた。

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「東金女児変死事件」弁護団無罪主張へ: SCRAMBLE-8
http://shadow9.seesaa.net/article/128046909.html
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幸満ちゃん事件 勝木被告の弁護団、無罪主張へ
勝木諒被告 千葉地裁公判前整理手続き

(2009年9月14日 産経新聞)

千葉県東金市で昨年9月、保育園児の成田幸満(ゆきまろ)ちゃん=当時(5)=が殺害された事件で、殺人と死体遺棄、未成年者略取の罪で起訴されていた勝木諒被告(22の弁護団は14日、「検察側の証拠では彼の犯行だということはできない」と、公判で無罪を主張することを明らかにした。

主任弁護人の副島洋明弁護士が、同日千葉地裁でおこなわれた公判前整理手続き後に、記者会見で明らかにした。副島弁護士は、勝木被告には軽度の知的障害があるため、「褒められたり、頭をなでられたりされれば、供述を変遷させる」と指摘。自白などの証拠ではなく「物的証拠で裁かれるべき」と主張した。

勝木被告の自室についても「警察が4日間も家宅捜索したのに(幸満ちゃんの)指紋も髪の毛も出てこない」と強調。精神科医や法医学者などの専門家の協力を得て弁護活動を行う方針とした。

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東金幼女殺害事件、警察・検察・マスコミでデッチ上げの疑い濃厚:MyNewsJapan
http://www.mynewsjapan.com/reports/1191
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 「きょう第8回目の公判前整理手続が千葉地裁でありました。無罪であるという主張と証拠をきょうですべて出しました。弁1号証から34号証までです…責任能力とかそんなのは主張しませんから。犯人性がない、とういことが基本ですから」
 
 1月25日夕方、都内の事務所で報道関係者を前に勝木諒氏の弁護人・副島洋明弁護士は穏やかな表情で切りだした。

[中略]

◇ レジ袋の「指紋・掌紋」は別人のもの

 「弁第1号証~弁第3号証という斉藤さんの鑑定書と上野正彦先生の意見書・鑑定書…つまり、指紋に関する鑑定書です」

 副島弁護士が説明するのは、元栃木県警鑑識課員で指紋鑑定士の斉藤保氏と、監察医の上野正彦氏による指紋・掌紋の鑑定結果である。

 幸満ちゃんの衣服が入れられていたレジ袋からは、指紋・掌紋が検出されたとされる。検察によれば、それが勝木氏のものと「一致した」。数少ない物証のひとつで、勝木犯人説の決め手とされた。指紋が一致した、とマスコミでも大々的に報じられてきたものだ。

 この指紋・掌紋の「一致」に弁護団は疑問を抱いた。そのわけは後に触れるが、公判前整理手続の場で検察側が提示した指紋・掌紋の証拠について、あらためて独自に専門家に依頼して、本当に勝木氏のものと同じものなのかどうか検証した。その鑑定を行ったのが斉藤氏と、上野氏だった。

 両者ともに鑑定の結果は次のとおりだった。

 レジ袋の指紋・掌紋は勝木氏のものではない。別人のものである――

 斉藤氏、上野氏ともに数多くの事例をみてきたベテラン中のベテランである。その2人がそろって「別人」というのだ。検察側が決定的証拠としてきた指紋・掌紋は、その信用性に大きな疑問が出てきた。もし指紋・掌紋が勝木氏のものではないのなら彼は無罪で、犯人は別にいるということになる。

 そもそも検察側の主張では、勝木氏は自宅の風呂の水に幸満ちゃんをつけて死亡させ、服を脱がせてビニール袋に入れたということになっている。もしそうだとすれば、衣服も遺体もビニール袋も、そして勝木氏の手も風呂の水で濡れているはずだ。ところが、弁護団が実験したところ、濡れた手でビニール袋をいくら触っても、指紋や掌紋は残らなかった。検察ストーリーでいけば、レジ袋に指紋が残されていること自体、不自然だというのだ。

---------------------------------[抜粋]


■ 副島洋明主任弁護人が辞任

「県警の鑑識には重大な誤りがある。これで被告の犯行を裏付ける物証はなくなった。真犯人は別にいる」
「警察が4日間も家宅捜索したのに(幸満ちゃんの)指紋も髪の毛も出てこない」
「物証などが乏しく犯人性は極めて疑わしい」
「検察側の証拠では彼の犯行だということはできない」
「褒められたり、頭をなでられたりされれば、供述を変遷させる」
「知的障害者は取調官に迎合する傾向が強い。勝木被告の供述調書ではなく、物証や客観的証拠を積み上げて立証すべきだが、それが極めて不十分」

これらの副島洋明弁護士の発言を見ても勝木諒に対して無罪を主張する姿勢は明確なものであった。他方、勝木諒は警察の取り調べに対し、容疑を全面的に認めている。裁判はどう転ぶか分からなかったといえよう。そんな中、主任弁護人であった副島洋明弁護士が辞任することになる。


2011-06-05 15-56-17


先に埋め込んだ動画を見ればわかるように、副島主任弁護人は事件当初は勝木の犯行を信じていた。だが、指紋の再鑑定等、独自に事実調べを行い、勝木の無罪を訴えたのだが、突然辞任することになった。



勝木被告の主任弁護人辞任 千葉の女児殺害事件 - 47NEWS(よんななニュース)
http://www.47news.jp/CN/201004/CN2010041501000945.html

2010/04/15 19:42 【共同通信】

 千葉県東金市で2008年9月、保育園児成田幸満ちゃん=当時(5)=が殺害された事件で、殺人罪などで起訴された勝木諒被告(23)の主任弁護人、副島洋明弁護士が辞任したことが15日、分かった。

 弁護団関係者によると、今月、副島弁護士から辞任したいと連絡があったが、理由は明らかにしていない。共同通信の取材に同弁護士は「辞任したことは事実だが、理由などは答えられない」としている。

 副島弁護士は、知的障害を持つ被告の弁護経験が多い。弁護側は公判前整理手続きで、独自の鑑定結果から物証の指紋や掌紋は勝木被告と一致しなかったと指摘。さらに「被告は知的障害があるため誘導されやすく、供述調書は十分な証拠にならない」として、無罪を主張する方針を表明していた。

 事件では公判前整理手続きが10回行われたが、初公判のめどは立っていない。

[転載ここまで]


■ 副島洋明主任弁護人が辞任した後、再鑑定の結果を撤回する?

ここで不可思議なことが起こる。無罪を主張し、検察と争う構えを見せていた勝木弁護団であったが、副島洋明弁護士辞任後、弁護方針を180度変えることになる。無罪を主張する根拠にもなっていた斉藤保鑑識鑑定士によるレジ袋指紋の再鑑定結果を撤回、検察の起訴内容は認め、訴訟能力と責任能力を争う方針に転換したのである。



「東金女児殺害事件」千葉地裁初公判: SCRAMBLE-8
http://shadow9.seesaa.net/article/173756114.html
---------------------------------[抜粋]

被告弁護団の方針はこれまで、揺れ動いてきた。

当初は前の主任弁護人のもと、勝木被告の供述が自分の体験や記憶に基づかず、取調官の誘導や憶測が入っている可能性が高いとして、犯人性を争う方針だった。被告の知能、身体能力の鑑定結果を地裁に提出。さらには、有力な物証とされるレジ袋の指紋が被告の指紋と一致しない--とする独自の鑑定結果も提出し、検察側と全面的に争う構えで公判前整理手続きに臨んでいた。

ところが、前主任弁護人は弁護団を辞任。その後、指紋の再鑑定で一致するとの結果が出た。こうした点を踏まえ、弁護側は指紋に関する独自の鑑定結果を撤回。最終的に、起訴内容は認めつつ、訴訟能力と責任能力を争う方針に転換した。

これについて、弁護団は公判後の会見で、「無罪も含めた検討を行ってきた。公判前整理手続きが終わった段階での見解が最終判断としか言いようがない。ご遺族を振り回す結果になり大変申し訳なかった」と謝罪した。

また、公判前整理手続きの長期化については「障害のため供述が変わりやすかったこと、(指紋など)私的鑑定に時間がかかったことなどが挙げられる」と説明。独自の指紋鑑定を撤回したことについては、「捜査側と独自鑑定のどちらが正しかったか分からない」とし、弁護団内で、指紋以外の証拠から犯人性は争えないとの結論に最終的に達したことを明らかにした。

---------------------------------[抜粋]


■ 危険分子の排除に動いたのではないか?

副島洋明主任弁護人が無罪を主張していた頃は、まだ初公判の日程すら決まっていなかった。検察に迎合するような弁護方針に切り替えたのも、副島主任弁護人の辞任がひとつの転機になったことは間違いない。当方には、危険分子が排除されたとしか思えない。相当、検察にとって不都合な存在だったのだろう。

勝木諒逮捕から二年が経った頃、ようやく初公判が開かれることになる。勝木諒は「間違いありません」と起訴内容を認めることになる。求刑・懲役20年に対し下された判決は懲役15年であった。弁護団は勝木諒に訴訟能力がないと主張し、公判停止を求めた。本来ならば、控訴するべきではなかろうか。



「東金女児殺害」勝木諒被告に懲役15年判決: SCRAMBLE-8
http://shadow9.seesaa.net/article/188851188.html
---------------------------------[抜粋]

(2011年3月4日 読売新聞)

千葉県東金市で2008年9月、保育園児の成田幸満(ゆきまろ)ちゃん(当時5歳)が殺害された事件で、殺人、死体遺棄、未成年者略取の罪に問われた同市、無職勝木諒被告(24)の判決公判が4日、千葉地裁であり、栃木力裁判長は懲役15年(求刑・懲役20年)を言い渡した。

公判は、知的障害がある勝木被告の訴訟能力の有無と責任能力の程度が争点だった。

検察側は「不利な質問には否定的な回答をする場面が多く、(被告としての)立場をわきまえていたことがうかがえる。訴訟能力があることは明らか」と主張。責任能力についても、自宅に連れ帰った幸満ちゃんを帰せば逮捕されると考えたことや、幸満ちゃんが自宅にいた痕跡を消そうとしたことなどを指摘。「行為の違法性を認識していた」として完全にあると主張していた。

一方、弁護側は「コミュニケーション能力が欠如しており、裁判を理解していない」ことを理由に訴訟能力がないと主張し、公判停止を求めた。責任能力については、死体遺棄と未成年者略取については認めたが、殺害時は「(幸満ちゃんに)『ばか』と言われて腹が立ち、本来ある抑止力が働いていなかった」として、心神耗弱状態にあったと主張。責任は限定的だと訴えた。

起訴状では、勝木被告は08年9月21日午前11時40分頃、自宅近くの路上で見かけた幸満ちゃんを抱きかかえて連れ去り、自宅の浴槽に沈めて溺死させ、遺体を近くの路上に放置したとしている。

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先も述べたように、足利事件の菅谷さんと勝木諒の自白の違いは、強制されたものか否かである。菅谷さんは一貫して無実を主張したが、勝木諒は逮捕当初から容疑を認めていたのである。

なぜ勝木諒は容疑を認めたのだろうか。捜査側の手練手管をもって認めさせたのだろうか。勝木諒が犯人ではないことは明白だが、なぜ罪を認めたかがずっと気にかかっていた。



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この指紋を改めて鑑定したのは、斎藤鑑識証明研究所(宇都宮市)の斎藤保氏。事件関係者によると、レジ袋の指紋と勝木被告の指紋が、一部合致しない部分があった。斎藤氏によると、指紋が一致すると判断するためには、指紋線にある12の特徴点がすべて一致しなければ完全一致とはならない。一つでも特徴が異なる「矛盾点」があれば不一致とされるという。

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レジ袋の指紋は勝木諒とは別人のものと判断されたが、重要なのは『一部合致しない部分があった』という記述だ。つまりおおむね一致していたとも読み取れる。親子の指紋に類似性があっても不思議ではない。

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証拠としては被害女児の衣服が入れられていたレジ袋について、付着していた指紋の一致していたことや被疑者の母親の髪の毛が入っていたことなどがあげられた。

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髪の毛が入っていたことが事実なら、逮捕状が請求できるだけの証拠になる。

もし、勝木諒が容疑を否認し続けた場合、警察は次に誰を逮捕する? 

警察は勝木諒が否認した場合、次に逮捕する人物の名前を告げたのではないか。だから勝木諒は罪を認めたのではないか。


勝木諒は誰かをかばっていたのではないか。

とても大事な人のために容疑を認めたのではないか。


解せないのは、勝木諒が守ろうとした人は、「ごめんなさい。怖くてお母さんには言えなかった。ただ友達になりたかっただけなのに、すごくばかにされたから」と勝木諒に打ち明けられたと警察に証言したりと有罪に追い込むような真逆な行動をとっている。なんでこんな証言をしたのだろう。なぜ、勝木諒を獄中に追い込むようなマネをするのだろう。なぜ、副島洋明弁護士の辞任を止めなかったのだろう。

勝木諒がかばおうとしていた誰か・・・その人が犯人かどうかは分からない。ただ、勝木諒は、その人のために罪を認めたとしか思えないのである。

罪状認否で「間違いありません」と罪を認めた勝木諒を、かつて主任弁護人であった副島洋明弁護士は、どんな思いで見ていたのだろう。続く。

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Tag:東金女児殺害 冤罪 

Category:考察シリーズ

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