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市橋達也の法廷ライブ・補足、解説3/市橋達也に無期懲役判決

2011/07/23(Sat) 07:25



市橋達也の法廷ライブ・補足・解説 

市橋達也の法廷ライブ・補足、解説2




求刑通り、市橋達也に無期懲役が下された。検察側も弁護側も、もはや控訴するも何も無いだろう。弁護団は本山教授が集めた330万円すっきり使い切ってお役御免である。

市橋達也のケースに限らず、裁判で取り上げられた証拠は事実と認定されたに等しい。たとえ本人に自覚や記憶が無くても、事実として認定された証拠を目の前に認めるしかない。だから市橋達也はリンゼイさんへの姦淫を認め、死体遺棄をも認めたのではないか。

例えば初公判で26日夕方6時頃、事件の現場マンションの防犯ビデオがホームセンターの店舗用カートと部屋を何往復もする市橋を記録しているというが、当方は『本当に市橋か?』と疑っている。本当に市橋本人がホームセンターで遺棄する材料を部屋に運び込んでいることが立証できるのならば、殺人容疑で逮捕状が取られてしかるべきと考えるからだ。実際は、2年7ヶ月の間、市橋には殺人容疑で逮捕状は取られなかった。強姦でも強姦致死でも逮捕状が取られていないのである。この一点の事実が公判で取り上げられた物証の胡散臭さを物語っている。

なぜ、ベランダにバスタブを運びこみ被害者を土で埋めたのか―。第四回公判の検察側被告人質問を振り返っても、何一つ合点が行く動機説明がされていない。



 検察官「あなたは、なぜ、リンゼイさんのご遺体を土で埋めるという発想になったのですか」

 《市橋被告は、リンゼイさんの死亡後、バスタブに入れたリンゼイさんの遺体に土をかけて埋めている》

 被告「いま考えればなぜあんなことをしたのかという考えは出てくるが、あのとき、なんであんなことを…。あのとき、何のためにしているのか分かっていませんでした。申し訳ありません」

 《市橋被告の声の震えがどんどん大きくなっていく》

 検察官「土に埋めた理由の一つは警察に捕まりたくなかったことがあったのでは?」

 被告「いえ、あのときは、ベランダに…」

 《はあ、はあ、と市橋被告の激しい息づかいがマイクを通じて法廷内に響く。市橋被告は何度も言い直そうとする》

 被告「リンゼイさんのご遺体が入ったバスタブをベランダに出し、土をかぶせたことは覚えています。なぜやったかは、私は分かっていませんでした

 《市橋被告は「はあ」と大きな息を吐き、「すいません」とつけ加えた。声は激しく震えている》

 検察官「あなたが土を購入したとき、脱臭剤なども買ったのはなぜですか」

 《検察側冒頭陳述などによると、市橋被告はリンゼイさん殺害後の平成19年3月26日夕に一度外出して近くのホームセンターで土や脱臭剤を購入している》

 被告「分かりません。しかし、私は土と一緒にそれらを買っています

 《検察官は矢継ぎ早に質問する》

 検察官「リンゼイさんの頭髪を切ったのはなぜですか」

 被告「髪を切った行為自体覚えていないのです。ただ、私とリンゼイさんしかいませんでした。髪を切ったのは私です

 《ジュリアさんは目を押さえた》


市橋は、ただ認めているだけである。死刑も視野に入れた裁判で検察側に正確に答えたいと申し出ておきながら説明できないのはなぜか。本当に記憶がないからではないか。ただ公判で証拠調べで取り上げられた物証は事実と認定されているので認めなければ心象を悪くしてしまう。なぜバスタブをベランダに運びだしたのか。なぜ園芸用土で全身を隠すように埋めたのか。なぜ髪を切ったのか。市橋は何一つ説明ができなかったのである。


 検察官「リンゼイさんの手や足に粘着テープを使ったということですね?」

 被告「あると思います」

 《検察側の冒頭陳述によると、市橋被告がリンゼイさんに乱暴する際、電気コードなどを束ねる結束バンドと粘着テープを使って手足を縛ったとしている》


 検察官「手に粘着テープを使ったのはいつ?」

 被告「…」

 《思いだそうとしているのか10秒間以上の沈黙が続いた》

 被告「いつなのかは分かりません


 検察官「何のために使ったの?」

 被告「リンゼイさんが逃げないようにするためです」


 検察官「足に粘着テープを使ったのはいつ?」

 被告「リンゼイさんの手首、足首にはめた結束バンドの上にそれぞれ(粘着テープを)貼ったのか、手のバンドの上に貼ったか、足のバンドの上に貼ったか思いだせません。結束バンドの周りに(粘着テープを)貼っているのは覚えていますが、それがいつなのか、どの個所なのか分かりません


粘着テープに関しても合点がいく説明がされただろうか。粘着テープが部屋にあったことは認めているが自分でどうやってリンゼイさんに巻き付けたか全く説明できないでいる。これらから分かるように、市橋は目の前に突き出された証拠に対して認めることしか出来ないのである。

結束バンドのことも本当は知らないのではないか。市橋自身、42センチと30センチの結束バンド(インシュロックタイプだと思うが、42センチと30センチが規格外な特殊なタイプだということは分かった。あまり売って無さそうだ)は自分で買った記憶は無いのではなかろうか。



■ 突然浮上した結束バンドの謎

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リンゼイさんの足を縛っていたのが結束バンドだと言うことは、公判で初めて明らかになった。そもそもをいえば、リンゼイさんは園芸用ひもで手足を縛られていたのではなかったか。結束バンドだという記述もあるが、それでも園芸用の結束バンドだと書かれている。

ひも園芸などに使う市販の合成樹脂製】
浴槽に園芸用の砂で埋められたリンゼイさん、髪が数十センチ切られ、ひもで手足を縛られていた
http://logsoku.com/thread/tsushima.2ch.net/news/1259919458/

園芸用のプラスチック製のひも
<千葉英女性殺害>ひもで両足縛り、監禁後に絞殺か [毎日新聞] white
http://www.asyura2.com/07/nihon22/msg/843.html

園芸用の結束バンドを近くのホームセンターで園芸用土砂とともに購入】
【社会】英国人女性死体遺棄事件 容疑者、生ゴミなどの分解・発酵を促す「発酵促進剤」購入 遺体の土中分解を狙う?
http://logsoku.com/thread/news22.2ch.net/newsplus/1177539498/

明らかなミスリードではないか。結束バンドにシンボリックな意味があるとするならば、捜査側が結束バンドであることを隠そうとした理由もわかる。結束バンドは暗殺テロ集団のしるしだとも受け取れるのである。



■ 結束バンドでつながる不思議な自殺

リンゼイさんは両足を結束バンドで縛られた状態で発見された。けれど両手は発見されたときは縛られてはいなかった。さらに、手足と顔面から天然ゴムが採取された―。ある不思議な自殺を思い出さずにはいられなかった。


2011-07-22 6-25-06
株式会社ユモト。記事では金属部品会社だとされているが、自動車の部品を主に扱っているようだ。


"口や首に粘着テープを何重にも巻かれ足も縛られ、首を結束バンドで絞められ死亡"の社長、自殺と断定…大阪府警
http://aromablack5310.blog77.fc2.com/blog-entry-4646.html

2009年4月6日午前8時55分ごろ、大阪市西淀川区佃5の金属部品会社の工場2階の一室で、同社社長、秦哲夫さん(61)=兵庫県西宮市甲子園口5=が倒れているのを従業員が見つけ、110番通報した。大阪府警西淀川署員が駆けつけると、秦さんは、首から口にかけて粘着テープが複数回巻かれ、首、両足、両ひざを荷造りなどに使う結束バンド(幅約1センチ)で縛られ、うつぶせで死亡していた。同署は事件と自殺の両面で調べている。

同署によると、秦さんが見つかった一室は普段、使っていない空き部屋。秦さんの両手は自由に動かせる状態で、室内には争った形跡もないという。同署は同日午後、司法解剖して詳しい死因などを調べる。



《続報》
大阪市西淀川区の工場で首や両足を縛られ死亡していた男性社長(61)について、大阪府警西淀川署は8日、社長自ら結束バンドで首を絞めたことによる自殺だったと断定した。同署によると、社長に外傷はなく、両手には何も巻かれていなかった。また、争った形跡はなく、現金も残っていたという。


首から後頭部に粘着テープが巻かれていて、両足が結束バンドで縛られている。さらに両手には何も巻かれていなかった(リンゼイさんの遺棄状況によれば両手は束縛された痕跡は認められるものの、発見当時は結束バンドで縛られていなかった)。この不思議な自殺は首にも結束バンドが巻かれているが、リンゼイさんと全く同じ状況で死んでいる。おそらく、”保険金目当ての他殺に見せかけた自殺”だと警察も判断したのだろう。両手の自由が聞くからといって首か口にかけて粘着テープを巻きつけられるものだろうか。両手の自由がきくからといって、自ら結束バンドで首を絞めることなど可能だろうか。当方にはリンゼイ事件とこの事件が同一犯の犯行のように思えてならない。事件化しない警察の対応も不可解だ。



に置き換えられた謎

akadama_small_14.jpg ダウンロード (2) 

もう一つ、確実にミスリードされていることがある。初公判の証拠調べで市橋がホームセンターで購入したものの内容が明らかになった。赤玉土14リットルが4袋、園芸土25リットルが2袋、シャベルが1個、発酵促進脱臭剤が2個、脱臭剤が2個、苗木が1本である。赤玉土、園芸土、両者とも土である。”砂”という言葉は一言も出てこない。バスタブの中で被害者を埋めていたものは園芸用”砂”だとミスリードされているのは当時の事件報道を見ても明らかだ。

【浴槽にはが入れられ、女性の遺体はに埋もれた状態だった】
が入った風呂おけが置かれ】
マンションに英国女性の遺体、浴槽の砂に埋もれ…千葉 [読売新聞] white
http://www.asyura2.com/07/nihon22/msg/777.html

は市販の園芸用で、浴槽一杯に入っていた】
<浴槽遺体>不明の英国人女性か…知人男性が逃走 千葉 [毎日新聞] white
http://www.asyura2.com/07/nihon22/msg/784.html

【園芸用のをカートで運び、埋めたと見ている】
駅前ナンパ「英会話教えて」…NOVA講師死体遺棄市橋容疑者 [スポーツ報知] white
http://www.asyura2.com/07/nihon22/msg/844.html

【全身が園芸用のに埋まっていた】
英女性変死体 逃走男に逮捕状 遺棄容疑 体中に殴られた跡 [産経新聞] white
http://www.asyura2.com/07/nihon22/msg/798.html


【ベランダに園芸用土砂が敷き詰められていた浴槽があり】
ベランダ浴槽、英美人講師の変死体…28歳男の素顔 [ZAKZAK] white
http://www.asyura2.com/07/nihon22/msg/803.html

【近くのホームセンターで販売されている園芸用土砂の空き袋数枚が残されていた】
<千葉英女性殺害>室内に園芸用土砂の空き袋 購入時期捜査 [毎日新聞] white
http://www.asyura2.com/07/nihon22/msg/861.html

【園芸用の土砂とともに購入】
【社会】英国人女性死体遺棄事件 容疑者、生ゴミなどの分解・発酵を促す「発酵促進剤」購入 遺体の土中分解を狙う?
http://logsoku.com/thread/news22.2ch.net/newsplus/1177539498/

検察側の証拠調べで示されたのはあわせて106リットル分の園芸用の土である。それらは土であって砂でも土砂でもない。しつこいようだが土である。

コード類をまとめる結束バンドを園芸用ひもだと言い換えたり、園芸用土を園芸用砂、あるいは園芸用の土砂に言い換えたり、捜査側がミスリードしたことは明らかである。


この事件の情報は警察主導の記者クラブ発信である。捜査側が全ての情報を握っている。ミスリードする理由が必ずあるはずだ。メディアが園芸用ひもや園芸用砂等、園芸~を連呼するのは市橋が千葉大園芸学部卒ゆえの刷り込みだけでは無いはずだ。



■ なぜ土を厭ったのか?

まず考えたいのがベランダに運び込まれたバスタブの容量である。当時の記事では『浴槽は幅121センチ深さ69センチ』とされている。縦の長さを深さ同等だと仮定すると、1.2×0.7×0.7=0.588立米。一立米は1000リットルだから588リットル。市橋がホームセンタで購入し店舗用カートでマンションまで運び込んだとされている園芸用の土は、赤玉土園芸土併せて106リットル分である。随分と少ない気もしないでもない。腐敗臭を遮断するにはめいっぱい充填する必要があろうに思うが、106リットル分の土であるならば、かろうじて全身が隠れる程度であろう。

当方は、園芸用土で埋めた理由を遺体を隠そうとしたとは見ていない。もっといえば、逆に、土中保存しようとしていたのではないかと推理する。

法医学界には死体の腐敗速度を測る目安として『キャスパーの法則』というのがある。死体が大気中にある場合の腐敗速度を1とすると、水中が4分の1、土中が8分の1になる、つまり、死体は土中にあれば腐敗速度が8倍遅くなるのである。

土中保存すれば死体の腐敗を遅らせることが出来る。専門家は『土中分解で死体を腐敗させ身元不明にしようとした』と嘯くがキャスパーの法則を知っていれば土中分解による死体処理が合理的でないことに気づく。

リンゼイさんを土に埋めた理由は、本当は土中保存が目的で、発酵促進剤も併せて買ったというのは偽装だったのではないかと睨んでいる。腐敗させるためではなく、腐敗臭を抑えるためでもなく、土中保存が目的ならば、100リットル程度で事足りると判断したのかもしれない。

土葬の文化風習の視点に立てば、犯人の情のようなものが見えてくる。本当は、リンゼイさんの故郷であるイギリスで葬儀か執り行われるまで死体の腐敗の進行を抑えるために土で埋めたのではないか―。これが最も納得がいく結論である。もちろん、市橋以外の誰かの仕業だと考えている。



■ 被害者の体内から市橋のDNA型と一致する体液が採取されたのではなかった!

市橋達也が(殺人と強姦致死で)再逮捕されるとき、『被害者の”体内”から採取された体液が、市橋達也のDNA型と一致した』との報道があった。被害者の体内から市橋達也の精液が検出されたということは強姦致死、殺人の間接的だが有力な証拠になる。逮捕状が裁判所に請求されても発布されてしかるべきだ。これほど明確な証拠があるにも関わらず、2年7ヶ月の間、殺人でも強姦でも強姦致死でも逮捕状が取られなかったことに、不思議だなあ、と当方は首をかしげていた。

そもそも、DNA鑑定の結果など、とっくの昔に判明していたはずだ。事件現場が市橋達也の居宅なだけに、市橋達也本人の試料サンプル(皮膚片、毛髮、唾液、指紋、細胞)はそこら中から採取できるだろう。

なぜ、被害者の体内からDNA型が一致する物証を得ながら、殺人、強姦致死で逮捕状が取られなかったのか。これは解けない謎の一つであった。

今回市橋達也の裁判で明らかになったのは、市橋のDNA型と一致する体液が採取されたのは、被害者の体内からではなく、”ゴミ箱に捨ててあったコンドームからだった”というだ。なるほど。コンドームから採取された体液が市橋達也のDNA型と一致しても、殺人、強姦致死で立件しなかった、いやできなかったわけだ。

警察主導の記者クラブ報道が市橋達也の犯人としてのパーソナリティを築きあげてきた。これらの情報の発信元は捜査当局である。捜査側である。だからこそ、細かい部分にもこだわり検証する必要がある。





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Tag:英国人女性殺害事件 冤罪 整形捏造 

Category:市橋達也の法廷ライブ

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市橋達也の法廷ライブ・7月21日裁判員会見(上)(中)(下)

2011/07/21(Thu) 21:56


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【市橋被告判決 裁判員会見(上)】「遺体が真実を語った」「証拠つき合わせ十分審議」 判決内容に自信 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110721/trl11072119050009-n1.htm

2011.7.21 19:04 (1/4ページ)

 《千葉県市川市のマンションで平成19年、英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=を殺害したとして、殺人などの罪に問われ、千葉地裁(堀田真哉裁判長)で無期懲役の判決が言い渡された無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判を担当した裁判員の記者会見が同地裁で行われた。8人すべて男性の裁判員のうち補充裁判員1人を含む7人が出席し、注目裁判の審理に参加した感想などを述べていった》

 《出席した裁判員1番は千葉市花見川区の40代の男性、裁判員2番は千葉市の50代の男性。裁判員3番は千葉県茂原市の40代男性。裁判員4番は60代男性。裁判員5番は30代男性。裁判員6番は50代男性。補充裁判員1番は松戸市の30代男性だ。裁判員たちは判決に至るまでの議論について振り返る》

 裁判員2番「法廷に出た色々な証拠から議論を進め、最終的な判断をするところまで、ものすごい神経を使って、結論に至りました。結論に対しては自信を持っています」

 裁判員4番「法廷の中で弁護側の証拠と部屋に残された証拠、どちらが正しいかを全員で長い時間協議した。証拠を付き合わせ、裁判員が十分審議しました」

2011.7.21 19:04 (2/4ページ)

 裁判員5番「証拠は被告の供述を完全に否定できるものではなかったです。検察の主張について『その通りだ』といえる証拠も少なかったです。だが最終的にみなさんと議論を重ね、満足のいく答えが出ました。難しかったのは被告が語ることがグレーなことばかりだったことで、それを見極めることにストレスが発生しました」

 《判決では「殺意がなかった」「強姦時に暴行しなかった」などとする市橋被告の主張がことごとく退けられている。裁判員6番はそのような判決に至った理由を述べていく》

 裁判員6番「裁判では密室の中のことを明らかにします。しかも被告しか語れません。しかし(リンゼイさんの)ご遺体が雄弁に語る部分がありました。被告の生の声より、ご遺体が真実を語ることがありました。被告だけの話しか聞けませんでしたが、被害者の“声”を聞いて、判断したと思っています」

 記者「被害者参加制度で遺族が参加しました。遺族の言葉、法廷の様子を見て、判断に影響を与えましたか」

 裁判員1番「被害者の立場からすると、良い制度です。参加は賛同できます」

 《裁判員1番は腕を組み、間を開ける。言葉を慎重に選んでいるようだ》

2011.7.21 19:04 (3/4ページ)

 裁判員1番「今回、遺族が証言されている。そこで最高刑を望むとおっしゃっていました。家族として言いたいことを自分の声で伝えることが実現できたと考えています。判決への影響ですが、無期懲役の求刑を受け、どういう刑が考えられるかあらゆる可能性を検討しました。遺族が最高刑を望まれたことも検討した上で、今回の結論に至りました。ただ遺族の声で量刑への判断が動いた感覚は持っていません。あくまでも証拠などに基づいた判断が下されました」

 裁判員2番「全く同じです。被害者の家族の感情を十分に聴き、全員でしっかり受け止めました。家族の証言、被告の証言など法廷で示された証拠をもとに、判断をしました」

 裁判員5番「とても難しい質問です。被害者参加人は証言台に立ち、私たちに心の内を訴えかけてくれました。それを受け止めようという思いは心の中にありました。判断に影響があったかは分かりません」

 裁判員6番「遺族の処罰感情が峻烈なのは当然です。量刑を決める上で、処罰感情は情状の要素の一つとして考慮しましたが、必要以上に感情を重要視して、その要素のみで量刑を決めたことはありません。適正に評価して、量刑が決まりました」

 《裁判員3番がうなずき、賛同する》

2011.7.21 19:04 (4/4ページ)

 補充裁判員1番「小さいときから育ててこられた(ことが分かる)写真を見て、私は父親の立場として見て、(遺族の)気持ちが伝わってきました。しかし判断は左右されませんでした」

 記者「裁判員はみなさん男性でした。女性が被害を受けた強姦を審議されましたが、性別が偏ったことについて意見、感想あれば教えてください」

 《裁判員1番が即座に挙手する》

 裁判員1番「裁判官の1人は女性でしたから、さまざまな意見が語られる状況は保たれていました。性別がどうこうは何ら違和感はありませんでした」

 裁判員3番「逆に全員が男性ということで、裁判員がランダム(無作為)に選ばれているのだと思いました」

 記者「被告が正直に話していないという指摘がありましたが、具体的な場面があれば教えてください」

 裁判員1番「遺体が示していることは、紛れもない事実。そこと整合性がとれない供述が、積み重なっていくとどうしても、『(市橋被告の供述が)どうなのかな』という印象を持ちました」

 裁判員2番「同じです」

 裁判員3番「具体的な場面といわれても、何カ所かあります」

 裁判員4番「(現場や遺体の)状況と証言が一致する部分は少ないと思っています」

 裁判員5番「肝心なところで『覚えていない』『分からない』と言われると、その部分に本当のことを知る鍵があるのかなと考えてしまいます」

 《裁判員たちから市橋被告への厳しい言葉が続く》




【市橋被告判決 裁判員会見(中)】無表情…「最後まで被告の考え読み取れず…」 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110721/trl11072119290010-n1.htm

2011.7.21 19:28 (1/3ページ)

 《千葉県市川市のマンションで平成19年、英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=を殺害したとして、殺人などの罪に問われ、千葉地裁(堀田真哉裁判長)で無期懲役の判決が言い渡された無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判を担当した裁判員の記者会見が、同地裁で続いている》

 《裁判員1番は千葉市花見川区の40代の男性、裁判員2番は千葉市の50代の男性。裁判員3番は千葉県茂原市の40代男性。裁判員4番は60代男性。裁判員5番は30代男性。裁判員6番は50代男性。補充裁判員1番は千葉県松戸市の30代男性だ》

 記者「検察側の事実認定のところで疑問を覚えたり、検察側のストーリーだと気になったところはありませんでしたか」

 裁判員1番「結果として真実が何で、どういう罪なのか、それが起訴状に沿った事実から導かれるのかどうかということに重点を置いて考えていました。本件は非常に特異な事件だと思います。事件の概要について、市橋被告の証言に負うところが多い。普通だったら、検察のストーリーは正しいのか、ということを気にするのかもしれないですが、真実が何かというのを一番追求してきた自信があるので、検察側のストーリーというものは気にしていませんでした」

2011.7.21 19:28 (2/3ページ)

 裁判員2番「私は逆に、検察側はもっとストーリーを基に、証拠を詰めていくのかと思ったら、そうじゃなかったと感じた。作為的に話をつくって(証拠で肉付けする)、という部分が多少なりともあって当然だと思っていたので、逆に検察側の主張に、総合的なあらすじがなくて、審理が結構、意見の食い違いで難航したのは事実です」

 記者「もっと証拠があればよかったということですか」

 裁判員2番「証拠はいっぱいあるんですけど、知りたい証拠がなかったといいますか…」

 《裁判員2番の男性は苦笑いしている》

 記者「市橋被告の様子とか、そういう法廷内での人の様子は見ていましたか」

 裁判員1番「市橋被告よりもリンゼイさんの両親の様子を見ていました。市橋被告に関しては、本当に無表情で、見ている限りでは判決の時も、今日も感情を表に出しませんでした。公判中に体の動きがなかったか、ということに関しては、肩を震わせたりなどはありましたが、それ以外は同じ姿勢だったと思います」

 補充裁判員1番「極力、メモよりも、市橋被告の方をずっと見るようにしていましたし、見ていました。いろんな人が証言したり、発言したりしているので、彼が何を考えているのか、なにか読み取れないかな、と思っていました。最後まで、読み取れなかったのですが…」

2011.7.21 19:28 (3/3ページ)

 《ほかの裁判員の間で小さな笑いが起きる》

 補充裁判員1番「(市橋被告を)ずっと見ていたのですが、判決後も眉1つ動かさず、終わるまで微動だにしませんでした。ただ、瞬きが多いですね。公判を通して、全般的に1分間に208回くらい」

 《また、裁判員の間で笑いが起きる》

 記者「市橋被告について第一印象が結構臆病だという感想をお持ちということでしたが、今でもお気持ちは変わらないですか」

 裁判員1番「はじめに持った印象はずっとあります」

 記者「裁判員裁判では、争点以外の部分は明らかになっていませんが、例えば逃亡生活についてもっと知りたいと思われたりはしませんでしたか」

 裁判員1番「私たちが判断すべき…、訴状からすると、逃亡生活というのは訴状の内容の後のことなので、量刑の判断にかかわらないですよね。そんなに細かい部分まで知りたいとかは思いませんでした。被告人がどのように語るのか、それに対してどう判断するかということだけです」

 《裁判員7人の会見は終了。続いて、この7人のうち、カメラ撮影に応諾した裁判員の記者会見が開かれる》




【市橋被告判決 裁判員会見(下)】「反省伝わらず」「分からないことだらけ」 疑問も残った裁判員 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110721/trl11072120020012-n1.htm

2011.7.21 20:00 (1/4ページ)

 《千葉県市川市のマンションで平成19年、英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=を殺害したとして、殺人などの罪に問われ、千葉地裁(堀田真哉裁判長)で無期懲役の判決が言い渡された無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判を担当した裁判員5番の30代男性が、千葉市内のテレビ局でカメラ撮影に応じる記者会見を行った》

 記者「現在の気持ちは」

 裁判員5番「ほっとしている。審理と評議を含め、自分個人の悩み、迷いはつきまとっていました。違う意見の裁判員と議論を重ね、いろいろ考えることが増えました」

 「夜寝れなかったことはなかったですが、もやもやとしたものがあったのは事実なので。これで終わってほっとしています」

 《男性は落ち着いた表情で、質問に対し時折笑顔を見せた》

 記者「事件は大きく報じられ、海外メディアの注目も高かった。3週間の日程をプレッシャーに感じましたか」

 裁判員5番「報道は見ないようにしました。裁判所に入ってから、裁判官が常に配慮してくれました。重く捉えすぎないようサポートしてくれました」

 記者「リンゼイさんの遺族がイギリスから来て証言し、最高刑を望みました。影響された部分はありますか。遺族の言葉をどのように受け止めましたか」

2011.7.21 20:00 (2/4ページ)

 裁判員5番「ご遺族に感情を伝えていただいたことは、こちらも誠意を持って受け止めました。それが、判決に影響があったかは個人としては難しいです。明確にお答えできないです。どうでしょうか」

 記者「イギリスから遺族が来ていなかったら公判への関わり方はどうなったか」

 裁判員5番「結果が変わっていたかは分からないですが、法廷で遺族の涙を流す場面を見ました。遺族が公判に参加したことは意義があったと思います」

 《続いて、記者が法廷での市橋被告の印象を尋ねた》

 記者「市橋被告は初公判の入廷後、土下座をしました。だが、判決では『真摯(しんし)な反省は感じられない』と認定されました。どのように感じますか」

 裁判員5番「私たちが入廷する前だったので、市橋被告の土下座は見ていないので分からないです。だが、反省の色が伝わってきたかと言われれば、証言台に立っている被告人の返答を聞く限り、本当のことを話しているという印象は受けられず、疑問が残りました」

 記者「法廷で、細かな逃走の経緯が明らかになりませんでしたが」

 裁判員5番「どうだろう。今回、(市橋被告が出版した)逃亡生活中の手記も読んでいないんですね。裁判員をまっとうすることに手記を読むことが邪魔になるということでなく、読みたいと思う要素がなかったのが一番の理由。あまり気にしていないですね」

2011.7.21 20:00 (3/4ページ)

 《市橋被告が逃亡生活を記した手記に対する男性の印象は薄いようだ》

 記者「リンゼイさんに対する思いはどうですか」

 裁判員5番「実際のいきさつ、どのような理由でマンションに入室して、どういう経過をたどって殺されたかは、終わってみても分からないことだらけ」

 「被告人は話していましたが、それがすべてがそのままだったとは言い切れるほどの印象はないです。すべては想像になりますが、やっぱり、とんでもない恐怖を持たれていたんだろうなと思います」

 「(強姦については)女性でないので屈辱、無念は分からない。長い時間拘束されて自由を奪われた。被告人と一緒の数時間もさぞかし、絶望というか…。言葉が出てこない。無念であったろうなと思います」

 記者「女性の気持ちが分からないということですが、裁判員は男性のみで裁判官に1人女性がいただけでしたが」

 裁判員5番「女性の気持ち…。どうでしょう。性別が偏ったことで意見が偏ったのはなかったと思う。全員男性ですが、見方が偏ったことはないと言い切れると思います」

 記者「法廷の中で証拠として遺体の写真をごらんになったと思います。トラウマになったり、プレッシャーになったりはしていませんか」

2011.7.21 20:00 (4/4ページ)

 裁判員5番「初めて証拠の写真が映し出されたときはショッキングで、心拍数が上がるのを感じました。でも事件の真相を知る、検察側、弁護側双方が言っていることを判断するための重要な証拠なので、自分には『証拠の1つ』と言い聞かせて見ていました」

 記者「もやもや、悩みがあったということですが、どのようなときですか」

 裁判員5番「やっぱり被告人自身の言うことの信憑(しんぴょう)性が薄い。勝手な印象ですが。証拠自体がいくつかあってもあいまいだった。どちらの可能性が高いか一つ一つ判断していかなければならなかった。すごく想像以上に大変というか難しかったです」

 記者「難しいなかで、無期懲役と決めました。何を重視しましたか」

 裁判員5番「先入観はもちろん、勝手な憶測は挟み込まず、法廷で立証された証言、証拠を判断材料として決めていこうと。そうしなきゃという思いがありました。最終的には自分の感覚、直感で感じた印象、遺族の感情を注視していたかもしれない」

 記者「逃亡生活っていうのは肝だと思います。量刑に逃亡はどれくらい影響を与えましたか」

 裁判員5番「あまりないと思いますよ。言い切るのは語弊があると思いますが」

 記者「自首していれば、何かが変わったというところもありましたか」

 裁判員5番「何かしら変わったかもしれませんが。反省の色がない。(逃亡は)事件の印象を伝えるものとなった。(悪質性を)感じ取りました」

 《男性は終始、淡々とした様子で裁判を振り返り、会見を終えた》



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Category:市橋達也の法廷ライブ

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市橋達也の法廷ライブ・7月21日判決公判(1)~(4)

2011/07/21(Thu) 19:06


初公判・7月4日
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-270.html
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-271.html


第二回公判・7月5日
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-272.html
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-273.html


第三回公判・7月7日
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-275.html
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-276.html

第四回公判・7月8日
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-277.html
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-278.html
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-279.html


第五回公判・7月11日
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-280.html
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-281.html

第六回公判・7月12日
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-284.html
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-285.html



市橋達也の法廷ライブ・補足・解説
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-274.html

市橋達也の法廷ライブ・補足、解説2
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-283.html

市橋達也の法廷ライブ・補足、解説3/市橋達也に無期懲役判決
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-288.html



市橋達也の冤罪検証・疑惑だらけのリンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件 
市橋達也の判決公判を前に思うこと。 

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【英国女性殺害 市橋被告判決(1)】求刑通り…被告は無反応、リンゼイさん両親は目に涙 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110721/trl11072115330002-n1.htm

2011.7.21 15:33 (1/4ページ)

 (14:30~14:40)

 《千葉県市川市のマンションで平成19年、英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=を殺害したとして、殺人などの罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の判決公判が21日、千葉地裁(堀田真哉裁判長)で始まった。逮捕されるまで2年7カ月も逃亡生活を続けるなど国内外で注目を集めた事件の判決。検察側は無期懲役を求刑しているが、6人の裁判員とプロの裁判官3人はどういう量刑判断を下すのか》

 《4日から12日まで計6日間にわたって開かれた公判では、最大の争点である殺意の有無をめぐり、検察側と弁護側が激しく対立した》

 《検察側は論告で、市橋被告がリンゼイさんの首を少なくとも3分以上圧迫したと指摘し、明確な殺意があったと主張。動機は「生きて帰せば強姦がばれると思ったから」とし、殺人と強姦致死罪が成立するとして無期懲役を求刑した》

 《一方の弁護側は「逃げようとしたリンゼイさんを押さえているうちに腕が首に入った」として「偶発的な死」を主張。乱暴から死亡までの時間が開いていることを踏まえ、傷害致死と強姦罪の適用を求めた》

 《こうした争点に加え、市橋被告の反省ぶりなど情状面や、証人、被害者参加人として公判に参加したリンゼイさんの両親の強い処罰感情も、裁判員らの量刑判断のポイントとなる》

2011.7.21 15:33 (2/4ページ)

 《市橋被告は初公判でリンゼイさんの両親に土下座して謝罪。最終陳述では、改めて殺意を否定しつつも、「何をしても許されない」「私の中は自分勝手であふれていた」「その都度ごまかしていこうとすることがこの事件につながった」などと涙で身を震わせながら反省の弁を連ねた》

 《リンゼイさんの両親は意見陳述などで、こうした市橋被告の主張や態度について、「少しでも刑を軽くするための虚偽のストーリー」「証言は計算されつくし、リハーサルされたもので、彼は悔いていない」などと強く非難。「法律上許される最高刑で処罰してほしい」と訴えた》

 《今回の裁判員は補充裁判員を含めて全員男性。女性裁判官1人を含む3人の裁判官とともに市橋被告をどう裁くのだろうか》

 《法廷は千葉地裁最大の201号。傍聴席はほぼ満席だ。午後2時34分、リンゼイさんの父、ウィリアムさんと母、ジュリアさんが入廷し、検察官席の後ろに着席した。リンゼイさんの姉妹も入廷し、傍聴席の最前列に座った》

 《起訴状によると、市橋被告は19年3月25日ごろ、自宅マンションでリンゼイさんの顔を何度も殴り、両手などをテープで縛って乱暴した上、首を絞めて殺害。同26日ごろ、リンゼイさんの遺体をベランダの浴槽に入れて土で埋めるなどして遺棄したとされる》

2011.7.21 15:33 (3/4ページ)

 《午後2時35分、堀田裁判長の指示で市橋被告が、向かって左側の扉から入ってきた。黒い長袖シャツに黒いズボン姿。髪は長くぼさぼさで、一部が前に垂れ下がっている。これまで同様、うつむき気味で表情は暗く憔悴(しょうすい)しきった様子だ。リンゼイさんの両親に一礼した後、証言台の後方にある長いすに座った》

 《裁判員6人も入廷し、法廷内の全員が起立、一礼をした後の午後2時36分、堀田裁判長が声を上げた》

 裁判長「それでは開廷いたします。被告人は証言台の前に来てください」

 《市橋被告は無言で立ち上がり、証言台の前にゆっくり歩み出た。手を前にぶらっとさせ、緊張した様子だ。裁判員6人も、市橋被告に視線を集中させる。堀田裁判長が続ける》

 裁判長「市橋達也被告人ですね」

 被告「はい」

 《小さい声で答える市橋被告》

 堀田裁判長「それでは、あなたに対する判決を言い渡します」

 《市橋被告は緊張しているのか、反応しない》

 《無期懲役か有期刑か。静寂に包まれた法廷内に緊張が走る。市橋被告はうつむいたままだ》

 裁判長「主文。被告人を無期懲役に処する。未決勾留日数中370日をその刑に算入する」

2011.7.21 15:33 (4/4ページ)

 《堀田裁判長の主文読み上げが終了すると同時に傍聴席の一部の報道陣は一斉に立ち上がり、速報を伝えるため慌ただしく法廷から飛び出していった》

 《傍聴席から市橋被告の表情をうかがい知ることはできないが、主文言い渡しの瞬間、市橋被告は微動だにしなかった》

 《リンゼイさんの両親の男性代理人弁護士は「当然だ」といった表情で何度もうなずき、ウィリアムさんに主文の中身を説明しているようだ。ウィリアムさんとジュリアさんは、女性通訳を介し、主文の中身を理解したのか、みるみる目に涙がたまっていった》

 《裁判員たちは一様に険しい表情で、市橋被告を見つめている》

 裁判長「もう一度言うと、被告人を無期懲役に処する。未決勾留日数中370日をその刑に算入する」

 《堀田裁判長は、間を置かずに続ける》

 「以下、理由を述べますので、そこに座って聞いてください」

 《報道陣の出入りで、傍聴席が少しざわつく中、堀田裁判長による判決理由の読み上げが始まった》




【英国女性殺害 市橋被告判決(2)】「強姦時の供述、信用性低い」殺意認定 被告の主張、次々と否定 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110721/trl11072116390004-n1.htm

2011.7.21 16:39 (1/3ページ)

 (14:40~15:05)

 《平成19年3月に英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=が殺害された事件で、殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の判決公判で、堀田真哉裁判長が判決理由の読み上げを開始。裁判所が認定した事実について説明していく》

 裁判長「3月25日、被告方でリンゼイさんの顔に打撃を加え、結束バンドで両手首、両足首を拘束して抑圧し、強いて姦淫をした。26日ごろまでに殺意をもって被害者の頸部(けいぶ)を圧迫して殺害し、リンゼイさんの遺体を浴槽に入れて土を入れた。以上の事実について証拠によって認定します」

 《最大の争点となっていた殺意の有無について、検察側の主張が受け入れられたことになる。検察側の後ろに座るリンゼイさんの父、ウィリアムさんと母、ジュリアさんは目に涙をため、手で拭う》

 《堀田裁判長は「判断について説明します」と述べ、強姦時の状況に関する争点について言及する。検察側は市橋被告がリンゼイさんを強姦する際、顔を殴打した上で結束バンドや粘着テープで手首を縛り、強姦したと主張。弁護側は強姦時は殴打していないと反論していた》

 裁判長「被告は3月25日午前9時54分ごろ、玄関付近でリンゼイさんを押し倒した。上から抑えつけ、両手首、両足首を結束バンドで拘束した」

2011.7.21 16:39 (2/3ページ)

 《堀田裁判長は結束バンドの大きさは45センチ、30センチで、結束バンドで手首、足首を拘束するのに手間がかかることを指摘した上で読み上げを続ける》

 裁判長「リンゼイさんが少しでも抵抗したら、拘束は困難である。被告がリンゼイさんを拘束する際、リンゼイさんが抵抗できなかったと推認される」

 「遺体の顔、胸部、腹部などに鈍体により形成された皮下出血が多く残されていた。リンゼイさんが強姦されそうになったとき、激しく抵抗することは常識的に考えられ、被告がリンゼイさんの(傷の程度が重かった)右目を強い力で殴るなど、全身に暴行を加えたと考えるのが自然だ」

 《女性通訳の言葉に耳を傾けながらウィリアムさんとジュリアさんは互いの顔を見て、うなずき合った。傍聴席に背を向けた状態で座る市橋被告に動きはない》

 裁判長「被告は『強姦の際は殴っておらず、上から抑えつけて数分間もみ合いになり、被害者が疲れたからか抵抗しなくなったため、服を脱がせ、結束バンドで拘束した』と供述している。2人に大きな体格差がなかったことなどを考えると、被害者は驚愕(きょうがく)と恐怖で抵抗できなくなったと考えられる」

 《「驚愕」「恐怖」の言葉が通訳され、ジュリアさんは顔をゆがめて、うつむいた。堀田裁判長は市橋被告がリンゼイさんのコートの袖を強姦時に手で破り、リンゼイさんが死亡した後にカーディガンをハサミで切断したと述べていることについて明確な説明をしていないことなどを指摘した上で、こう述べた》

 裁判長「被告の強姦時に関する供述は信用性が低い」

2011.7.21 16:39 (3/3ページ)

 《さらに堀田裁判長は市橋被告の暴行に関する供述についても疑問を呈していく》

 裁判長「被告は顔を殴ったことについてはリンゼイさんを強姦した後に拘束した状態で4・5畳の和室に連れて行き、リンゼイさんに『たばこを吸いたい』などと言われてイライラし、『私を帰さないと大変なことになる』と言われてカッとなり、殴ったと供述している」

 「被告は『リンゼイさんと人間関係を築いて許してもらいたかった』と述べていたのに、『リンゼイさんから帰さないと大変なことになると言われて殴った』というのは理解しがたい。強姦の際にリンゼイさんに抵抗された時には殴らず、拘束されて抵抗できないリンゼイさんを殴ったという供述は一貫性を欠いており、信用できない」

 《静かな口調で弁護側の主張を次々と退けていく堀田裁判長。右から3番目の男性裁判員も厳しい視線を市橋被告に向ける》

 裁判長「被告が強姦の手段として顔面に打撃を加えたと推認できる。傷から手の拳による打撃と考えることもできるが、足で蹴ることも想定できるため、打撃の方法は特定できない」

 《判決の読み上げが続くが、市橋被告の背中は微動だにしない》



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ほくろの除去痕
 




【英国女性殺害 市橋被告判決(3)】「頸部圧迫3分以上…明確な殺意」 動機は「発覚を恐れたため」 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110721/trl11072117380005-n1.htm

2011.7.21 17:36 (1/3ページ)

 (15:05~15:45)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われ、無期懲役を言い渡された無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の判決公判。堀田真哉裁判長が判決理由の読み上げを続けている。市橋被告は微動だにせず正面を見つめている》

 《リンゼイさんが市橋被告の部屋を訪ねたときに何があったのか、堀田裁判長は一つ一つ、検察側と弁護側の主張を確認しながら、証拠や証人の証言を基に事実認定の説明をしていく》

 裁判長「頸部(けいぶ)圧迫について、証拠によれば、頸部圧迫は明らかであり、リンゼイさんは顔面や体に多数のけがを負っていた。リンゼイさんの抵抗があったと常識的に考えられる」

 《弁護側は、市橋被告が逃げようとしたリンゼイさんの抵抗を抑えようとした結果、偶発的に首を絞めてリンゼイさんを死なせたと主張している》

 裁判長「証人(遺体を司法解剖した女性鑑定医)はリンゼイさんが死に至るまでには、数分以上の圧迫が必要で、頸部圧迫の痕は複数回なかったと証言している。リンゼイさんが部屋に入って間もない状況で殺害されたと考えるよりは、多数の粘着テープ片や(輪になった)結束バンドが見つかっていることから、強姦の後で、何回も(粘着テープ片や輪になった結束バンドを)作り、使用できる、強姦できる状況があったと考えられる。リンゼイさんが部屋に入ってから、(リンゼイさんが)比較的長い時間を生きていたと考えるのは合理的である」

2011.7.21 17:36 (2/3ページ)

 《弁護側は強姦致死罪について、強姦から死亡までの時間が開いているため成立しないとして、検察側の主張に反論している》

 裁判長「そして(弁護側は)市橋被告はリンゼイさんを強姦するときに首を絞めてはいないと言っている」

 《市橋被告はリンゼイさん殺害について、寝て起きたらリンゼイさんが拘束を解いていて、市橋被告に殴りかかって逃げようとしたので、必死に抵抗を抑えこんでいたら、リンゼイさんが動かなくなったと証言している》

 裁判長「リンゼイさんが3月26日の午前2時から3時くらいまで生きていたとする弁護側の主張は、複数の粘着テープ片や結束バンドが発見されていること、『ワルファリン』などの用語を(25日)午後11時半から(26日)午前0時半まで調べていたということと矛盾しない」

 《「ワルファリン」は市橋被告がリンゼイさんの求めに応じて、パソコンで検索していたとされるリンゼイさんの持病の薬だ》

 裁判長「リンゼイさんの遺体発見状況を考えると、強姦の際に、市橋被告が頸部を圧迫していないという主張と矛盾しない」

 「以上、前述をまとめると、市橋被告はリンゼイさんが部屋に入って間もなく、右目の周りなどにかなり強い力を加え、粘着テープや結束バンドで拘束、強姦した」

 《強姦時の事実認定の説明を終えた堀田裁判長は、続いて殺意の有無についての理由を述べていく》

2011.7.21 17:36 (3/3ページ)

 「女性鑑定医は、頸部圧迫を3分以上続けないと、死には至らないと証言している。気管など首を絞めるとリンゼイさんが死ぬということは、市橋被告は十分認識できたと考えられる」

 「市橋被告は『大声を出しながら逃げるリンゼイさんを止めようとした』『感覚的には1分間』などと供述している。しかし、女性鑑定医によると、そのようなことでは窒息死には至らない」

 《堀田裁判長は、市橋被告の供述は信用できないとした上で、リンゼイさんの首の輪状軟骨が折れていたことなどから、相当程度の強い力が3分間以上掛かっていたとされると付け加え、こう結論づけた》

 裁判長「少なくとも3分以上、市橋被告には明確な殺意があったと認定される」

 《続いて、堀田裁判長は市橋被告のリンゼイさん殺害の動機について説明していく》

 裁判長「市橋被告はリンゼイさんを強姦し、拘束して相当の時間とどめておいた。そして、強姦が発覚しないよう、対応に窮していた。そういう時に、リンゼイさんが大声をあげて逃げ出そうとしたことで、他の住人にばれるのではないかと考えた市橋被告には殺害の動機があった」

 《リンゼイさんの父、ウィリアムさんは市橋被告をにらみつけている。市橋被告は正面を向いたままだ》




【英国女性殺害 市橋被告判決(4)完】再び土下座しようとするも…鬼の形相で父、リンゼイさんの写真向け続ける - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110721/trl11072117550006-n1.htm

2011.7.21 17:54 (1/4ページ)

 (15:45~16:05)

 《平成19年3月に英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=が殺害された事件で、殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の判決公判。堀田真哉裁判長が裁判所が認定した事実について読み上げを続けている》

 裁判長「被告人は救急車を呼んでおらず、死亡を受け入れていたと考えられる。(リンゼイさんの)目の焦点が合っていないことから心臓マッサージや人工呼吸をしたというが、肋骨(ろっこつ)は折れておらず、救命に資するような行為とはいえない」

 《これまでの公判で、弁護側は「肋骨が折れるほどの強い心臓マッサージは専門家にしかできない」と反論していたが、裁判所はこの主張を退けた》

 裁判長「さらに救急車を呼んでおらず、心臓マッサージをしていたとしても、殺意がなかったとはいえない。頸部(けいぶ)圧迫時に殺意があったと認めることができる」

 《続いて堀田裁判長は、検察側と弁護側の間で争点となっていた強姦致死罪の適用について説明を続ける。検察側は強姦から、リンゼイさんが死亡するまでに時間差があったとしても、強姦致死罪が成立すると訴えてきた》

2011.7.21 17:54 (2/4ページ)

 裁判長「被告は19年3月25日午前9時45分過ぎに(市橋被告の自宅マンションに)リンゼイさんが入室後間もなく強姦した。発覚を恐れ、結束バンドで拘束し、4畳半の室内に置いた浴槽に入れた。翌26日午前2時か3時ごろ、リンゼイさんが逃げようとしたため頸部を圧迫した」

 「犯行の発覚を恐れて頸部を圧迫しており、強姦してから時間が経過している。強姦致死罪は成立せず、強姦罪が成立することになる」

 《この争点については、弁護側の主張が認められた》

 裁判長「本件では、証人や通訳の費用は被告人に負担させない。本件で、リンゼイさんは強姦され、人格を踏みにじられており、結果が重いということは言うに及ばない。22歳でさまざまな可能性があった。無念や苦しさは計り知れない」

 「傷は無残で暴行の激しさを物語っている。両足を結束して土の中に埋めており、人格に対する敬意は感じられない」

 《検察側は公判で、リンゼイさんの遺体を発見した警察官の供述調書を朗読。浴室の浴槽が外れていることに気付いた刑事らはベランダで浴槽を見つけたといい、供述調書によると「浴槽に詰まっていた土を軽くなでると、白い肌色の皮膚が見えた」という》

 裁判長「犯行態様は悪質。性欲を満たすために強姦し、発覚を恐れて殺害し、遺体を遺棄した。身勝手きわまりない」

2011.7.21 17:54 (3/4ページ)

 《通訳の女性が抑揚をつけて感情を込めて、堀田裁判長の読み上げを通訳する。リンゼイさんの母、ジュリアさんは父、ウィリアムさんの手をしっかりと握った》

 裁判長「被告は本件後、2年7カ月にわたって逃亡し、リンゼイさんの両親が来日したことを知っても意に介さず、整形して逃亡を続け、真相解明を妨げた」

 《公判では、2年7カ月の逃亡生活で、神戸や大阪の建設会社に偽名で勤務していたことや鼻などに整形手術をしていたことが明らかになっている。だが、公判上の争点となっておらず、細かな逃亡の経緯が最後まで明らかになることはなかった》

 裁判長「犯行後の様態も悪質で、遺族の悲嘆は言い表すことができず、峻烈な処罰感情がある」

 《堀田裁判長は遺族感情について言及し、市橋被告の態度を糾弾していく》

 裁判長「(市橋被告は)公判前整理手続きでも、客観的事実に反する不自然な供述をしている。本件に向き合おうとしていないと言わざるを得ず、真摯(しんし)な反省は感じられない」

 《市橋被告は初公判で、入廷直後にリンゼイさんの両親に向かっていきなり土下座している。裁判所にはこのような態度も“謝罪”とは映らなかったようだ》

2011.7.21 17:54 (4/4ページ)

 裁判長「被害弁償に逃亡生活を記した手記の利益を充てるなど、リンゼイさんの遺族に対する心情の配慮はない。刑事責任は非常に重いと言わざるを得ない」

 《堀田裁判長は、市橋被告に前科がないことや、32歳という若さで更生可能性が残されていることなど有利な情状についても説明した》

 裁判長「犯行態様は被害者に肉体的にも精神的にも苦痛を与えるなど悪質で、動機も身勝手だ。ただ、計画性はなく、殺意も極めて強固といえず、無期懲役が相当である」

 《被害者参加人として参加したリンゼイさんの両親は公判で、「法律上許される最高刑で処罰してほしい」と訴えていた。堀田裁判長はこの点について「心情は当然といえる」と一定の理解を示した》

 《午後4時過ぎ、堀田裁判長が閉廷を告げた。裁判所職員らが退廷を促すが、傍聴人や記者らは市橋被告の様子を見つめている》

 《証言台から立った市橋被告は、突然倒れ込もうとしたが、周囲の職員がそれを許さない。土下座しようとしたのだろうか》

 《ウィリアムさんは、スーツの胸ポケットからリンゼイさんの写真を取り出し、市橋被告に鬼の形相で向け続けた》

 《市橋被告は職員らに抱え込まれたまま、弱々しい足取りで法廷を後にした》

 《市橋被告の退廷後、ウィリアムさんはジュリアさんの胸元に顔を埋めた。顔を紅潮させ、泣いているようだった》


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市橋達也の判決公判を前に思うこと。

2011/07/21(Thu) 11:32

リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件のキーマン、市橋達也の裁判は、ダッシュで駆け抜けるように初公判から第六回まで終え、今日判決公判が開かれる。市橋は死体遺棄容疑を認め、姦淫したことを認め、リンゼイさんの死についての責任を認めた。検察側が主張する殺人と強姦致死は否認し、弁護団が主張する傷害致死と強姦は認めるという有罪が確定的な展開になった。

市橋達也を逮捕収監後から包囲する弁護団は公判前整理手続で検死報告書や死体検案書を再鑑定したのではなかったか。教授のブログでも50万円費用がかかったと報告されているではないか。公判で議題に上がらなかったことからも証拠として取り下げたのだろう。再鑑定の結果は、実は市橋のリンゼイさん殺害を否定するものであり、市橋が無罪を主張すれば立派な根拠にもなりうるものだ。この極めて重要な証拠を弁護団自らが取り下げたことはどういうことか。

勝木諒を思い出した。勝木諒の無罪を示す証拠を握りつぶし、主任弁護人まで辞任させ、有罪に持ち込んだ時の弁護団の動きと、市橋の犯罪を否定する再鑑定の結果を証拠として取り下げた市橋達也の弁護団の動きは見事に合致する。考えてみれば、両方共同じ検事が担当している。弁護団をも懐柔し冤罪が発覚する芽を摘んでいくやり方がそっくりではないか。




今日の判決公判では、市橋は丸刈りで現れるはずだ。長髪のままだったら疑ったほうがいい。

有罪が確定的な展開になり、刑に服する覚悟でいるならば、長髪でいる必要性は全くないし、丸刈りに出来るなら望んでするだろう。懲役に服せば当然丸刈りは強制される。夏の暑い盛りである。長髪のままでいることは市橋にとって全く合理的ではない。市橋は長髪か。丸坊主か。判決の内容よりも当方が注目する部分である。

もし市橋が長髪のままであったら裁判員は前髪を掻き上げさせて市橋がどこを整形したのか確認するべきだ。背格好が似ている他人は結構いる。目の前にいる被告人が本当に市橋達也なのか確認するべきである。

当方は初公判から第六回に到るまでを見て、壮大な茶番劇を見せられているような気がしてならなかった。初公判ではのっけから土下座してみせ、被告人質問でも市橋達也は声を震わせながら、時折鼻をすすり時折涙を見せて答えてゆく。市橋達也は役者志望だったとかは無いのか?リンゼイさん遺族も、みんな役者じゃないか?と。

市橋は、前髪で目元を隠すように、少し頭を垂れて俯きがちに座り、ジッとしたまま微動だにしない。手錠を外され両手の自由がきくのに髪を掻き上げる仕草も見せない。明らかに意図して動かないでいるのである。

今一度、事件当時駐日英大使であったグレアム・フライ氏が07年4月1日(エイプリルフール)にリンゼイさんの父親のメッセージを代読した意味を考えてみる。イギリスでは、4月1日(エイプリルフール)は嘘をついても良いのは正午迄に限るという風習がある。グレアム・フライ氏が記者会見を開いたのは午前中である。

すべてが嘘なのか。

市橋達也は被告人質問の弁護側質問では台本を読み上げるように答え、検察側質問では何回も質問を聞き直したり応えられないこともあった。事件の真相と、リンゼイさんにも落ち度はあったと思えるような一切を封印して墓場に持っていく覚悟でいるのだろう。その覚悟があるのなら、外野が口を出す話ではない。ただし、もう市橋を冤罪視することはできない。




しかしながら、この事件の核心部分は不明瞭なままである。ただ、不明瞭でありながら、

「事件のことは話せない…。私は弱い人間です。事件のことを話すと、自分に有利な方に話をしてしまう。でも、謝罪だけはしたかった。でも、しゃべれない…」

真実を語れない内情もあることが分かった。





 《代理人弁護士は室内にあったリンゼイさんの尿斑(尿の跡)にも言及した》

 代理人弁護士「尿斑はパンティーやタイツ、スカートなど股間部分に集中してあった。これは服を着たままで失禁して…」

 《「異議あり」。ここで、市橋被告の弁護人が大声を上げた。弁護側は公判前整理手続きで、尿斑と強姦の関係性について検察側が立証しないと決定したことを挙げ、尿斑についての意見陳述をやめるよう主張した》

 《弁護側は「検察官、いかがですか」などと挑発。検察官が「証拠に入っているでしょ」などと応じたところで、堀田真哉裁判長が「直接議論しないで」と両者をいさめた》

 《堀田裁判長は陪席の裁判官らと協議し、「理由がない」として弁護側の主張を退けた。リンゼイさんの母、ジュリアさんが大きくうなずいた。代理人弁護士はこうしたやり取りの後、リンゼイさんがマットレスに寝かされた状態で用を足したと市橋被告が説明している点にに(←ん?なにか?リンゼイさんをイカセた、と言えば良かったのか?)触れた上で、次のように続けた》

 代理人弁護士「リンゼイさんは事件後、トイレに行きたいと言って(トイレに)行っている。(市橋被告の説明は)極めて不自然で、つじつま合わせだ」

 《代理人弁護士は「これから遺族が考える事件の真相を説明する」と宣言。意見陳述を続けていく》


これは第六回論告求刑公判での、被害者遺族の代理人弁護人による意見陳述のヒトコマである。面白いことに、ここには検察側と弁護団が共謀している様が映しだされている。コンドームや尿斑は親しい関係の男女の性行為の痕跡に過ぎない。強姦の証拠というのも疑問がある。弁護団は市橋がリンゼイさんとの性交渉自体を認めていることを良い事に無理やり強姦罪を成立させようとした。そこにコンドームや尿斑という間接証拠から強姦致死、及び殺人を立証しようと捜査側の意図が合致したのだろう、『尿斑と強姦の関係性』には公判前整理手続で触れない約束になっていたようだ。

この事件を、象徴するようなヒトコマである。




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Tag:英国人女性殺害事件 冤罪 整形捏造 

Category:市橋達也の冤罪検証

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市橋達也の法廷ライブ・7月12日第六回公判(5)~(11)

2011/07/13(Wed) 05:11


【英国女性殺害 市橋被告求刑(5)】衣服をはさみで切断…リンゼイさん乱暴、検察が“再現” - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110712/trl11071215560012-n1.htm

2011.7.12 15:54 (1/4ページ)

 (13:30~14:00)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の論告求刑公判は、昼の休憩を挟んで再開した。検察側の論告求刑が始まる》

 《リンゼイさんの両親は証人尋問で「日本で許される最高刑を」と極刑を求めた。逮捕されれば「死刑になる」と、約2年7カ月の逃亡生活を続けた市橋被告に対する検察側の求刑に注目が集まる》

 《市橋被告はうつむきがちに入廷し、検察側に座るリンゼイさんの両親に一礼。堀田真哉裁判長が「まず検察側の論告から始めます」と宣言し、男性検察官が立ち上がった》

 検察官「これから検察側の意見と求刑を述べます。手元の論告メモを参考にしながら話を聞いてください」

 《裁判員らは配布された資料に目をやりながら、緊張した面持ちで検察官の話に耳を傾ける》

 検察官「まず市橋被告に殺意があったことは、2つの事実証明で明らかです。1つはリンゼイさんの遺体の状況で、もう1つは被告にリンゼイさんを殺す動機があったということです。これらについて詳しく説明します」

 《リンゼイさん殺害の争点は「殺意」の有無だ。検察側はこれまでの公判で、検視結果などから「少なくとも3分程度、被害者の首を相当の力で圧迫し続けた」としているが、市橋被告は「1分ほどだった」と証言。リンゼイさんが逃げないよう首に手を回して覆いかぶさるうちに動かなくなったとしている》

 「1つ目、リンゼイさんの遺体の状況ですが、これは法医学の専門家で経験の豊富な医師が公判で証言しました」

2011.7.12 15:54 (2/4ページ)

 《医師は証人尋問で、鎖骨とのど仏を結ぶ筋肉「胸骨舌骨筋(きょうこつぜっこつきん)」や、その奥にある「輪状軟骨」の状況から、リンゼイさんの首に強い圧迫が加えられたことを証言。少なくとも3~5分、リンゼイさんの気道が完全に圧迫されたとする診断結果を述べた》

 検察官「仮に意図がなく首を圧迫してしまったとして、3分から5分も力を加え続けることがありえるでしょうか。被告の殺意は明らかです」

 《検察官は続いて、市橋被告にリンゼイさん殺害の動機があったとする根拠について説明していく》

 検察官「女性を強姦した犯人が、常に被害者を殺害するわけではありません。自分が犯人であるとばれない状況であれば、必ずしも殺害するとはかぎらないでしょう。または自分の犯行を反省し、素直に認めた場合も相手を殺そうとはしません。しかし、被告はそのどちらのケースでもないのです」

 「被告は自宅でリンゼイさんを強姦した上、リンゼイさんの顔を殴るなど明らかな跡を残しました。リンゼイさんを生きて帰せば、強姦行為が発覚し、逮捕されるのは時間の問題でした。被告は長期間逃亡したことからも分かるように警察の拘束を嫌がる人物で、極度に強姦罪を恐れていました」

 《左陪席の女性裁判官は手元のメモを追うことなく、市橋被告をじっと見つめる》

 検察官「被告としては逮捕されないよう『コーヒーショップで別れた後のことは知らない』とするしかなかった。しかし、リンゼイさんが大声を出し、近隣住民から警察に通報される危険が現実となり、リンゼイさん殺害に至ったのです」

2011.7.12 15:54 (3/4ページ)

 《検察側は次に、市橋被告や弁護側の主張に対する反証を行っていく。弁護側の主張は、(1)犯行状況(2)人工呼吸などの救命行為(3)帰宅させる意図があったか-の3点から、殺意はなく、傷害致死にあたるとするものだ》

 《弁護側の「圧迫が1分程度で、リンゼイさんの首の下に入った左腕で意図せず圧迫してしまった」との主張について、検察側は医師の証言を再び強調。その後、「腕に力を入れ、リンゼイさんの首を圧迫した」と殺意を認めた捜査段階の供述調書との内容の相違についても触れた》

 検察官「被告は21年11月10日の逮捕後、12月2日の起訴直前まで黙秘を続け、その後事実関係について供述を始めました。供述調書作成前には『はっきりしていない部分については供述を削除してほしい』と求め、認められました。当時の被告の主張はそのまま調書に収められたのです」

 「被告は黙秘をやめた理由について『リンゼイさんの両親に謝罪したい』と説明したが、殺人罪の被告にとって殺害方法は最も重要な部分であるはず。核心部分が違うのは極めて不自然で、公判での供述が虚偽なのは明らかです」

 《検察側は「1分程度の圧迫でも時間を置いて死亡に至ることがある」とする弁護側の主張についても医師の証言などからあらためて否定した後、(2)の「人工呼吸・心臓マッサージ」について説明する》

 検察官「被告は110番、119番通報もせず、近所に助けを求めることもしていません。そして証人の医師は心臓マッサージを行った形跡もないとしています。先ほど述べた通り、被告にとって、最大の関心は警察に逮捕されないことでした。このときだけ救命行為を行ったという主張は全く信用できず、殺意を否定する理由になりません」

2011.7.12 15:54 (4/4ページ)

 《(3)「帰宅させるつもりだった」との弁護側の主張についても、男性検察官は「強姦後も両手、両足を結束バンドで縛った状態で、『人間関係を作る』というのは論理が破綻している」と反論した》

 《さらに検察側はリンゼイさんが、実際に遭遇したであろう被害について、証拠をもとに主張を行っていく。男性検察官は、(1)リンゼイさんの衣類の状況(2)乱暴行為のあった玄関付近の状況(3)ゴミ箱の中身(4)遺体の状況-の4点をあげ、順を追って説明していく》

 検察官「まず衣類ですが、コートは両袖などが切られていたほか、ブラジャーは左右ともひもが切断されていました。強姦の前に腕を縛り、衣服をはさみで切った状況は明らかです」

 《検察官は玄関付近の柱にリンゼイさんの毛髪がついた粘着テープが貼られていたことや、粘着テープの一部や犯行に使用された避妊具などがゴミ箱に一緒に入っていたこと、リンゼイさんの遺体に多数の皮下出血があったことなどをあらためて説明し、強姦の犯行状況を“再現”していく》

 検察官「結束バンドは、細い穴に通して結ぶ必要があります。リンゼイさんを何らかの方法で固定し、抵抗されない状況でなければ穴を通すことはできませんでした」

 《検察側は、市橋被告が「犯行後、部屋を掃除するために使った」と話している粘着テープも、犯行に使用されたと主張する》

 検察官「両手をしばり、はさみで衣服を切断するのは、被害者が抵抗できない状況でないと不可能です。多数の皮下出血があったことからも、リンゼイさんが顔面などを多数殴られ、抵抗できない状況にあったと認められます」

 「弁護側は『手足を押さえたところ抵抗がなくなった』『(玄関に)血痕がついた理由は分からない』『粘着テープは掃除に使った』などと、不自然、不合理な説明に終始しています」

 《粘着テープで口をふさぎ、何度も殴りつけて抵抗できなくさせた上で両手足を縛り、衣服をはさみで切断して乱暴行為に及ぶ-。検察側の説明は、弁護側の主張とは、およそかけ離れている。リンゼイさんの母、ジュリアさんは父、ウィリアムさんの肩にもたれかかり、両目を覆う》




【英国女性殺害 市橋被告求刑(6)】「犠牲者1人、死刑は躊躇」無期求刑に、リンゼイさんの両親は… - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110712/trl11071216220013-n1.htm

2011.7.12 16:21 (1/3ページ)

 (14:00~14:25)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=が殺害された事件で、殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の論告求刑公判は、検察側の論告の読み上げが続く》

 《男性検察官は強姦行為から、リンゼイさんが死亡するまでに時間差があったとしても、強姦致死罪が成立すると訴える》

 検察官「市橋被告は強姦の後、いつでも強姦できるように結束バンドで縛るなどしていましたが、大声を上げられたためリンゼイさんを殺害しました」

 《検察官は過去の判例で強姦後に女性が逃げようとして男の顔を殴り、男が女性に膝蹴りをしてけがを負わせた事件で、強姦致傷罪が成立したことなどを説明して、市橋被告の事件でも強姦致死罪が十分に成立するとした》

 検察官「続いては考慮すべき情状についてです。ひとつは結果が重大ということです。リンゼイさんの生命が奪われており、これは取り返しのつかない重大な結果であることは明らかです」

 《検察官はリンゼイさんが英国で3人姉妹の次女として生まれ、大学では生物学を学び、英会話教師になるために来日した経緯を振り返る》

 検察官「リンゼイさんは日本を安全と考えて来日しました。父親にも『ここはロンドンより安全』と話していました」

 「リンゼイさんには事件当時、婚約者もいました。夢と希望にあふれた人生を歩んでいたリンゼイさんは当時22歳でした。たまたま市橋被告に目をつけられ、犯行の犠牲になりました。その日(事件当日の平成19年3月25日)もいつも通りに仕事に行く予定でしたが、市橋被告から苛烈な暴行を受け、強姦され、殺害され、尊い命を奪われました」

 「二度と故郷のイギリスに戻ることはできません。すべてを奪われました。リンゼイさんはどれだけの恐怖を感じたかを語ることもできません」

2011.7.12 16:21 (2/3ページ)

 《厳しい口調で論告を読み上げ続ける検察官。検察側の後方に座るリンゼイさんの母、ジュリアさんは目頭を押さえた》

 検察官「犯行は粗暴かつ悪質です。市橋被告はリンゼイさんの顔を殴り、結束バンドで緊縛して、苛烈な暴行を加えました。市橋被告は言葉巧みにリンゼイさんを(自宅マンションまで)誘い込み、暴行を加えて抵抗できなくして強姦しました」

 「さらに3~5分程度、首を圧迫して殺害し、遺体を浴槽に入れてベランダまで運び、土を入れて遺棄しました。死者への畏敬の念をまったく感じられません」

 《市橋被告は背中を丸め、微動だにしない》

 検察官「動機は身勝手、自己中心、かつ悪質です。市橋被告は性欲を満たすために強姦しました。そして強姦の発覚を恐れてリンゼイさんを殺害し、殺害の発覚を恐れて遺体を遺棄しました。短絡的で自分勝手な動機に端を発しています。同情すべき事情はまったくありません」

 「犯行後の情状も悪質です。市橋被告はリンゼイさんのカーディガンをゴミ袋に入れており、リンゼイさんの衣服をすべて処分しようとしていました」

 「またスポーツジムに行こうとしていました。リンゼイさんを強姦、殺害した後にジムに行くというのは『非人間的発想』です。2年7カ月逃走して、偽名で働きながら、整形手術も受けています。何としても逃げようと、自分のことだけ考えています」

 《検察官はリンゼイさんの両親の処罰感情が峻烈であることも指摘した上で、裁判員に訴えかける》

 検察官「リンゼイさんのご両親の証言を聞かれ、ご両親の立場になって考えられてきたと思います。娘さんが強姦、殺害されて遺体が遺棄されたご両親の立場になり、今一度考えてください。ご両親はイギリスからわざわざ来日され、懸命に証言されていました。娘さんを奪われたご両親の心は癒されることはありません。最大限の処罰を求められることはごくごく自然、当然のことです」

2011.7.12 16:21 (3/3ページ)

 《傍聴席から向かって右から3番目の男性裁判員は真剣なまなざしで検察官の訴えに耳を傾けている。検察官は、さらに市橋被告が検察官やリンゼイさん遺族の代理人弁護士の被告人質問に対し、十分な返答をしなかったと指摘した上で断罪する》

 検察官「市橋被告は第1回公判で『事件のことを話す義務がある』という内容のことを言っていましたが、それは口先だけの言葉でした。市橋被告のこの法廷での態度は自らの罪を軽くしたいとの考えをありありと示しています」

 《検察官は市橋被告が遺族に宛てた謝罪の手紙が逮捕から6カ月後に書かれたものであることも指摘し、被告にとって有利な情状として考慮すべきでないと訴えた》

 検察官「弁護側は市橋被告に前科がないこと、若いことを有利な情状としていますが、これまで検察側が述べてきた情状、事実に比べれば重要ではありません」

 《ここで検察側は求刑に入る。検察官の口調も鋭くなっていく》

 検察官「悪質な情状、有利な情状を考慮しました。殺人が強姦とともに行われており、極めて重い処罰が必要です」

 《静まりかえった法廷に検察官の声が響く。裁判員たちも緊張した様子だ》

 検察官「本件は重大な結果をもたらしました。しかし、犠牲者の人数が1人であること、被告に前科がないことを考慮すると、死刑を求刑することは躊躇(ちゅうちょ)せざるを得ません」

 《リンゼイさんの両親が望む最高刑の死刑は、求刑されないことが決まった。検察側の後方に座る父親のウィリアムさんと母親のジュリアさんは、厳しい表情を見せている。しかし自席で静かに座り、落胆の様子は見せない。死刑が求刑されないことを覚悟していたのだろうか》

 検察官「殺人と強姦が行われたことを考えると、有期刑は軽すぎます。求刑は『無期懲役』。無期懲役を求めます」

 《傍聴席の記者たちが速報を伝えるために一斉に立ち上がり、法廷の外に駆けだす。バタバタと足音が鳴り響く中、堀田真哉裁判長が休廷を宣言した》

 《刑務官に促されて市橋被告は立ち上がり、退廷する。顔はうつむいていたが、背筋は伸び、しっかりとした足取りだった。その背中をリンゼイさんの両親はにらみつけていた》




【英国女性殺害 市橋被告求刑(7)】リンゼイさんの傷跡「1つ1つがメッセージ」遺族代理人が懸命訴え - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110712/trl11071217190014-n1.htm

2011.7.12 17:17 (1/4ページ)

 (14:40~15:10)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の論告求刑公判。休廷中、検察官らには笑顔が見えた。論告求刑を終えたことから緊張がほぐれたようだ。リンゼイさんの両親も通訳の女性を交えて談笑している》

 《午後2時40分、公判が再開した。被害者遺族参加制度に基づく、遺族の代理人弁護士が意見陳述を始めた。法廷両側に設置された大型モニターには、陳述の要点が映し出された》

 代理人弁護士「遺族は推移を見守るため、英国から来ました。リンゼイさんは最後にどのような状態だったのか。真相を知るためです。悲しみが、いかほどだったのか知ってもらい、正義に基づいて判決を出してもらうためです」

 「被告は初公判で『事件の日に何があったか知っているのはリンゼイさんと私しかいません。これからの裁判で話していくことが私の義務だ』と言っていたが、公判での被告の態度は両親を失望させました。説明は信用できません」

 《リンゼイさんの父、ウィリアムさんも8日の証人尋問で、市橋被告の態度を「ショーを演じるために(言動を)練り上げている」「証言は計算されつくし、リハーサルされたものだ」などと非難している》

 代理人弁護士「(市橋被告の発言は)刑を軽くするための虚偽の証言であり、(検察側の)質問に『もう1度』などと言って、長々と独自の主張を繰り返した」

 「(市橋被告は)真相を語ろうとしなかった。時間の引き延ばしは(2年7カ月間にわたって)逃走を続けたことと何ら変わらない。これは被告人の戦略だ」

2011.7.12 17:17 (2/4ページ)

 《遺族の代理人弁護士は、身ぶり手ぶりを交え、裁判員に向かって話し続ける。紙を読み上げるため、口調が次第に早くなっていく》

 代理人弁護士「被告は罪と正面から向き合うべきです」

 《代理人弁護士は今回の事件を、逮捕直後から容疑者の自供が得られるケースと比較。市橋被告からの細かな自供はなく、起訴直前で大まかな説明をしたにすぎないと批判した》

 代理人弁護士「事件の真相がどこにあったのか。代理人として申し上げる。事件には、11個のポイントがあると考えます」

 「1つめは遺体の状況です。リンゼイさんの遺体には痛ましい傷跡があります。これは暴行のすさまじさを表しています。傷跡1つ1つがリンゼイさんのメッセージです」

 《代理人弁護士は裁判員らに、証拠提出されたリンゼイさんの傷跡が撮影された写真をもう1度見てほしいと呼びかけた。そして、弁護側の主張する「暴行の経緯」について、疑問を呈した》

 代理人弁護士「(弁護側の主張は)まったく不合理で、ひどく殴る理由はない。被告の供述はもともと信用していないが、仮に供述を前提としても、『関係を修復したい』としながら、顔を殴る行為はまったく合理的でない」

 《市橋被告は7日の被告人質問で「リンゼイさんを強姦した後、人間関係を作ったら、許してもらえるんじゃないかと思いました」と証言している》

 代理人弁護士「犯行現場の玄関にあった被告とリンゼイさんの靴には、リンゼイさんの血痕が残されています。コートにも残されています。(血痕が付着する)タイミングとして考えられるのはいつでしょうか」

 《代理人弁護士はこう訴え、リンゼイさんへの殴打が強姦時に行われたとする検察側の主張を支持した》

2011.7.12 17:17 (3/4ページ)

 《代理人弁護士は、リンゼイさんを拘束するために使用された結束バンドについても言及。リンゼイさんが身長176センチ、体重63キロで、女性としては大柄だったことを挙げ、「(バンドで拘束するために)どうやって自由を奪ったのか」と述べた》

 代理人弁護士「両親は日々の公判終了後、ホテルに帰りミーティングをして、分からなかった点について話し合っています」

 「足首を拘束したバンドについても、30センチの結束バンドが輪っかにされていたが、その理由について説明はない。小さな(30センチの)バンド1つで両手首を連結(拘束)することは簡単にできるのでしょうか。協力的であるか、動かない状態でなければできません」

 《代理人弁護士は、裁判員らに対し、残された物証や市橋被告の供述をもう一度精査するよう、疑問形で言葉を投げ掛ける》

 代理人弁護士「(結束バンドがあった)収納棚は床から、高いところにあった。片手でリンゼイさんを押さえて、バンドを取ることは不可能です。リンゼイさんが無抵抗でなければ…。説明が不自然です。さらに前の年に買った結束バンドを急に使うことも不自然です」

 「(リンゼイさんの顔を巻いた)粘着テープも、コンドームなどの重要な物証とともに捨てられていました。時間が経過すれば、(ゴミとして出されて)捨てられていた可能性もある。これは(市橋被告が)重要だったと考えていたことにほかならない」

2011.7.12 17:17 (4/4ページ)

 《代理人弁護士は室内にあったリンゼイさんの尿斑(尿の跡)にも言及した》

 代理人弁護士「尿斑はパンティーやタイツ、スカートなど股間部分に集中してあった。これは服を着たままで失禁して…」

 《「異議あり」。ここで、市橋被告の弁護人が大声を上げた。弁護側は公判前整理手続きで、尿斑と強姦の関係性について検察側が立証しないと決定したことを挙げ、尿斑についての意見陳述をやめるよう主張した》

 《弁護側は「検察官、いかがですか」などと挑発。検察官が「証拠に入っているでしょ」などと応じたところで、堀田真哉裁判長が「直接議論しないで」と両者をいさめた》

 《堀田裁判長は陪席の裁判官らと協議し、「理由がない」として弁護側の主張を退けた。リンゼイさんの母、ジュリアさんが大きくうなずいた。代理人弁護士はこうしたやり取りの後、リンゼイさんがマットレスに寝かされた状態で用を足したと市橋被告が説明している点に触れた上で、次のように続けた》

 代理人弁護士「リンゼイさんは事件後、トイレに行きたいと言って(トイレに)行っている。(市橋被告の説明は)極めて不自然で、つじつま合わせだ」

 《代理人弁護士は「これから遺族が考える事件の真相を説明する」と宣言。意見陳述を続けていく》




【英国女性殺害 市橋被告求刑(8)】「日本の正義を示せ」「最高刑を」遺族の思いを代弁 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110712/trl11071217340015-n1.htm

2011.7.12 17:33 (1/4ページ)

 (15:10~15:30)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の論告求刑公判は、リンゼイさんの遺族の男性代理人弁護士の意見陳述が続いている。遺族が考える「事件の真相」とは一体なんなのだろうか》

 《これまでの公判では、市橋被告に犯行の計画性がなかったことを主張してきた弁護側。これに対し代理人弁護士は、事前の準備の状況や悪質性を指摘していく。代理人弁護士は左手に原稿用紙を持ち、主に裁判官や裁判員の方を見ながら訴えかけるように話している》

 代理人弁護士「リンゼイさんを自宅マンションに誘い込んだ状況についてお話しします。市橋被告はレッスンのお金を忘れたことを口実にリンゼイさんをタクシーに連れ込み、自宅に向かいました」

 「しかし、この時持っていたカバンには、現金3万円が入っていた。つまり、現金は所持していたのに、誘い込んだと認められるのです」

 「また、タクシーの運転手に『4、5分ここにいてくれ』という趣旨の話をしています。弁護側はこれをもって計画性がなかったと言うかもしれないが、これはリンゼイさんを安心させるための発言でしかありません」

 《語気を強め、市橋被告の悪質性を指摘する代理人弁護士。市橋被告はずっとうつむいたまま話を聞いている》

2011.7.12 17:33 (2/4ページ)

 《続いて、代理人弁護士は遺族の考える事件の“真相”について語り始めた》

 代理人弁護士「市橋被告は自宅に入り、すぐにリンゼイさんを押し倒しました。そして、げんこつなどで顔面を殴打したのです。空手サークルなどに入っていた市橋被告は抵抗を奪うのに十分な力がありました」

 「あらかじめ結んでいた結束バンドを手錠のように使い、左右の手に順次、はめました。そうやって、リンゼイさんの自由を奪った上で、手やはさみで上半身の服を破りました。その後、あらかじめ用意したコンドームを付け、1枚1枚服を破り、陵辱(りょうじょく)の限りを尽くしたのです」

 《代理人弁護士の陳述は次に、争点となっている「殺意」の有無へと移る》

 代理人弁護士「鑑定医の証言から少なくとも3分間、気道を絞めるのに十分な圧力をかけたのは明らかです。また、被告は『大声を出して近所の人に通報されることを懸念した』と証言しています。遺族としては事件の真実を(市橋被告が)十分に話しているとは思えないが、現時点で出ている証言を元にしても、殺意を認定できます」

 《遺族の思いが語られる間、リンゼイさんの父のウィリアムさんと母のジュリアさんは表情の変化を見逃さないようにと、じっと市橋被告をにらみ付けている》

 《ここで代理人弁護士は少し話のテンポを緩め、裁判員たちに語りかけるように話し始めた》

2011.7.12 17:33 (3/4ページ)

 代理人弁護士「さて、ここで裁判官、裁判員の皆さんには、この裁判の主人公が誰か考えていただきたい。この裁判の主人公はリンゼイさんです」

 「ご遺体の写真をもう一度見てください。リンゼイさんがどんな気持ちだったか考えてください。拘束される苦しみ、辱められる悔しさ、逃げようとしても逃げられず、誰も助けに来ないと感じた絶望感…」

 《代理人弁護士は一瞬、市橋被告をにらみ付けた。だが、市橋被告はうつむいたまま微動だにしない。代理人弁護士は意見陳述を続ける》

 代理人弁護士「リンゼイさんは将来のある美しい女性でした。きちんと仕事をして独立し、たくさんの友人を作るなど快活な女性だった。結婚して子供を持つという夢もありました。その夢を被告人は一瞬で打ち破ったのです」

 「生きていたら家族や子供たちと充実した暮らしを過ごしていたことでしょう。それを奪われたリンゼイさんの気持ちを一番に考えてほしいです」

 《続いて、事件後の家族の状況について説明が始まった。ウィリアムさんは鬱(うつ)病と診断され、ジュリアさんも事件のトラウマでバスタブに入れなくなっているという。周囲から好奇の目で見られることも、精神的に大きな負担になっていることが明らかにされた》

 代理人弁護士「英国で平凡な生活を繰り返していたリンゼイさんの家族の生活は大きく変わりました。ウィリアムさんはいまも鬱病の診断を受けています。親として…」

 《ここで一瞬、涙で言葉をつまらせる男性代理人弁護士。すぐに「すいません」と仕切り直し、意見陳述を続けた》

 代理人弁護士「親として日本に行かせたことを悔いています。家族は敬虔(けいけん)なクリスチャンだったが、神さえも信じることができなくなったのです」

2011.7.12 17:33 (4/4ページ)

 《続いて、市橋被告の犯行後の動きについて意見が述べられる》

 代理人弁護士「生ゴミ発酵推進剤や脱臭炭、園芸用の土をかぶせている。結束バンドなども処分しようとするなど証拠隠滅を図り、警察が自宅を訪れると逃走した。その後、2年7カ月もひたすら逃亡を続けており卑怯(ひきょう)で身勝手極まりなく、厳しく追及されるべきです」

 「この公判が始まったとき、被告人は土下座しました。私たちも見ました。しかし遺族は、これが裁判戦略の陳腐な演技と受けとめています」

 「謝罪の気持ちがあれば、まず逃げないでしょう。逃げ続けることをしないでしょう。逮捕されたら謝罪するはずでしょう。謝罪の機会があったのにしていない。黙秘も続け捜査に協力しなかった。この公判でも刑事責任を軽くすることしか考えていないのです」

 《市橋被告は逃亡生活などを記した本の印税を被害者弁償にあてる意向だが、両親は代理人弁護士を通じてあらためて受け取る意思がないことを表明。市橋被告のこの意向は「リンゼイさんを殺した結果得た金で弁償するということであり、非人間性を示すもの」と厳しく指摘した。その上で、「市橋被告に有利な証拠として一切考慮しないでほしい」と訴えた》

 代理人弁護士「この裁判は、日本と英国で非常に注目されています。適正な刑罰を示し、日本に正義があることを示すべきです。遺族としては、最高刑を求めます」

 《遺族の代理人弁護士の意見陳述が終わり、再び休廷が宣告される。再開は15分後の午後3時45分の予定で弁護側の弁論に入る》

 《予定よりも進行が遅れている論告求刑公判。裁判員たちは、少し疲れた表情で退廷していった》




【英国女性殺害 市橋被告求刑(9)】結束バンド、粘着テープ…「争点に関係ない」裁判員に冷静対応呼びかける弁護人 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110712/trl11071218010016-n1.htm

2011.7.12 17:59 (1/3ページ)

 (15:45~16:13)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の論告求刑公判は約15分の休憩を挟み再開。弁護側の最終弁論が始まる》

 《男性弁護士はゆっくりと証言台に移動。検察席から論告を読み上げた検察側とは対照的に、裁判員に視線を向けゆっくりと話し始めた》

 弁護人「弁護側の最終的な意見を申し上げる前に、2つだけ気をつけてほしいことがあります」

 「7月4日から今日の午前まで審理が行われ、そこで出たほとんどの内容は証拠となります。気をつけてほしいのは、先ほど行われた被害者遺族代理人の意見です」

 「これは遺族の考える真相と説明がありました。証拠に基づくものではない、と私は感じました。何が争点なのか、見失わないでください。皆さんのミッション、任務は非常に重要です。証拠に基づき、被告がどのような犯罪で処罰を受けるのか、判断してください」

 《男性弁護人は、弁護側が(1)強姦(2)傷害致死(3)死体遺棄-の罪について認めており、検察側が(1)と(2)について強姦致死、殺人罪の適用を主張していることについてあらためて説明。その上で、再び裁判員に視線を向けた》

 弁護人「刑事裁判のルールで、検察側には主張を立証する義務があります。『どちらが正しいか』ではなく、検察側の主張する強姦致死、殺人が『公判の証拠で認められるか』。それを判断するのが、皆さんの任務になります」

2011.7.12 17:59 (2/3ページ)

 「被害者代理人弁護士の意見は、争点から外れています。結束バンドや粘着テープを利用し女性を乱暴する、それは卑劣な行為だと弁護人も考えます。しかし、結束バンド、粘着テープで首を絞めたなら争点になりますが、直接は関係ありません。皆さんの頭脳を混乱させるようなことはあってはなりません」

 《「皆さん」と、常に裁判員への呼びかけに注意を払う男性弁護人。検察側の主張骨子をあらためて説明した後、反論に入っていく》

 《市橋被告はうつぶせのリンゼイさんに覆いかぶさり、リンゼイさんの首の下に入った左腕で首を圧迫したとされる。検察側はリンゼイさんの司法解剖を担当した医師の証言で「少なくとも3分」以上圧迫が続いたことが立証され、市橋被告の殺意を裏付けると主張している》

 《医師は窒息が始まってから死ぬまでを4期に分け、1期(~1分)症状が出ない▽2期(1~3分)呼吸困難、失禁▽3期(3~4分)呼吸ができなくなり、血圧が下がる-などと説明していた》

 《男性弁護人は証人尋問での医師の証言について「真摯(しんし)な説明で、信用性が高い」と持ち上げた後、圧迫時間についての主張を始めた》

 弁護人「医師は2期の後半ならば蘇生(そせい)しないと、法医学者として証言されました。個体差もあり曖昧だが、弁護側は2期の後半を2分程度と理解しました。2分程度を過ぎれば、今回のような(窒息死に至る)事態は起こりうるのです」

 《圧迫時間について、検察側は「少なくとも3分以上」と主張、市橋被告は「1分程度」と答えていたが、弁護側は間をとって殺意についての検察側の立証を弱める方針のようだ》

 《男性弁護人はさらに、医師の所見結果から、リンゼイさんの首の前面には圧迫の跡があったものの、左右の頸(けい)動脈は圧迫されなかった可能性があることを強調。圧迫の「偶発性」を主張した》

2011.7.12 17:59 (3/3ページ)

 《男性弁護人はリンゼイさんの死後に市橋被告が行ったとする心臓マッサージについても、検察側の「肋骨(ろっこつ)が折れるなど、マッサージを施した際に現れる変化がない」とする主張に反論する》

 弁護人「肋骨が折れるほどの強い心臓マッサージでないと、蘇生はしない。しかし、それができるのは専門家で、素人が慌てて胸を押しても、折れるほど強くは押せません。肋骨が折れていないから、マッサージをしていない、という主張には無理があります」

 《市橋被告が殴るなどしてリンゼイさんに抵抗できなくさせた後、乱暴に及んだとする検察側の主張についても、男性弁護人は医師の証言を“逆利用”し反論していく》

 弁護人「また、医師はどういう順序で傷ができたのか、『特定できない』と正直に話しています。衣服が切られたり、結束バンドで縛られたり、暴行を受けたりしたことが、(市橋被告がリンゼイさんを乱暴した平成19年3月25日)午前10時に同時に行われたのかどうか、医師の証言では立証できませんでした」

 《男性弁護人は裁判員を見上げ、続けた》

 弁護人「医師の証言で立証されたのは、頸部が3分程度圧迫され、窒息死したということ。検察のその他の主張は、ほとんど何も立証されていません」

 《男性弁護人は、自信たっぷりに自らの主張を続けていく。6人の裁判員は腕を組んだり、あごに手を当てたりしながら真剣なまなざしで話を聞いている》




【英国女性殺害 市橋被告求刑(10)】「事件当時から見れば、反省の態度は増している」弁護人、情に訴え - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110712/trl11071218490019-n1.htm

2011.7.12 18:48 (1/4ページ)

 (16:13~16:47)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=が殺害された事件で、殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の論告求刑公判は、弁護側の最終弁論が続いている。男性弁護人は証言台に立ち、裁判官、裁判員と向かい合うような形で主張する》

 弁護人「玄関の靴に付着していたリンゼイさんの血痕ですが、検察側は玄関でリンゼイさんが全身をぶつけたとしています。しかし、鑑定医の証言では外に血が出るような傷はなかったということです」

 「検察側が言うように、市橋被告が(玄関で強姦した19年3月25日)朝10時ごろに顔や全身を殴打したのではなく、26日午前2時から3時に遺体と浴槽を風呂場に運ぶときについた可能性があります。立証責任は検察にあるので、われわれは疑問を挟むことで十分です」

 《弁護人はさらに、検察側の「強姦の発覚を恐れてリンゼイさんを殺害した」という動機に関する主張についても「本当にそうなのでしょうか」と疑問を呈する》

 弁護人「事件当日、(市橋被告の)部屋にいたのは2人だけです。そのことをほかの人が知らなければ、検察側が言うように、殺害によって(犯罪の)発覚を防ぐことができるかもしれません」

 《弁護人は、市橋被告が3月21日未明にリンゼイさんを追いかけて自宅まで上がり込み、同居していた外国人女性の○○さん(法廷では実名)とも顔を合わせていたことを指摘し、持論を展開する》

2011.7.12 18:48 (2/4ページ)

 弁護人「(○○さんがいる場で)市橋被告はリンゼイさんの似顔絵を描き、紙に電話番号、メールドレスを書いて渡しました。(事件当日の)3月25日に市橋被告がリンゼイさんと個人レッスンをやることも知られていました。だからリンゼイさんを殺害しても、(強姦の)犯行の発覚を防ぐことにはなりません」

 《○○さんらが26日、警察に捜索願を出した際、市橋被告の連絡先が書かれたメモを同時に渡したことから、市橋被告の特定が進んだ》

 弁護人「(犯行の発覚を防ぐためという)殺害動機は常識的にみて、あり得ないんじゃないですか、と言いたいです。市橋被告の供述では強姦の後、殺害の意志はなく、リンゼイさんに許してもらおうと、4畳半の和室に連れて行っています」

 《向かって左から3番目の男性裁判員は熱心にメモをとり続ける》

 弁護人「検察側は市橋被告が25日から26日夕にかけて頸部(けいぶ)圧迫により、リンゼイさんを殺害したとしています。しかし、その間に何があったのか、どういうことで亡くなったのかについて検察側は一切明らかにしていません。それっていいんでしょうかね? あまりにも無責任です」

 《ここで堀田真哉裁判長が弁護側が予定よりも長く最終弁論を行っていることを指摘。弁護人は「あと15分程度で終わります」と答える》

2011.7.12 18:48 (3/4ページ)

 弁護人「リンゼイさんは浴槽の中で裸になり、足を拘束されており、全身に傷がありました。警察は容疑者の暴行で死亡したという見方で捜査をしました」

 「この事件の特徴は市橋被告とリンゼイさんしか事実を知らず、リンゼイさんが亡くなっていることから、市橋被告しか話す人間がいないということです。しかし、警察は市橋被告を取り逃がしました」

 「市橋被告が強姦し、さらに頸部圧迫で殺害したというのは捜査側のストーリーで、その間(強姦から殺害まで)のことについては一切解明されていません。それが捜査の問題です」

 《弁護側は、市橋被告が事件直前にタクシーでリンゼイさんを自宅近くまで連れて行き、タクシー運転手に「5、6分待ってほしい」と言っている点から、犯行に計画性がなかったことを主張。さらに最大の争点である殺意についてもあらためて否定した》

 弁護人「リンゼイさんが大声を上げ、はって出ようとするところを見て焦り、覆いかぶさるようにして押さえつけました。鑑定の証言でも、こうした行為で頸部が圧迫されることもあり得るとのことでした。殺意を持ってしたことではないとあらためて申し上げたいです。市橋被告は心臓マッサージもしています」

 《弁護人は裁判員たちを見つめ、ゆっくりとした口調で続けた》

2011.7.12 18:48 (4/4ページ)

 弁護人「皆さんには重要な任務があります。やっていないことで人が処罰されることを防ぐことです。検察の主張が『間違いない』と確信できるまで立証されているかを判断して下さい。殺意について『間違いない』と立証できていません」

 《弁護人は強姦致死、殺人、死体遺棄罪の成立を前提とした無期懲役の求刑に反対し、強姦、傷害致死、死体遺棄罪が相当とする従来の意見を述べた》

 弁護人「市橋被告の反省の態度について、検察官や遺族から批判的な意見もありますが、法廷での市橋被告の言葉を聞いてもらえれば分かります。事件当時から見れば、反省の態度は増しています。市橋被告は元々は普通の学生で、最初から悪い人ではありませんでした」

 《検察側の後ろに座るリンゼイさんの母、ジュリアさんは「やりきれない」という表情を見せながら、隣に座る父、ウィリアムさんの背中をさすった》

 弁護人「逃走を非難されても仕方ないです。犯人は逃走、証拠を隠滅する可能性があります。良いことではないですが、法的には処罰されません。助けた人は処罰されますが…。逃げた犯人を非難することはできますが、非難する上で大きな要素と捉えるべきではありません」

 《弁護人は「ご両親は娘さんを亡くされ、大変な思いをされましたが、処罰感情だけで判断されるものではない。今回は犯情の悪い事件には該当しない」と述べ、意見陳述を締めくくった。続いて、市橋被告の最終陳述が行われる》




【英国女性殺害 市橋被告求刑(11)完】「苦しんで考えながら私の残りの人生を終わらせる」 裁判長に頭を20秒下げ続ける - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110712/trl11071219140020-n1.htm

2011.7.12 19:13 (1/2ページ)

 (16:47~17:00)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の論告求刑公判。弁護側の最終弁論が終了し、ついに市橋被告の最終陳述が始まる》

 《堀田真哉裁判長が「それでは証言台の前に来てください」と市橋被告に起立を促した。証言台に立った市橋被告はこれまでの公判と同様、うつむいたままだ》

 被告「この裁判の裁判官の方々、裁判員の方々、そしてリンゼイさんのご家族の方に事件の日、何があったか、そして私がリンゼイさんを殺そうと思ったり、死んでもいいと思ったことがなかったことを、私がしたことは許されませんが、その2つはお話しすべきだと思ってお話ししました」

 《言葉を区切りながら、思いを述べた市橋被告。これまでの公判で主張したように、あらためて「殺意」がなかったことを強調した》

 被告「しかし、リンゼイさんに怖い思いをさせて、痛い思い、苦しい思いをさせて死なせてしまったのは私であり、リンゼイさんのご家族の人生、幸せを壊したのは私で、私が何をしようと許されることではありません」

 《市橋被告はこの日の被告人質問で、リンゼイさんの苦しみについて、逃走中に過酷な労働を続けた際に初めて考えたと述べている》

 《リンゼイさんの父、ウィリアムさんは背筋を伸ばして口を真一文字にした後、ため息をついた》

 被告「裁判の中でリンゼイさんのご家族の話を聞きました。(千葉大時代の恩師の)本山(直樹)先生や(大学の卒業研究の指導教授だった)◇◇先生(法廷では実名)の話も聞きました」

2011.7.12 19:13 (2/2ページ)

 「私の中には問題があります。私の中は自分勝手であふれていて、自分勝手な行為をしておいて、責任に向かい合おうとしない。責任を取ろうとしない。その都度、その都度ごまかしていこうとすることがこの事件につながったと思います」

 《市橋被告は11日の被告人質問で弁護側から逃亡が2年7カ月に及んだ理由や事件を起こした理由を聞かれ、すでに同様の説明をしている》

 被告「私の問題点とリンゼイさんのご家族が、この先どんな気持ちで苦しまれ、生活されるのか、リンゼイさんが怖い思いの中で苦しんで亡くなられたときの気持ち、これらのことを苦しくても、これからずっと、考え続けていくことを、そのことをずっと苦しんで考え続けながら、私の残りの人生を終わらせること、それが私が犯した罪に対する償いと考えています」

 《市橋被告はたどたどしく言葉を続ける。証言台の前に立ち、こぶしを握りしめ、声を震わせた》

 被告「逃げている間、働きました。そのとき感じたことは人の命が一番ということです。本当に、本当に申し訳ありませんでした」

 《市橋被告はこう言い終えると、約20秒間にわたって堀田裁判長らに対して深々と頭を下げ続けた。リンゼイさんの父親のウィリアムさんらは体を震わせる市橋被告を淡々とした様子で見つめていた》

 《市橋被告が最終陳述を終えたことで、6日間に及んだ審理は結審した。裁判官と裁判員による評議を経て、判決は21日午後2時半から言い渡される》

 《市橋被告の退廷後、リンゼイさんの母、ジュリアさんは通訳を務めた女性とハグ(抱き合うこと)し、労をねぎらっていた》


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Tag:英国人女性殺害事件 冤罪 整形捏造 

Category:市橋達也の法廷ライブ

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市橋達也の法廷ライブ・7月12日第六回公判(1)~(4)被告人質問

2011/07/12(Tue) 18:31

【英国女性殺害 市橋被告求刑(1)】「逮捕されれば、死刑になる」逃げ続けた被告、罪の重さは? - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110712/trl11071211420004-n1.htm

2011.7.12 11:41 (1/5ページ)

 (10:00~10:20)

 《千葉県市川市のマンションで平成19年、英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=が殺害された事件で、殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の論告求刑公判が12日午前、千葉地裁(堀田真哉裁判長)で始まった。リンゼイさんの両親は証人尋問で「日本で許される最高刑を」と極刑を求めており、検察側の求刑内容に注目が集まる》

 《午前中は市橋被告に対する被告人質問。検察による論告求刑や、弁護側の最終弁論は午後に予定されている》

 《午前10時1分、リンゼイさんの父、ウィリアムさんと母、ジュリアさんが入廷する。5日にわたる公判を経て、なお疲れた表情は見せず検察側の席に座った》

 《続いて市橋被告が弁護側後方の扉から姿を見せる。これまでの公判では、リンゼイさんを死亡させたことについて、絶えず反省の弁を述べてきた市橋被告。ただ「殺意」については一貫して否定し、リンゼイさんの遺体を土に埋めるなどの工作についても「(なぜやったのか)分からない」とあいまいな証言を繰り返してきた。この日で最後となる被告人質問では、何を語るのだろうか》

 《午前10時4分、裁判員らが入廷し、堀田裁判長が開廷を宣言する。市橋被告はゆっくりと証言台に移り、男性検察官による被告人質問が始まる》

2011.7.12 11:41 (2/5ページ)

 検察官「犯行場所となった自宅マンションですが、賃貸でなく親族の持ち物だったということでいいんですよね」

 被告「そうです」

 検察官「両親から月いくら仕送りを受けていましたか」

 被告「12万円だったと思います」

 《犯行時、市橋被告は28歳で無職だった》

 検察官「警察に逮捕されたのは今回の事件が初めてですか」

 被告「いいえ。前にも1度あります」

 検察官「財布を盗んだ後、逃げようとして相手にけがを負わせた事件ですね」

 被告「マンガ喫茶の店内に財布が落ちているのを見つけて持って逃げようとしました。それを見つけた人ともみ合って、階段から落ちました。それで私は逮捕されました」

 検察官「相手にけがをさせましたね」

 被告「はい」

 検察官「26歳のころの事件ですね」

 被告「はい」

 検察官「身柄拘束は何日間でしたか」

 被告「14日だと思います」

 検察官「そのときは両親が示談にしてくれたんですよね」

 被告「そうです」

 検察官「釈放されたとき、今後一生犯罪をしない気持ちでいましたか」

 《しばらく押し黙る市橋被告。震えた声で答え出す》

 被告「その覚悟がなかったと思います。私はあのとき、刑務所に入るべきでした」

 《マイクを通じ、市橋被告の「フー」という荒い息づかいが聞こえる》

 検察官「端的に答えてください。もう二度と犯罪を起こさないという気持ちでしたか」

 被告「そう思いました」

2011.7.12 11:41 (3/5ページ)

 《続いて、検察官はリンゼイさんを誘い出す口実となった「英会話の個人レッスン」に関連し、市橋被告の英会話への思いについて質問していく》

 検察官「あなたは英会話スクールに通っていましたか」

 被告「通っていません」

 検察官「留学の予定は決まっていましたか」

 被告「決まっていません」

 検察官「英語の試験では良い成績を取ることができましたか」

 被告「できませんでした」

 検察官「当時の交際相手とは結婚するつもりでつきあっていましたか」

 被告「いいえ」

 《矢継ぎ早の質問に市橋被告は淡々と答えていく》

 検察官「逃げているときのことについて聞きます。逮捕状が出て、指名手配されていたことは分かっていましたか」

 被告「分かっていました」

 検察官「平成21年11月10日に逮捕されるまで、自ら出頭しませんでしたね」

 被告「はい」

 検察官「あなたは逃げ始めた際、4、5万円の現金を持っていましたね」

 被告「そうです」

 検察官「もともとあなた自身が持っていたものですか」

 被告「『もともと』というのはどういう意味ですか」

 検察官「質問を変えます。あなたは逃げているとき、無賃乗車をしたり、自転車を盗んだりしていますね」

 被告「はい」

 検察官「逃げ通すために整形手術もしましたね」

 被告「そうです。逃げるためです」

 《市橋被告の息づかいがまた激しくなる。「はあ、はあ」という声が漏れ出す》

 検察官「沖縄の島でも暮らしましたね」

2011.7.12 11:41 (4/5ページ)

 被告「はい」

 検察官「逃走している間、被害者が殺害され、容疑者が逃亡中という報道は聞きましたね」

 被告「はい。聞きました」

 検察官「一生逃げ通すつもりだったんでしょ」

 被告「逃げていたかった…。そう思いました…」

 《11日の被告人質問で、市橋被告は事件発覚直後に警察官を振り切って逃走し、2年7カ月にわたり出頭しなかったことを「責任を取ることが怖かった。『誰だって逃げる。誰だって逃げるんだ』と言い聞かせて逃げていた。本当に卑怯(ひきょう)だった」と証言している》

 検察官「そうやって逃げている中、仮に逮捕されたら、どのぐらいの刑を受けると思っていましたか」

 被告「リンゼイさんの苦しみを考えると…、死刑になると思っていました」

 検察官「(大阪のフェリー乗り場で)逮捕されたときも、逃げるために沖縄に行こうとしていたんですよね」

 被告「沖縄の小屋で死のうと思いました」

 《自ら「死刑」に言及し、自殺を図ろうと考えていたことも明かす》

 検察官「あなたは逮捕されたあと、黙秘だけでなく食事も取りませんでしたね」

 被告「はい」

 検察官「警察官からDNA鑑定に必要な口の中の細胞を取らせてくれないかと頼まれ、応じませんでしたね」

 被告「断ったと思います」

 検察官「断った結果、裁判官の出した令状によって強制的に採血されましたね」

 被告「そうだと思います」

 検察官「(口内の細胞採取を)なぜ断ったのですか」

2011.7.12 11:41 (5/5ページ)

 被告「事件のこと以外はすべてお話しするつもりはありませんでした。だから断ったと思います」

 検察官「DNAの鑑定に協力すれば、しゃべらなくても事実解明されていくと思いませんでしたか」

 被告「思いませんでした」

 検察官「そもそも事実が解明されることが嫌だったんじゃないですか」

 被告「それは嫌ではありません。私が嫌だったのは、私が一方的に事件のことを話すことが嫌でした。リンゼイさんはもう何も話せません。それだけが嫌でした」

 《男性検察官は市橋被告が出版し、印税をリンゼイさんの遺族に支払うとした手記について質問する》

 検察官「出版ということはあなたが、原稿を長々と書いたわけですよね」

 被告「書きました」

 検察官「そうやって書いているとき、出版したら遺族の方がどう思うと考えていたんですか」

 被告「そんなことをすれば、リンゼイさんのご家族は嫌悪感を覚えて、私のことを絶対に許さないと思いました」

 検察官「原稿を書いているときに思っていたんですね」

 被告「思いました」

 検察官「リンゼイさんのお母さんが『本は殺人の成果物で、1ペニーももらいたくない』と(11日の)法廷で言ったのを聞きましたね」

 被告「聞きました」

 《市橋被告は声を荒らげる》

 検察官「その話を聞いたあと、今も(印税を)受け取ってほしい?」

 被告「はい。できれば受け取ってほしい…。いつでもいいです。できれば受け取ってほしい…」

 《弁護側によると、逃亡生活をつづった手記の印税は約912万円に上るという》

 検察官「リンゼイさんのお母さんの証言を聞いたあとも考えは変わらない」

 被告「迷います…。はあ…。でも、私ができるだけ責任を果たしたいという気持ちは、書いていたときと変わらないです」

 《リンゼイさんの母、ジュリアさんは市橋被告をじっと見つめている。何を思うのだろうか》




【英国女性殺害 市橋被告求刑(2)】「付き合うってなんですか」「ハグする関係…」疑問抱き、被告から逆質問 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110712/trl11071212050005-n1.htm

2011.7.12 12:05 (1/4ページ)

 (10:20~10:45)

 《平成19年3月に英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=が殺害された事件で、殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の論告求刑公判は、市橋被告への検察側の被告人質問が続いている》

 《男性検察官は市橋被告が出版した手記についての質問を続ける。市橋被告はこれまでの公判で「印税を被害弁償に充てたい」と述べているが、リンゼイさんの父親のウィリアムさんは「娘を殺しておいて、それをネタに金を稼いでいる。一銭もほしくない」と強く反発している》

 検察官「書く前に、遺族が書いてほしいと思っているか確認していますか」

 被告「確認していません。弁護士の先生にも(書くことを)反対されました。申し訳、ありませんでした…」

 《市橋被告の「はぁ、はぁ…」という荒い息づかいが響く》

 検察官「裁判が終わった後に出版するということは考えなかったのですか」 

 被告「できる限り早く、(印税を払うことで)責任を取りたくて…。それだけを思っていました」

 検察官「親に被害弁償を頼もうとは考えなかったのですか」

 被告「私は前の事件で親にお金を出させて…」

 《この日の公判で、市橋被告が26歳のとき、漫画喫茶で落ちていた財布を盗もうとした際、見とがめた人ともみ合いになり、相手を負傷させて逮捕された過去が明らかにされている》

2011.7.12 12:05 (2/4ページ)

 被告「被害者の方に示談をしてもらいました。刑務所に入りませんでした。私はそのときにもう悪いことはしないと思ったけど、甘かったぁ…」

 「そういう気持ちが今回の事件につながった面もある。私はもう親に頼ることは、絶対にしたくはありませんでした。だから取れる責任は、自分ができる責任はなるべく早く果たしたいと考えていました。しかしそれは浅はかでした。申し訳ありませんでした」

 《女性通訳が傍聴するリンゼイさんの両親のために英語に通訳している最中、依然として荒い市橋被告の息づかいが法廷内に響く。ここで検察官が、リンゼイさんの両親の男性代理人弁護士による被告人質問を求め、堀田真哉裁判長は「15分程度に収めてください」と許可した》

 代理人弁護士「漫画喫茶の事件で示談の金額はいくらでしたか」

 被告「分かりません。教えてくれませんでした」

 代理人弁護士「聞かなかったのですか」

 《ここで市橋被告の弁護側が「すでに検察官が聞くなどしており、適切ではない」と異議を唱えるが、検察側は「質問内容は重複していない」と応酬。堀田裁判長は左陪席と右陪席の裁判官と話し合い、「検察側の質問と重複しない範囲で質問を許可します」と注文した。代理人弁護士は堀田裁判長に深く一礼してから質問を再開する》

 代理人弁護士「逃走中、『(捕まったら)死刑になる』と思っていたということですが、殺すつもりがなかったのにどうして死刑になると思ったのですか」

2011.7.12 12:05 (3/4ページ)

 《市橋被告側は「殺意はなかった」と訴えており、裁判では殺意の有無が最大の争点となっている》

 被告「私はリンゼイさんの命を奪ったからです」

 代理人弁護士「事件当時、交際していた女性がいましたが、付き合うようになったきっかけは何ですか」

 被告「性格が合ったからです」

 代理人弁護士「彼女に近づくとき、似顔絵を描いたのではないですか」

 《市橋被告はリンゼイさんと初めて会ったとき、リンゼイさんの似顔絵を描いている。代理人弁護士は市橋被告が女性に接近する手段として、似顔絵を使っていたとみているようだ》

 被告「似顔絵を描いたことは何度もあります」

 代理人弁護士「その彼女のことは置いておいて、ほかの女性に似顔絵を描いたことはありましたか」

 被告「女性にも、男性にも、友達にも、知り合いにも、先生にも、知り合った人には何枚も描いています」

 《代理人弁護士は通訳を行う女性通訳の顔と、法廷内の時計を交互に見つめる。残り時間をかなり気にしている様子だ》

 代理人弁護士「女性に限ったら、外国人も含まれますか」

 被告「含まれています」

 代理人弁護士「何人くらいの外国人女性に似顔絵を描きましたか」

 被告「外国でホームステイしたときに…」

 代理人弁護士「いやいや、日本の話」

 《腕を組み、いらだった表情で市橋被告を見つめていた代理人弁護士は割り込んだ》

 被告「何枚か描いています」

2011.7.12 12:05 (4/4ページ)

 代理人弁護士「その中で連絡先を聞いた人はいますか」

 被告「ありません。リンゼイさん、リンゼイさんから…」

 代理人弁護士「はい、ないということで結構です。あなたは外国人女性と付き合ったことはありますか」

 被告「付き合うということはどういうことですか」

 《逆に質問をする市橋被告だが、少し間を置いて「ちょっと待ってください」と言葉を続けた》

 被告「さっきの質問ですが、私は私が日本語を教えて、英語を教えてもらう仲の白人女性がいました。その人から連絡先を教えてもらっています。すみません」

 代理人弁護士「付き合うという言葉の意味ですが、あなたの言葉でいうなら『親密な付き合い』ということです」

 《市橋被告はこれまでの公判で、事件当日にリンゼイさんを自宅マンションに連れ込む直前の心境について「このままリンゼイさんと親密な関係になれたらいいな、と勝手に思っていました」と述べている》

 被告「親密な関係とはハグする関係の…さきほどの女性とはハグしたり、抱き合ったりする関係でした。肉体関係はありませんでした」

 《代理人弁護士による被告人質問が終わり、弁護側が被告人質問で漫画喫茶の事件が不起訴処分になったことなどを確認。堀田裁判長が休廷を宣言した》




【英国女性殺害 市橋被告求刑(3)】裁判員から逃亡生活に質問相次ぐ 千葉→青森→四国の遍路道 整形は自分でも - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110712/trl11071213010007-n1.htm

2011.7.12 13:00 (1/4ページ)

 (11:19~11:40)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の論告求刑公判。予定時間を約15分過ぎ、午前11時20分ごろに再開した。市橋被告に対する裁判所からの質問が始まる》

 裁判長「続いて裁判所から尋ねます。何か質問はありますか」

 《堀田真哉裁判長は周囲の裁判員に顔を向けて尋ねた。6人の裁判員はいずれも男性で、傍聴席から向かって左から1~6の番号が記されたカードを首から下げている。4番の男性裁判員が手を挙げた》

 裁判員「逃走後、いつぐらいに整形を思い浮かべ、いつ行いましたか」

 被告「(思い浮かべた時期は)具体的には言えません。私は警察の方から逃げました。東北の青森まで逃げました。そして、リンゼイさんが生き返ると思い、四国の遍路道を回りました。途中、もう生き返らないと現実が分かり、働こうと思いました。顔を変えなければ、働けないと。いつごろかは正確に思いだせません」

 《通訳の女性が話す途中に市橋被告が口を挟んだ。何か付け加えたいようだ》

2011.7.12 13:00 (2/4ページ)

 被告「すいません。病院へ行って顔を変えようと思ったのはその通りです。警察の方から逃げたあと、自分で自分の顔を変えようと思って、自分でしています」

 《市橋被告は逃亡生活を記した手記の中で“自己整形”したことを詳述している》

 《市橋被告は事件後、東京・上野のコンビニエンスストアで裁縫道具を購入。近くの大学病院の障害者用トイレで鼻を細くするため、糸のついた針を鼻の左右に突き通し、鼻をチャーシューのように巻いたという》

 裁判員「あなたは、事件までに人のためにボランティアや社会貢献したことはありますか」

 被告「ありませんでした」

 《続いて、3番の男性裁判員が質問した》

 裁判員「リンゼイさんのご家族が来日して、自首を呼びかけたり、昨日出廷した(千葉大学時代の恩師の)本山(直樹)証人の自首の呼びかけは知っていましたか」

 《事件発生後、すでに市橋被告の犯行が明らかになり、指名手配されていたため、本来は自首でなく出頭という形になるが、法廷では「自首」という言葉が使われた》

 《11日の公判で、証人として出廷した千葉大大学院の本山名誉教授は市橋被告に空手を指導。本山さんは21年11月、自身のホームぺージに「市橋達也君に告ぐ」と題し、自主的な出頭を呼びかけている》

2011.7.12 13:00 (3/4ページ)

 被告「逃げている間にリンゼイさんのご家族が来日したニュースは聞きました。ご家族や本山先生が自首をすすめたことは聞きませんでした」

 《続いて6番の男性裁判員が、市橋被告の「逮捕される直前に死のうと思った」とする証言について質問した》

 裁判員「どうして逃走を続けていたにもかかわらず、死のうと思ったのですか」

 被告「最後はもう、逃げることはできないと思いました。でも、まだ、逃げたかったんです。だったら、沖縄の島の小屋に戻って、あとは死ぬしかないと思いました」

 《市橋被告は、「死のう」と思った理由について言及しない。「逃げたい」と「死にたい」という思いの中で葛藤(かっとう)があったのだろうか》

 裁判員「もう1点。逮捕されたときにどう思いましたか。逮捕されたときの気持ちを教えてください」

 被告「死に場所が変わっただけだと思いました」

 《続いて裁判所側で唯一の女性、左陪席の裁判官が強い口調で質問した》

 裁判官「事件現場のマンションは、まだ戻れるようになっているんですか」

 被告「分かりません。しかし、出ることはありません」

 《「出る」とは刑務所から出ることを意図しているのだろうか》

2011.7.12 13:00 (4/4ページ)

 裁判官「この法廷で、あなたは『被害者の気持ち』と何度も言っていますが、初めて被害者の気持ちを考えたのはいつですか」

 被告「リンゼイさんに悪いことをしたといつも思っていました。しかし、気持ちを考えたのは仕事を始めて、苦しかったときにリンゼイさんはもっと苦しかったんだと初めて考えました」

 《リンゼイさんの母、ジュリアさんは熱心にメモを取っている。右陪席の男性裁判官はリンゼイさんを結束バンドで拘束し、乱暴するなどした犯行当時の状況について質問した》

 裁判官「結束バンドを収納棚から取り出したとき、顔はどちらに向いていましたか」

 被告「顔は棚を向いていました」

 裁判官「あなたが、被害者の手首や足首を拘束した場所は具体的にはどこですか。見取り図を示しますので指でさしてください」

 被告「ここです」

 《市橋被告は玄関と廊下の境目にある脱衣所前をさした》

 被告「その後、4.5畳の和室でも手足に(結束バンドを)はめています」

 《男性裁判官は、リンゼイさんを拘束するまでの市橋被告の体勢を確認。言葉では伝わりにくく、堀田裁判長は首を大きく傾け、頭の中でイメージしているようだ》




【英国女性殺害 市橋被告求刑(4)】粘着テープにからまる髪をハサミで切断「リンゼイさんは悲しそうな顔」 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110712/trl11071213290008-n1.htm

2011.7.12 13:27 (1/3ページ)

 (11:40~12:00)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の論告求刑公判は、右陪席に座る男性裁判官の質問が続いている》

 《市橋被告は証言台に座り、じっと前を見すえたまま、ゆっくりだがはっきりとした口調で質問に答えていく。法廷の両サイドに設置された大型モニターには、犯行現場となった市橋被告のマンションの間取りが映し出されている》

 裁判官「リンゼイさんを4・5畳の和室のどこに、どのように運びましたか」

 被告「4・5畳の和室のどこと指し示すことはできません。(図面の)『毛皮様のもの(毛皮のようなもの)』と書かれたところに、抱きかかえたリンゼイさんを置いたと思います」

 裁判官「あなたの部屋から切断された45センチの結束バンドが見つかっていますが、これはあなたが被害者の手足を拘束したもので、被害者の求めに応じて切断したものということですか」

 被告「そうです」

 裁判官「あなたの部屋には切断された30センチの結束バンド10本が見つかっていますが、何に使用して、なぜ切断したものですか」

 被告「30センチの結束バンドは手首や足首にはめようとして使っていたものです」

 《ここで、市橋被告はしばらく考え込むように数十秒間黙り込み、そしてこう続けた》

 被告「45センチの結束バンドがなくなったと思い、30センチのものをどうにかしてはめれないかと思い、輪っかにしてみたりしたことはあります。なぜ、切っているかについては正確に言うことはできません」

 「というのも、輪っかにしたのは26日の目が覚めた後切っているはずだからです…。そのとき様子ははっきり覚えていません」

2011.7.12 13:27 (2/3ページ)

 《続いて、男性裁判官は市橋被告がリンゼイさんの頭部に巻いた粘着テープについて質問した》

 裁判官「粘着テープについて1点だけ尋ねます。口の周りをぐるっと巻くようにして巻いたテープはなぜ外そうと思ったのですか」

 被告「口から頭を巻くようにテープを巻いた後、リンゼイさんが口をもごもごし、唾液でテープがすぐに外れました。それをみてすぐに外そうと思いました」

 裁判官「粘着テープはうまく外れましたか」

 被告「できませんでした」

 裁判官「どうやって外したんですか」

 被告「頭に着いていたものを外そうとするとリンゼイさんが『痛い!』と言いました。そこで粘着テープからはがれる髪の毛は1本ずつ外しました。からまってどうしても外れない髪の毛は台所からキッチンばさみで1本ずつ切りました。リンゼイさんは悲しそうな顔をしています…。そうやってリンゼイさんの髪の毛を外しました」

 《髪の毛の外し方について、市橋被告の詳細な説明を女性通訳が翻訳し始めると、リンゼイさんの母、ジュリアさんはおもわず両手で顔を覆った。父のウィリアムさんは肘をつき、一段と険しい表情になっている》

 裁判官「4・5畳の和室には被害者の血液が付着していますが、思い当たることはありますか」

 被告「私は先ほど4・5畳の和室に運んだときに毛皮様のものの所に置いたと言いました。そのとき身体のどこかから出血していたのを私は見ていません。出血の痕があったと言われましても、そのときに付いたものか、いつ付いたものかは正確にはお答えできません」

 《最後に堀田真哉裁判長が質問を始めた》

2011.7.12 13:27 (3/3ページ)

 裁判長「私の方から尋ねます。被害者の立場にたって考えることが不足していると言いましたが、具体的にどの点が不足していると思いますか」

 被告「私は加害者です…。リンゼイさんのご家族が今まで私のせいでどれほど苦しんできたか、今もこれからもどんな気持ちで暮らしているか…。想像することができます」

 《証言台に座る市橋被告はうつむき、ときおり声を詰まらせながら堀田裁判長の質問に答える。膝の上に置かれた両手は小刻みに震えている。そして声を絞り出すようにこう続けた》

 被告「でも、加害者の私にはすべてが理解できないと思う。リンゼイさんの苦しみについて想像すれば苦しくなる…。息ができなくなる…。リンゼイさんはもっと苦しかったと思う。リンゼイさんのご家族のことを考えると震えて怖くなる。自分がどうすればいいか分からない。しかし、すべてを分かることは私にはできません。だから、昨日そういいました」

 《堀田裁判長の質問はこの1点のみで終了。検察側、弁護側に追加の質問がないかを確認し、被告人質問の終了を告げた》

 《市橋被告は証言台から立ち上がった後、堀田裁判長らに一礼し、前を見ながら後ずさるように被告人席に下がり、着席した》

 裁判長「これで証拠調べを終了し、双方のご意見をうかがっていくことにします。午後は1時30分に開廷ということでよろしいでしょうか」

 《検察側、弁護側ともに小さくうなずき、休廷に入った。市橋被告は刑務官3人に囲まれ、やや足早に退廷していった。午後からは検察側の論告が行われる》




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Category:市橋達也の法廷ライブ

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市橋達也の法廷ライブ・補足、解説2

2011/07/12(Tue) 18:14

市橋達也の法廷ライブの補足・解説
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-274.html


今回のブログエントリでは第二回公判の証人尋問に登場した頭髪の一部を緑色に染めた女性医師について検証する。その後に、弁護団の再鑑定の結果はいずこ?という謎を解いてみたい。


第二回公判
市橋達也の法廷ライブ・7月5日第二回公判(1)~(3)
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-272.html
市橋達也の法廷ライブ・7月5日第二回公判(4)~(8)
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-273.html



第二回公判
---------------------------------[抜粋]

 裁判長「それでは開廷いたします」

 《堀田裁判長に促され、本日の証人であるリンゼイさんの遺体の司法解剖を担当した女性医師が左側後方から入廷してきた。小柄で眼鏡をかけ、髪は一部緑色に染めている

 《堀田裁判長は名前や生年月日などを確認した後、女性医師に証人としての宣誓を読み上げるよう求め、女性医師は宣誓した》

 《それでは始めます。証人(女性医師)はリンゼイさんの司法解剖を担当しましたね》

 証人「はい」

 《女性通訳が、早口でリンゼイさんの両親に英語で通訳していく》

 《続いて、検察官は大型モニターに、女性医師の所属と資格をまとめたものを映し出した。それによると、千葉大大学院医学研究院法医学教室に所属。資格は医師、医学博士。専門は法医学となっている》

 《次に、女性の経歴についても確認した上で尋ねる》

 検察官「そうすると、法医学の勤務は12年ですか」

 証人「はい」

 検察官「これまでに何体くらい司法解剖を担当しましたか」

 証人「およそ60から70件です」

[中略]

 《傍聴席から見える大型モニターは消えたが、証言台席と、裁判員、検察官、弁護人らの前にある小型モニターには写真が映し出されていくようだ》

 検察官「まず顔面の写真について説明してください」

 証人「(1)と書いてある部分は、右目の周りが皮下出血、いわゆるあざがみられます。皮下を開けると、筋肉が挫滅、つまりつぶれている状況です。
 (2)と書いてあるところも、皮下を開けると皮下脂肪に出血がありました。[中略]
 (3)は鼻のところの皮膚がへこんでいます。圧痕(あっこん)がみられました。
 (4)は表皮剥脱(ひょうひはくだつ)といって皮膚の表の層が取れている状態です」

[中略]

 弁護人「今までの経験についてお聞きします。今まであわせて、700~800の遺体を解剖してきたということでよいですか」

 証人「介助を含めればもっとやっていますが、若いころは少なかったので、主執刀は400くらいかと。正確には覚えていませんが」

---------------------------------[抜粋]



この、頭髪の一部を緑色に染めた女性医師は、さも自分がリンゼイさんの主執刀だと言わんばかりに説明するが、千葉大大学院医学研究院法医学教室の2007年当時といえば大御所、岩瀬博太郎教授が主執刀ではなかったか。岩瀬博太郎教授は法医学の著作もあり、現代の司法解剖に鋭くメスを入れるAI導入派の稀有な存在である。

T20101018GDK04907.jpg 

07年当時、岩瀬教授を差し置いて主執刀は有りえるか? かすかな疑問が謎を深めていく。では、2007年3月28日の岩瀬博太郎教授には先約があり、リンゼイさんの司法解剖はこの頭髪の一部を緑に染めた女性医師が担当したのだろうか。答えはこんなところにあった。本山直樹教授のブログ、2010年10月18日(謝罪の手紙の直後)の記事ではこう書かれている。

2010年10月18日
---------------------------------[抜粋]

今日は菅野弁護士の事務所を訪ねて、その後の支援金207,000円をお渡ししてきました。今日は第6回の公判前整理手続が行われましたが、検察側が強姦致死・殺人の根拠としていたリンゼイさんの死亡推定時刻を、事件の起こった3月25日午前10時ちょっと過ぎというのを取り下げて、26日夜までに死亡と変更したとのことです。
[中略]
警察はマニュアル通り遺体を検分して、死亡時刻の推定に重要な直腸温度(19.6℃)を測定記録し、その後遺体を冷蔵庫に保管してしまったので、28日に千葉大学医学部法医学教室岩瀬博太郎教授によって遺体解剖が行われた時には死亡時刻を推定することは不可能な状態でした。そこで、死後2日以内というような幅のある推定になったようです。検察側は、強姦致死・殺人が行われたとする自分たちの見立てに不都合な警察による直腸温度の測定記録を出さなかった(隠した?)のを、弁護側の証拠開示要求で開示せざるを得なくなり、さらに弁護側が検死報告書を別の大学の法医学教室の教授に再鑑定してもらった(私たちが提供した支援金が使われた)結果などに対して、死亡推定時刻を変更せざるを得なくなったようです。

---------------------------------[抜粋]

 houigaku_nnn.jpg 
当局はリンゼイさんの司法解剖を岩瀬博太郎教授に嘱託したことは明らかであろう。そもそも、以下のPDFファイルでは、

http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/refer/200702_673/067306.pdf
---------------------------------[抜粋]
鑑定受託者には死体解剖保存法第2条に定める
解剖医の資格は必要とはされないが、実際上は、
大学医学部又は医科大学の法医学教室の教授又
は助教授に嘱託されている。

---------------------------------[抜粋]

とも書かれている。つまり規定はないが大概は法医学教室の教授に司法解剖の執刀は嘱託されると言うわけだ。例外がなければ、所轄千葉県警主導のもとに行われたリンゼイさんの司法解剖は、事件当時千葉大大学院医学研究院法医学教室の教授である岩瀬博太郎教授に嘱託されるのが筋だ。

では、岩瀬博太郎教授はリンゼイさんの司法解剖を執刀したのだろうか?

岩瀬教授の著作「法医学者、死者と語る」を紹介したブログの記事を引いてみたい。そこには「法医学者、死者と語る」P55にはこう書かれてあるという。

http://blog.zaq.ne.jp/mainiti/article/352/
---------------------------------[抜粋]
「日本の解剖率の低さは日本人が解剖嫌いが原因ではない。ほかの国も日本人以上に解剖が嫌い。解剖率の低さは無責任行政と人出・設備不足の表れにすぎないのだ。英国人の方の解剖をしたが、遺体を極力傷つけないよう大使館経由で再三要請があった。
---------------------------------[抜粋]

疑いようがないであろう。英国人の司法解剖はそう多くはない。

では、この頭髪の一部を緑に染めた女性医師って一体誰なのよ?という話になる。

http://ameblo.jp/tomblo-0/entry-10923155670.html
---------------------------------[抜粋]
竪山辰美被告に対する第5回公判が千葉地裁で開かれ、千葉大法医学教室の早川睦医師が証人として現れた。

早川先生は髪の毛の一部が緑色をしていて、白髪の波床裁判長並みに目立っている。

ただの主婦なら「派手なおばさん」と片付けられそうだが、医学博士であるという事実がそうはさせないね。
アッパレです。
---------------------------------[抜粋]
竪山辰美被告の裁判で登場した千葉大大学院医学研究院法医学教室の医師も頭髪の一部を染めていたという。名前は早川睦。千葉大大学院医学研究院法医学教室に所属していることは間違いないようだ。プロフィールは、
http://www.m.chiba-u.ac.jp/class/houi/staff/staff_hayakawa.html
こんな感じ。ピカチュウを顔写真に使っているが、派手なおばさんと見て間違いないだろう。

リンゼイさんの司法解剖は岩瀬博太郎教授が執刀を担当したのではなかったか?所見も岩瀬教授によるものにではなかったか?市橋の第二回公判で証人尋問に招かれた早川医師が、リンゼイさんの司法解剖に関わっていたことは否定こそ出来ないものの、岩瀬教授の立場以上では無かったはずだ。

岩瀬教授は著書で「英国人の方の解剖をしたが、遺体を極力傷つけないよう大使館経由で再三要請があった」と露骨な外圧に遭ったことを明かしている。リンゼイさん司法解剖は顔以外はメスを入れられなかったのではないか。ウィリアム・ホーカーさんがかつてタイムス紙に「僅かの隙間を残して全身アザだらけだった」と語っていることからもリンゼイさんは拷問に遭っていた。生前、全身アザだらけになるほどの拷問を受けていたはずである。この部分がばっさり切られているのはいささか腑に落ちないものであるが、イギリスの外圧に遭い岩瀬教授をしてまともに司法解剖できなかった背景があることを指摘しておきたい。

話を元に戻す。

さて、早川睦医師のうさんくささに気づかせてくれたのが、第二回公判の終盤に差し掛かったところで、早川医師が何気なく放った一言と、それに対する周囲の反応であった。


第二回公判
---------------------------------[抜粋]

 裁判長「問題ないということが確認できましたので続けます」

 《女性裁判官の質問に戻った》

 裁判官「顔面や手首に粘着テープの痕跡があったということですが、それ以外の場所ではなかったのですね」

 証人「その他の場所については鑑定書が手元にないので」

 《女性医師は申し訳なさそうに答える。検察官から小さなざわめきが起きた

---------------------------------[抜粋]



法廷ライブの記者ですら検察官のざわめきは見過ごすことはできなかったようだ。鑑定書が手元にないと答えられない?リンゼイさんの司法解剖を執刀したのではなかったか?「あの派手なおばさんは自分で何を言っているか分かっているのか?」検察官たちのざわめきが聞こえているようである。早川医師の「鑑定書が手元にないので」の一言でトリックに気づくことができた。




そもそも、リンゼイさんの死亡推定時刻は26日夜に変更されたのではなかったか。

25日10時過ぎだという検察側の見立ては論外だとして、26日未明までリンゼイさんは生きていたとする弁護団の主張すら否定されてしまったのではなかったか。

現弁護団の弁護費用を拠出している『市橋達也くんに適正な裁判を支援する会』代表である本山教授のブログで『さらに弁護側が検死報告書を別の大学の法医学教室の教授に再鑑定してもらった(私たちが提供した支援金が使われた)結果などに対して、死亡推定時刻を変更せざるを得なくなった』と指摘していたことは一体なんだったのか。

この時教授は、「支援金の中から50万円が拠出された」と報告していたはずだ。すでに330万円集められた支援金を教授の元に寄せた支援者に対し、教授はブログで市橋の近況や弁護団の弁護活動状況を報告している。デタラメを書くわけがない。

弁護団は検死報告書(死体検案書)を証拠開示請求し、別の法医学教室に鑑定を依頼しているのに、リンゼイさんの死亡推定時間を26日夜だとする法医学教室の鑑定結果は、どこに消えてしまったというのだろうか?

公判前整理手続で検察、弁護人、裁判官と三者納得ずくでリンゼイさんの死亡時間が変更されたのではなかったか。証拠としては取り下げてしまったということなのだろうか?

岩瀬博太郎教授の代打として証言台に立つ早川睦医師が検察、弁護団とともにしきりに訴えていたのが市橋がリンゼイさんを窒息死させた可能性である。窒息は3~5分で死に至るのだが、これらは全て急性窒息の説明である。他方、弁護団が再鑑定を依頼した別の法医学教室では、リンゼイさんの死因は“遷延性窒息”と鑑定されている。この話もどこかにすっ飛んでいった。

遷延性窒息に関しては、以下のPDFファイル
http://ir.twmu.ac.jp/dspace/bitstream/10470/13621/1/3011000014.pdf
昭和35年とは少々古いが、こんな風に説明している。

---------------------------------[抜粋]

窒息とは呼吸が阻止されるために起る障害である。窒息に関する従来の大多数の研究は,急性窒息すなわち法医学的には,総死,絞死,捷死に見られるように呼吸阻害後5~6分で死に至るものを対象としている。

然し窒息死の中には急性ではなく,極めてまたはやや緩慢な経過を辿って死を招来するものがある。[中略]また別の場合として,首つり自殺の途中で紐が切れ,失神中に救出手当をされたが及ばず数時間を経過して死亡した場合とか,他殺時,絞殺した犯人が,死んだと思って紐をゆるめて逃走してから,被害者は息を吹き返したが数時間後に死亡した例などがある。

急性窒息とは異るこれらの緩慢な経過を持つ窒息に対して,どういう名称をあたえるかは諸家により一致していない。慢性窒息,緩性窒息,亜急性窒息,遷延性窒息等の種々の用語を見るのである。しかし遷延性窒息という用語は,絡死,絞死などの際,一且息を吹ぎ返したが後数時間以上経て死亡するという例の如く,急激な頸部胸部の圧迫にもかかわらず,急性の死を免れて死期が遅延した場合に用いられた例もあり,そういう場合の用語として妥当であるように思われる。

---------------------------------[抜粋]


公判の議題に上がった窒息死、つまり、3~5分程度で死に至る窒息とは急性窒息のことである。他方、ここでは慢性窒息、緩性窒息と例を出し、中でも”急激な頸部胸部の圧迫にもかかわらず,急性の死を免れて死期が遅延した場合”が遷延性窒息となる。ひとえに窒息死といっても、急性窒息と遷延性窒息とでは雲泥の差があるということだ。

第二回公判の証人尋問の中でも、以下に抜粋する部分は重要である。

---------------------------------[抜粋]

 弁護人「被害者の顔に鬱血(うっけつ)ははっきり出ていたのですか」

 証人「顔面には著明でなかったです」

 裁判長「著明でないとはどういう意味ですか。かみ砕いて説明してください」

 《専門的なやりとりが続く中、堀田裁判長が口を挟んだ。裁判員が話題についていけていないことを危惧(きぐ)したようだ》

 証人「はっきりということではないということです

 《専門用語が多いせいか、女性通訳の通訳スピードも落ちている》

 弁護人「まぶたの裏に溢血点(いっけつてん)は出ていましたか」

 証人「認められませんでした

---------------------------------[抜粋]

リンゼイさんが頸部圧迫により急性窒息で死に至ったとしたならば、顔面の鬱血や瞼の裏に溢血点が認められてしかるべきである。窒息の三大要素が満たされながらも、顔面の鬱血もとまぶたの裏の溢血点も認められなかったということはどういう事か?リンゼイさんは急性窒息以外の窒息で死に至ったとも受け取れる。遷延性窒息であったと見るほうが妥当であろう。

弁護団は公判前整理手続で死体検案書や検死報告書を証拠開示請求し、独自に別の法医学教室に再鑑定を依頼した。1)リンゼイさんの死亡時刻は26日夜であること。2)死因は遷延性窒息であること。これらはリンゼイさんが死に至る前、生きながらに砂で埋められ窒息死した可能性を示し、さらに事件発覚当時ベランダに運び込まれたバスタブの中でリンゼイさんはまだ生きていた可能性をも示している。

教授がブログでこの再鑑定に際し、50万円支援金から拠出したと報告しているように、ちゃんとした法医学教室に再鑑定を依頼したのであろう。3~5分で死に至る頸部圧迫での窒息に際し見られる顔面の鬱血がはっきりと視認できず瞼の溢血が認められないことから遷延性窒息と鑑定したのではないか。犯罪の一連性を訴え空白の時間を認めない捜査側が度外視していた直腸測定の記録から死亡推定時刻を26日夜と推したのではないか。これら弁護団が別の法医学教室に再鑑定させた結果を議題に乗せないのは解せない。はたして市橋を最大利益のために弁護活動しているのか?というそもそもの疑問がある。

リンゼイさんは拷問され土の中で生き絶えた。再鑑定は闇に葬られ、全てを市橋達也に押し付けて、事無きを得ようとしている。

なぜ、捜査当局はリンゼイさんが拷問された痕跡に消極的なのだろうか。拷問の痕と市橋との因果関係を立証できなかったからではなかったか。ただ一つ言えることは、法廷で示された証拠をもってしても、市橋達也は大阪南港で逮捕されるまでの2年7ヶ月、殺人と強姦致死で逮捕状が取られることはなかった。これは疑いようがなく事件のファクトである。



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市橋達也の法廷ライブ・7月11日第五回公判(10)~(11)追加質問

2011/07/11(Mon) 22:30




【英国女性殺害 市橋被告5日目(10)】「周りの壁が迫まり、呼吸できなく…」被告、声を絞り出し - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110711/trl11071118070015-n1.htm

2011.7.11 18:03 (1/5ページ)

 (15:50~16:24)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判第5回公判は、市橋被告に対する追加の質問が行われた》

 《この日の公判で検察側が追加質問を求め、堀田真哉裁判長がこれを許可。検察側、弁護側双方に約10分ずつ被告に対する質問を認めた》

 裁判長「被告は証言台に来てください」

 《若い男性検察官が質問に立つ。市橋被告の自宅マンションの玄関を写した2枚の写真が法廷内の大型モニターに映し出された》

 検察官「自宅玄関が写っていますね?」

 被告「はい」

 《市橋被告が消え入りそうな声で答える》

 検察官「この玄関の棚は、リンゼイさんを縛った結束バンドを入れていた棚ですね。短いバンドの袋はいつ開けましたか」

 《これまでの公判では、市橋被告の自宅玄関の棚には、45センチサイズの結束バンドと30センチサイズのバンドが入っていたとされる》

 被告「30センチの袋は事件当日に開けています」

 検察官「当日のどの時点で?」

 被告「45センチのものを使い切ったと思って、30センチの袋を開けました」

 検察官「強姦の後?」

 被告「そうです」

2011.7.11 18:03 (2/5ページ)

 《市橋被告は比較的はっきりした口調で答えた》

 検察官「リンゼイさんに着せたパーカが切られていますが、いつ切ったのですか」

 《これまでの公判によると、市橋被告は強姦後、裸にしたリンゼイさんに自分のパーカを着せたとされる》

 被告「はっきり覚えていません。リンゼイさんが動かなくなるまでは、パーカを着ていました。26日に脱がせた後、切ったのだと思います」

 検察官「何のために切った?」

 被告「なぜ…私が…切ったのかは分かりません」

 《市橋被告は震える声で一言一言、区切るように答えた。これまでの証言でも市橋被告は記憶が鮮明でない証言をする際、声がうわずったり、震えたりしていた》

 《この後、検察官は4畳半の和室に尿の痕跡があった理由を尋ねた。市橋被告は「分からない。すいません」と答えた》

 《傍聴席から向かって右から2番目の若い男性裁判員はあごに手を当て、考え込むように聞いている》

 検察官「ご遺体の足の結束バンドに、さらに2つのバンドがついていたのは、両手、両足のバンドをつなごうとしていたのではないですか」

 《これまでの公判で、リンゼイさんの家族の代理人の弁護士が、1本の結束バンドに別の結束バンドが結ばれていたことに疑問を示していた。この点について検察側が追及していく》

2011.7.11 18:03 (3/5ページ)

 被告「違います」

 検察官「なぜ連結されていたのですか」

 被告「長いバンドは何回か切って、すぐになくなってしまいました。そこで封を開けていない30センチのバンドがあることに思い当たりました」

 「でも(30センチのバンド)1本じゃ、短くてはめることができない。輪を作ってつなげて長くして手首、足首にはめようとしました。それが発見されたのだと思います」

 《向かって右から3番目の男性裁判員は口に手を当て真剣なまなざしで市橋被告を見ている》

 検察官「連結した結束バンドで被害者を縛ったことは?」

 被告「あります」

 検察官「具体的には?」

 《市橋被告は「30センチのバンドを…」と説明しようとするが、うまくいかずに何度も言い直す。市橋被告は、30センチのものをつなげて1つの輪にし、手首、足首を縛ろうとしたと説明する》

 検察官「手錠のようにしたのでは?」

 被告「手錠のようにしたのではありません。手錠は左と右の輪が別れていますが、(私は)1本にしたものを手首、足首に回してはめました」

 《この後、検察官の質問に対して市橋被告は、この30センチのバンドで作った輪をリンゼイさんの足首にはめ、その後、45センチのものが1本残っていたのを見つけ、さらに上からそれをはめたとの説明を加えた》

2011.7.11 18:03 (4/5ページ)

 《代わって中年の男性弁護人が質問に立った》

 《弁護人は結束バンドを玄関の棚に保存していた状況と犯行時、バンドを取り出したときの状況について追加の質問をした。裁判員らがしきりにメモを取っている》

 弁護人「話が変わりますが、被害者に掛けたという上着は、被害者に会いに行ったときに来ていた上着と同じですね?」

 被告「同じものです」

 《大型モニターに茶色の長袖の上着の写真が映し出された。弁護人が情状面の質問に質問内容を変えた》

 弁護人「この裁判で、リンゼイさんのお父さん、お母さんの証言を聞きましたね?」

 被告「聞きました」

 弁護人「とても苦しんでいらっしゃることは分かりましたか」

 被告「はい」

 《市橋被告の声が激しく震えだした》

 弁護人「聞いてどう思いました?」

 《弁護人は、前に手を組み、市橋被告の顔を見ながら諭すような口調で質問する》

 被告「私は…この先…苦しまなくてはいけません…と思いました」

 《震える声で、やっとのように絞り出した》

 弁護人「『被害者の立場に立って想像しなければ』との◇◇さん(法廷では実名)の話も聞きましたね?」

 《◇◇さんは、この質問の前に情状証人として法廷に立った市橋被告の大学時代の指導教授のことだ》

 被告「聞きました」

2011.7.11 18:03 (5/5ページ)

 弁護人「あなたに足りないものは、このことでは?」

 被告「はい」

 弁護人「被害者への手紙に加えて話すことは?」

 《この法廷で、市橋被告がリンゼイさんにあてて書いた手紙が弁護側の証拠として読み上げられていた》

 《「はあ、はあ」という市橋被告の激しい息づかいがマイクを通じて聞こえてくる》

 被告「リンゼイさんの最期の気持ち、苦しくて、怖くて、つらかったと思います…」

 《徐々に涙声になっていく。はなをすする音も法廷に響く》

 被告「それを考えると、苦しくなります…。周りの壁が迫ってきます。呼吸ができなくなります…。でもそれをやったのは私です」

 《やっと絞り出したというような声で言い切った》

 被告「私はリンゼイさんの気持ちをこれからずっと考えていかなければなりません…。と思います」

 弁護人「被害者にとってあなたはどう見えていると思いますか」

 被告「けものに見えていると思います」

 弁護人「あなたの一番の罪は何だろう?」

 被告「一番の罪…。リンゼイさんに、怖い思いをさせ、苦しませ、死なせてしまったことです」

 《市橋被告の声の震えが収まらない。右から3番目の男性裁判員は身を乗り出すように、市橋被告の表情をうかがっている》

 弁護人「(リンゼイさんの)ご両親の『最高に重い罪になってほしい』との言葉は聞きましたか」

 被告「はい。聞いています」

 弁護人「その証言についてどう思っています?」

 被告「私はそれを重く受け止めなければいけないと思います」

 《リンゼイさんの母、ジュリアさんは通訳の言葉を聞き逃すまいとするように顔を傾けて震える市橋被告の証言を聞いている》




【英国女性殺害 市橋被告5日目(11)完】「私の中は自分勝手であふれている」被告発言にリンゼイさん父、激しく同意 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110711/trl11071118290016-n1.htm

2011.7.11 18:25 (1/5ページ)

 (16:25~16:55)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第5回公判。弁護側による被告人質問が続く》

 弁護人「自分でどういう罪が相当か考えたことはありますか」

 被告「ありません。私は裁かれる身です。裁判で何があったか話をすることだけ。あとは裁判所にお任せします。それ以上考えるべきではないと思っています」

 弁護人「今、罪の深さが分かっていますか」

 被告「いいえ」

 《罪の深さが分からないとする市橋被告の回答に、男性弁護人は改めて聞き直した》

 弁護人「まだ、足りないということ?」

 被告「はい」

 弁護人「一生かけて罪と向き合っていく?」

 被告「その…。はい」

 《証言台の席に座る市橋被告は、両手のこぶしをそれぞれ握りしめている》

 弁護人「事件のとき、本当に思っていたら、少なくとも警察に連絡したり、逃げなかったと思うんだけど」

 被告「そうです」

 弁護人「2年7カ月、もっと早く出頭すべきだったのでは」

 被告「そうです」

2011.7.11 18:25 (2/5ページ)

 弁護人「なぜできなかった?」

 被告「私の中は自分勝手であふれています。私がリンゼイさんにした行為に向かい合うということをしませんでした。リンゼイさんにした行為の責任を取ることが怖かった。だから、『誰だって逃げる。誰だって逃げるんだ』と言い聞かせて逃げていました。本当に卑怯(ひきょう)でした」

 弁護人「本件以外にこれまでに女性を殴ったことはありますか」

 被告「ありません」

 弁護人「無理矢理の性行為を強要したことは?」

 被告「ありません」

 《涙声ではなをすする市橋被告。弁護士に促され、手に握りしめていた赤いハンカチで「ずずずっ」とはなをかんだ》

 弁護人「なんでこんな事件を起こしたの?」

 被告「逃げていた間に考えたのですが、私が自分がした行為に責任を取ろうとせず、逃げてきたからです」

 《男性弁護士はたたみかけるように質問を続ける。市橋被告を説き伏せているようだ》

 弁護人「被害者に部屋に入ってもらって、ハグ(抱き合うこと)をしようとしましたね。拒否された時点で止めればよかったのではないですか」

 被告「そうです」

 弁護人「強姦しておいて人間関係をつくろうなんてごまかしでしょ」

 被告「逃げです」

2011.7.11 18:25 (3/5ページ)

 弁護人「向かい合わないから殴っちゃうんでしょ」

 被告「はい、そうです」

 弁護人「そのときに責任を取らないから、アザができちゃって、1週間(自宅に)帰せない。これもごまかし」

 被告「はい」

 弁護人「そのつど、やったことに責任を取らないから、最悪の結果になったんでしょ」

 被告「はい」

 弁護人「『逃げて、誰だって逃げる』。全部自分、自分、自分でしょ」

 被告「はい」

 《市橋被告は7日の被告人質問で、自宅玄関でリンゼイさんに抱きついた理由を「誘惑に負けた」と説明している。拒否されて廊下に押し倒して乱暴した後に、リンゼイさんの言動に腹を立てて顔を殴ったとされる》

 弁護人「責任をね、取らないからね、こういう形であなたの人生がめちゃくちゃになったんでしょ」

 被告「はい」

 弁護人「もう、だから、責任から逃げるつもりはない?」

 被告「…」

 《市橋被告は、体を震わせながらうなずいた》

 弁護人「もう逃げたくないんでしょ」

 被告「…」

 《言葉を出せない市橋被告は、もう一度うなずいて反応した》

 弁護人「被害者に1点でも落ち度は?」

 被告「ないです。ありません」

 弁護人「今後、責任転嫁はしませんね」

2011.7.11 18:25 (4/5ページ)

 被告「しません」

 《検察側後部の席に座るリンゼイさんの父、ウィリアムさんと母、ジュリアさんは市橋被告の顔をのぞき込もうとした》

 弁護人「そういう気持ちで証言したと誓えますね」

 被告「はい」

 《ウィリアムさんは口を真一文字に結び、顔をしかめた。男性弁護士は市橋被告が出版した手記について質問した》

 弁護人「責任を取る方法として?」

 被告「そのときは浅はかにもそう考えました。申し訳ありませんでした」

 《市橋被告は、公判で刑事責任を取り、リンゼイさんの気持ちや家族を考えて生きていくことで道義的責任を取りたいと主張した》

 《市橋被告はさらに強く、左手のハンカチを握りしめた。ウィリアムさんは顔を横にふる。市橋被告の考えに納得がいかないのだろうか》

 弁護人「(手記の執筆は)被害者への弁償、民事責任と考えている?」

 被告「そう考えていました」

 弁護人「弁償として申し入れた金額は?」

 被告「分かっています」

 弁護人「金額は?」

 被告「912万9885円と聞いています」

 弁護人「でも、(リンゼイさんの遺族は)1円も受け取るつもりはない、と。それを聞いてどう思いますか」

2011.7.11 18:25 (5/5ページ)

 被告「本当に申し訳ありません。私はリンゼイさんの家族の立場を考えなくてはいけないと思っています」

 《男性弁護士は、手記の印税を受け取ってもらえない場合について質問。市橋被告は手を付けるつもりはないと説明した》

 弁護人「受けとってもらえないということだが、お金はどうするつもり?」

 被告「弁護士の先生に相談して、何か社会に役立ててもらおうと思っています」

 「私は、人間以下の行為をしました。でも、よい人間になりたかった。実際には悪でした」

 《通訳を介して説明を聞くウィリアムさん。2度うなずき、ジュリアさんに小声で話しかけた》

 弁護人「今日まで自分の親と会ったり、連絡したことは?」

 被告「ありません」

 弁護人「理由は?」

 被告「リンゼイさんが両親と会えないようにしたのは私。その私が両親と連絡を取ることはできないと思いました」

 弁護人「自分の親に対してどう思う」

 被告「事件を起こすまで、たくさんのチャンスをくれました。でも、感謝することができなかった。ただ、迷惑をたくさんかけました。その迷惑を考えるといえることはありません」

 《男性弁護士は、市橋被告が拘置所内に聖書の差し入れを受けたことを明らかにした。市橋被告は印象に残った部分を説明した》

 《弁護側の被告人質問が終了し、堀田真哉裁判長が閉廷を告げた》

 《第6回公判は12日午前10時から始まり、市橋被告に対する論告求刑が行われる》
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Tag:英国人女性殺害事件 冤罪 整形捏造 

Category:市橋達也の法廷ライブ

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市橋達也の法廷ライブ・7月11日第五回公判(6)~(9)

2011/07/11(Mon) 22:13

第五回公判(1)~(5)へ
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-280.html


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【英国女性殺害 市橋被告5日目(6)】「誰でも逃げる! 誰でも逃げる!」被告が逃走したわけ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110711/trl11071115290011-n1.htm

2011.7.11 15:27 (1/5ページ)

 (13:15~13:45)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第5回公判は約1時間の休廷を挟んで再開した。午後は情状証人として、市橋被告の大学時代の恩師2人が証言台に立つ》

 《刑事裁判では通常、被告の肉親が情状証人として法廷に立つことが多いが、岐阜県内に住む市橋被告の両親が出廷を拒否したため、代わって市橋被告が千葉大学に通っていた当時の恩師2人が出廷することになった》

 《午後1時15分、堀田真哉裁判長が入廷したのに続いて、傍聴席から向かって左側の扉から市橋被告が法廷に入ってきた。うつむいたままで憔悴(しょうすい)したような表情だ》

 裁判長「それでは再開します」

 《ここで情状証人の出廷に先立って弁護側が証拠を追加請求した。「被害弁償金について」と題するもので、市橋被告側が弁償金として準備した資金が今年5月末現在で912万円にのぼったとするものだ》

 弁護人「出版社から印税の支払いがなされたのが(今年)4月から5月にかけてで、公判前整理手続きに間に合いませんでした」

 《市橋被告は、逮捕されるまでの2年7カ月の逃走生活をつづった手記を出版。この印税をリンゼイさんの遺族への被害弁償に充てるとしていた。検察側も同意し、証拠に追加された》

2011.7.11 15:27 (2/5ページ)

 《続いて男性弁護人が、遺族への謝罪の言葉をつづった市橋被告の調書を読み上げ始める》

 弁護人「私は怖くなって逃げました。『彼女の人生は彼女のもの』と気づいて怖くなって逃げました。彼女がふと戻ってくればと願っていました。あなた方(リンゼイさんの家族)と同じ願いでした」

 「しかし、生き返らないと気づき、その後、建設現場で働いたり、顔を変えたりしました。最下層の作業員として働き、苦しいとき、『彼女の苦しみはこんなものじゃない』と自分に言い聞かせて働きました」

 《市橋被告の手記によると、市橋被告は自宅に訪ねてきた警察官を振り払って逃走後、北は青森から南は沖縄の離島まで行き来しながら、断続的に大阪で建築現場の作業員として働いていた》

 弁護人「アスベストの粉塵(ふんじん)にまみれ、きつく、汚い仕事も罪の償いだと思って働きました。しかし、罪の償いなんかにはなっていませんでした。あなた方の苦しみはこんなものではなかった」

 「しかし、『誰だって逃げる!』『誰だって逃げる!』と2年7カ月間逃げ続けました。本当に申し訳ありませんでした。彼女は亡くなって何も話せません。私だけが事件のことを話すのはフェアじゃない、弱さ故に言い訳になると、何も話しませんでした」

 《男性弁護人はやや早口で読み上げていく。それを裁判員らがじっと見つめている》

 弁護人「しかし、私には、責任があります。私は責任を取るつもりです。私が死ぬそのときまで責任を背負っていきます」

2011.7.11 15:27 (3/5ページ)

 「彼女の人生は彼女のもの、彼女の家族のもの、そして将来生まれてくる彼女の子供たちのものでした。それに気づくことができなかった。気づくべきでした」

 《この後、弁護人は「本当に申し訳ありませんでした」との謝罪の言葉を4回繰り返した。調書は「私は、彼女の人生、家族の人生を壊してしまいました」と結ばれていた》

 《続いて弁護人は、市橋被告のリンゼイさんへの謝罪の手紙を読み上げ始めた》

 弁護人「リンゼイ・アン・ホーカーさんへ。あなたの短すぎる人生での恐怖、怒り、悲しみを、自分でしっかり分からなければいけないと思うことが償いのスタートと思います」

 「いまもしっかり分かっていないのかもしれません。あなたのことを第一に思い続けることが償いのスタートなのかもしれません。いま差し入れてもらった聖書を読み続け、聖書の書き写しを始めています。償いになるかは分かりません。申し訳ありませんでした。市橋達也」

 《ここで若い女性弁護人に読み上げが交代する。弁護人は別の証拠として市橋被告が千葉大園芸学部に在学中、市橋被告がデザインした作品について紹介した学内の小冊子を提示し、それが法廷の壁に設置された大型モニターに映し出された》

 弁護人「(冊子には)市橋被告について『デザイン力が突出している』と書かれています」

 《続いて弁護側の証拠として、市橋被告の大学時代の卒業論文の要旨について読み上げられた》

2011.7.11 15:27 (4/5ページ)

 《次に女性弁護人が、市橋被告が手記の出版に至った経緯について記した調書を読み上げ始めた》

 弁護人「出版したのは、被害弁償に充てるためです。印税は遺族にお支払いしたいと考えています。ぜひ受け取ってもらいたい」

 《出版の経緯についての調書で市橋被告は3つの責任があるとした。一つは刑事責任、二つめは道義的責任、三つめは民事的責任とし、一つめと二つめについては「裁判を受け、死ぬまで背負う」とした》

 弁護人「しかし、民事については背負えません、私はお金を持っていないからです。事件に両親は関係がありません。責められるべきは私です。どうすべきか悩み、本を出しました」

 「出版することで(ご遺族が)嫌悪感を持たれるかもしれません。しかし、本にしたことはお金をつくって受け取ってもらいたかったからです。リンゼイさんは生き返りません。それでも3つの責任を果たしていきたい。本当に申し訳ありませんでした」

 《この後、検察側がさらに市橋被告に追加質問をしたいと述べた。堀田裁判長は後ほど協議するとし、情状証人への尋問に移った》

 《白髪交じりの髪に黒いスーツを着た年配の男性が証言台に進む。千葉大大学院名誉教授の本山直樹さんだ。本山さんは市橋被告が同大園芸学部に在学中、空手同好会の顧問として市橋被告に接してきた》

 《さらに、本山さんは昨年2月に「市橋達也君の適正な裁判を支援する会」を結成し、インターネットなどを通じて「償いをしなければならないのは当然だが、元教師として市橋君に適正な裁判を受けさせたい」と訴えてきた》

2011.7.11 15:27 (5/5ページ)

 《堀田裁判長に促されて本山さんは宣誓した後、証言台の席に着いた。年配の男性弁護人が質問に立った》

 弁護人「それでは経歴についてうかがいます」

 証人「千葉大学を卒業後、(米国の)ノースカロライナ州立大で10年間、農薬の毒性について研究し、千葉大学でおよそ30年間教鞭(きょうべん)を執って定年後、2008年(平成20)から東京農業大学で客員教授をしています」

 弁護人「3年ほど前、中国から輸入されたギョーザで中毒が起きた事件は知っていますか」

 証人「殺虫剤を混入された事件で、千葉の警察の依頼で同種の殺虫剤の成分について情報提供をしました」

 《証言台の真後ろに座る市橋被告はうなだれた姿勢のまま、恩師の証言を聞いている》




【英国女性殺害 市橋被告5日目(7)】ストーカー電話、通販購入なりすまし…「支援する会」恩師への壮絶いやがらせ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110711/trl11071116070012-n1.htm

2011.7.11 16:05 (1/5ページ)

 (13:45~14:15)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第5回公判。市橋被告の千葉大園芸学部在籍時に担当教員だった同大大学院の本山直樹名誉教授に対する弁護側証人尋問が続く》

 弁護人「『市橋』とは千葉大で出会ったんですね」

 証人「現職の時には体育会空手部の顧問をしていました。園芸学部の空手同好会でも指導をしており、市橋君も部員としてけいこしていました」

 《男性弁護人が市橋被告を「市橋」や「市橋達也」などと呼び捨てするのに対し、本山さんは「市橋君」と呼ぶのが特徴的だ》

 弁護人「千葉大は西千葉にありますが、園芸学部は松戸にありますね」

 証人「はい」

 《リンゼイさんの母、ジュリアさんは身を乗り出し、市橋被告をのぞき込む。恩師を前にどのような思いでいるのかが気になるのだろうか》

 弁護人「(園芸学部空手部同好会の)空手部員は何人くらいいましたか」

 証人「通常は20~30人くらいですが、彼の時代は少なく、5~10人くらいでした」

 弁護人「1週間にどれくらい練習していましたか」

 証人「時代によって違いますが、当時は週1、2回、昼休みに練習していました」

 弁護人「市橋が入会したとき、どのように感じましたか」

 証人「入会申込書にスポーツ歴を記入してもらいますが、中学時代にバスケットボール、高校時代には陸上の経験があり、大型選手になると思いました」

2011.7.11 16:05 (2/5ページ)

 弁護人「空手は肉体のほか、精神面の訓練にもなる。どのように指導していましたか」

 証人「空手は武道であり、その他のスポーツとは違う。昼に1時間の練習だが、必ず床をぞうきんがけさせ、ロッカー室の掃除もさせていました」

 弁護人「2007年(平成19年)3月下旬に市橋のことが報道されたことは記憶にありますか」

 証人「あります」

 弁護人「千葉大学や証人の所に取材はありましたか」

 証人「殺到しました」

 《本山さんは、当初取材制限がなかったが、校内で手当たり次第に取材活動が行われるようになったと説明。教育環境が保たれなくなったことから、窓口を学部長に一本化し、許可制にしたという》

 弁護人「証人の所にも警察の協力要請はありましたか」

 証人「千葉県警の刑事が来て、同好会に在籍していたころの名簿を渡しました」

 弁護人「逃亡したことは報道で知っていましたか」

 証人「はい」

 弁護人「市橋は逃げたりしないで、どうすべきだったと思いましたか」

 証人「当然、逃げるのではなく、責任を持つべきだと思いました。出頭して、ありのままを述べるべきだと思いました」

 《本山さんは21年11月、「市橋達也君に告ぐ」と題する文章を自らのホームページに掲載。逃走中の市橋被告に自主的な出頭を呼びかけている》

 弁護人「ブログに市橋個人の記事を載せましたか」

 証人「逃亡して、しばらくして自殺したと思っていたが、2年数カ月後に整形して、生き延びていたことを知った。ブログを見た市橋君が連絡してくれば、一緒に出頭するか、もしくは(1人でも)出頭してほしいと思いました」

2011.7.11 16:05 (3/5ページ)

 《市橋被告は事件後、自宅マンションを訪れた捜査員を振り切って逃走。その後、2年7カ月に渡って逃亡生活を送っていた》

 《市橋被告は自身の手記で、建設会社などで働き、愛知・名古屋市で顔に整形手術を施すなどしていたと記している。ただ、細かな逃走の経緯について、争点となっていないため、公判では明らかにされていない》

 弁護人「市橋達也が裁判を受けているがどのように感じますか」

 証人「まず(事件発生時に)報道をみて、同姓同名の他の学生がいるのかと思いました。逮捕以降は(市橋被告の)証言と検察側の言い分が食い違っているようなので、事実が明らかにされ、判決が出されることを望んでいます」

 弁護人「学生に対してはどのような思いがありますか」

 証人「すべて学生は教師にとって自分の子。社会に出て活躍してほしいと思います」

 《本山さんに対する男性弁護士の質問は、本山さんが昨年2月に設立した「市橋達也君の適正な裁判を支援する会」に移った》

 弁護人「設立の目的や趣旨は?」

 証人「市橋君が身柄を拘束された後、現在の弁護団が弁護に当たり信頼関係を築きました。ただ、市橋君に経済力がないので、弁護活動するのに不利が生じる。これでは適正にならないと思い、募金活動を始めました。裁判資金を集めたいと思って始めた」

 《証言台に座るスーツ姿の本山さんは背筋を伸ばし、質問にハッキリとした口調で答えている。一方、市橋被告はうつむいたままだ》

 弁護人「市橋被告に対し、いろいろな報道がありました。公正な裁判が妨げられると思いますか」

2011.7.11 16:05 (4/5ページ)

 証人「はい。当時、報道は過熱し、『(ロス疑惑の)三浦和義』のときと同じような雰囲気がありました。虚像が作られ、袋だたきにされ、リンチになる、と。これではだめだと思いました」

 《本山さんは、ロス疑惑の容疑者として米自治領サイパンで拘束され、ロス市警の留置場で自殺した元会社社長、三浦和義さん=日本で無罪確定=を例に挙げ、報道の過熱ぶりをアピールした》

 弁護人「先ほど、弁護士に対する費用を集めるということでしたが、裁判の実費ということですか」

 証人「当初、最低限、書類のコピー代と証言を取るための移動費用の実費と考えていました。ただ、弁護士生活も楽ではないということを報道で知り、残りは当然、弁護士費用として取ってもらいたいと考えています」

 《ジュリアさんは顔を手で覆ったまま、首を横に振る。本山さんの支援に納得がいかないのだろうか》

 弁護人「支援する会を設立し、1年半が経過しました。あなたに対する嫌がらせは?」

 証人「たくさんあります」

 《本山さんは嫌がらせの実例を挙げた。本山さんはうろたえることなく、しっかりとした口調で話したが、その中身は激しいものだった》

 証人「今日もメールでえげつない言葉がありました。ストーカーに相当する電話もあります。午前3時に10回も20回も鳴らされることがあります」

2011.7.11 16:05 (5/5ページ)

 「さらに私の携帯電話番号を使って、通販で購入をしています。架空の住所に送らせるため、運送会社や通販会社から問い合わせが来ます。これらが毎日続いているのです。300回以上です」

 《ここで、検察側が「予定時間をだいぶ過ぎている」と声を上げた。男性弁護士は「最後です」と応え、初めて「市橋被告」と呼んだ》

 弁護人「後ろにいる市橋被告に対し、どのように言ってあげたいですか」

 証人「(身柄が)拘束されているときには接見したかった。ぶん殴って、しかりつけてやりたかった。事実を述べさせ、反省させたかった。今は…」

 《本山さんが声に詰まる。涙交じりの鼻声になった。教え子に対する思いがあふれ出ているようだ》

 証人「どういう判決になるか分からないが、刑に服して反省し、生きることが許されるなら、20年、30年と成長するように社会貢献してほしい」

 弁護人「終わります」

 《法廷はここで、いったん休廷した》




【英国女性殺害 市橋被告5日目(8)】「立派な武闘家になれる」恩師、空手部時代の被告語る - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110711/trl11071116430013-n1.htm

2011.7.11 16:42 (1/4ページ)

 (15:00~15:15)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第5回公判は約45分の休廷の後、千葉大大学院名誉教授の本山直樹さんへの証人尋問を再開した》

 《当初の予定では午後2時45分の再開予定だったが開始が約15分遅れた。その理由について、まず堀田真哉裁判長が説明を始めた》

 裁判長「今後の裁判の進行について協議しており、開始が遅れました。大変申し訳ありませんでした」

 《再開が告げられると、再び本山さんが証言台に立った。裁判長に促され、傍聴席から見て一番左側に座っている男性裁判員が本山さんに質問した。最初は市橋被告のために集まったという募金についてだ》

 裁判員「市橋被告を支援する会を設立しているそうですが、ご自身の寄付は、いくらぐらいだったのでしょうか」

 証人「私自身は13万円を寄付しています」

 《男性裁判員はメモを取りながら、質問を続けた》 裁判員「あともう1点質問です。空手の師範をされているということですが、園芸学部の空手部の活動はどのような活動をしているのでしょうか」

 証人「一般的な体育会系の空手部であれば、試合に出て優勝を目指すなどの目標もありますが、園芸学部の場合は学生のほか、教員や事務職員もいる。それなので、健康管理が主な目的となっています。外部に出て試合をやるということは全くありません」

2011.7.11 16:42 (2/4ページ)

 裁判員「それですと、先ほど『中高とスポーツ経験があり、大型選手になる印象』と証言していましたが、特に試合もないのならどういうことでしょうか」

 証人「運動能力が高く、修練を積めば黒帯になれるくらい、立派な武闘家になれるという意味で使いました」

 裁判員「段位の取得は行っているのでしょうか」

 証人「一時期、段位の取得を行っていることはありましたが、市橋被告が所属しているときは、特に取得はしていませんでした」

 《男性裁判員は小声で「以上です」と堀田裁判長に伝えた。堀田裁判長は、別の裁判員を見渡して他に質問がないことを確認した上で、本山さんの証人尋問が終わったことを告げる》

 裁判長「それでは終わりました。ありがとうございました。お帰りいただいて結構です」

 《本山さんはカバンをもってすっと立ち上がり、裁判長や弁護側に一礼した後、法廷から退廷する際、被告人席に座る市橋被告の方に一瞬、目を向けた。しかし、市橋被告はうつむいたままで、本山さんはそのまま足早に法廷をあとにした》

 《続いて、2人目の証人が呼ばれた。白髪交じりの細身の男性。市橋被告が千葉大在学中、同大の研究室で副指導教員を務めていた◇◇さん(法廷では実名)だ。証言台に立ち、弁護側の質問が始まった》

 弁護人「証人の職業を教えてください」

 証人「千葉大の教授です」

 弁護人「具体的には、どういった役職ですか」

 証人「園芸学研究科の教授です」

2011.7.11 16:42 (3/4ページ)

 弁護人「証人と市橋被告の関係はどのようなものでしょうか」

 証人「彼が卒論生として研究室に配属になったとき、副指導教員でした。2004(平成16)年度ごろのことでした」

 《男性弁護人が、証人として出廷した理由について◇◇さんに尋ねていく》

 弁護人「証人は市橋被告が殺人や強姦致死罪などで裁判を受けていることは知っていますね」

 証人「はい」

 弁護人「何を伝えようとして裁判に出廷したのですか」

 証人「彼とは1年とちょっとだけのことですが、当時の私の知っていることが役に立てばと思い、出廷しました。それから、彼の証人はほとんどいないということで、公正な裁判になるよう、こちら(弁護)側の証人として出ようと思いました」

 「私の知っている限りでは、まじめな普通の学生。そのことをお伝えしようと思います」

 《リンゼイさんの父、ウィリアムさんはじっと口の前で手を組み、通訳される証人の証言に耳を傾けている。母のジュリアさんはメガネをかけ、時折メモを取っている》

 《弁護側の質問は学生時代の市橋被告の様子に移っている》

 弁護人「市橋被告は庭園デザイン学について学んでいましたね」

 証人「はい」

 弁護人「簡単に言うとどんな学問ですか」

 証人「庭園や公園、都市の広場の設計を学習しています。演習も行う研究室でした」

 弁護人「市橋被告のゼミの出席度はどうでしたか」

 証人「可もなく、不可もなく普通の出席率でした」

 弁護人「市橋被告のデザインしたものが学内の小冊子に載っていたようですが、これを証人はどう評価していますか」

2011.7.11 16:42 (4/4ページ)

 証人「私はちらっとしか見ていないが、その小冊子には学生の優秀作品が掲載される。小冊子に載るということは、学生70~80人のうち3、4人の優秀作品に選ばれたということ。彼自身もデザインに自信があって研究室に来たんだと思います」

 《デザインの能力を教員からも高く評価されていた市橋被告。ウィリアムさんやジュリアさんの証人尋問が行われていたときはひどく震えていたが、この時は少し落ち着いた様子で◇◇さんの証言に耳を傾けている》

 弁護人「卒業論文での取り組みはいかがでしたか」

 証人「彼の卒論で印象的だったのは、自分から(千葉県内の)テーマパークの植栽を調べたいとテーマを決めてきたこと。今の学生はぼーっとしていて、自分でテーマを決められない子も多いが、積極的に動いていた。定期的にリポートも提出していたし、入場のパスポートも購入して調べるなど、積極的に動く能動的な学生という印象だった」

 《市橋被告を弁護する証人が少ないと知り、証人として出廷した◇◇さん。その後ろに座る市橋被告は、ただじっとうつむいているだけだった》


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【英国女性殺害 市橋被告5日目(9)】似顔絵でコミュニケーション? 指導教授「なぜ捕まえてくれなかった」 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110711/trl11071117220014-n1.htm

2011.7.11 17:15 (1/4ページ)

 (15:15~15:50)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第5回公判は、千葉大で市橋被告の卒業研究を指導した男性教授の◇◇さん(法廷では実名)に対する弁護側の証人尋問が続いている》

 弁護人「市橋被告について印象に残っているエピソードがあれば教えてください」

 証人「普通の学生で特別なところはなかったが、よくスケッチを描いていました。彼の代は(岩手県の)平泉に見学旅行に行きましたが、よくスケッチをしていました。教授の似顔絵を描いて研究室のホームページ(HP)に使ったり、高齢の事務の方の似顔絵も描いたりしていました。設計、ものづくりが好きな学生なんだな、と感じていました」

 《市橋被告は、初対面のリンゼイさんの部屋に入った際にも「雰囲気を和ませたかった」と、リンゼイさんの似顔絵を描いていたことが、公判で明らかになっている。似顔絵がコミュニケーション手段だったのだろうか》

 弁護人「卒業後の進路については、どのように聞いていましたか」

 証人「特に聞いていませんでしたが、4年生の早い段階から留学すると話していて、相談を受けていた気がします」

2011.7.11 17:15 (2/4ページ)

 《◇◇さんは英語力を身につけ、大学時代の作品をまとめておくようアドバイスしたという。弁護側は、事件を知った際の感想について質問を移す》

 弁護人「今回の事件を知り、逃走したと知って、どう考えましたか」

 証人「考えたというより、普通の学生が普通に卒業したと思っていたので、大変驚きました。普通だった彼がそんなことをするんだな、と。警察が彼を逃してしまったときいて、何で捕まえてくれなかったんだ、逃げられれば逃げたくなるものだ。自殺しないでくれればいい、早く出頭してほしいと思いました」

 弁護人「市橋被告に何を望み、今後どうなってほしいですか」

 証人「犯した罪はひどいものと思います。普通の人でも自分の欲望に従って行動すればこうなってしまう。考えてほしいのは、彼は特に凶悪な性格だったわけではなく、そういう(普通の)人間だったということ。こういうことをした責任を取ってほしいし、裁判(判決)に従ってほしいです」

 弁護人「市橋被告にかけたい言葉はありますか」

 証人「まず、自分にも子供がいますし、自分が被害者の親だったら、と思うといたたまれない気持ちになります。彼には『自分が被害者の親だったら』と想像してほしい。彼はクリエーティブで創造力がある。完全に自分を被害者の側において考えてほしい。彼には考える時間が足りない。もっと想像力を働かせる時間を作ってあげてほしい」

2011.7.11 17:15 (3/4ページ)

 《反省を深める時間が必要と訴える◇◇さんに、弁護人が最後の質問を行う》

 弁護人「裁判員、裁判官に伝えたいことはありますか」

 証人「今回、(リンゼイさんの)ご両親もいる前で、弁護側の証人に立つということに非常に悩みました。彼についてより多くの情報をお伝えし、少しでも公正な裁判がなされてほしいと思い、出廷しました」

 《語調を強め、◇◇さんは量刑についての主張を訴える》

 証人「彼が(事件から)逃げようとして極刑を受け入れ『自分で自分を処理する』、私はそうであってはならないと思います。彼は被害者の立場に立って苦しむ必要があります。そうでないと、彼にとってもリンゼイさん側にとっても、いいことにはならないと思います」

 《リンゼイさんの母、ジュリアさんは顔を右手で覆ったまま、通訳の言葉に耳を傾けている》

 《検察側の反対尋問はなく、法廷は約15分の休憩に入った》

 《午後3時45分。法廷が再開すると、裁判官・裁判員の質問に入る。傍聴席から向かって右から2番目の男性裁判員が挙手した》

 裁判員「市橋被告の設計デザインの傾向など、印象に残っていることがあれば教えてください」

2011.7.11 17:15 (4/4ページ)

 証人「4年生になると研究論文として卒業研究を仕上げる作業になります。設計そのものの指導はしていませんが、過去の大学の作品集に載っていた彼の作品は、使う人のことをよく考えた作品でした」

 《男性裁判員が続けて質問する》

 裁判員「市橋被告を『創造力のある人間』とおっしゃりましたが、創造力を感じさせるエピソードはありますか」

 証人「卒業研究のテーマを明確にするのは通常の学生には難しいし、最近は『先生、どうすればいいですか』という学生ばかりです。彼はテーマを持ち、計画的で、やりたいことがはっきりしていました。平泉の見学旅行でも、『ここまで来たからもうちょっと北を見てくる』といって旅行を続けていた。何もしないでぼーっとしている人間より、生き生きとしていました」

 《ここで◇◇さんに対する証人尋問は終了。◇◇さんは検察側にいるリンゼイさんの両親の方に一礼した後、目の前の市橋被告にも大きく頭を下げたが、市橋被告はかすかに首を動かすだけだった》


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Category:市橋達也の法廷ライブ

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市橋達也の法廷ライブ・7月8日第四回公判(10)~(12)ウィリアムさん証人尋問

2011/07/08(Fri) 20:03

市橋達也の法廷ライブ・7月8日第四回公判(6)~(9) 被告人質問2
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-278.html




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【英国女性殺害 市橋被告4日目(10)】「輝いていたリンゼイではなかった」 霊安室で対面した父の思いは… - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110708/trl11070818380013-n1.htm

2011.7.8 18:29 (1/4ページ)

 (16:24~16:45)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判第4回公判は、被告人質問が終了し、約15分間の休憩を挟んで再開した》

 《堀田真哉裁判長が入廷したのに続いて、市橋被告が法廷に入った。これまで同様、先に法廷に入り、検察官の後ろの席に着いていたウィリアムさんと妻のジュリアさんに一礼するが、正面に立つ刑務官の陰になって夫妻からは姿が見えない》

 裁判長「それでは再開します」

 《堀田裁判長に促されて、若い男性検察官が証拠として採用された供述調書を読み上げていく。まずはリンゼイさんの死亡が確認された平成19年3月26日の数日後に作成されたウィリアムさんの調書だ》

 検察官「リンゼイには3歳上の姉と1歳下の妹がおり、私たち家族はとても仲がよく、深い絆で結ばれていましたが、これが永遠に消え去ってしまいました」

 《ウィリアムさんは事件以来、ジュリアさんと捜査の進展を訴えるために何度も来日。市橋被告の顔写真がプリントされたTシャツを着て情報提供を呼び掛け続けた》

2011.7.8 18:29 (2/4ページ)

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英国人女性殺害事件の初公判が行われた千葉地裁の法廷=4日午後

 《今回の公判でも被害者参加人として初公判から参加。「殺意はなかった」と述べる市橋被告の言葉を通訳を介して聞くと、目を見開いて信じられないといった様子を見せるなど、被告への怒りをにじませてきた》

 検察官「リンゼイはわれわれにとって特別な存在でした。リンゼイは誰よりも早く読み書きを覚え、級友を助けてきました。中学の先生からは『リンゼイには何も教えることはない。進学校に進むべきだ』と言われました」

 《リンゼイさんは街でも有名な進学校に進学したという》

 検察官「リンゼイは人を助けるすばらしい素質があり、それについて、2つの思い出があります。ひとつは大学生に入ったころのことでした」

 《供述調書によると、リンゼイさんがウィリアムさんらと街の中心を歩いていたとき、一人のホームレス男性が「お茶代をほしい」と言ってきたという。リンゼイさんが「サンドイッチでも買って」と多めの小銭を男性に渡したことにウィリアムさんは「こんなために私はカネを稼いでいるのではない」とたしなめた》

 検察官「するとリンゼイは『あの人は私のようにすばらしい機会に恵まれなかっただけです』と言いました」

 「私たちは娘たちの教育にお金を費やし、娘たちは優秀な成績を収めた。親がよりよい教育を与えてきたことを感謝していたからこそ、『私のようなすばらしい機会』と表現したのです。リンゼイは常に感謝の念で接し、人を助けることに情熱を傾けてきました」

2011.7.8 18:29 (3/4ページ)

 《ウィリアムさんは供述調書の中で、2つ目のエピソードとしてリンゼイさんが重度の身体障害を持つ子供たちに水泳を教えていた当時を振り返った》

 検察官「リンゼイは手足が不自由な子供たちを支えるために常に水に入ったままで、家に帰ってくると、手足が(水でふやけて)真っ白になっていました」

 《読み上げられる自分の供述調書の内容を聞いて、ウィリアムさんは、涙をこらえるようにどんどん顔を赤らめていった》

 検察官「リンゼイは短い生涯の中で、人を助けることに最大の情熱を傾けてきました。当初は医師を目指し、日本を経験した後は、子供たちに科学を教えることを目指していました」

 「日本を愛し、日本の社会を愛し、日本の社会にとけ込もうと、日々努力していました。日本を目指したのは、日本人の高潔さに共鳴したことに加え、日本が安全なことも一つの理由でした」

 《だが、ウィリアムさんら家族は、まな娘が遠く離れた異国にいることに寂しさと不安を募らせていたという。夫妻が1週間ほど日本に滞在した機会にリンゼイさんは近所の交番を案内したという》

 検察官「リンゼイは『ここはロンドンよりも安全よ』と言いました。娘は英語で話しかける人に英語で答えたり、近所の人たちに『おはようございます』と声をかけたりしていました。生き生きとして安全に暮らす姿を見て安心し、リンゼイを誇りにも思いました」

 「これほど信頼していた日本で命を落とすとは思いもよりませんでした」

2011.7.8 18:29 (4/4ページ)

 《事件に遭う前の19年3月11日のウィリアムさんの誕生日にもリンゼイさんは、プレゼントを送ってきたという》

 検察官「プレゼントは、いましているこのベルトと日本のはしでした」

 《殺害された直前に送ったのか、リンゼイさんが亡くなった後の4月にもウィリアムさん夫妻の記念日に合わせ、別のプレゼントが届いた》

 検察官「4月に届いたプレゼントは包みも開けていないんです」

 「『お父さん、愛している。お母さん、愛している。お姉さん、愛している。妹、愛している』と電話がありました。これが娘が生きていた最後のメッセージでした」

 「イギリスの警察を通じ、娘が事件の犠牲になったと伝えられました。霊安室で会ったリンゼイは、私たちが知っている、美しい、輝いていたリンゼイではありませんでした」

 《ウィリアムさんはしきりにハンカチで涙をぬぐっている。目は真っ赤に充血している。隣のジュリアさんも涙が止まらずに目をハンカチで押さえ続けている》

 検察官「私たちは深い絶望に突き落とされました。深い喪失感が体を貫きました。夢があり、多くの人を助けてきた娘を失ったことから立ち直ることはできません。私たちにとって娘は『命』そのものでした」

 《検察官は続いて市橋被告が死体遺棄罪で起訴された後のウィリアムさんの「厳しい処罰を望む」との供述調書も読み上げた》

 《続けてウィリアムさんが市橋被告の逮捕後、検察官の調べに応じるために来日した際に持ってきたという生前のリンゼイさんの写真が、次々と法廷内の大型モニターに映し出されていった》

 《生後7カ月のものから姉妹で撮影したものも。どの写真でもリンゼイさんはカメラに笑顔を向けていた》




【英国女性殺害 市橋被告4日目(11)】憤怒の形相で詰め寄る父…刑務官が取り囲む一幕も - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110708/trl11070818580014-n1.htm

2011.7.8 18:55 (1/5ページ)

 (16:45~17:15)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第4回公判。検察側は、リンゼイさんがどれほど素晴らしい女性だったか、写真をモニターに映し出して説明を続けている》

 《愛らしい幼いころのリンゼイさんや、大学卒業記念パーティーのときの、グラスを片手に挑発的な笑顔でほほえむリンゼイさんなど計14枚の写真が、大型モニターに映し出された》

 《リンゼイさんの母、ジュリアさんは、モニターを見て涙を流し続けている》 《男性検察官が、紙につづられたリンゼイさんの父、ウィリアムさんの言葉を日本語で朗読している》

 検察官「リンゼイは22年間しか生きられなかったが、とても有益に過ごした。(リンゼイさんが)亡くなってしまってから、もはやリンゼイがいたころの家族ではなくなってしまった。私たち(夫婦は)、娘たちにすべての機会を与えたが、リンゼイは期待を裏切らなかった」

 《モニターが消された》

2011.7.8 18:55 (2/5ページ)

 《堀田真哉裁判長に促されて、ウィリアムさんの証人尋問が始まる》

 《ウィリアムさんは立ち上がると、まず、証言台の後ろ、被告人席に座っている市橋被告に近づいた》

 《市橋被告に危害を加えると思ったのだろうか、慌てたように刑務官がウィリアムさんを囲むが、ウィリアムさんはすさまじい怒りの形相で市橋被告を見下ろした後、証言台の前に立った》

 《市橋被告は背中を丸めて泣いている》

 《男性検察官による、ウィリアムさんの証人尋問が始まった》

 検察官「リンゼイさんは大学生のとき、どんな学生でしたか」

 証人「リンゼイは英国でもトップクラスに目されるリーズ大学に入学しました」

 《ウィリアムさんが訥々と、大学生時代のリンゼイさんの美しさ、聡明(そうめい)さ、充実した生活について説明する》

 証人「何時間あっても、リンゼイが大学時代に成し遂げたことについて説明し切れません。でも、ここは法廷でそのような時間がないことは分かっています。でも、本当に彼女が成し遂げたことについて、誇りに思っています」

 検察官「娘さん3人の教育費は大変だったのではないですか」

 証人「その通りです。英国でトップクラスの大学に進学させることは非常に金銭的に負担が大きいです。でも、3人とも頭脳明晰(めいせき)で、トップクラスの大学に入学しました。とてもうれしかった。お金がなくて、娘が勉強の機会を奪われる、そんなことにはさせたくありませんでした」

 検察官「事件は、(リンゼイさんの)家族にどれだけ影響を与えたのですか」

 証人「事件が起こる前、私たちは普通の家族でした。でも、この事件で、私、妻、娘たちは、本当にそれまでの生活を覆されました」

 《ジュリアさんは手で口を覆って涙を流し続けている》

2011.7.8 18:55 (3/5ページ)

 証人「私たちはまったくあのころとは違う世界に住んでいます。親戚(しんせき)とも疎遠になり、近くに住む人も、私たちとどう付き合っていいのか戸惑っています」

 証人「最初、私と妻は日本になぜ娘をやったか、自分たちを責めました。それに私はどうしたらいいのか分からなくなって動揺していました。娘たちともうまく付き合えなくなりました。残った2人にも何かあったら、と考えると心配で仕方なかった。私は鬱になり、薬を飲まざるを得なくなりました」

 「私は怒りを常に感じています。自殺願望に襲われましたが、家族がいたので踏みとどまれました。そして仕事で(リンゼイさんを失った悲しみを)忘れようとしました」

 《ウィリアムさんの独白は続く》

 証人「娘たちはそれぞれ、いい付き合いをしているボーイフレンドがいました。彼らは父の私とも付き合っていました。リンゼイの死後、数カ月の間に残りの2人の娘もボーイフレンドと別れ、私たちは孤立無援になりました。(悲しみのあまり)家にこもったまま、買い物にもいけません。人は言います。『時が解決してくれる。どんな悲しみも』。でも違うのです」

2011.7.8 18:55 (4/5ページ)

 《右から2番目の裁判員は真剣な表情でウィリアムさんを見つめている。男性検察官の質問に答えて、ウィリアムさんは親戚(しんせき)とも疎遠になったことを切々と訴えた》

 証人「私の2人の姉妹も、私たちとどう接すればいいのか分からずに、私たちのところに来てくれなくなりました。彼女たちの遠慮もあり、疎遠になりました」

 検察官「リンゼイさんの婚約者とは(リンゼイさんの死後)どういう付き合いになりましたか」

 証人「リンゼイには婚約者の●●(法廷では実名)がいました。2人は本当に愛し合っていました。●●は家族の一員でした。2人はいつも一緒にいました。私は●●に言ったことがあります。『こんなきれいな女の子(リンゼイさん)と付き合えて君はラッキーだね』。●●は言いました。『本当に私はぜいたく者です。一生懸命頑張って、成功して、リンゼイと結婚して、僕たちは4人子供を産みますよ』。いま、なかなか●●は会いにきません。さみしいです」

 《ウィリアムさんの後ろ、被告人席の市橋被告の肩が震えている》

 《男性検察官は、事件を知った直後のリンゼイさん一家の様子について質問した》

 証人「最初は行方不明だと知らされました。しかし、時がたつにつれ、状況は最悪になりました。まさかわが子に(こんな悲惨な事件が)起こるなんて。別の人ではないかと思いました」

 《その後、男性検察官の質問は、事件後にウィリアムさんたちが、逃亡した市橋被告を捕まえるために、来日したり、パンフレットを配ったり、英国の政府高官と連絡をとったりと、手を尽くしたことに移った》 証人「とにかく天国から地獄を掻き分けて、市橋被告を裁きの場に出すため、必死でした。父親なら誰でもそうします」

2011.7.8 18:55 (5/5ページ)

 《男性検察官は、ウィリアムさんが、リンゼイさんの遺体の写真を見たときのことについて質問した》

 検察官「リンゼイさんの遺体の写真は、見なくてもいいと言われていたはずですが、どうして見たのですか」

 証人「私は、この目で確かめなければならないと思いました。一度見てしまったら、一生忘れられないとは思いましたが、父として、娘の遺体を見なくてはならないと思いました」

 検察官「見て、どう思いましたか」

 証人「吐き気を催すほどでした。動悸(どうき)が激しくなりました。美しい娘になんて悲惨なことを…」

 「市橋は娘をあのようにして申し開きもしないのです」

 《ウィリアムさんが市橋被告を弾劾する声が法廷中に響く。市橋被告は体を震わせたままだ》




【英国女性殺害 市橋被告4日目(12)完】「邪悪な男」「娘の死ネタに金稼ぎ」…父の迫力に腰を抜かして退廷 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110708/trl11070819160015-n1.htm

2011.7.8 19:14 (1/4ページ)

 (17:15~17:38)

 《平成19年3月に英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=が殺害された事件で、殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第4回公判で、リンゼイさんの父親のウィリアムさんに対する検察側の証人尋問が続き、ウィリアムさんの言葉を女性通訳が通訳していく》

 証人「これまで裁判を見てきたが、まるで市橋被告のショーだと感じました。検察官の質問には短く答え、『もう1度』と聞き直す。弁護人が尋ねたことはたちどころに理解して、長々と答えていました。彼はショーを演じるために(言動を)練り上げています」

 《ウィリアムさんが座る証言台のすぐ左後ろで、刑務官に挟まれるようにして長イスに座る市橋被告。傍聴席から見ても分かるほど、体と顔をガタガタと震わせている》

 証人「裁判長、裁判員の方々にはぜひ、証拠に基づいて判断してもらいたいです。法廷では娘を解剖した鑑定医の証言が出ました。証言によると、3分から5分程度、娘の首に圧迫が加えられた可能性が高いということでした。みなさん3分について、自分の息をとめて試してみてください。30秒程度で首の圧迫をやめたら回復するとのことでしたが、彼(市橋被告)が手を離した証拠はありません」

2011.7.8 19:14 (2/4ページ)

 《ウィリアムさんは市橋被告の心臓マッサージを試みたという主張にも疑問を呈した》

 証人「もしも心臓マッサージをしたら、された側の肋骨(ろっこつ)が折れるほどの力が加えられるということでしたが、娘の体に心臓マッサージを施した痕跡はどこにもありませんでした」

 《ここで堀田真哉裁判長が割って入り、検察側の質問に端的に答えるように求めた。ウィリアムさんは「OK」と応じた。男性検察官が質問をする》

 検察官「法廷での市橋被告の態度を見てどう感じましたか」

 《ウィリアムさんは首を左右に振りながら、しゃべり始めた》

 証人「彼は悔いていません。証言は計算されつくし、リハーサルされたものです。彼が逃走中、私たちは何度も強く自首を求めました。しかし彼は耳を貸さず、われわれが日本に来るための費用を工面している中でも、あざ笑うように逃げ続けていました。法廷でもまったく悔いていないことは明らかです」

 検察官「市橋被告にどんな刑を望みますか」

 証人「この国の最も重い最高刑を望みます。慈悲なく娘を殺害した行為に相当するような、寛容でない最高刑を希望します」

 検察官「家族もみんな同じ思いですか」

 証人「当然そうです。市橋被告の振る舞い、態度、私たちへの仕打ち、リンゼイにしたことから、最高刑を望みます」

2011.7.8 19:14 (3/4ページ)

 《市橋被告は手記を出版しているが、その印税を遺族に支払うとしている。検察官はこの点についても質問する》

 検察官「市橋被告は印税を支払うと言っていますが、どう思いますか?」

 証人「イチハシからは何ももらいたくない。一銭もイチハシからもらわない。娘を殺しておいて、それをネタに金を稼いでいる。一銭もほしくない」

 《女性通訳は感情移入したかのように強い口調となっていき、市橋被告の呼称を外した。市橋被告の震えはずっと止まらない》

 検察官「事件から4年以上が経過しましたが、日本や日本人にどんな気持ちを持っていますか」

 証人「法廷では答えにくい質問ですね。リンズー(リンゼイさんの愛称)は日本を大事にしていました。日本が好きで、私たちが休暇に日本を訪れると、色々なところを案内してくれました。この日本の秩序、高潔さを尊敬していました。たとえイチハシという人間が娘にあのようなことをしたからといって、私は日本に対するネガティブ(否定的)な気持ちは持っていません。彼がしたことと、日本はまったく関係していません」

2011.7.8 19:14 (4/4ページ)

 検察官「被害者参加制度にのっとり裁判に参加した理由を教えてください」

 証人「家族として、犯人が何をしたのかを見届けたいと思ったからです」

 検察官「裁判官や裁判員に伝えたいメッセージはありますか」

 証人「私はこの国の裁判制度を信頼しています。皆さんが正義を貫かれることを固く信じています。証拠に基づき有罪と判断されたときには一切の寛容も、慈悲も不要です。それを切に希望します」

 検察官「最後に何か言いたいことはありますか」

 証人「彼がしたことで家族は惨憺(さんたん)たる思いをしました。私たち家族は二度と、平凡ながら幸せだったころに戻れません。今はある意志で一つになっています。この邪悪な男は娘に邪悪の限りのことをしました。彼に最高刑を与えたいということだけで気持ちを一つにして頑張っています」

 《向かって右から3番目の男性裁判員は目を細め、同情するようなまなざしをウィリアムさんに向けた。検察側の尋問が終わり、ウィリアムさんは席を立つと、市橋被告の隣に座っていた刑務官がウィリアムさんの接近を防ぐように、2人の間に立った。顔を紅潮させたウィリアムさんが検察側の後方にある自席に戻ると、母親のジュリアさんがいたわるように背中をさすっていた》

 《堀田裁判長は閉廷を宣言した。傍聴人たちが次々と退廷する中、市橋被告は震えたまま動かない。刑務官たちが両脇を支えるようにして立たせたが、腰が抜けたように前屈みになった。刑務官たちに引きずられるようにしながら退廷する市橋被告の背中を、ウィリアムさんとジュリアさんはにらみつけていた》

 《第4回公判は11日午前10時から始まり、引き続きウィリアムさんや、ジュリアさんらの証人尋問が行われる》



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Category:市橋達也の法廷ライブ

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市橋達也の法廷ライブ・7月8日第四回公判(6)~(9) 被告人質問2

2011/07/08(Fri) 19:18

市橋達也の法廷ライブ・7月4日初公判(1)~(4)
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-270.html

市橋達也の法廷ライブ・7月4日初公判(5)~(8)
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-271.html

市橋達也の法廷ライブ・7月5日第二回公判(1)~(3)
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-272.html

市橋達也の法廷ライブ・7月5日第二回公判(4)~(8)
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-273.html

市橋達也の法廷ライブ・7月7日第三回公判(1)~(4)
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-275.html

市橋達也の法廷ライブ・7月7日第三回公判(5)~(10) 被告人質問
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-276.html

市橋達也の法廷ライブ・7月8日第四回公判(1)~(5) 被告人質問2
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-277.html


市橋達也の法廷ライブの補足・解説
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-274.html



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悪意丸出しの法廷イラスト。恐怖新聞かっw




【英国女性殺害 市橋被告4日目(6)】遺体放置しスポーツクラブへ…「普通の生活に戻りたかった」 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110708/trl11070815380009-n1.htm

2011.7.8 15:37 (1/5ページ)

 (13:20~13:50)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判第4回公判は約1時間の休廷を挟んで審理が再開した。午前に引き続いて若い男性検察官が市橋被告本人への被告人質問を進めていく》

 《堀田真哉裁判長が入廷したのに続いて、市橋被告が法廷に入ると、傍聴席から向かって右側の検察官の席の後ろに座るリンゼイさんの両親に向かって深く頭を下げた。初公判以来、繰り返されてきた光景だが、リンゼイさんの父、ウィリアムさんと母、ジュリアさんは顔をそむけて市橋被告の顔を見ようとしなかった》

 裁判長「それでは再開します」

 検察官「リンゼイさんの手や足に粘着テープを使ったということですね?」

 被告「あると思います」

 《検察側の冒頭陳述によると、市橋被告がリンゼイさんに乱暴する際、電気コードなどを束ねる結束バンドと粘着テープを使って手足を縛ったとしている》

 検察官「手に粘着テープを使ったのはいつ?」

 被告「…」

 《思いだそうとしているのか10秒間以上の沈黙が続いた》

 被告「いつなのかは分かりません」

 検察官「何のために使ったの?」

 被告「リンゼイさんが逃げないようにするためです」

 検察官「足に粘着テープを使ったのはいつ?」

 被告「リンゼイさんの手首、足首にはめた結束バンドの上にそれぞれ(粘着テープを)貼ったのか、手のバンドの上に貼ったか、足のバンドの上に貼ったか思いだせません」

 「結束バンドの周りに(粘着テープを)貼っているのは覚えていますが、それがいつなのか、どの個所なのか分かりません」

2011.7.8 15:37 (2/5ページ)

 《市橋被告は一言一言、言葉を選ぶようにゆっくりした口調で説明していく。女性通訳が、法廷にいるリンゼイさんの家族らのためにそれを英語に翻訳していくが、市橋被告に合わせてか、ゆっくりしたペースになっている》

 《ここで検察官が質問を変える》

 検察官「あなたは、なぜ、リンゼイさんのご遺体を土で埋めるという発想になったのですか」

 《市橋被告は、リンゼイさんの死亡後、バスタブに入れたリンゼイさんの遺体に土をかけて埋めている》

 被告「いま考えればなぜあんなことをしたのかという考えは出てくるが、あのとき、なんであんなことを…。あのとき、何のためにしているのか分かっていませんでした。申し訳ありません」

 《市橋被告の声の震えがどんどん大きくなっていく》

 検察官「土に埋めた理由の一つは警察に捕まりたくなかったことがあったのでは?」

 被告「いえ、あのときは、ベランダに…」

 《はあ、はあ、と市橋被告の激しい息づかいがマイクを通じて法廷内に響く。市橋被告は何度も言い直そうとする》

 被告「リンゼイさんのご遺体が入ったバスタブをベランダに出し、土をかぶせたことは覚えています。なぜやったかは、私は分かっていませんでした」

 《市橋被告は「はあ」と大きな息を吐き、「すいません」とつけ加えた。声は激しく震えている》

 検察官「あなたが土を購入したとき、脱臭剤なども買ったのはなぜですか」

 《検察側冒頭陳述などによると、市橋被告はリンゼイさん殺害後の平成19年3月26日夕に一度外出して近くのホームセンターで土や脱臭剤を購入している》

 被告「分かりません。しかし、私は土と一緒にそれらを買っています」

2011.7.8 15:37 (3/5ページ)

 《検察官は矢継ぎ早に質問する》

 検察官「リンゼイさんの頭髪を切ったのはなぜですか」

 被告「髪を切った行為自体覚えていないのです。ただ、私とリンゼイさんしかいませんでした。髪を切ったのは私です」

 《ジュリアさんは目を押さえた》

 検察官「警察が訪ねてきたとき、スポーツクラブに出かけようとしていましたね?」

 被告「そうだと思います」

 検察官「なぜ、リンゼイさんを土に埋めたあと、スポーツクラブに行こうとしたのですか」

 被告「それは、いま考えれば…」

 《ここで市橋被告は「いま考えればということでもいいですか」と検察官に尋ねる。検察官は「はい」と応じた》

 被告「(同年3月)26日午後2時か3時の間に目が覚めてリンゼイさんの状態を確かめ、夢なら覚めればいいと、夢か現実か分からない状態になっていました」

 「(スポーツクラブに出かけようとしたのは)普通の生活に戻りたかったのかもしれません。いまから考えると、このことぐらいしか答えられません」

 《右から2番目の裁判員はあごに手を当て納得がいかないような表情で市橋被告の証言に聞き入っている》

 検察官「警察官が来たとき、あなたはなぜ逃げたのですか」

 被告「玄関から出ると警察の方がいました。警察官に囲まれ、『リンゼイさんのことを知っているか』と尋ねられると、私がリンゼイさんにしたことが頭に浮かんできました」

 「そのときリンゼイさんが言った『私の人生は私のもの』ということが分かりました。急に怖くなりました。私は卑怯(ひきょう)にも逃げ出しました。申し訳ありませんでした」

2011.7.8 15:37 (4/5ページ)

 《リンゼイさんは市橋被告に拘束され、乱暴された状況の中、『子供をたくさん産みたい。私の人生は私のもの』と市橋被告に語っていた。このときの光景を思い出したのか、市橋被告の声のトーンが高まる。はあ、はあという息づかいも聞こえる》

 《この後、検察官が強姦の際に使った避妊具をどう捨てたのかの確認を行う。市橋被告は「ゴミ箱として使っていたバケツに捨てた」と説明した》

 《検察官はバケツから発見された証拠品の写真を法廷内に設置された大型モニターに映しながら「避妊具も結束バンドや粘着テープと一緒にレジ袋に入れて捨てたのでは」と質問するが、市橋被告は「違う。バンドなどは強姦の後も切っていない」と否定した》

 《ウィリアムさんは厳しい目付きで市橋被告の言葉を翻訳する女性通訳を見ている》

 《検察官はまた質問を変える》

 検察官「調書では、リンゼイさんの首を絞める状況がどう記載されていますか」

 被告「リンゼイさんが動かなくなる直前の様子のことですか」

 検察官「はい」

 被告「調書では『リンゼイさんの首を絞めました』となっています」

 検察官「調書では、リンゼイさんが『I got it(アイ・ガット・イット=分かった) アハハ』と言った後、首を絞める力を強めたと書いていますね?」

 《市橋被告は「もう一度お願いします」と聞き直し、検察官が質問を繰り返す》

 被告「調書には書いています」

 検察官「黙秘をやめた理由は、遺族が事件の経緯を知りたいと言っていると聞かされたからですね」

2011.7.8 15:37 (5/5ページ)

 《市橋被告は再び「もう一度お願いします」と聞き直したあと、「『遺族はどのように家族が亡くなったか知りたいものだ』と聞かされたことが黙秘をやめた理由の一つだ」と答えた》

 《ジュリアさんは口に手を当て険しい表情で市橋被告の言葉を聞いている。検察官が「調書では市橋被告の要請で削除した部分もあるはずだ」と尋ねると、市橋被告はまた、「もう一度お願いします」と口にし、検察官が語気を強めながら同じ質問を繰り返した》

 被告「あります」

 検察官「調書に署名する前でも弁護人が重ねて接見に行っていますね?」

 被告「もう一度お願いします」

 《検察官は、調書の殺害の部分は違うと主張する市橋被告側に対して、調書は被告が言う通りに作成されたとの証言を引き出したいようだ。検察官が質問を重ねる》

 被告「取り調べ中も何度も(弁護人が)接見に来ましたが、『事件のことを話す』と言って調書を取り始めてからは(弁護人と)会っていません」

 《思うようにかみ合わないやり取りに、男性検察官の声のトーンが高まっていく》




【英国女性殺害 市橋被告4日目(7)】「結構です」「もういいです」 遺族の代理人弁護士が登場 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110708/trl11070816170010-n1.htm

2011.7.8 16:14 (1/6ページ)

 (13:50~14:30)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第4回公判は、検察側による被告人質問が続いている》

 検察官「(供述)調書の中には、あなたがリンゼイさんの首付近に腕をまわしたという記載はないですね?」

 被告「はい、ありません」

 検察官「あなたは検察官に対して、『リンゼイさんの首付近に腕をまわした』と言ったのですか」

 《市橋被告はしばらく沈黙した》

 被告「私はお話ししていました」

 検察官「重要なのでもう一度聞きますね。あなたはなぜ、(事実と)違うと思ったのに、供述調書に署名したのですか」

2011.7.8 16:14 (2/6ページ)

 《市橋被告は、主語と述語の使い方に気を使っているのか、ところどころつっかえながら話しはじめた》

 被告「納得は、納得はいっていませんでした。リンゼイさんが動かなくなる前までの部分について、私は納得していません。事件の、私は事件の概要を説明したかった。私が、私がその時点でははっきり、覚えていないもので、重要でないものは(供述)調書から削ってもらっています」

 「でも、リンゼイさんが動かなくなる前の部分は、(供述調書に)どうしても必要で、(検察官に)『(リンゼイさんが)逃げないように覆いかぶさった』と説明したとき、検事さんが『手で首を絞めたということか』と言いました」

 「あの日は、最後の取り調べの日で、私は事件の概要と、私の謝罪の気持ちだけは、形に残しておきたかった」

 「だから、(供述)調書では、概要は正しい…。リンゼイさんが動かなくなる前の様子には、納得がいかないけれど、私にとって、概要と、謝罪だけ載せてもらえば満足でした。だから署名しました」

 《市橋被告の長い説明のあいだ、通訳を聞いていたリンゼイさんの父、ウィリアムさんが「ふざけるな」というような口の動きをする》

 検察官「あなたは強姦致死で起訴されているのですよ。だから、首を圧迫したという、そこが一番重要だとは思わなかったのですか?」

 被告「接見した弁護士の先生は、『話さないなら、接見の期間中、話さなくていい。裁判で話せばいい』と仰った。でも、私はどうしても謝罪の気持ちと、何があったかの概要はリンゼイさんの家族に伝えてほしかった。だから、そう思わなかった」

 《検察側の席の後ろに座った、リンゼイさんの両親の男性代理人弁護士から、前列に座った検察官らに紙が渡される。男性検察官は、堀田真哉裁判長に、男性代理人弁護士からの質問の要請をした》

2011.7.8 16:14 (3/6ページ)

 《弁護側、裁判官側で、しばらくやりとりがあった後、堀田裁判長が男性代理人弁護士の被告人質問を15分だけ許可した。男性代理人弁護士は、堀田裁判長に礼を言った後、市橋被告に質問をした》

 代理人弁護士「結束バンドについて話します。弁護人の主尋問では、1年前にホームセンターで購入したということだったよね?」

 弁護人「異議あり。1年前とは言っていません。(事件の)前の年です」

 《男性代理人弁護士は、男性弁護人の異議にやや鼻白んだ様子だったが、気を取り直して質問を続ける》

 代理人弁護士「前の年?」

 被告「はい」

 代理人弁護士「前の年に…」

 《男性代理人弁護士の質問を、今度は通訳がさえぎった。男性代理人弁護士は「やりにくいなぁ」というように苦笑いした》

 代理人弁護士「前の年に買ったものを収納棚に保管していたということで、間違いないですか」

 被告「玄関の物置の上にある、壁際の収納棚に入れて、まとめて置いてありました」

 《男性代理人弁護士は、大型モニターに、事件当時の市橋被告の部屋の見取り図を映し出し、市橋被告に収納棚の位置を指で示させた》

 代理人弁護士「リンゼイさんを家に連れてくる前に、あなたが結束バンドを最後に見たのはいつですか」 

 被告「もう一度」

 《男性代理人弁護士は質問を繰り返した》

 被告「私は前の年に、結束バンドをホームセンターで買いました。部屋の電気コード類をまとめられないか、と思ったからです。ホームセンターから家に戻って、45センチの結束バンドを束ねて、壁に掛けられないか確かめました。でも、束ねられても、壁に掛ける方法が分からなかった。だから収納棚にしまいました。最後に見たのが、いつかと聞かれると、買ってからすぐに使用しようとしたときです」

2011.7.8 16:14 (6/6ページ)

 《25日の深夜まで、その女性と焼き肉デートをしていたという市橋被告だが、男性代理人弁護士は、その後、リンゼイさんと会うまでの空白の6時間について質問した》

 被告「私が部屋に戻ったのは午前4時ごろです。私は家計簿をつけていたので、(家に)戻った後は、その日使ったお金をつけていました。そのあと、リンゼイさんと会う約束があったので、寝たと思います」

 代理人弁護士「その間、あなたは粘着テープを切ったり、結束バンドをわっかにしたりして、(犯行の)準備をしていたのではないですか」

 被告「準備…」

 《市橋被告の答えをさえぎって、男性代理人弁護士は質問を変えた》

 代理人弁護士「あなたが(強姦の時)結束バンドを取りに行こうとしたら、リンゼイさんは逃げようとしましたか」

 被告「…私は」

 代理人弁護士「結構です」

 弁護人「異議あり。被告は答えようとしています」

 《市橋被告の答えをさえぎろうとした男性代理人弁護士に、弁護人は異議を申し立て、認められた》

 《かみ合わないやりとりのあと、市橋被告は「(逃げようと)していません」と答えた》

 《その後、男性代理人弁護士の「息ができなくなったら死ぬと分かっているのか」との質問に、市橋被告がまわりくどい答えを返した後、男性代理人弁護士は質問を終えた》

 代理人弁護士「結構です。終わります」

 《堀田裁判長は、見取り図をもとに市橋被告の説明を確認した後、約20分間の休廷を宣言した》




【英国女性殺害 市橋被告4日目(8)】「私を帰さないと大変なことに…」カッとなり殴る - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110708/trl11070817020011-n1.htm

2011.7.8 17:00 (1/4ページ)

 (14:50~15:20)

 《平成19年3月に英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=が殺害された事件で、殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第4回公判は20分の休廷を挟み、再開された

 《入廷してきた市橋被告はこれまで通り、検察側の後方に座るリンゼイさんの両親に向かって頭を下げ、証言台の席に着席。裁判員らによる被告人質問が始まり、向かって右から3番目に座る男性裁判員が質問をするために挙手をした》

 裁判員「(19年3月25日から)リンゼイさんを入れていた(取り外し可能な)浴槽は4畳半のどこに置いてあったのでしょうか」

 《堀田真哉裁判長が「図で示してもらいましょう」と言い、大型モニターに現場見取り図が映し出される。そして、4畳半の部屋の左下の角を指す市橋被告の指が映った》

 被告「ここです」

 《指を指した場所の下の方に「ラジカセ」と書かれたマークがあった。上の方には「物入れ」と書かれたスペースがあった》

 裁判員「被害者の頭はラジカセの方を向いていましたか。物入れの方を向いていましたか」

 被告「物入れのほうです」

 裁判員「浴槽の中にリンゼイさんがいたとき、(市橋被告は)左こめかみをリンゼイさんに殴られて壁に頭をぶつけたとされています。どのようにぶつけたのでしょうか」

 被告「私が右のこめかみをぶつけたのはここです」

 《市橋被告は4畳半の左側の壁を指さしたが、直後に発言を訂正する》

 被告「すみません。(壁にぶつけたのは右こめかみではなく)右の頭です」

 裁判員「ありがとうございます」

2011.7.8 17:00 (2/4ページ)

 《堀田裁判長は「今の質問に関連して、私からも質問します」と言い、大型モニターに浴槽の見取り図が映し出された。堀田裁判長は浴槽のどの部分が壁と接していたかを尋ね、市橋被告は浴槽左側の縁部分を指した。堀田裁判長は「ほかの方はいかがですか」と裁判員らに声をかけ、左から2番目の男性裁判員が挙手をする》

 裁判員「(縛って浴槽に入れていた)リンゼイさんを2回殴ったときに『カッとなった』ということでした。たばこを吸うことを拒否したやり取りがあって、『カッとなった』ということですが、そのときのやり取りを教えてください」

 被告「リンゼイさんが『たばこを吸いたい』と言ったとき、私は『できない』と言いました。その後も、リンゼイさんは『たばこを吸いたい』と3度ほど頼んできました。リンゼイさんからたばこを吸いたいと言われる前、私はリンゼイさんの手首の結束バンドをキッチンバサミで切りました。リンゼイさんに『足も外してほしい』と言われ、私は『できない』と言いました」

 「そしてリンゼイさんに『たばこを吸いたい』と言われて断った後、リンゼイさんに(再び)『足が痛いから足のバンドを外して』と何回か言われました。私が『やはりできない』と言うと、リンゼイさんは『棒のようなものに(私を)つなげればいい』と言いました。しかし私の部屋には棒はありませんでした」

 《リンゼイさんとのやり取りを細かく述べる市橋被告。説明はさらに続く》

 被告「リンゼイさんから『たばこを吸いたい』と言われる前、リンゼイさんから『甘い物がほしい』と言われ、台所にあった黒砂糖をリンゼイさんの口に入れました。『たばこを吸いたい』と言われた後、今度は『白砂糖がいい』と言われました。白砂糖はありませんでした」

 「だんだんイライラしてきました。私が考えていたことは何とか…リンゼイさんに許してもらい、(リンゼイさんを)帰したかった。でもだんだんイライラしてきました。イライラしてるとき、リンゼイさんに『私を帰して。帰さないと大変なことになる』と言われ、私はカッとなりました」

2011.7.8 17:00 (3/4ページ)

 《長い間しゃべり続けた市橋被告。通訳も長くなり、リンゼイさんの父親のウィリアムさんは女性通訳の顔を見ながら耳を傾けていた。通訳が終わり、続いて左端に座る男性裁判員が質問を始めた》

 裁判員「結束バンドについて質問します。(英会話レッスンを終えて2人で)部屋に戻り、そのあともみ合いになり、リンゼイさんの手足に結束バンドをつけたと言っていましたが、それ以降、足の結束バンドを外したことはありますか」

 被告「はい、あります」

 裁判員「どんな状況で外したのか説明してください」

 被告「4・5畳(4畳半)の和室で、浴槽の中にリンゼイさんを入れていましたが、リンゼイさんは私に『トイレに行きたい』と言いました。私は(トイレに行かせるため)リンゼイさんの足の結束バンドをキッチンバサミで切りました」

 裁判員「リンゼイさんがトイレから戻ってきたところで、再び足に結束バンドをはめたのですか」

 被告「はい、そうです」

 裁判員「部屋に戻ってきたとき、部屋の明るさはどんな感じですか」

 《ここで堀田裁判長が「いつのことですか」と質問を詳しくするよう促した》

 裁判員「(事件当日、レッスンを行った)コーヒーショップから帰ってきて、部屋に入ったときのことです」

 被告「玄関を開けます。玄関にはライトがついていません。廊下から続く台所、リビングの…リビングはカーテンが開いていて、日の光が廊下に差し込んでいました。玄関から左手にある浴室と、洗濯機のある水場は真っ暗でした」

2011.7.8 17:00 (4/4ページ)

 「玄関から入って右手にある5・5畳の洋室はカーテンが開いていて、日の光が入っていました。ライトはついていません。4・5畳の和室と、6畳の和室もカーテンが開いていたので、日の光が入り、明るかったです。私が帰ってきたとき、どの部屋も照明はついていませんでした」

 裁判員「照明をつける機会はありましたか」

 被告「あります」

 裁判員「4・5畳の和室に浴槽を持っていき、リンゼイさんを入れたとしているが、それ以降、照明を消したことはありますか」

 被告「もう1度お願いします」

 裁判員「まず2人で4・5畳の部屋にいたとき、照明をつけましたか」

 被告「つけました」

 裁判員「その後、消す機会はありましたか」

 《市橋被告はしばらく沈黙した後、口を開いた》

 被告「リンゼイさんが動かなくなるまで、照明は消していません。(リンゼイさんが死亡した後の)26日午後2時か午後3時ごろに私が目を覚ましたときに、4・5畳の和室の照明がついていたかは覚えていません」

 《検察側や弁護側による質問のときに比べ、やや落ち着いた様子で説明する市橋被告。裁判員らによる被告人質問は続く》




【英国女性殺害 市橋被告4日目(9)】結束バンドと避妊具を準備? 裁判官が「計画性」追及 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110708/trl11070817550012-n1.htm

2011.7.8 17:54 (1/5ページ)

 (15:20~16:08)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第4回公判は、裁判員の被告人質問が続いている》

 《1番右の男性裁判員から、リンゼイさんが大声を出した回数についての質問があり、市橋被告は「2回」と答える》

 裁判員「その2回は、リンゼイさんを押し倒したときと、リンゼイさんが逃げようとしたときの2回ですか」

 被告「はい」

 裁判員「その他の時は、大声を出される心配はしませんでしたか」

 被告「しました」

 《これまでの公判で、市橋被告はリンゼイさんを乱暴する際、粘着テープで口などをふさいだことを明らかにしており、市橋被告は再びその経緯を説明した》

 裁判員「殴った後にテープを貼って、はがしたということですよね。それ以外の時は貼らなかったんですか」

 被告「リンゼイさんの口ですか」

 裁判員「はい」

 被告「はい、そうです」

 《続いて左から3番目の男性裁判員が、犯行当日、待ち合わせから市橋被告の部屋に入るまでの時間について、質問を求める》

 裁判員「タクシーに乗り(市橋被告の)マンションの前で降りました。そこから室内に入るまでの会話はありましたか」

 被告「…ないですよ。えっと…しかしリンゼイさんが部屋に入るとき、『どうぞ』と一言いいました。あとはありません」

2011.7.8 17:54 (2/5ページ)

 《男性裁判員は腕を組み、考え込む様子だ。次に右から2番目の男性裁判員が「浴槽を外した経験があったのか」と質問。市橋被告は「掃除するときに取り外したことがある」などと答えた》

 《続いて裁判官の質問に移り、左陪席の女性裁判官が質問する》

 裁判官「4畳半の和室でリンゼイさんを浴室に入れた後、あなたはどこにいましたか」

 被告「私も和室にいました」

 《廷内の大型モニターに市橋被告の部屋の見取り図が表示され、女性裁判官はリンゼイさんが入った浴槽と市橋被告の詳細な位置関係について尋ねる》

 裁判官「そこでずっと会話をしていたんですか」

 被告「ずっとではないが、会話をするときはそこに座っていました」

 裁判官「被害者と一緒に浴槽の中に入ったことはありましたか」

 被告「私の体全部を浴槽の中に入れたことはありません。しかし、リンゼイさんを殴ったときは浴槽の中に入るような姿勢になりました」

 《女性裁判官は市橋被告に殴られたリンゼイさんの顔のアザについて確認した後、再び殺害時の状況に話を戻す》

 裁判官「あなた自身が声を出したことはありませんでしたか」

 被告「ありません」

 裁判官「なぜ、逃げられないように、そこまで、押さえる体勢だったんでしょうか」

 被告「押さえ込むまで、リンゼイさんは大声を出していました。それで、私が上から覆いかぶされば…」

2011.7.8 17:54 (3/5ページ)

 《突然、声を震わせ涙声になる市橋被告。公判では断続的にこうした場面が見受けられる》

 被告「声も漏れなくなると…思ったからです…」

 裁判官「確認ですが、なぜそこまでして逃げられないようにしたんでしょうか」

 被告「リンゼイさんにあのとき逃げられたら、警察に通報されることは分かっていました。通報されずにリンゼイさんが帰れるようになるまで、逃げてほしくありませんでした」

 《リンゼイさんの母、ジュリアさんは両手で両目をおさえ、市橋被告を直視できない様子。父、ウィリアムさんがジュリアさんに手を添えて支える》

 《女性裁判官は、最後に犯行当時の体格について尋ね、市橋被告は身長180センチ、体重は「大体70キロと少し」と返答。続いて右陪席の男性裁判官が質問を始める》

 裁判官「リンゼイさんが一緒に(マンションの)エレベーターに乗ったのはどうしてですか」

 被告「分かりませんが、私は金を取りに行くといってリンゼイさんとタクシーに乗りました。タクシーを降りると、私はマンションの方に歩いていきました。リンゼイさんも私の後をついてきました。リンゼイさんとしては、金を取りにいくのだからついてきたんだと思います」

 《男性裁判官は、入室直後の乱暴時の状況について尋ねていく》

 裁判官「リンゼイさんを拘束するにあたり、結束バンドを収納棚から取り出していますね」

 被告「はい」

 裁判官「どのように収納棚から結束バンドをとったんですか。その時、あなたはリンゼイさんに馬乗りでしたか」

 被告「そうではありません」

 裁判官「リンゼイさんの体から離れて結束バンドをとったんですか」

 被告「いいえ、離れていません。右手をリンゼイさんの体に置いた状態で、左手を伸ばし収納棚の扉を開けました。手でゴソゴソ探して結束バンドを見つけ、棚の下に落としました」

 裁判官「その後、避妊具を装着してリンゼイさんを姦淫していますが、避妊具はどこから取り出しましたか」

 被告「物置の棚の下にいつも置いていました」

2011.7.8 17:54 (4/5ページ)

 《男性裁判官は見取り図を取り出し、堀田真哉裁判長と小声で相談する》

 裁判官「物置の棚とはどこのですか」

 被告「すいません、げた箱の棚の上、靴箱の棚の上です」

 裁判官「結束バンドと同じ場所ですか」

 被告「違います」

 裁判官「結束バンドも靴箱の収納棚ですよね」

 被告「違います」

 《首をひねる男性裁判官。結束バンドと避妊具が不自然に同じ場所に置かれていたとすれば、リンゼイさん暴行の計画性を示す可能性もある》

 裁判官「では、避妊具を装着するまででもいいですが、リンゼイさんが声を出したり泣いたりしたことはありますか」

 被告「ありません」

 《男性裁判官は最後に、リンゼイさんから脱がせた服の処理について尋ね、質問を終了。堀田裁判長の質問に移る》

 裁判長「リンゼイさんを姦淫する前にもみ合ったということですが、被害者に対してしたことを具体的に教えてください」

 被告「私は上から馬乗りになり、あおむけのリンゼイさんの両手を私の両手で押さえ込み、リンゼイさんも足を強く動かして抵抗しているので、私は両足ではさみ、押さえ込むようなことをしました。リンゼイさんの足が抜け出すと、私はまた足ではさもうとしました」

2011.7.8 17:54 (5/5ページ)

 《市橋被告は熱に浮かされたように、言葉をついでいく》

 「リンゼイさんは体を押さえ込まれても体を大きく動かしていた。私は体を密着するようにして押しつけていました…」

 《裁判員、裁判官の被告人質問が終了し、弁護側は先ほど話に出た避妊具の位置について補足の質問をする》

 弁護人「コンドームはなぜ玄関の棚に置いていたのですか」

 被告「当時付き合っていた女性と肉体関係があり、外出するときに持っていけるように置いていました」

 《この後、弁護側の追加証拠についてのやり取りを行い、堀田裁判長は約15分の休廷を告げた》


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Tag:英国人女性殺害事件 冤罪 整形捏造 

Category:市橋達也の法廷ライブ

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市橋達也の法廷ライブ・7月8日第四回公判(1)~(5) 被告人質問2

2011/07/08(Fri) 18:30

市橋達也の法廷ライブ・7月4日初公判(1)~(4)
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-270.html

市橋達也の法廷ライブ・7月4日初公判(5)~(8)
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-271.html

市橋達也の法廷ライブ・7月5日第二回公判(1)~(3)
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-272.html

市橋達也の法廷ライブ・7月5日第二回公判(4)~(8)
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-273.html

市橋達也の法廷ライブ・7月7日第三回公判(1)~(4)
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-275.html

市橋達也の法廷ライブ・7月7日第三回公判(5)~(10) 被告人質問
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-276.html




市橋達也の法廷ライブの補足・解説
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-274.html




2011-07-08 19-53-56

2011-07-08 19-54-10



【英国女性殺害 市橋被告4日目(1)】殺害後12時間も意識失い「夢であってほしい…」 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110708/trl11070811360002-n4.htm

2011.7.8 11:34 (1/4ページ)

 (10:00~10:20)

 《千葉県市川市のマンションで平成19年、英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=が殺害された事件で、殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第4回公判が8日、千葉地裁(堀田真哉裁判長)で始まった。7日の第3回公判では弁護側が市橋被告本人への被告人質問を行ったが、今回は検察側による質問が予定されている》

 《市橋被告は第3回公判で、リンゼイさんとの出会いから、暴行、死に至らしめた経緯などを詳細に語った。だが、公判の最大の争点となっている殺意については「(死んでもいいとは)思っていませんでした」と明確に否定。左腕を巻き付け、リンゼイさんに覆いかぶさったとされる時間も「短かった」などと証言した》

 《検察側は「強姦後に犯行を防ぐ目的があり、3分以上、相当な力で首を圧迫し続けた」と主張しており、市橋被告の証言と対立している。また、英語のレッスン料を忘れたため、リンゼイさんと一緒に自宅に取りに行ったとする市橋被告に対し、検察側は「強姦目的の口実」としており、この点でも大きな隔たりがある》

 《午後からはリンゼイさんの父、ウィリアムさんに対する証人尋問も予定される。被害者参加人として参加してきた公判では、指を立てるしぐさを見せたり、にらみつけたりと、市橋被告への怒りを隠さなかったウィリアムさんは、何を訴えるのか》

 《午前9時58分、ウィリアムさんと、リンゼイさんの母、ジュリアさんが入廷し、傍聴席右側の検察官席の後ろに着席した。2人は時折、笑顔も見せながら通訳と打ち合わせをしている》

2011.7.8 11:34 (2/4ページ)

 《9時59分、市橋被告が左側の扉から入廷した。白い長袖のワイシャツに黒のジーンズ姿。顔は青白く、うつむいたままで、ウィリアムさんらに軽く一礼した。ウィリアムさんらの笑顔は消え、市橋被告に厳しい視線を向けた》

 《市橋被告は初公判で、ウィリアムさんらに土下座し、改悛(かいしゅん)の意を示した。しかし、犯行後に約2年7月に及ぶ逃亡生活を送った点について、市橋被告の口からは語られていない》

 《続いて裁判長、裁判官、裁判員6人も入廷。全員が起立、一礼した後の午前10時、堀田裁判長が開廷を告げた。まずは7日に続き、弁護側による被告人質問だ。市橋被告がゆっくりと証言台に向かい、裁判長にうながされて椅子に腰を下ろした》

 弁護人「あなたはリンゼイさんに人工呼吸をしたり、心臓マッサージをしたと言いましたね」

 被告「はい」

 弁護人「それでも被害者の意識は戻らなかった?」

 被告「はい」

 弁護人「そのあと、どういう行動を取りましたか」

 被告「リンゼイさんは動きませんでした。それを見たら、私は全身の力がなくなって、意識がなくなっていました」

 弁護人「事件は(19年)3月26日午前2時から3時ころと言われましたね。あなたの意識が回復したのは、どれくらいたってからですか」

 被告「26日の午後2時か3時の間でした」

 弁護人「約12時間くらい、意識がなかったと」

2011.7.8 11:34 (3/4ページ)

 被告「はい」

 弁護人「目覚めた事情は」

 被告「事情はありません。リンゼイさんにマッサージを繰り返したけど、全く動かなかった。そこから全く覚えてなくて、目が覚めたら外が明るかった」

 弁護人「その時の精神状態はどうでしたか」

 被告「これが現実なのか、夢なのか分かっていなかった。分かっていませんでした」

 弁護人「なぜそんな心理になったのですか」

 被告「最悪な状態になりました。これが夢であってほしいと思いました。現実が分からなくなっていました」

 《市橋被告は涙声になった。弁護側は続いて、リンゼイさんが大声を出さないよう口などに貼ったとされる粘着テープについて質問した》

 弁護人「いつの時点で、被害者にテープを使ったかは覚えていますか」

 被告「覚えています」

 弁護人「それはいつ?」

 被告「私は3月25日の昼にリンゼイさんを殴っています。そのあと、リンゼイさんが大声を出さないよう、口や、口から頭のまわりにかけて粘着テープを貼っています」

 弁護人「それで、どうなりましたか」

 被告「口に貼ると声が出ないと思いましたが、リンゼイさんが口をもごもごさせると、唾液がついて、すぐテープが口からはずれました。何回かやってもはずれるので、諦めてはずしました」

 弁護人「粘着テープは、なぜ家にあったのですか」

2011.7.8 11:34 (4/4ページ)

 被告「私は以前から、床の掃除に粘着テープを使っていました」

 《第3回公判で、市橋被告はリンゼイさんの拘束に使った結束バンドについて、配線コードをまとめて壁にかけるため平成18年に購入したと証言していた。弁護側はこの粘着テープを含め、市橋被告の犯行に計画性がなかったことを主張したいようだ》

 《続いてリンゼイさんを入れていた浴槽の図面が、法廷の大型モニターに映し出された。頭を置く傾斜部分がA面、足を置く部分がC面と記されている》

 弁護人「リンゼイさんの入れ方は、A面の部分に背中がつく形でいれたのですか」

 被告「そうです」

 弁護人「足はC面ですか」

 被告「そうです」

 弁護人「リンゼイさんは同じ姿勢で座っていたのですか」

 被告「リンゼイさんはじっとしていませんでした。時々、動きました」

 《父親のウィリアムさんは市橋被告をにらみつける。母親のジュリアさんは隣に座る通訳の方に顔を向けたままだ》

 弁護人「あなたはリンゼイさんを2回殴ったと言っていましたが、どこを殴ったのですか」

 被告「私も浴槽に入るようにして、顔を殴りました」

 弁護人「入るようにしてとは、被害者と相対する形ですか」

 被告「そうです」

 弁護人「あなたはリンゼイさんに電話番号や似顔絵を書いて渡していますよね。被害者と連絡が取れないことを不審に思われ、すぐ、あなたに結びつくとは思いませんでしたか」

 被告「思いました」

 弁護人「あなたはリンゼイさんと人間関係を作って、早く帰そうと思っていたとも話していましたが、どのくらいで帰そうと思ったのですか」

 被告「彼女に悪いことをした気がしたので、許してもらえたら、彼女を帰したかった。でも、私は、彼女を殴ってしまったのです」

 《市橋被告の声は、徐々に小さくなっていった》




【英国女性殺害 市橋被告4日目(2)】「警察に言わないから私を帰して!」リンゼイさんの悲痛な願いに被告は… - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110708/trl11070812020004-n1.htm

2011.7.8 12:01 (1/3ページ)

 (10:20~10:34)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判第4回公判は、男性弁護人による市橋被告本人への被告人質問が進められている》

 《リンゼイさんを乱暴した後もかなくなに解放しようとせず、自宅に監禁し続けた市橋被告。この状況について質問する弁護人に対して「リンゼイさんに許してもらえたら帰したかった」との弁解を続けた》

 被告「リンゼイさんからは『警察には言わない。言わないから私を帰して!』と言われました」

 弁護人「それを聞いて?」

 被告「帰してあげたかった」

 弁護人「なぜ帰さなかったのですか」

 《弁護人はやや語気を強め、ゆっくり質問する。涙声で話し続けている市橋被告が、はなをすする音が法廷に響く》

 被告「私が顔を殴ったせいでリンゼイさんの目の下が黒くなっていました」

 「いま帰したらリンゼイさんが警察に言わなくても、ルームメートや周囲の人たちが問題にする。『今は帰せない』と思いました」

 《検察官の後ろに座るリンゼイさんの父、ウィリアムさんは、鋭い目つきをしたまま、女性通訳の言葉に耳を傾けている》

 弁護人「だから当時、付き合っていた女性に『1週間ぐらい会えない』とメールを出したわけですね?」

 被告「はい」

 《これまでの公判では、市橋被告がリンゼイさんに乱暴し、監禁した後の平成19年3月26日午前0時半ごろ、交際していた女性に『1週間ぐらい部屋にこもって勉強する。1週間電話しない』とメールを送ったとされる》

2011.7.8 12:01 (2/3ページ)

 《ここで弁護人が質問の内容を変える》

 弁護人「逮捕されたとき、あなたは最初から黙秘していた?」

 被告「事件のことは、黙秘していました」

 《傍聴席から向かって正面に座るいずれも男性の裁判員6人は、一様に真剣な表情でメモをしたりしながら証言を聞いている》

 弁護人「勾留質問で裁判官に何か言ったことは?」

 被告「あります」

 《逮捕後に行われた市橋被告に対する勾留の必要性を判断するための裁判所での答弁の内容を指しているようだ》

 弁護人「何と?」

 被告「『亡くなった方はもう何も話すことはできません。自分が間違ったことを訂正したり、自分に有利になることは言うことができないので、何も言いません』と言いました」

 弁護人「起訴の直前に事件の概要を話していますね?」

 被告「はい」

 弁護人「供述調書に取られていますね?」

 被告「はい」

 弁護人「なぜ、話す気になったのですか」

 被告「取調官からリンゼイさんの家族が来日していると聞きました。事件のことを話すことはありませんでしたが、謝罪はしたかった」

 《事件後、リンゼイさんの両親は、何度も来日し、事件解決を呼び掛け続けてきた。一言一言、言葉を選ぶように話す市橋被告は、感極まってきたのか、声の震えが大きくなった》

 被告「事件のことは話せない…。私は弱い人間です。事件のことを話すと、自分に有利な方に話をしてしまう。でも、謝罪だけはしたかった。でも、しゃべれない…」

 《市橋被告は震える声で供述に至った心の揺れを告白していく。法廷は市橋被告の声だけが響き、静まり返っている》

 被告「家族は、家族がどんなふうに亡くなったのか、どんな状況で亡くなったとしても、聞きたいと思っていると(取調官から)聞かされました」

 「私は、どんなふうに亡くなったか、なんて(家族は)聞きたくないと思っていました。それ(取調官の話)を聞いて事件のことを話さないといけないと思いました。でも…」

2011.7.8 12:01 (3/3ページ)

 《心の葛藤を話す市橋被告の言葉を女性通訳がはっきりした口調で英語に翻訳していく。ウィリアムさんの隣に座るリンゼイさんの母のジュリアさんは、あごに手を当て、考えるような表情をしながらメモを取っている》

 弁護人「調書は、読み聞かせてもらいましたか」

 被告「はい」

 弁護人「内容に間違いは?」

 被告「事件の経過については正しいです。しかし、リンゼイさんが動かなくなったときの様子は違っていました」

 弁護人「内容が違っているのに、署名をしたのはなぜ?」

 被告「私は、これでよかった。事件の流れがリンゼイさんのご両親に伝わればよかった。(両親に対する)謝罪の言葉をのせてもらった。それで十分でした」

 《ジュリアさんは首を軽く左右に振った。考え込むような表情のままメモを取り続けている》

 弁護人「最後の質問です」

 「あなたの供述を検察官は信用してくれましたか」

 被告「信用してくれませんでした」

 弁護人「以上です」

 《ここで堀田真哉裁判長が5分間の休憩に入ることを告げた》




【英国女性殺害 市橋被告4日目(3)】「質問を正確にお願いします」 長考し検察官には注文も - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110708/trl11070812390005-n4.htm

2011.7.8 12:38 (1/4ページ)

 (10:40~11:00)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第4回公判は約5分の休廷を挟んで再開する》

 《左側の扉から出てきた市橋被告は、証言台の前に立つと、リンゼイさんの両親に深く一礼したが、いつもと同じように顔をそむけられた》

 《検察側の被告人質問が始まった》

 検察官「先ほど、逮捕後一度話せば自分に有利なように話してしまうと言っていたのは、あなたが現実に思っていたことですか」

 《市橋被告は少し間を置いて話しはじめる》

 被告「そうはなりたくないと思っていました」

 検察官「供述調書を作成したとき、あなたはリンゼイさんの遺族に謝罪したかったのですか」

 被告「謝罪だけはずっとしたかった…」

 検察官「(供述)調書には謝罪の言葉が載っていたけれど、言葉だけで十分だと思って謝罪したんですか」

 《男性検察官は、市橋被告が逮捕後、断食して黙秘するなどの行動をとって、犯行状況について口をつぐんでいたことを指摘したいようだ。市橋被告はしばらく黙ったあと、一語一語しっかりと話しはじめた》

 被告「事件の内容と、私の気持ちが入ればよかったです」

 検察官「今述べた謝罪の気持ちってどういう気持ち?」

 被告「(供述)調書に書いてもらったことですか」

 検察官「はい」

 被告「供述調書に書いてもらったのは、『彼女の死について私には責任がある。私はその責任を取る』ということです」

2011.7.8 12:38 (2/4ページ)

 検察官「それ以上に謝罪の言葉を(供述調書に)載せてもらおうとは思わなかったの?」

 《市橋被告のはなをすする音が法廷に響く。泣いているようだ》

 被告「思いません。私がいくら言葉で謝っても、リンゼイさんは戻ってきません。私はちゃんとリンゼイさんの死について責任を取ると、それだけが言いたかった…」

 《リンゼイさんの父、ウィリアムさんの視線が宙をさまよっている。何かを考えているようだ》

 《男性検察官の質問は、犯行直前のリンゼイさんとのレッスンについてに移った》

 検察官「駅前の喫茶店で行ったレッスンについて、レッスン料を持っていないということは、レッスン開始前から気付いていたのですよね?」

 《市橋被告はしばらく黙った》

 被告「飲み物を注文して、代金を支払うときに気付きました」

 《男性検察官はため息をついた》

 検察官「『はい』、『いいえ』で答えられる質問は、『はい』か『いいえ』で答えてくれる?」

 「飲み物の代金を払うというのは、レッスンを受ける前だったのでしょ?」

 《市橋被告は、またしばらく黙った。しびれを切らしたように、男性検察官が声を荒らげる》

 検察官「黙秘したいのであれば、黙秘したいって言ってー…」

 被告「違います」

 《市橋被告が、男性検察官をさえぎって話しはじめた》

 被告「レッスンが始まったのがいつなのかを考えていて。飲み物を取ってきて席についてから始まったのか、それとも(千葉県市川市の東京メトロ)行徳駅で待ち合わせして、喫茶店に一緒に歩いて来るまでも話していたので、彼女のレッスンがどこで始まっているのか…。私は正確に答えたい。だから質問を」

2011.7.8 12:38 (3/4ページ)

 《いったん、市橋被告は口をつぐんだ》

 被告「だから質問を、もう少し正確にお願いします」

 《男性検察官は怒りを抑えているのか、腕を組んで下を向いた。後ろに座るリンゼイさんの両親を一瞬、振り返った後、質問を続けた》

 検察官「あなたがレッスン代金を忘れたと、リンゼイさんに言ったのは、喫茶店を出る直前ですか」

 被告「出る前です」

 検察官「どのくらい前?」

 被告「レッスンが、レッスンが終わる前です」

 検察官「いずれにしろ、店にいる間、レッスンの終わり際になって、リンゼイさんに代金を忘れたと伝えたんでしょう?」

 被告「そうです」

 検察官「喫茶店で、代金を払う時点でレッスン代を忘れたと気付いたなら、リンゼイさんを喫茶店で待たせて、代金を取りに行けばよかったじゃないですか」

 被告「そうです」

 検察官「あなたの話を総合すると、今後もリンゼイさんのレッスンを受けていたいということじゃないですか」

 被告「そうです」

 検察官「レッスンが終わり際の段階になって、レッスン料金取りに行く。そんな行動をすれば、信用されずにレッスンを続けられないのではないですか」

 被告「それもあります。でも、最初に喫茶店でレッスン料を払うお金がないことに気付いたとき、ここでお金がないと(リンゼイさんに)言ったら、最初のレッスンの雰囲気が悪くなると思ったので。私はリンゼイさんのレッスンを受け続けたかった。雰囲気を悪くしてはいけないと思いました」

2011.7.8 12:38 (4/4ページ)

 《男性検察官は質問を変えた》

 検察官「あなたは喫茶店に青い手提げカバンで行った?」

 被告「いいえ」

 検察官「その日は何らかのカバンを持っていってますか」

 被告「はい」

 検察官「それは何色ですか」

 被告「黒色です」

 検察官「なぜそのカバンを?」

 被告「…いつも使っているからです」

 検察官「その黒色のカバンにキャッシュカードや運転免許証を入れたポーチは入っていなかったの?」

 被告「いいえ」

 《男性検察官の隣に座った、別の年上の男性検察官が書類を眺めて、顔をしかめている》

 検察官「常に運転免許証などを持ち歩いていたのではないですか」

 被告「いいえ」

 検察官「黒いカバンはどのくらいの大きさのものですか」

 《市橋被告はすこし考えている》

 被告「形はショルダーバッグくらいで、大きさは何の負担もなく肩に掛けられるくらいです。それしか正確なことは言えません。覚えていません」

 《リンゼイさんの母、ジュリアさんが、ウィリアムさんに何かを耳打ちしている》

 検察官「喫茶店の後にタクシーに乗った?」

 被告「そうです」

 検察官「(市橋被告の)マンションの敷地内までタクシーに乗って来たのなら、現金を部屋から取ってきて、駅まで引き返して、往復の代金を払えばよかったのではないですか」 

 被告「もう一度」

 《男性検察官と市橋被告のやりとりに、男性弁護人が口を挟んだ》

 弁護人「検察官、尋問はなるべく短く区切っていただいた方が分かりやすいかと思います」

 《男性検察官は顔を赤くしたが、ワンテンポおいて質問を続けた》

 検察官「その場にタクシーが来ていたのなら、そのまま往復の代金を払って、そのタクシーで駅まで引き返せばよかったのではないですか」

 被告「私がですか」

 検察官「はい」

 被告「1人でですか」

 検察官「いいえ違います。リンゼイさんと駅までタクシーで戻ればよかったのではないですか。考えませんでしたか」

 被告「考えていませんでした」

 検察官「あなたはタクシー代を払った後に『5、6分待って』と言ったのですか。払う前にどうして言わなかったのですか」

 被告「まずはタクシー代を払わなければ信用されないと思っていました」

 《リンゼイさんの両親は、市橋被告の答えを聞いて、顔を見合わせる。証言台の前に座る市橋被告は、検察側の被告人質問が始まってから、微動だにしない》




【英国女性殺害 市橋被告4日目(4)】「私はリンゼイさんの遺体の毛髪を切ったはず」“記憶喪失”を訴える - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110708/trl11070813070006-n1.htm

2011.7.8 13:05 (1/4ページ)

 (11:00~11:36)

 《平成19年3月に英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=が殺害された事件で、殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第4回公判で、市橋被告への検察側の被告人質問が続く》

 《男性検察官は事件当日の3月25日、市橋被告がリンゼイさんとタクシーで市橋被告方のマンションに向かった際のことを尋ねる。市橋被告は弁護側の被告人質問で、マンション近くでタクシーを停車させた際、運転手に「5、6分待っていてくれませんか」「5、6分後にきてくれませんか」と頼んだが、断られ、タクシーが走り去ったと説明していた》

 検察官「リンゼイさんから『帰りはどうしたらいいのか』と言われ、とっさにタクシー運転手に『数分後にきてくれ』と言ったのではないですか」

 被告「違います」

 《検察側は冒頭陳述で、市橋被告が当初から強姦目的でリンゼイさんを自宅マンションまで連れて行ったと主張している。市橋被告がタクシーを呼び戻そうとした言動はとっさの機転だったに過ぎないとみているようだ》

 検察官「リンゼイさんに『どうやって帰ったらいいのか』と聞かれ、どう答えたのですか」

 被告「私は何も言えませんでした。タクシーが去ったとき、リンゼイさんは不機嫌な表情をしていて、私はうまく説明することができなかったのです」

 《検察官は強姦時の状況に質問を移した》

 検察官「玄関でリンゼイさんを押し倒した時点で、強姦をするつもりだったのですか」

 被告「はい」

2011.7.8 13:05 (2/4ページ)

 《市橋被告はこれまでの公判で、玄関でリンゼイさんに抱きつき、拒絶されて強姦に及んだと説明している》

 検察官「ハグ(抱き合う合うこと)しようとして拒絶され、どうして強姦しようと思ったのですか」

 被告「玄関でリンゼイさんの後ろからハグをしようとしたとき、私はすでに『ハグをしてからリンゼイさんとキスや、セックスもしたい』と思っていました。でも…、でも…リンゼイさんは強く拒絶しました。それで私は誘惑に勝てず、リンゼイさんを強姦しようと思ったのです」

 《検察側の後方に座るリンゼイさんの母親のジュリアさんは頭を抱えた》

 検察官「弁護人の質問で『どういうつもりで抱きついたのか』と聞かれ、『ハグしたかったから』と答えていましたよね?」

 被告「抱きついたのは最初にハグをしたかったからです」

 検察官「キスやセックスをしたいと思ったのはいつの時点だったのですか」

 被告「リンゼイさんが私の部屋に入ってくれたときです」

 検察官「リンゼイさんをどのように押し倒したのですか」

 被告「私はリンゼイさんが玄関に入った後、後ろから手を伸ばしてハグしようとしました。リンゼイさんが振り返り、私と顔と顔が向き合った状態で、強く拒絶しました。私はリンゼイさんを抱きかかえるようにして、玄関から続く廊下に押し倒しました」

 検察官「押し倒した後、どうしましたか」

 被告「私は彼女の服を脱がせようとしました」

 検察官「それでどうしましたか?」

 《市橋被告は少し間を置いてから答える》

 被告「私はリンゼイさんの服を脱がせました」

2011.7.8 13:05 (3/4ページ)

 《上下の服を脱がせ、全裸にしたと説明する市橋被告。リンゼイさんの父親のウィリアムさんは厳しい表情になった》

 検察官「女性は服を脱がされそうになったら、ものすごく抵抗すると思うのですが、どう抑えて脱がせたのですか」

 被告「数分間、激しくもみ合いました。数分間もみ合いになり、彼女は…リンゼイさんは抵抗しなくなりました。疲れたのだと思います。リンゼイさんが抵抗しなくなったので、服を脱がせようとしました」

 検察官「上下とも裸にしてから結束バンドを使ったのですか」

 被告「そうです」

 《ジュリアさんは首を振り、憤った表情を見せた》

 検察官「リンゼイさんはもみ合った際、大声を上げましたか」

 被告「私が押し倒したとき、彼女は大きな声を上げました。内容は分かりません」

 検察官「彼女が大声を上げないようにするために、何かしましたか」

 被告「はい。私はリンゼイさんの口を手でふさぎました」

 検察官「リンゼイさんを脅すような言葉を言いませんでしたか」

 被告「言っていません」

 検察官「言わない理由は?」

 被告「リンゼイさんは強く抵抗しており、それを抑えるのに精いっぱいだったからです」

 検察官「あなたはなぜ(リンゼイさんの手足を縛るため)結束バンドを使おうと思ったのですか」

 被告「私がリンゼイさんを姦淫するとき、リンゼイさんが抵抗すると思ったからです」

 検察官「(抵抗を抑える手段として)結束バンドを使おうと思いついたのはなぜですか」

 被告「リンゼイさんは力が強かったです。姦淫するときには何かで縛らないといけないと考え、思いついたのは以前に買って使っていなかった結束バンドでした」

2011.7.8 13:05 (4/4ページ)

 《市橋被告は弁護側の被告人質問で、結束バンドは部屋の配線コード類をまとめるために18年に購入し、事件当時は玄関の収納棚に置いていたと述べていた》

 検察官「結束バンドを使う前に、粘着テープを使ったのではないですか」

 被告「使っていません」

 検察官「廊下の柱にリンゼイさんの髪の毛がついた粘着テープが貼られていました。なぜですか」

 被告「姦淫したときに粘着テープは使っていません。もし柱にテープがあったのだとしたら、それはリンゼイさんが亡くなった後、私が貼ったもののはずです」

 《検察官は首をかしげ、質問を続ける》

 検察官「なぜ貼る必要があったのですか」

 被告「これは、はっきり説明できないかもしれませんが、それでもいいですか」

 検察官「はい」

 被告「リンゼイさんが亡くなった後、私は4畳半に倒れていたはずのリンゼイさんと、(取り外し可能で4畳半に置かれていた)浴槽を、一緒にか別々かは分かりませんが、浴室に運びました。私はそのことを覚えていないのですが、私がしたはずです。リンゼイさんのご遺体と浴槽を浴室に入れた後、私はリンゼイさんの髪を切っているはずです」

 「私は粘着テープを以前から床の掃除によく使っていました。だから、私が床に落ちていた髪をテープで取ったのか…、そんなことをした…して、したから、廊下の柱についていたのかもしれません。覚えていないのですが、テープが柱についたのはそのとき以外に考えられません」

 《堀田真哉裁判長がここで休廷を宣言。約15分の休憩を挟み、午前11時50分から検察側による被告人質問が再開される》




【英国女性殺害 市橋被告4日目(5)】「外国人登録証を置いていくから信じて」 解放を懇願するリンゼイさんに… - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110708/trl11070814030008-n1.htm

2011.7.8 13:59 (1/4ページ)

 (11:50~12:20)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第4回公判は、休憩を挟み再開。検察側の被告人質問が続く》

 《検察官は、犯行現場の室内に残された遺留品について尋ねていく》

 《玄関の靴からリンゼイさんの血液が検出されたことについて、検察官が付着した理由を尋ねるが、市橋被告は「分かりません」と答える》

 《検察官は質問を変え、袖などが切られたリンゼイさんの衣服や下着について尋ねていく。証拠の写真を市橋被告に示す》

 検察官「コート、カーディガン、ブラジャー、いずれも切られた跡がありますね?」

 被告「はい」

 検察官「コートやカーディガン、ブラウスは、左の袖も右の袖も切られていますね?」

 被告「はい…いや、ブラウスの右側は切れていません」

 検察官「(写真を指さし)こっちの写真をみれば切れているでしょ?」

 被告「はい」

 検察官「いつ切ったんですか」

 被告「私はリンゼイさんを姦淫するとき、リンゼイさんのコートを手で破いています。ブラジャーについては手で切っていません。姦淫する前、裸にするときは普通にはずしています。ブラジャーが切れているのは、リンゼイさんが亡くなった後、私がはさみで切っているかもしれません」

2011.7.8 13:59 (2/4ページ)

 《カーディガンやブラウスについても答えるよう、堀田真哉裁判長が促す》

 被告「カーディガンは、手ではこのように破れません。だからはさみで切ったのは覚えていませんが、リンゼイさんが亡くなった翌日(平成19年3月26日)にはさみで切ったと思います」

 《ひとごとのように分析する市橋被告。衣服などを切った理由は判然とせず、首をかしげる裁判員もいる》 

 《検察側はさらに、下着やタイツの尿の跡についても尋ねるが、市橋被告は「分からない」「覚えていない」と繰り返した》

 《検察官は次に、市橋被告に乱暴された後のリンゼイさんの様子について尋ねていく》

 検察官「強姦後、リンゼイさんは何と話していましたか」

 被告「『警察には言わない。帰してくれ』と繰り返していました」

 検察官「リンゼイさんは『知らない男に襲われたと言えばいい』と言っていましたか」

 被告「はい。帰してほしい、と何度も言いました。『外国人登録証を持っている。信用できないなら、それを持っていてもらっても構わない』『道を歩いていて、見知らぬ男に襲われたと言えばいい』と話していました」

 《リンゼイさんの母、ジュリアさんは右手で両目を覆い、下を向いている。さらに、リンゼイさんの両足を結束バンドで縛った状態で乱暴したときの姿勢についての質問に市橋被告が答え、ジュリアさんら遺族の表情は険しくなっていく》

2011.7.8 13:59 (3/4ページ)

 《ここで、検察側はうつぶせのリンゼイさんに市橋被告が覆いかぶさった、リンゼイさん殺害時の2人の体勢を示した図を廷内の大型モニターに表示する》

 検察官「リンゼイさんは具体的にどう動こうとしていましたか」

 被告「逃げようとして暴れていた。手をはうようにして、前に進んでいこうとしました」

 検察官「被告が上に乗っている状態で、手を動かしても進まないのでは?」

 被告「体全体で前に行こうとしていました」

 検察官「このあと、『アイ・ガット・イット(I got it)』、『分かった、分かった』と理解したと言いましたね」

 被告「いいえ、(理解)していません」

 検察官「ではどういう意味だと思ったんですか」

 被告「後で考えれば『分かった、分かった』という意味になると思ったけれども、その時は日本語に訳すことはできなかった。逃げられてしまう、と思いました」

 《検察側は続いて、リンゼイさん殺害時の殺意の有無について尋ねていく》

 検察官「今の考えを聞きたい。この時に首が圧迫されたと思いますか」

 被告「分からないのです。この体勢になった後、リンゼイさんが動かなくなりました」

 検察官「左腕に力を入れていましたか」

 被告「分かりません」

 検察官「(首の下に左腕を入れた)この状態が継続していたのは、10秒より長い?」

 被告「長かったと思います」

 検察官「20秒では?」

 被告「長かったと思います」

 検察官「感覚では大体何秒くらいでしたか」

 被告「感覚的には短かった。1分ほどでした」

 検察官「リンゼイさんが動かなくなってから、覆いかぶさるのをやめたんですね」

 被告「動かなくなったとき、リンゼイさんが(逃げるのを)諦めたと思い、体を離しました」

 検察官「動かなくなって、どれくらい経ってから離れたんですか」

 被告「…動かなくなってから離れました。…もう一度お願いします」

 検察官「リンゼイさんが動かなくなって、どれくらい経ってから離れたのかを聞いています」

 被告「…リンゼイさんの体が動かなくなりました。諦めたんだと思い、体を離しました」

2011.7.8 13:59 (4/4ページ)

 《かみ合わないやり取りが繰り返される》

 検察官「その後、人工呼吸をしたということですが、110番や119番通報はしていませんね」

 被告「はい」

 検察官「近所の人に助けを求めたりもしていませんね」

 《突然、語調を強め、市橋被告が答える》

 被告「していません」

 検察官「心臓マッサージや人工呼吸の後、息をしているかの確認はしましたか」

 被告「リンゼイさんが動きません。口元に、少し開いている口元に顔を近づけました。リンゼイさんは息をしていませんでした」

 検察官「心臓が動いているか、脈を測りましたか」

 被告「していません」

 検察官「なぜしなかったんですか」

 被告「リンゼイさんが動かないのを見て、心臓マッサージと人工呼吸を続けました。リンゼイさんの口元に顔を近づけたが、息をしていない。それで、私の身体の力が抜けました…申し訳ありません」

 《最後の一言で、にわかに声を震わせた市橋被告。ジュリアさんは椅子の背もたれに寄りかかり、目を閉じて微動だにしない。ここで堀田裁判長が予定時間を超えていることを検察側に告げ、休廷に入った》



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Tag:英国人女性殺害事件 冤罪 整形捏造 

Category:市橋達也の法廷ライブ

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市橋達也の法廷ライブ・7月7日第三回公判(5)~(10) 被告人質問

2011/07/07(Thu) 21:24




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【英国女性殺害 市橋被告3日目(5)】「何か飲む?」被告は誘われ、部屋に入ったと強調 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110707/trl11070715310010-n1.htm

2011.7.7 15:30 (1/5ページ)

 (13:15~13:45)

 《千葉県市川市のマンションで平成19年、英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=が殺害された事件で、殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第3回公判は、昼の休廷を挟んで再開した。いよいよ市橋被告本人への被告人質問が始まる》

 《入廷した市橋被告は、出廷しているリンゼイさんの両親に深々と一礼したあと、うつむいたまま着席した》

 《6人の裁判員らも着席し、堀田真哉裁判長に促されて市橋被告が証言台の席に着く。弁護側からの質問が始まった》

 弁護人「あなたは初日の公判で『事件の日に何があったか話すのが義務だ』と話しましたが、覚えていますか」

 被告「はい、覚えています」

 《市橋被告は、法廷に響くほどの大きな声で述べた。弁護側はまず、リンゼイさんと出会うまでの状況について尋ねていく》

 弁護人「平成17年3月に千葉大学を卒業しましたね?」

 被告「そうです」

 弁護人「大学では主に何を学んでいましたか」

 被告「主に植物について。公園や広場のデザイン、設計を学びました」

 弁護人「卒業後はどういう進路を考えていましたか」

 被告「大学と同じ分野で、海外の大学院で学びたいと思っていました」

2011.7.7 15:30 (2/5ページ)

 《市橋被告は、一言一言言葉を選ぶようにゆっくりした口調で答えていく》

 弁護人「17年の大学卒業から事件の19年3月までについて聞きます。仕事はしていましたか」

 被告「していません」

 弁護人「収入はどうしていましたか」

 被告「親に仕送りをしてもらっていました」

 弁護人「留学準備は、具体的にどんなことをしていましたか」

 被告「留学に必要なTOEFL(トーフル)テストというものがあり、対策の参考書を使い、英語の勉強をしていました」

 《ここからリンゼイさんと出会った3月20日夜の話に移っていく。左から2番目の男性裁判員は眉間に手をやり、真剣な表情を崩さない》

 弁護人「リンゼイさんを、初めにどこで見かけたんですか」

 被告「最寄り駅の(千葉県市川市の東京メトロ)行徳駅の改札前広場で見かけました」

 弁護人「見かけて、どう思いましたか」

 被告「すれ違った後、数カ月前に私が洗濯機の水漏れを直し、英語の個人レッスンを頼んだ若い白人女性に似ていると思いました」

 《検察側は、初公判の証拠調べで、リンゼイさんが「洗濯機を直したのは僕です」と市橋被告から話しかけられた、とするリンゼイさんの親友の△△さん(法廷では実名)の証言を明らかにしている。実際に市橋被告が洗濯機の修理を行ったかについては、これまでの公判でも触れられていない》

 弁護人「そのときの女性に似ていると思って、どうしましたか」

 被告「もしそのときの若い白人女性なら、もう一度レッスンを頼もうと思いました」
 
2011.7.7 15:30 (3/5ページ)

 弁護人「その後、リンゼイさんはどこに行きましたか」

 被告「行徳駅の中に入っていきました」

 《その後、リンゼイさんの後をついて、西船橋駅で電車を降りた市橋被告。質問は、駅前通りで声をかけた市橋被告とリンゼイさんの対面と会話の内容に迫っていく》

 弁護人「何と声をかけたんですか」

 被告「『突然、話しかけてすいません。少し話してもいいですか』と言うと、リンゼイさんはうなずいてくれました。私は、リンゼイさんに『私のことを覚えていますか』と尋ねました」

 《最初の一言こそ力強く答えた市橋被告だったが、その後はたどたどしい返答が目立つ。はなをすする音が響き、声は震えている。涙声のようにも聞こえるが、台本を読み上げているような印象も受ける》

 弁護人「英語で話しかけましたか。日本語ですか」

 被告「全て英語です」

 弁護人「リンゼイさんは何と答えましたか」

 被告「『違うと思います』と言いました」

 弁護人「それからリンゼイさんはどうしましたか」

 被告「自転車に乗って、通りの方に走っていきました」

 弁護人「あなたはどうしましたか」

 被告「駅の方に歩いてから、リンゼイさんが走った方向と思う方へ走っていきました」

2011.7.7 15:30 (4/5ページ)

 弁護人「リンゼイさんと会えましたか」

 被告「団地のような場所の街灯のところで、リンゼイさんが自転車を降りているところを見つけました」

 《再びリンゼイさんに話しかける市橋被告。リンゼイさんの部屋に上がり込むまでの様子を詳細に答えていく》

 弁護人「何と声をかけましたか」

 被告「『また怖がらせてごめんなさい。どこ(の国)から来ましたか』と聞きました」

 弁護人「リンゼイさんは?」

 被告「『イングランドから』と答えていたと思います」

 弁護人「他に何か話しましたか」

 被告「はい。『私は海外で風景建築、公園設計、広場設計を学びたい。英語を教えてくれませんか。教えてくれれば、もちろんお礼をします』と話しました」

 弁護人「それに対してリンゼイさんは何と答えましたか」

 被告「リンゼイさんは笑ってくれて、『何か飲む?』と聞いてきてくれました」

 《リンゼイさんに誘われて部屋に上がった、と説明する市橋被告。リンゼイさんの母、ジュリアさんは口を手で覆い、険しい表情で市橋被告を見つめる》

 弁護人「リンゼイさんの部屋には誰がいましたか」

 被告「リンゼイさんの他に、若い白人女性2人がいました」

 弁護人「歓迎された、と思いましたか」

 被告「思いませんでした」

 弁護人「部屋に入って、どうしましたか」

 被告「絵を描かせてほしい、と言いました」

 弁護人「なぜ絵を?」

2011.7.7 15:30 (5/5ページ)

 被告「部屋の雰囲気を和ませたかったので」

 弁護人「描かせてくれた人はいましたか」

 被告「はい」

 弁護人「誰ですか」

 被告「リンゼイさんです」

 《リンゼイさんの絵を描いた後、他の2人には断られたと市橋被告は説明する》

 弁護人「描き終わってどうしましたか」

 被告「絵に私の名前、電話番号、メールアドレス、日付を書いてリンゼイさんに渡しました」

 弁護人「リンゼイさんの反応は?」

 被告「受け取ってくれました」

 弁護人「リンゼイさんもメールアドレスを教えてくれましたか」

 被告「はい」

 《10~15分間、部屋で過ごし部屋を出ると、時間は既に深夜で終電はない。市橋被告は西船橋駅に戻り、インターネットカフェで一泊したという》

 弁護人「リンゼイさんから連絡先を聞いてどう思いましたか」

 被告「うれしかったです。」

 弁護人「どうして、うれしいと思いましたか」

 被告「リンゼイさんから英語の個人レッスンを受けられるかもしれない、と思ったからです」

 《初対面を終え、事件を迎えるまでの数日間のやり取りについて、質問が続いていく》




【英国女性殺害 市橋被告3日目(6)】「リンゼイさんと親密な関係になれたらいいな」被告の言い分に遺族怒り - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110707/trl11070715430011-n1.htm

2011.7.7 15:42 (1/4ページ)

 (13:45~14:10)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第3回公判で、市橋被告への弁護側の被告人質問が進む。男性弁護士は市橋被告とリンゼイさんがメールで約束した英会話の個人レッスンの内容について確認していく》

 弁護人「どういう約束をしたのですか」

 被告「日曜日(平成19年3月25日)の午前9時に(東京メトロ)行徳駅前で会って、駅前で1時間のレッスンを受けることになりました」

 《市橋被告は時折、はなをすすり、ゆっくりとした口調で答えた》

 弁護人「25日は何時に起きましたか」

 被告「午前8時40分です」

 弁護人「(待ち合わせ時間の直前に起きたのには)何か事情があったのですか」

 被告「よく寝てませんでした。25日深夜(未明)、私は当時つきあっていた女性と外で会っていました。自分の部屋に戻ったのは朝4時ごろでした。そ…そこから、帰って眠ったので、起きたときが8時40分ごろです。寝坊したのです」

 《一言一言を区切るようにして話す市橋被告。両手をきつく握りしめ、顔を小刻みに揺らしており、緊張しているようにも見える》

2011.7.7 15:42 (2/4ページ)

 《市橋被告は起床してから自転車で行徳駅に向かい、その様子は途中の防犯カメラにも写っているという。弁護人に駅までの所要時間を尋ねられ、「5分もかかっていない」と答えた。駅前には、リンゼイさんが先に到着していたという》

 弁護人「リンゼイさんと会ってどうしましたか」

 被告「駅前のコーヒーショップに一緒に入りました」

 弁護人「どんなレッスンを受けましたか」

 被告「私の趣味の話、お互いの好きな映画女優の話、(19)98年の(サッカー)フランスワールドカップの話、(映画化された)ハリーポッターの話を(英語で)しました」

 弁護人「レッスン料はコーヒーショップで払いましたか」

 被告「いいえ、払っていません」

 《弁護側は冒頭陳述で、市橋被告は待ち合わせ時間直前に起床したことで慌てたため、レッスン料を持っていくことを忘れたと主張。市橋被告もこの趣旨に沿った返答を行った。一方、検察側は冒頭陳述で強姦目的で『レッスン料を家に忘れた』と口実を使って自宅に誘い込んだと指摘しており、双方の主張は真っ向から対立している》

 弁護人「いつ代金を忘れたことに気づきましたか」

 被告「コーヒーショップに入って飲み物を注文し、支払うときに財布の中身を見たときです」

 弁護人「どうして、そのときに(レッスン料を忘れたことを)言わなかったのですか」

 被告「そのときに言ったら、レッスンを受けられなくなるかもしれないし、受けたとしても、レッスンの雰囲気が悪くなると思ったからです」

 《検察側の後方に座る父親のウィリアムさんは眼鏡を取り出してかけ、市橋被告の顔を見つめる》

2011.7.7 15:42 (3/4ページ)

 弁護人「どうするつもりだったのですか」

 被告「レッスンが終わったころにリンゼイさんにお金を忘れたことを謝って、(自宅に)取りにいけばいいと思いました」

 弁護人「忘れたことを伝えたとき、リンゼイさんはどんな反応をしていましたか」

 被告「リンゼイさんは『それだったら急がなければいけない』と言いました」

 《これまでの公判で、リンゼイさんが同日午前10時50分から語学学校でレッスンの予定があったことが明らかになっている。2人はコーヒーショップを出た後、タクシーに乗って市橋被告方のマンションに向かっている》

 弁護人「タクシーの中でリンゼイさんと会話を交わしましたか」

 被告「していません」

 弁護人「タクシーはどのあたりに止まりましたか」

 被告「マンション前のガソリンスタンドです」

 弁護人「タクシー運転手と何か話しましたか」

 被告「はい。私がタクシー料金を払った後、運転手に『ここで5、6分待っていてくれませんか』と言いました」

 弁護人「あなたはどうするつもりだったのですか」

 被告「私は走って自分の部屋に行き、お金を取って戻ってきて、リンゼイさんにレッスン料を渡すつもりでした」

 弁護人「運転手の答えは?」

 被告「『それはできない』などと言っていました。私は運転手に『それだったら5、6分後にここに来てくれないか』と言いました」

 弁護人「運転手は何と答えましたか」

 被告「運転手は『ここに電話してくれればいい』と言って、タクシー会社の電話番号が書かれた領収書を渡してきて、行ってしまいました」

2011.7.7 15:42 (4/4ページ)

 《弁護側はこのやり取りで、市橋被告が当初から強姦目的で自宅まで連れて行ったわけではないということを訴えたいようだ》

 弁護人「タクシーが去ったとき、リンゼイさんは何か言いましたか」

 被告「はい。リンゼイさんは『私はどうやって帰ったらいいの?』と言っていました」

 弁護人「それで、あなたはどうしたのですか」

 被告「マンションに歩いていきました」

 《市橋被告とリンゼイさんは4階にある市橋被告の部屋に向かうため、エレベーターに乗り込んだ。検察側の冒頭陳述によると、エレベーターでリンゼイさんは、しきりに腕時計を見るなど、時間を気にしていたという》

 弁護人「あなたはエレベーター内で何を考えていましたか」

 《市橋被告は、間を置いてから、たどたどしくしゃべり始めた》

 被告「私はタクシーが行ってしまったから、リンゼイさんは仕事に間に合わないと思いました。このままリンゼイさんと親密な関係になれたらいいな、と勝手に思っていました」

 《「親密な関係」を通訳が訳したとき、検察側の後方に座る母親のジュリアさんは隣のウィリアムさんを見つめ、顔を振りながら怒気をはらんだ表情となった。一方、傍聴人席の最前列に座るリンゼイさんの姉妹も遺影を膝の上に置き、市橋被告の背中に厳しい視線を注いでいた》

 《弁護人は「ここでいったん休憩を」と求め、堀田真哉裁判長が20分間の休廷を宣言。午後2時半から弁護側の被告人質問が再開される》




【英国女性殺害 市橋被告3日目(7)】「私を殺すつもりね」 抵抗しながらリンゼイさんが発した一言 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110707/trl11070717130012-n1.htm

2011.7.7 17:10 (1/6ページ)

 (14:30~15:00)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第3回公判。約15分間の休廷を挟み、傍聴席から見て左側の扉から市橋被告が入廷した。リンゼイさんの両親に目を向けることなく、足早に証言台の前に立ったあと、ずり下がったジーパンを手で腰まで引き上げた。午後2時半から審理が再開した》

 《男性弁護人は、リンゼイさんが市橋被告の部屋に入ってからの状況を質問した》

 弁護人「あなたの部屋にリンゼイさんが入ったあと、あなたはどうしましたか」

 被告「入ったあと、私は手を伸ばしてリンゼイさんの後ろから抱きつきました」

 《リンゼイさんの父親のウィリアムさんは険しい表情をしている》

 弁護人「なぜ、抱きついたのですか」

 《この質問に市橋被告は、しばらく沈黙する》

 被告「彼女とハグ(抱き合うことを)したかったからです」

 弁護人「場所はどこですか」

 被告「玄関です」

 弁護人「そのとき、リンゼイさんはどのような反応だったのですか」

 被告「リンゼイさんは強く拒絶しました」

 弁護人「それでどうしたのですか」

 被告「私は誘惑に負けました。…(しばらく黙ったあと)、私はリンゼイさんを廊下に押し倒しました」

 《リンゼイさんの母、ジュリアさんは、唇をかみしめている》

2011.7.7 17:10 (2/6ページ)

 弁護人「リンゼイさんはもちろん抵抗しましたよね?」

 被告「しました」

 弁護人「あなたはどういう行為をしましたか」

 被告「抵抗するリンゼイさんを押さえつけました」

 《泣いているのか、市橋被告がはなをすする音が法廷に響く》

 弁護人「どういう体勢でリンゼイさんを押さえつけたのですか」

 被告「リンゼイさんは廊下にあおむけになり、私はその上にまたがるように乗りました」

 弁護人「具体的にはどういうことですか」

 被告「リンゼイさんの手足を私が押さえつけるようなかたちです」

 弁護人「リンゼイさんの着ている服を破ったりしていますか」

 被告「してます」

 弁護人「顔面を殴ったり、頸部(けいぶ)を圧迫したりしましたか」

 被告「それはしていません」

 弁護人「リンゼイさんはどのくらい抵抗しましたか」

 被告「数分間、抵抗しました」

 《傍聴席から見て、右端から2番目の5番の男性裁判員は市橋被告をじっと見つめている》

 弁護人「あなたは(抵抗するリンゼイさんに対して)どうしましたか」

 被告「手首と足首に、結束バンドをはめました」

 弁護人「その後どうしましたか」

 被告「リンゼイさんを姦淫(かんいん)しようとしました」

 《ジュリアさんは目を覆って泣いている》

 弁護人「あなたはすぐに姦淫することができましたか」

 被告「できませんでした」

2011.7.7 17:10 (3/6ページ)

 《市橋被告は、リンゼイさんを乱暴しようと、避妊具の装着を試みたが、うまくいかなかったため、避妊具をそのままゴミ箱に捨てたという》

 《右から3番目の男性裁判員が首をかしげている》

 弁護人「それからどうしましたか」

 被告「私はリンゼイさんを姦淫しました」

 《男性弁護人は質問を変えた》

 弁護人「結束バンドは何の目的で持っていたのですか」

 被告「私の部屋の配線コード類をまとめて、壁に掛けるために、前年(平成18年)、ホームセンターで買いました」

 弁護人「結束バンドはどこにありましたか」

 被告「玄関の靴箱の上、壁際にある収納棚にまとめて置いてありました」

 《男性弁護人は、計画的に結束バンドを準備したわけではなかったと主張したいようだ》

 《続いて、男性弁護人は法廷内に設置された大型モニターに市橋被告の部屋の見取り図を示して、姦淫した場所の確認をした後、別の男性弁護人に交代した》

 弁護人「あなたがしたことは、リンゼイさんの気持ちを踏みにじった強姦行為だと分かっているのですか」

 被告「…はい」

 弁護人「強姦した後、どのような行動をしましたか」

 被告「私は寝室に置いてあった、テンピュール(低反発)のマットレスを廊下に持ってきて、廊下で横になっているリンゼイさんの下に敷きました」

 《一言一言区切るように話す市橋被告。はなをすする音がますます大きくなった》

2011.7.7 17:10 (4/6ページ)

 弁護人「なんでそんなことをしたのですか」

 被告「彼女に申し訳ない気がしたので…」

 弁護人「それは冷たい床で横たわっているリンゼイさんをいたわる気持ちからですか」

 被告「はい」

 《ジュリアさんは目を見開いて、「ふん」と鼻で笑うような仕草をした》

 弁護人「あなたが脱がしたリンゼイさんの服はどこに置きましたか」

 被告「彼女のそばに置きました」

 弁護人「布団の上ですか」

 被告「そうです」

 《弁護人の質問に対して市橋被告は、リンゼイさんが失禁した事実を述べた。ジュリアさんは手で顔を覆っている》

 弁護人「あなたはどうしましたか」

 被告「リンゼイさん(の体)を洗おうと思いました」

 弁護人「どこに連れて行こうと思いましたか」

 被告「浴室です」

 《市橋被告は、リンゼイさんを抱きかかえて浴室に連れて行こうとしたが、抵抗されたことを話した》

 被告「リンゼイさんを抱きかかえて風呂場に連れて行こうとすると、リンゼイさんは『私を殺すつもりね』と言いました。リンゼイさんが風呂場に行くことを強く拒否したので、連れて行けませんでした」

 弁護人「あなたはその後、リンゼイさんをどこに連れて行こうとしましたか」

 被告「リンゼイさんを抱きかかえたまま、和室に運びました」

2011.7.7 17:10 (5/6ページ)

 弁護人「その後どうしましたか」

 被告「結束バンドを切りました」

 弁護人「どうして切ったのですか」

 被告「そのときリンゼイさんは裸でした。私のグレーのパーカをリンゼイさんの上半身に着てもらうためです」

 弁護人「実際に着せたのですか」

 被告「はい」

 《男性弁護人は、市橋被告がリンゼイさんに着せたというパーカを大型モニターに映し出した》

 弁護人「これですね」

 被告「はい」

 弁護人「その後、あなたは灰色のパーカを着せたまま、リンゼイさんを浴槽に入れたでしょう?」

 被告「はい」

 弁護人「その後、さらに上に何か掛けたでしょう」

 被告「はい」

 弁護人「何を掛けましたか」

 被告「私が着ていた茶色のジャケットを彼女の上半身に掛けました」

 《男性弁護人の指示により、大型モニターに茶色のジャケットが映し出される》

 弁護人「リンゼイさんの服をそばに置いていたのに、なぜそれを掛けなかったの?」

 《市橋被告はリンゼイさんが失禁したためだと答えた。男性弁護人は小さくうなずいた》

2011.7.7 17:10 (6/6ページ)

 弁護人「さっき敷いていたマットレスはどうしたの?」

 被告「…。外のベランダに掛けました」

 弁護人「あなたが逃走したあと、ベランダに掛かっていたマットレスですね」

 《答えを考えているのか数秒黙ったあとでこくこくとうなずいて答えた》

 被告「そのはずです」

 弁護人「一度外した結束バンドをその後、どうしましたか」

 被告「もう一度、彼女の手首にはめました」

 弁護人「リンゼイさんの体はどうしましたか」

 被告「黒いパーカとバスタオルを持ってきて掛けました」

 《市橋被告の口から詳細な犯行状況が赤裸々に語られる中、リンゼイさんの両親はうなだれている》




【英国女性殺害 市橋被告3日目(8)】「痛いから足首の結束バンド外して」 被告は冷たく「できない」 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110707/trl11070717210013-n1.htm

2011.7.7 17:20 (1/5ページ)

 (15:00~15:30)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第3回公判は、市橋被告への弁護側の被告人質問が続いている。市橋被告はゆっくりとした口調で弁護人の質問に答えていく。ときにたどたどしくも聞こえる》

 《弁護側はリンゼイさんを浴槽に入れた経緯について質問をする。市橋被告は再度の失禁を恐れたためだと説明し、続けた》

 被告「それで浴槽を持ってきてリンゼイさんに、その中に入ってもらったんです」

 《リンゼイさんの父、ウィリアムさんは目頭に手を当てる。母、ジュリアさんは励ますように右腕を伸ばし、ウィリアムさんの肩を抱いた》

 弁護人「浴槽に入れたのは何時ごろのことですか」

 被告「私とリンゼイさんが私の部屋に入ってから、1時間後ほどのことだったと思います」

 弁護人「(平成19年3月)25日午前11時ぐらいということですか」

 被告「だと思います」

 弁護人「リンゼイさんを姦淫し、行為が終わった後、あなたはどういう気持ちだったんですか」

 被告「リンゼイさんに悪いことをしたと思いました」

 弁護人「また姦淫するつもりはあったんですか」

 被告「ありません」

 弁護人「あなたは悪いことをしたというが、じゃあ、これからどうしようと思ったんですか」

 被告「なんとかしてリンゼイさんに許してもらわないと、許してもらいたいと思いました」

2011.7.7 17:20 (2/5ページ)

 《この返答に、弁護人は少し語気を強める》

 弁護人「こんなにひどいことをして許してもらえると思ったんですか」

 被告「思いませんでした。すぐには許してもらえないと思いました。そのとき、私が考えたことは、なんとか彼女に話しかけて、人間関係をつくったら、許してもらえるんじゃないかと思いました」

 《父のウィリアムさんは鼻を赤くし、「わけが分からない」といった様子で頭(かぶり)を振った》

 弁護人「あなたが浴槽を置いたのは、4・5畳の和室ということだよね」

 被告「そうです」

 弁護人「浴槽はどのへんに置いたのか言える?」

 《弁護人は市橋被告に、犯行現場となったマンションの間取りを示す》

 被告「4・5畳の和室の壁際の真ん中あたりです」

 弁護人「壁っていうとたくさんあるので、図面でいうと?」

 被告「この4・5畳の左側の壁際の真ん中あたりに私は浴槽を起きました」

 弁護人「ラジカセがあったけど、その前あたりですか」

 被告「はい」

 《その位置は、弁護人が実況見分や証拠写真を使って示した浴槽の排水口の跡が畳に残っていた位置と一致する》

 弁護人「4・5畳の部屋にはあなたもいた?」

 被告「はい」

 弁護人「座っていた?」

 被告「私は座っていました」

 弁護人「話はしました?」

 被告「はい」

 弁護人「被害者はどんな話をしましたか」

 被告「リンゼイさんは4・5畳の和室の左側の壁際に私が張っていた、私が書いた『走っているチーター』の絵をみて、私に『この絵は間違っている。私は大学で生物学を学んでいたから分かるんだけど、このチーターのおなかは出すぎている』と言ってくれました」

 《弁護人はチーターの絵の写真を市橋被告に提示する。大型モニターに映し出された絵は、鉛筆かボールペンのようなもので描かれたモノクロのスケッチで、横から見たチーターが描かれていた》

2011.7.7 17:20 (3/5ページ)

 弁護人「誰が描いたのですか」

 被告「私です」

 弁護人「さきほどのは、この絵のことですね」

 被告「そうです」

 弁護人「そのほかにあなたのほうから話しかけることはありました?」

 被告「ありました」

 弁護人「どんな話でした?」

 被告「私はリンゼイさんに、キング牧師の演説の内容を尋ねました」

 弁護人「どんなテーマの演説ですか」

 被告「『I HAVE A DREAM』。『私には夢がある』という題名のスピーチです」

 弁護人「訪ねたことに被害者は?」

 被告「私がその演説の最初の部分をリンゼイさんに尋ねると、リンゼイさんは黒人は奴隷解放宣言のあと、黒人は自由を手にしたけれども、奴隷のときは生活や仕事に保証があったけど、自由を手にしたことで、生活や仕事の保証がなくなった面があるということを教えてくれました」

 弁護人「そういう話を聞いてどう思いましたか」

 被告「私はそういう考えもあるのだなと思いました」

 《裁判員の男性は市橋被告の証言にじっと聞き入っている》

 弁護人「他には?」

 被告「あります」

 弁護人「項目的にいうとどんなこと?」

 被告「私は、リンゼイさんにカトリックとプロテスタントの違いを尋ねました。それとリンゼイさんが日本に来るまでに、どんな国に行ったことがあるのかということも尋ねました」

 弁護人「あなたとすると人間関係を作ろうと話しかけたということでしょうか」

 被告「はい」

 弁護人「被害者はずっと答えてくれましたか」

 被告「いいえ」

 弁護人「どうしてですか」

 《市橋被告はしばらく沈黙した後に答える》

 被告「リンゼイさんが答えるのがしんどくなったんだと思います」

 弁護人「そうすると、あなたは話しかけるのをやめた、控えたのですか」

 被告「はい。控えました」

 弁護人「そうしたら、どうなりました?」

2011.7.7 17:20 (4/5ページ)

 被告「リンゼイさんから、甘いものがほしい。飲み物がほしいと言われました」

 弁護人「それに対してどうしましたか」

 被告「私は台所に行ってミネラルウオーターと黒砂糖を…」

 《市橋被告はそこで言葉を止め、しばらくしてもう一度繰り返す》

 被告「私は台所に行ってミネラルウオーターと黒砂糖を取ってきて、リンゼイさんの口の中に入れました」

 弁護人「そのほかに求められたものは?」

 被告「リンゼイさんは私に手首の結束バンドが痛いから外してほしいといいました」

 弁護人「それに対しては?」

 被告「また台所に行ってキッチンばさみを持ってきて、彼女の結束バンドを切りました」

 弁護人「次に何を求められましたか」

 被告「リンゼイさんは私に足首の結束バンドも痛いから外してほしいと言いました」

 弁護人「それに対しては?」

 被告「私は『できない』といいました」

 弁護人「ほかには?」

 被告「リンゼイさんは私にトイレに行きたいといいました」

 弁護人「それに対してどうしました?」

 被告「リンゼイさんに浴槽から出て、廊下のトイレに行ってもらいました」

 弁護人「だけど足首は外してないと言っていたのに、どうしたんですか」

 被告「足首はトイレに行く前に外しています」

 《つじつまがあわない発言に弁護人は質問を続ける》

 弁護人「戻ったあとでまた足首に(結束バンドを)したということですか」

 被告「違います。順序が違います」

 弁護人「では言ってみて」

 被告「私がリンゼイさんの…」

 《そこまで言ったところで、市橋被告は言葉を止めて言い直す。英語を意識してのことか、主語と述語の使い方にこだわりがあるようだ》

 被告「リンゼイさんから私に、足首が痛いから外してほしいといい、私はできないといいました。リンゼイさんがトイレに行きたいと言ったのは、だいぶ後の話です」

2011.7.7 17:20 (5/5ページ)

 《弁護人は順を追って説明するように市橋被告に言い、質問を続ける》

 弁護人「では、さきほどの話の続きの中で求められたことは?」

 被告「あります。リンゼイさんはたばこが吸いたいと私に言いました」

 弁護人「それに対しては?」

 被告「私はできないと言いました」

 弁護人「足首を外してとか、たばこを吸いたいとか言われ、『できない』『できない』と答えたんだよね」

 被告「ええ」

 弁護人「そのときの心境は?」

 《市橋被告は言葉を詰まらせ沈黙する。10秒ほどたったところで、弁護人が根負けした》

 弁護人「じゃあ質問を変えるけど、イライラとか怒ったとか、感情的なものがなかったのかということなんだけどね」

 被告「ありました」

 弁護人「それはどんな気持ち?」

 被告「私は…。リンゼイさんに対して…。イライラしていました」

 《言葉を切りながら、ゆっくりと吐露する》

 弁護人「なぜイライラしたんですか?」

 被告「私がリンゼイさんが逃げたいことは、私はもちろん分かっていました。でも、リンゼイさんがいうことを私がすべてしていたら、リンゼイさんが逃げてしまうと思って、私はイライラしました」

 弁護人「それであなたはどういう行動を取ったんですか」

 被告「私はリンゼイさんの顔を殴っています」

 《リンゼイさんの父、ウィリアムさんは「あぁ」というように体を大きくのけぞらせる》

 弁護人「それは感情的にキレたということですか」

 被告「はい」

 弁護人「何回ぐらい殴りましたか」

 被告「私はリンゼイさんの顔を2回殴っています」

 《「殴りました」ではなく、「殴っています」という表現を使う市橋被告。どこか客観的な印象を受ける》

 弁護人「リンゼイさんのいる浴槽に寄っていて殴った?」

 被告「そうです。はい」

 弁護人「どちらの手で殴りました?」

 被告「最初に左のこぶしで、次に右のこぶしで殴りました」

 《淡々としながらも事件当時の怒りの感情に言及した市橋被告。リンゼイさんの両親の鼻は赤く、キッと市橋被告をにらみつけている。ここで法廷は20分の休憩に入った》




【英国女性殺害 市橋被告3日目(9)】「私の人生は私のもの」決然 言い放ったリンゼイさんの言葉 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110707/trl11070718110014-n1.htm

2011.7.7 18:10 (1/4ページ)

 (15:50~16:25)

 《千葉県市川市のマンションで平成19年、英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=が殺害された事件で、殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第3回公判は、休憩を挟んで再開した。リンゼイさんを暴行後、さらに殴りつけたときの行動から、男性弁護人の質問が続く》

 弁護人「抵抗できない被害者を2発、しかも強い力で殴った。なぜそんなひどいことをしたんですか」

 被告「私はかっとなりました」

 弁護人「どうしてかっとなったんですか」

 被告「リンゼイさんから『たばこを吸いたい』といわれて、私は『できない』といいました。それからやり取りがあって、私はかっとなってリンゼイさんの顔を殴りました」

 弁護人「しかし、あなたは人間関係をつくって許してもらう気でいたんではないんですか」

 被告「そうです」

 弁護人「感情的に殴りつけて、穏便には済まなくなってしまった?」

 《市橋被告は涙声で答えた》

 被告「そうです」

 弁護人「その後、どう考えたんですか。後悔の他には?」

 被告「彼女、リンゼイさんに逃げられてはいけないと思いました」

 弁護人「どうしてですか」

 被告「私がリンゼイさんを姦淫(かんいん)した上に、殴ったからです」

 弁護人「では、どうしようと思ったんですか」

 被告「今はダメだけど、何とか許してもらいたいと、それだけ思っていました」

 《浴槽の中で手足を縛られたリンゼイさんとともに、4畳半の和室にいた市橋被告。弁護人は2人の会話について尋ねていく》

 弁護人「リンゼイさんは何と話しましたか」

 被告「『トイレに行きたい』と言いました」

 弁護人「他には?」

 被告「リンゼイさんの家族構成についても話を聞きました」

2011.7.7 18:10 (2/4ページ)

 《突然の「家族」の言葉に、リンゼイさんの母、ジュリアさんは目頭を押さえる》

 《ここで、弁護人はこれまでの証拠調べなどで明らかになっていない詳しい犯行時刻などについても質問する。市橋被告は殴りつけたことについて「まだ明るかった」とし、会話のやり取りについては「日が落ちて暗くなってから」と答えた。弁護側は暴行と死亡の時間差を強調したいようだ》

 弁護人「他には、どんな話をしましたか」

 被告「リンゼイさんは『私は子供をたくさん産みたい。私の人生は私のもの』と言いました」

 弁護人「他には?」

 被告「『(リンゼイさんの)ルームメートがパーティーに行っている。今なら大丈夫』と言いました」

 《リンゼイさんは今無事に返してくれれば取り返しがつくと、伝えようとしたようだ。弁護側は、市橋被告がもっぱら聞き役だったことも強調したいようだ》

 弁護人「(平成19年)3月26日午前0時半ごろ、当時の彼女にメールをしていますね」

 被告「出しています」

 《「これから1週間ぐらい部屋にこもって勉強します。1週間電話しない」という内容のメールについては、初公判の証拠調べでも紹介されている》

 弁護人「1週間の間に、被害者と人間関係をつくろうと思っていたんですか」

 被告「はい、そう考えていました」

 《ここから、リンゼイさんが死亡に至る経緯について、質問が始まる》

 《当時の彼女にメールを出した市橋被告はそのまま眠りについたが、3月26日午前2~3時の間に目を覚ましたという。浴槽の中のリンゼイさんの様子を確認すると、手の結束バンドが外れていたという》

2011.7.7 18:10 (3/4ページ)

 弁護人「外れているのを見て、どうしましたか」

 被告「外れている、と思った瞬間、リンゼイさんはこぶしで私の左こめかみを殴りました。頭を壁にぶつけ、何が起きたか分かりませんでした」

 弁護人「その後は?」

 被告「大きな音がしました」

 弁護人「何の音?」

 被告「リンゼイさんを探すと、浴槽が倒れていました」

 弁護人「音は浴槽が倒れた音だったんですか」

 被告「分かりません。左こめかみを殴られ、壁に打ちつけられたときに大きな音がしました。浴槽が倒れ、リンゼイさんが浴槽から出ていました」

 《事件の核心部分に迫るにつれ、リンゼイさんの両親ら家族の表情が険しくなっていく》

 弁護人「リンゼイさんの体勢はうつぶせですか」

 被告「はい」

 弁護人「静かにはっていたのですか」

 被告「いいえ。大声を出して逃げていこうとしました」

 弁護人「それはどんな声でしたか」

 被告「獣のようなうなり声でした」

 《女性通訳が「animal」(動物)の単語を発すると、リンゼイさんの母、ジュリアさんは大きく首を振った》

 弁護人「声を聞いてどう思いましたか」

 被告「下の住人に声が聞こえてしまうと思い、追いすがりました」

 《必死ではい逃げるリンゼイさんに乗りかかった市橋被告。左腕を伸ばし、リンゼイさんのあごを覆ったという。ジュリアさんからおえつが漏れ、リンゼイさんの父、ウィリアムさんがジュリアさんの膝に手を置く》

2011.7.7 18:10 (4/4ページ)

 弁護人「リンゼイさんに声を出されないようにするだけの目的で腕を伸ばしたんですか」

 被告「いいえ。逃げられないようにするためです」

 弁護人「そうすることで声は止まりましたか」

 被告「止まりませんでした」

 弁護人「それで、どういう行動をとったんですか」

 被告「左腕をもっと伸ばして、彼女の顔を巻くようにしました」

 弁護人「リンゼイさんの様子はどうでしたか」

 被告「リンゼイさんは、まだ声を出していました。前に進んでいこうとしていました」

 《市橋被告の語る「リンゼイさんの死」が目前に迫り、法廷内は緊張感に包まれる》




【英国女性殺害 市橋被告3日目(10)完】「リンゼイさんが動かなくなるまで」覆い被さった被告の殺意は… - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110707/trl11070718480017-n1.htm

2011.7.7 18:47 (1/5ページ)

 (16:25~16:52)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第3回公判で、弁護側による被告人質問が続く》

 《男性弁護人は平成19年3月26日未明、市橋被告方のマンションからはって逃げようとするリンゼイさんに対し、覆いかぶさって押さえつけようとした状況について尋ね、市橋被告はリンゼイさんが言葉を発したと答えた》

 弁護人「どのような言葉を言われたのですか」

 被告「アイ・ガット・イット、アイ・ガット・イット、ハハハ」

 弁護人「その言葉の意味は分かりましたか」

 被告「『分かった、分かった、ハハハ』だと思います」

 弁護人「それを聞き、どう思いましたか」

 被告「私はリンゼイさんを全然押さえ込めておれず、逃げてしまうと思いました」

 弁護人「リンゼイさんはその状態で前に進もうとしていましたか」

 被告「はい」

 弁護人「あなたはどういう行動に出ましたか」

 被告「私は体を前に倒すようにしてリンゼイさんの上に覆いかぶさりました」

 《検察側の後方に座るリンゼイさんの母親のジュリアさんは頭を抱えた》

 弁護人「なぜ覆いかぶさったのですか」

 被告「リンゼイさんが声を上げないように、リンゼイさんが逃げないようにするためでした」

 弁護人「覆いかぶさってどういう効果があると思いましたか」

 被告「覆いかぶされば、リンゼイさんが逃げないし、声を上げても響かないと思いました」

2011.7.7 18:47 (2/5ページ)

 弁護人「覆いかぶさったとき、左腕をリンゼイさんに巻き付けるようにしていたと言っていましたが、そのとき左腕はどこにありましたか」

 被告「下にいるリンゼイさんの下に、私の左腕がありました」

 弁護人「リンゼイさんの体の下のどの辺りにありましたか」

 被告「私の左腕が私の体と、リンゼイさんの体の下にあり、私が覆い被さったときに左腕がリンゼイさんの体の下のどこにあったのかまでは分からないのです」

 《市橋被告はやや不自然な言い回しで答えた。市橋被告ははなをすすり、息が上がっているようだ》

 弁護人「左腕は自由に動かせましたか」

 被告「動きませんでした」

 弁護人「左腕は抜けなかったのですか。引き抜けなかったのですか」

 被告「抜けませんでした」

 《市橋被告は嗚咽をもらしたような声を出したが、その表情はうかがえない。弁護人はさらに左腕がリンゼイさんの体のどのあたりに接触していたかについて質問を重ねたが、市橋被告は「分かりませんでした」と繰り返した》

 弁護人「リンゼイさんを押さえつけた状態で、リンゼイさんの顔がつぶれることを心配しなかったのですか」

 被告「リンゼイさんの顔の下は畳でした。そのとき、リンゼイさんの顔がつぶれるとは考えていませんでした」

 《傍聴席でリンゼイさんの遺影を抱く姉妹は生々しい犯行手口の表現に、うなだれてしまった》

 弁護人「一昨日の公判で医者の証言を聞いたでしょ? あなたの左腕で被害者の喉が圧迫されたことも考えられると言っていたでしょ? 被害者の喉を圧迫した認識はありましたか」

2011.7.7 18:47 (3/5ページ)

 被告「左腕がどこにあるか分かりませんでした」

 弁護人「覆いかぶさっていたとき、右手はどうなっていましたか」

 被告「右手は…、私の…右横で…。私はリンゼイさんの体に乗りかかった状態から、右側に右手を立てました」

 《市橋被告は、実際にその場で右腕を動かしながら、右腕で畳をおさえ、体を支えていたと説明した》

 弁護人「左腕と右腕が結ばれていたということはありますか」

 被告「ありません」

 弁護人「あなたが覆いかぶさったとき、リンゼイさんの後頭部はどの辺りにありましたか」

 被告「私の胸の下にリンゼイさんの後頭部がありました」

 弁護人「あなたは体をリンゼイさんの上に乗せ、リンゼイさんは声を出さなくなりましたか」

 被告「出さなくなりました」

 弁護人「体は動いていましたか」

 被告「リンゼイさんの体は暴れていました」

 弁護人「乗ったとき、どうしようと思ったのですか」

 被告「リンゼイさんが動かなくなるまで、リンゼイさんの上に覆いかぶさろうと思いました」

 弁護人「動かなくなるまでとは?」

 被告「リンゼイさんが抵抗しなくなるまでです」

 弁護人「抵抗しなくなるまでとは?」

 被告「申し訳ありません」

2011.7.7 18:47 (4/5ページ)

 《質問には答えず、はなをすすりながら謝罪する市橋被告。弁護人は「そうじゃなくて」と言い、質問を重ねる》

 弁護人「抵抗しないとはどのような状態を想定していたのですか」

 被告「逃げるのを諦めるまで…」

 弁護人「(リンゼイさんが)逃げるのを諦め、声を出さなくなったら、どうするつもりだったのですか」

 被告「リンゼイさんから離れるつもりでした。リンゼイさんにまた、(直前まで縛って監禁していた)浴槽の中に入ってほしかった」

 《市橋被告の声は消え入るようにか細くなった。弁護側はこれまでのやり取りで、市橋被告に殺意がなかったことを強調したいようだ。弁護人は大型モニターに、市橋被告がリンゼイさんを押さえつけた状況を絵で描いた紙を映し出した》

 《市橋被告がリンゼイさんの体の上に半身を乗せたような状態で左手で口付近を押さえているところから、完全に覆いかぶさって左腕をリンゼイさんの体に差し込むまでの過程が5枚に描かれている》

 《市橋被告は弁護人の「これはどういう状況?」という質問に答える形で、絵の解説を行ったが、途中で涙声で「すみませんでした」と謝罪した》

 弁護人「完全に覆いかぶさった状態でどれくらい時間が経ちましたか」

 被告「私の感覚では短かったのです」

 弁護人「その後、どうなりましたか」

 被告「リンゼイさんは動かなくなりました。リンゼイさんが逃げるのを止めたと思いました」

2011.7.7 18:47 (5/5ページ)

 弁護人「リンゼイさんは下を向いていましたか」

 被告「はい」

 弁護人「あなたはリンゼイさんを仰向けに起こしましたか」

 被告「起こしました」

 弁護人「どうなっていましたか」

 被告「リンゼイさんは両目を開けていました。目の焦点は合っていませんでした」

 《傍聴人席で目頭をハンカチで押さえ、泣く姉妹たち。検察側の後方に座る両親も目に涙をためながら、姉妹たちを心配するように見つめていた》

 《市橋被告はその後、人工呼吸、心臓マッサージを説明した》

 弁護人「あなたは心臓マッサージの技術を持っていましたか」

 被告「持っていません」

 《一般的に心臓マッサージで胸骨は骨折するとされるが、リンゼイさんの胸骨は折れていなかった》

 弁護人「(胸が折れるような)やり方で心臓マッサージをしたのですか」

 被告「していません」

 弁護人「被害者を殺害しようとしたのですか」

 被告「思っていませんでした」

 《リンゼイさんの両親は「信じられない」という表情をしながら、ほぼ同時に体をのけぞらせた。殺意の有無は裁判の最大の争点となっており、弁護人は質問を続ける》

 弁護人「死んでもいいと思いましたか」

 被告「思いませんでした」

 弁護人「死んでしまうかもしれないとは」

 被告「思わなかった…。すみません」

 弁護人「左腕がリンゼイさんの首を圧迫していると分からなかった」

 被告「分からなかった…」

 《絞り出すように答えた市橋被告。弁護人は「予定したものは終わりました」と堀田真哉裁判長に告げ、堀田裁判長は閉廷を宣言した。8日午前10時から被告人質問が続けられる》

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Tag:英国人女性殺害事件 冤罪 整形捏造 

Category:市橋達也の法廷ライブ

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市橋達也の法廷ライブ・7月7日第三回公判(1)~(4)

2011/07/07(Thu) 21:17

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真ん中がリンゼイさん


【英国女性殺害 市橋被告3日目(1)】最初の一言は「自分に見覚えあるか」…全速力でリンゼイさん追いかけ 同居の外国人女性証言 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110707/trl11070711450003-n1.htm

2011.7.7 11:43 (1/4ページ)

 (10:09~10:22)

 《千葉県市川市のマンションで平成19年、英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=が殺害された事件で、殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第3回公判が7日、千葉地裁(堀田真哉裁判長)で始まった。今回は午後から市橋被告本人の被告人質問が行われる予定だ》

 《初公判で市橋被告は「事件の日に何があったか裁判で話すことが私の義務。これからの裁判で詳しくお話しします」と述べた。被告本人の口から何が語られるのか》

 《午前中には、事件当時にリンゼイさんと同居していた外国人女性への証人尋問が行われる。事件前に市橋被告とリンゼイさんのやり取りを間近で見ていただけに、最も重要な証人といっていい》

 《法廷は千葉地裁最大の201号だ。午前10時9分、被害者参加人として裁判に参加するリンゼイさんの父、ウィリアムさんと母、ジュリアさんが入廷し、傍聴席から向かって右側の検察官席の後ろに座った。ウィリアムさんは傍聴席を見渡すと、軽く笑みを浮かべ、ジュリアさんと二、三言言葉を交わした》

 《すぐ後に市橋被告が左側の扉から入ってきた。うつむき気味で縮れたボサボサの長めの髪が目にかかっている。黒色の長袖シャツに濃いグレーの細身のジーンズをはいている》

 《市橋被告は、憔悴(しょうすい)した様子でリンゼイさんの両親に深く一礼し、証言台の後ろにある長いすに腰を下ろした。ウィリアムさんは、被告の方を見ずに傍聴席の方に目をそらした》

 《いずれも男性の裁判員6人が入廷。堀田裁判長ら裁判官3人の後ろに並び、法廷内の全員が起立、礼をした後、席に着いた》

2011.7.7 11:43 (2/4ページ)

 《裁判の最大の争点は殺意の有無だ。初公判で市橋被告はいきなり土下座し、「リンゼイさんの死に対して責任は取るつもりです」とリンゼイさんの両親に謝罪したが、「殺意はありませんでした」と述べた》

 《検察側は「リンゼイさんへの乱暴の発覚を防ぐという動機があり、3分以上、相当な力で首を圧迫し続けた」と殺意を強調したのに対し、弁護側は「大声を出さないよう口をふさいだが、リンゼイさんが逃げようとしたため、顔に腕を回して押さえ込むうちに動かなくなった」と殺意を否定した》

 《第2回公判では、リンゼイさんの遺体を司法解剖した女性医師が証人として出廷し、「首の中央を強く圧迫する力が加わった。窒息死には最低でも3分は必要だ」と検察側の主張に沿った証言をした》

 《一方で、弁護側がリンゼイさんにかぶさり、腕を首に回す市橋被告のイラストを示し、「この状態でも窒息死はあり得るか」と質問したのには「肘から下が当たっていればなります」と答え、弁護側の主張にも余地を残した》

 《背の高い白人女性が入廷し、証言台の席に座った。長い金髪を後ろに丸く束ねている。午前10時12分、堀田裁判長が告げた》

 裁判長「それでは開廷します」

 《堀田裁判長が「名前は?」と女性通訳を介して質問していく。証人の女性は「○○(法廷では実名)です」と答えていく。その後、堀田裁判長が宣誓を促し、通訳を介して○○さんが宣誓する》

 証人「誠実に真実を証言することを誓います」

 裁判長「それでは、そこに腰かけて証言してください」

2011.7.7 11:43 (3/4ページ)

 《起訴状によると、市橋被告は19年3月25日ごろ、自宅マンションでリンゼイさんの顔を何度も殴り、両手を結束バンドなどで縛って乱暴した上、首を絞めて殺害。遺体をベランダの浴槽に入れて土で埋めて遺棄したとされる》

 《若い男性検察官が立ち上がり、「この項目に従って質問します」と述べ、裁判員らにメモが配られた》

 検察官「事件が起きた当時、リンゼイさんと日本で一緒に住んでいましたね?」

 証人「はい」

 《○○さんは、カナダから来日。リンゼイさんと同居していた上、リンゼイさんと同じ英会話学校で英会話講師をしていた。一度、カナダに戻ったが、今回は証言のために再来日したという》

 検察官「市橋被告と一度会ったことがありますね?」

 証人「はい」

 検察官「それは平成19年3月21日未明にリンゼイさんと一緒に部屋にやってきたときのことですね?」

 証人「そうです」

 《○○さんが前日20日の夜から別の友人と自宅にいたところ、東京メトロの行徳駅前でほかの友人とバーで飲んでいたリンゼイさんが市橋被告を連れて帰ってきたという》

 検察官「何時ごろでしたか」

 証人「終電の後だったので深夜、12時何分かだったと思います」

 《2人が帰ってきたとき、○○さんは、友人とダイニングルームにいた》

 検察官「そのとき、リンゼイさんとあなたはどうしましたか」

 証人「リンゼイさんは私を浴室に連れていきました」

2011.7.7 11:43 (4/4ページ)

 検察官「市橋被告についてリンゼイさんは、どのような説明をしましたか」

 証人「リンゼイさんは行徳駅から西船橋まで電車に乗ったところ、彼(市橋被告)がじっと見ていたということでした」

 「彼女は駅を下りて自転車で帰宅しようとしたところ、『自分のことを見覚えあるか。洗濯機を直したことがある』と声をかけてきたといいます。リンゼイさんは『見覚えがない。会ったことはありません』と答えました。すると、『英語の先生をやっていますね』と尋ねてきたといいます」

 《市橋被告がこの日、リンゼイさんに声を掛ける前に自宅の洗濯機を修理したという事実は確認されておらず、市橋被告がリンゼイさんに接近するための口実とみられている》

 《ウィリアムさん夫妻はしきりにメモを取っている。裁判員らは真剣な表情で証言に耳を傾けている》

 証人「リンゼイさんが自転車で全速力で家に向かったところ、彼が全速力で走って追いかけてきたということです。アパートに着くと、(市橋被告は)息が切れていたそうです」

 「彼女が『水をあげる』と言ったのか、彼が『水をください』と言ったのか分かりませんが、水を飲むということで、自宅に来ることになったようです」

 《証言が続く間、市橋被告はうなだれたような姿勢のまま、微動だにしなかった》




【英国女性殺害 市橋被告3日目(2)】「ストーカーじゃない。似顔絵描かせて」 何度もせがまれ根負け - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110707/trl11070712070004-n1.htm

2011.7.7 12:07 (1/4ページ)

 (10:23~10:41)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第3回公判で、事件当時、リンゼイさんと同居していた外国人女性、○○さん(法廷では実名)への検察側の証人尋問が続く》

 《男性検察官は平成19年3月21日未明、市橋被告がリンゼイさんの自宅に上がり込み、居座ったときの状況について、通訳を通じて質問した。当時、室内には市橋被告、リンゼイさん、○○さんの他にも、リンゼイさんの友人女性1人がいた》

 証人「(市橋被告が)『大学で美術を学んでいる。自分はストーカーではない。英語を教えてもらいたいだけ』と言っていました」

 検察官「その他に、市橋被告に頼まれたことはありますか」

 証人「私たちの似顔絵を描きたいと言っていました。私たちは『ノー(だめ)』と言いました」

 検察官「でも市橋被告はリンゼイさんの似顔絵を描きました。どうしてですか」

 証人「何度も『描かせてほしい』と言い、彼女は描かせて早く(市橋被告を)帰らせたいと考えていました」

 《市橋被告はリンゼイさんの似顔絵を描いた紙に自らの名前、電話番号、メールアドレス、日付を記してリンゼイさんに渡したという。一方、リンゼイさんも自分の連絡先を書いた紙を市橋被告に渡した》

2011.7.7 12:07 (2/4ページ)

 検察官「どうして市橋被告に連絡先を教えたと思いますか」

 証人「とにかく彼女は家から彼を帰したいと考えたからだと思います」

 検察官「市橋被告はすんなり帰りましたか」

 証人「いいえ、家にとどまりたい雰囲気でした。彼女が(市橋被告を)玄関まで送っていき、『ちゃんと帰れる? 帰り方は分かる?』と話していました。彼女が『グッドナイト(おやすみ)』と繰り返し、ようやく(市橋被告は)帰っていきました」

 検察官「市橋被告が滞在した時間は?」

 証人「20分から30分ぐらいでした」

 検察官「リンゼイさんは市橋被告に家にいてほしいと考えていましたか」

 証人「いいえ。彼女はしぐさから、リラックスしていないと分かりましたし、(迷惑しているというような)アイコンタクトも送ってきました。(市橋被告に対する)言葉遣いは丁寧でしたが、あくまでも形式的なもので、友達に対するものではありませんでした」

 検察官「市橋被告が帰った後、リンゼイさんは何と言っていましたか」

 証人「『変わった人だね。気味が悪いね』と言っていました」

 《向かって右から2番目の男性裁判員は、○○さんの言葉を聞きながら、メモを取る。○○さんは、リンゼイさんが事件に巻き込まれて行方不明になっていた3月26日、リンゼイさんが勤務していた語学学校関係者とともに警察に通報。さらに27日には、リンゼイさんの遺体の身元確認も行っている》

2011.7.7 12:07 (3/4ページ)

 検察官「リンゼイさんはどんな状態でしたか」

 証人「遺体は、テーブルの上に横たわっていました。遺体の髪はショートヘアで、彼女はロングヘアだったから、別人だと思って近づきましたが、彼女の遺体でした」

 《○○さんは、涙声になり始め、涙をぬぐった》

 証人「髪が切り取られ、顔はむくんではれ上がり、彼女が徹底的に殴られているのが分かりました。本当にショックでした」

 《初公判では、リンゼイさんの大量の毛髪が室内のゴミ袋に遺棄されていたことが明らかにされている。検察側の後ろに座るリンゼイさんの母親のジュリアさんは、○○さんの話を聞きながら、ハンカチで目頭を何度もぬぐった》

 検察官「今も涙をぬぐっていましたが、4年たった今もショックは大きいですか」

 《○○さんは、何度もうなずき、「はい」と答えた》

 検察官「リンゼイさんはあなたにとってどんな存在でしたか」

 証人「とても思いやりのある人でした。他人を大事にする人で、器が大きく、自分自身にも自信を持っていた人でした」

 検察官「あなたがリンゼイさんの優しさを感じたエピソードを教えてもらえますか」

 《ジュリアさんの隣に座る父親のウィリアムさんは生前のまな娘の話を聞き逃すまいと、○○さんを食い入るように見つめる》

 証人「私は当時、カナダにボーイフレンドがいましたが、別れるかもめていました。別れることになり、取り乱したとき、彼女は『大丈夫』と慰めてくれました」

 《ウィリアムさんは一瞬、眉間にしわをよせ、涙をこらえるような表情を見せる》

2011.7.7 12:07 (4/4ページ)

 検察官「事件であなたの生活に変化はありましたか」

 証人「はい。予定よりも早く帰国しました。彼女は強い人でした。強いからこそ、他人を信頼できましたが、それがあだとなりました」

 《ジュリアさんは何度もうなずき、目と鼻をハンカチでぬぐう》

 検察官「あなたは大事な人を失いました。市橋被告に、どんな処罰を望みますか」

 《○○さんは、冷静な声で訴える》

 証人「まずは死刑を望みます。死刑にならなくても、二度と社会には出てほしくありません。反省も後悔もしておらず、また同じことを繰り返すと思います」

 《ここで検察側の証人尋問が終わり、弁護側による質問に移る。○○さんの後方にある被告人席に座る市橋被告は背中をやや丸めて座り、動きを見せなかった》




【英国女性殺害 市橋被告3日目(3)】「気味の悪い、変わった人」 リンゼイさんが語った被告の印象 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110707/trl11070712540007-n1.htm

2011.7.7 12:53 (1/6ページ)

 (10:43~11:05)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第3回公判。事件当時、リンゼイさんと同居していた○○さん(法廷では実名)への証人尋問は、検察側の尋問が終わり、弁護側の尋問へと移る》

 《男性弁護人は、リンゼイさんと市橋被告の関係について、事件直後、供述調書を作成したときの状況を確認する》

 弁護人「警察には、正直に話したということで、よいですか」

 証人「はい」

 《男性弁護人はリンゼイさんと市橋被告の関係について尋ねた》

 弁護人「市橋被告はリンゼイさんに『英語を教えてほしい』としきりに頼んでいたのですね?」

 証人「市橋被告は、リンゼイさんだけに頼んでいて、一緒にいた私たち2人の友人には頼んできませんでした」

 《男性弁護人の質問は、市橋被告がリンゼイさん宅で描いたという似顔絵についてに移った》

 弁護人「市橋被告は、(リンゼイさんの自宅で)リンゼイさんの似顔絵を描いて、連絡先を添えて渡したのですね?」

 証人「はい」

2011.7.7 12:53 (2/6ページ)

 《男性弁護人が法廷の壁に設置された大型モニターにそのときの似顔絵を映し出す。シンプルな線で描かれた、ほほえむリンゼイさんの横顔の右に、市橋被告の名前と電話番号、メールアドレスが書かれている。市橋被告はモニターを見ようともしない》

 《男性弁護人は、似顔絵を証拠として採用することを求め、堀田真哉裁判長はこれを許可した》

 弁護人「市橋被告が帰ったあと、リンゼイさんは彼のことを『気味の悪い、変わった人』と言っていたのですね?」

 証人「はい」

 弁護人「『危険だ、怖い人物だ』とまでは言っていなかったのですね」

 証人「はい」

 弁護人「あなたも危険とまで思わなかった?」

 証人「私は彼のことを評価できるほど、そばにいたわけではないので…」

 弁護人「危険とまでは思わなかったということですね?」

 証人「市橋被告を評価できるほど、そばにいたわけではないというだけで、危険だと思わなかったわけではありません。私も気味が悪いとは思いました」

 弁護人「あなたと市橋被告は、そのときが初対面だったのですか」

 証人「はい」

 弁護人「リンゼイさんも市橋被告とは初対面だ、と言っていたのですね?」

 証人「はい」

 弁護人「初対面の市橋被告を、リンゼイさんは深夜、自宅に連れ帰ったのですね?」

 証人「はい」

 《男性弁護人は、○○さんの口から、リンゼイさんは○○さんと違って市橋被告に好意的だったとの言葉を引き出したいようだ。リンゼイさんの両親は、男性弁護人を注意深く見つめている》

 弁護人「(市橋被告の似顔絵を画きたいという)申し出に対し、リンゼイさんだけが了承した?」

 証人「はい」

 弁護人「そのときに、リンゼイさんは、自分の連絡先を(市橋被告に)渡したのですね?」

 証人「はい」

 《男性弁護人は、リンゼイさんの自宅に来たとき、帰りたがらなかったという市橋被告の様子について質問する》

 弁護人「市橋被告が自宅に来た時間は、深夜12時過ぎだったのですね?」

 証人「はい」

 弁護人「あなた自身、迷惑だから(市橋被告に)早く帰ってほしい、と思いましたか」

 証人「はい」

 《男性弁護人は、○○さんが、そのとき、市橋被告に抱いた悪い感情について質問を続ける》

 弁護人「市橋被告が帰りたがっていないように見えたのは、あなたが(市橋被告に)早く帰ってほしいと思っていたからではないですか」

 証人「まぁ、そうですね」

 《男性弁護人は、市橋被告に好意を持っていたともとれるようなリンゼイさんの行動について、○○さんから話を引き出そうとしているようだ》

2011.7.7 12:53 (4/6ページ)

 弁護人「市橋被告がリンゼイさんに『水を飲ませてくれ』と言って、自宅に上がり込んだんですか。それともリンゼイさんが『水でも飲みませんか』と誘ったのですか」

 証人「よく覚えていません」

 弁護人「事件直後に作成されたあなたの供述調書によると、『リンゼイさんは達也(市橋被告)の息が切れているから、水でもどうぞ、と誘った』と書いているが、その内容が正しいのでは?」

 証人「はい、そう言いました」

 弁護人「今は事件から4年がたっています。供述調書は事件直後に作成したものです。直後の供述調書の方が正しいのではないですか」

 《○○さんは、「今は覚えていない」と答えるが、男性弁護人は重ねて質問する》

 弁護人「事件直後の方が正確なのではないですか」

 証人「それは、そうです」

 《男性弁護人が改まったように上体をそらした》

 弁護人「○○さん、市橋被告にあなたはどのような感情を持っていますか」

 証人「感情の変化までですか」

 弁護人「ただ、あなたが市橋被告をどう思っているか聞きたいだけです」

 《○○さんは、体をよじらせ、しばらく沈黙したあと、ゆっくり一語一語区切るように話し出した》

 証人「本当に許せない。耐えられない憤りを感じます。彼は彼女に対してしたことについて、償うべきです」

 《リンゼイさんの父、ウィリアムさんが「その通り」というように、小さくうなずいた》

2011.7.7 12:53 (5/6ページ)

 弁護人「そういった感情が市橋被告に対する記憶を変容させているわけではないのですか」

 証人「市橋被告はああして彼女を殺しました。私が抱く気持ちは当然のものです」

 《小さい声ながら、○○さんは、はっきりと答えた》

 弁護人「あなたはカナダ国籍ですか」

 証人「はい」

 弁護人「カナダには死刑がありますか」

 証人「ありません」

 《弁護人が質問を変える》

 弁護人「マンションは商店街からはずれていますよね?」

 証人「そうです。はずれています。住宅街です」

 弁護人「リンゼイさんが帰宅したのは21日にかけての深夜ですね?」

 証人「そうです」

 弁護人「ずいぶん遅い時間と思いますが、日本は治安がいいので、夜中に移動しても問題ないとお感じでしたか」

 《ここで通訳の女性から質問が出る》

 通訳「それは今日現在の気持ちですか。それとも当時?」

 《同居していた友人が事件に巻き込まれ、痛ましい姿で見つかる。確かに現在は治安がいいと感じているはずがない》

 弁護人「当時です」

2011.7.7 12:53 (6/6ページ)

 《○○さんは「そうです」と答え、弁護人の質問は終わった。次いで男性検察官が追加の質問を行う》

 検察官「リンゼイさんが深夜に帰宅したとき、あなたと友人が自宅にいることは知っていたのですか」

 証人「はい」

 検察官「リンゼイさんが被告を家に入れた理由について、リンゼイさんがどう感じていたと思いますか?」

 《○○さんは、まっすぐ裁判長の方を見つめながら答えた》

 証人「彼女は人に対して邪険にしない。人を思いやる、大丈夫と思う気持ちをいつも持っていた人ですから」

 《ここで○○さんへの証人尋問は終了し、20分間の休廷に入った。市橋被告はうなだれたような姿勢のまま、刑務官に促されて退廷した》




【英国女性殺害 市橋被告3日目(4)】「遺伝病」「第5因子」「血液病」…持病に関心? 市橋被告が謎のネット検索 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110707/trl11070713520008-n1.htm

2011.7.7 13:52 (1/3ページ)

 (11:30~12:00)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第3回公判は、午前11時半に再開した。裁判員の証人尋問に向け、協議に時間がかかったのか、予定時刻よりやや遅れての再開となった》

 《傍聴席から向かって左側の扉から入った市橋被告は、先に入廷していたリンゼイさんの両親に向かって、ゆっくりと頭を下げた。だが、両親はうつむいたまま目を合わせようとしない》

 《事件当時、リンゼイさんと同居していた友人の○○さん(法廷では実名)に対する裁判員からの証人尋問が始まる。堀田真哉裁判長が質問を促すと、向かって左から3人目の青いシャツにメガネをかけた裁判員の男性が質問する》

 裁判員「一つうかがいたいことがあります。リンゼイさんは、被告の(英会話の)個人レッスンを引き受けたといいますが、それについて、リンゼイさんは何か感想を言っていましたか」

 《堀田裁判長が、質問内容の再確認をした後、○○さんが答える》

 証人「彼女と最後の会話を交わしたときのことを思い起こしますと、キッチンで話していたと思います。ボーイフレンドがやってくる。そうしたら旅行するんだと言っていました。そして、両親のことを話し、(勤務先の英会話教室の)レッスンのことを話す中で、プライベートレッスンについても言及したことがあったと記憶しています」

 裁判員「そのときの様子は?」

 証人「特に気づいたことはありません。さらっと言及したにすぎませんので…」

 《裁判員の男性は、○○さんに向かってうなずき、質問を終える》

2011.7.7 13:52 (2/3ページ)

 裁判長「他にありませんか」

 《堀田裁判長は、左右を見回し、質問を促すが手は挙がらない》

 裁判長「これで証人尋問は終わりました。ありがとうございました」

 《○○さんは、証言台を立ち、傍聴席側から少し疲れた様子で退廷する。市橋被告はじっとしたままで身動きをせず、ややうつむいた姿勢で座っている》

 《続いて弁護側の提出した証拠調べに入る。法廷の左右の壁に設置された大型モニターに概要が表示され、ところどころ、弁護人が口頭で説明を入れる》

 弁護人「まずは第1号証ですが…」

 《第1号証は、被害者の直腸内温度と死亡推定時刻に関する報告書だ。リンゼイさんの直腸内温度は検視時の平成19年3月27日午後1時43分には19・6度。これを法医学の教科書に基づき、2種類の方法で検証すると、死亡時刻は26日午後0時55分ごろか、26日午後3時58分ごろになるとした》

 弁護人「いずれの方法も確実とはいえず、かなりの幅があり、あくまで目安であるとされています」

 《弁護側はそう結論付けた。次いで、浴槽の痕跡に関する実況見分の資料の説明に入る》

 《弁護側はリンゼイさんの遺体が発見された取り外し可能な浴槽と、体形のよく似た男性を使い、畳の上に置いた場合の畳のへこみ具合を検証。男性の姿勢を変えた4パターンの実況見分の結果を示した》

 《これによると、リンゼイさんの遺体が見つかったときと同様、浴槽内にうずくまった状態でいるときには、畳に排水口の丸い跡は残らず、排水口側に背を向けて座った状態のときのみ、畳に直径約3センチの排水口の丸い跡が残るとした》

2011.7.7 13:52 (3/3ページ)

 《これにより、何を立証しようとしているのか。弁護側の意図はまだ分からない》

 弁護人「第17号証です。被告のインターネットの検索状況に関する報告書を示します」

 「これは被告のノートパソコンで、ネットにアクセスした記録をハードディスクを解析して検索ワードを調べたものです」

 《法廷の大型モニターに検索語が表示される。弁護側の説明によると、ネット検索は3月25午後11時38分から26日午前0時すぎに行われた。ワードはいずれも英語で「ワルファリン」「遺伝病」「第5因子」「血液病」「糖尿病」など医療用語だった》

 《「ワルファリン」は医薬品の名前だ。初日の弁護人の冒頭陳述では、リンゼイさんが被告に「持病がある。薬を飲まないと」と訴えていたと主張しており、弁護側の主張する死亡推定時刻と照らすと、検索時、リンゼイさんは生存しており、薬を与えようとしたとの主張を展開するとみられる》

 《その後、リンゼイさんの遺体や犯行現場となったマンション室内の写真を提示。マンションの4畳半の和室を撮影した写真では、浴槽の排水口跡とみられる丸い跡が南西の角の畳に残っていることを示した。実況見分の証拠として示したリンゼイさんの浴槽内の姿勢と関連付けたいようだが、弁護側はそれ以上、説明しなかった》

 《また、6畳の和室のパソコンなどが置かれたテーブルの写真の右端には、「WARFERRIN(ワルファリン)」と書かれた手書きのメモが写り込んでいたことを示す証拠を提出した》

 弁護人「ワルファリンを辞書で調べますと、『抗凝血製剤』という単語が出てきます」

 《弁護人がここまで説明したところで、裁判所側は全ての証拠を採用。裁判長が休廷を宣言し、午前中の審理を終えた。午後は1時15分から再開の予定だ。市橋被告は身じろぎせず、終始うなだれたままだった》


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Category:市橋達也の法廷ライブ

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市橋達也の法廷ライブの補足・解説

2011/07/07(Thu) 09:45

市橋達也の法廷ライブ・7月4日初公判(1)~(4)
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-270.html

市橋達也の法廷ライブ・7月4日初公判(5)~(8)
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-271.html

市橋達也の法廷ライブ・7月5日第二回公判(1)~(3)
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-272.html

市橋達也の法廷ライブ・7月5日第二回公判(4)~(8)
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-273.html




リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件のキーマン、市橋達也の裁判がようやく始まったのだが、新たな事実から多すぎて整理しているところである。「市橋土下座、ウィリアムさん指突き立てる」、「市橋、公判中微動だにせず」、なんだか大掛かりな芝居を魅せつけられているような気がするのだが、気のせいだろうか。

初公判、第二回公判を終え、現時点で確定的なことは、市橋達也への有罪の裁定である。市橋は、検察が主張する殺人・強姦致死に関しては否認の立場だが、弁護団が主張する監禁致死と強姦の罪状に関しては市橋自身が死体遺棄行為とリンゼイさんとの性行為を法廷の場で認めてしまった以上、無罪の線は完全に無くなったと言っていい。控訴審があるとすれば、死刑判決を下された時だろう。

それにもまして、新たに判明した事実が多すぎて少々戸惑っている。


◇ 罪状認否

のっけから有罪確定であった。「姦淫したことは認めますね」という裁判長の質問に「はい」と答え、「リンゼイさんの遺体を遺棄したのは私です」と死体遺棄を認めてしまっては、弁護団が主張する傷害致死と強姦は認めてしまったようなものだから有罪は確定的である。あとは、死刑との攻防である。検察の主張が通れば死刑。弁護団の主張ならば無期、無期同等の有期刑の裁定に落ち着くだろう。

かつて拘留期限三日前に自白した袴田巌は、罪状認否で全面否認した。拘留期限前日に“完落ちした”と騒がれた市橋達也は罪状認否で袴田巌のように全面否認するだろうと予想していた当方は面食らってしまった。罪状認否で監禁致死と強姦を認めてしまっては、死刑か有期かが争点になることは必至である。しかし、40日以上もの間、市橋が黙秘に徹した動機は一体なんだったのだろう。解せない部分である。


◇ 市橋の長髪には合理性がない

一先ず指摘しておかなければならないのば、法廷に現れた市橋達也は長髪だったことだ。確かに未決囚としての現状は丸刈りは強制ではない。刑務官がバリカンをもって現れても市橋達也は拒否できる。しかし、有罪がもはや決定的であれば、夏という季節もあり、丸刈りにしていてしかるべきだ。弁護団の主張を認めたということは懲役は覚悟しているはずなのだが、頭を丸めていないのは腑に落ちない。これは、市橋達也が長髪でいることを望んでいるのではなく、あくまで捜査側の意向だと考えれば合点がいく。


◇ 市橋達也は一重まぶたのままではないか?

市橋逮捕5日前、『ホクロの無い顔写真』が公開された時、”一重まぶたを二重にし、鼻を高くし、下唇を薄くして、最も特徴的な左頬にある縦に並んだ二つのホクロは取り払われた”と報じられた。2枚の写真は女子大で鑑定され本人だと断定された。『ホクロのない顔写真』に関しては【市橋達也の整形後の顔写真は捏造だった】で書いた。産経記事の整形前後が並べられた2枚の報道写真をレイヤーソフトで重ねたところ、目鼻口だけは尋常でなく離れているのに耳から下のあごラインがぴったりと合致するのである。


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市橋の顔写真を重ねる
明らかな合成写真である。


『ホクロの無い顔写真』が合成のでっち上げである以上、法廷に立つ市橋達也は『ホクロの無い顔写真』では有りえない。どちらかといえば元の手配写真に似ているはずだ。法廷イラストをざっくり拾ってみても、どれも目元を前髪がちらついて見える。


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市橋は公判中手錠が外されているのに髪をかきあげたりせず微動だにしないという。弁護団と当局に徹底した演技指導を仕込まれているということか。ちなみに整形疑惑に関しては公判では軽くスルーされている。


 《偽名を使い、各地を転々としていた市橋被告。その際、各地で顔に整形手術を繰り返していたとされる。男性検察官はその状況を説明した》

 検察官「20年10月23日と24日、名古屋市内で整形手術を受けました。この時は眉間の手術をしていますが、この時には鼻筋にシリコンが注入されており、過去にも整形手術をしていました。整形手術前の市橋被告の顔写真はこちらです」

 《法廷の左右の大型モニターに、全国に指名手配されたときの市橋被告の顔が映し出される。写真は短髪で色が白く、幼さが残る表情の市橋被告が映されている。市橋被告は、特に視線をモニターの方に向ける様子はなかった》

 検察官「市橋被告は平成21年11月10日に大阪市住之江区のフェリー乗り場待合室にいたところを、大阪府警住之江署員に発見され、署に任意同行されたあと、同日通常逮捕されました。逮捕時の写真がこちらです」

 《大型モニターに映し出される逮捕時の市橋被告の写真。先ほどの写真に比べ、肌の色はやや黒くなり、髪はぼさぼさに伸びていた》

 検察官「本日の証拠は以上です」


注目すべき点は『左頬にある縦に並んだ二つのホクロ』と『一重まぶたを二重にした』ことに触れていない点である。とにかく、裁判員には市橋に「ちゃんと顔をみせて欲しい」と突っ込みを入れて欲しく願う。


◇ 検察側の冒頭陳述

犯行のいきさつについて、当初は西船橋駅で終電近くにナンパというのが従来の設定だったが、【親しい関係にあったのではないか】で指摘したように、二人は東京メトロ東西線の車中から一緒にいたようだ。内容は、「市橋被告はリンゼイさんのことをじっと見つめていました」という部分からも分かるように、ストーカー色が強いものになっている。

あくまで、外国人女性を無差別に狙ったストーカー犯罪の延長にある強姦殺人事件という位置づけを崩さずに公判を進めていくつもりだろう。


◇ 市橋がカートから荷物を五回部屋に運び入れたとする防犯ビデオの記録

検察側の証拠調べであるが、気になった部分を突っ込んでいく。


 《モニターには、リンゼイさんが殺害された平成19年3月26日午後6時ごろ、マンションの駐車場で、市橋被告がショッピングカートから何かを運ぶ様子が映し出されている》

 検察官「市橋被告は5回ほど部屋と駐車場を往復した後、駐車場にカートを残して部屋から出てきませんでした」



これが事実であれば、なぜ、市橋の逃走中に殺人で逮捕状が取れなかったのだろうか、という疑問が浮かぶ。死体遺棄の材料を自ら購入し部屋に運びいれたということは、死体遺棄の犯意は明らかであり、殺人もしくは監禁致死容疑で逮捕状が取られてしかるべきではないだろうか。防犯カメラに映る、カートと部屋を五回も行き来した人物は本当に市橋なのだろうか?という疑問は拭いきれない。


◇ エレベーターの防犯ビデオのくだり


最も違和感を覚えたのはリンゼイさん失踪当日(25日朝10時頃)のエレベーターの防犯ビデオのくだりである。大事な部分がバッサリ切られているようだ。


 検察官「エレベーターの中の様子です」

 《エレベーターの内部の様子が映し出される。先に乗り込んだ市橋被告が、リンゼイさんを待って、4階のボタンを押す》

 検察官「リンゼイさんの様子にご注目ください」

 《リンゼイさんは、そわそわした様子で、しきりに左手首に目をやっている。時間を気にしているようだ。リンゼイさんの母、ジュリアさんは殺害される直前の娘の姿に、目頭を覆っている》

 《男性検察官に交代し、画面が切り替わる》



全く、エレベーターの防犯ビデオに二人が抱擁しキスをする光景が記録されているという話はどこに飛んでいったのだろうか。

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「マンションのエレベーターの防犯ビデオに二人でハグ&キッス姿が写ってたよなw!」と事件一週間後に投稿された”霊能力者の霊視結果”で防犯ビデオの内容に触れていることは無視できない。


英Times誌のインタビューで「彼女は私の娘のように見えなかった。(中略)リンゼイさんの歩き方がまるでゾンビのように見えたため(彼はこれを口にすることを躊躇った)、薬物を投与されていたに違いないと思っていた。」【※】という父親ビル・ホーカーさんのコメントからも分かるように、親すら拒絶するような受け入れ難いものであったことは想像に難くない。つまり、防犯ビデオが二人の友好な関係性を記録しているということだ。「親密な関係になかった」、「愛人関係になかった」と初動捜査の段階で二人の関係を否定してきた捜査本部にとって都合が悪いものが映っていたのは確かであろう。

果たして、エレベーターの防犯ビデオには抱擁しキスをする二人が記録されているという話は事実無根のデマだったのだろうか。だとしたら、早々に防犯ビデオを公開していてしかるべきだ。だが実際には防犯ビデオについては、市橋達也を再逮捕するときの理由の一つに挙げていながらも捜査本部は公開を拒み続けていたのである。

もし裁判所に証拠提出した防犯ビデオを編集カットされていたとするならば、例え被害者遺族に配慮したとしても明確な証拠隠滅、職権乱用行為である。弁護団はこの辺りの事実関係をはっきりさせるべきだ。


◇ 市橋の逃走劇は一体なにが本当なのか?


 《大型モニターに、『被告が職務質問された状況』と、大きく映し出され、検察官が刑事の供述調書を読み上げる》

 検察官「(3月26日)午後8時15分ごろ、リンゼイさん失踪の相談を受けた生活安全課の署員と刑事部の署員数人で、被告のマンションに到着。失踪の原因に、リンゼイさんが最後に目撃されたとき、一緒にいた被告が絡んでいる可能性があるとのことだった」

 《検察官は、大型モニターに『逃走した時の状況』と示しながら、市橋被告が部屋の扉から顔を出した時の状況について読み進めた》

 検察官「セーターを着て、クリーム色のリュックサックを背負った若い男が部屋から出てきて、市橋被告だな、と思った。職務質問をするのに、マンションの共用の廊下上では都合が悪く、被告の自室の状況も確認したかったので、『中に入って話を聞こうか』と言った。被告は、いきなりリュックサックを肩から下ろすと、署員を押しのけて、すごい勢いで走り出し、非常階段を降りていった。私は『逃げたぞ』と叫んで追いかけたが見失った」



刑事の供述調書では、捜査員は午後8時15分に現場マンションに到着していたという。捜査員が406号室を訪問し市橋が逃げ出したのが事件報道では夜9時40分、事件発覚が夜10時である。つまり、捜査員が現場に到着してから一時間半後に市橋が逃げ出すのである。

事件翌27日未明に配信された時事通信の第一報では『捜査員が隣室のベランダから覗いたところ、ベランダにバスタブを発見した』とされている。捜査員が8時15分に到着したとき、406号室を訪問し不在確認しているはずだ。でなければ、捜査員は隣室に協力を仰ぎ、ベランダから406号室を覗き込むことはしないだろう。そこで捜査員は406号室のベランダにバスタブがあるのを発見する。不在確認した部屋を再度訪問するのもおかしな話であるが、再度406号室を訪問したところ、男が玄関ドアを開けダッシュで逃げたと主張しているのだが、不在確認されたはずの406号室にどうやって市橋がもどってこれたのか。この時捜査員は逃走経路を遮断するようにマンションの外にも捜査員を配置していたはずである。

他方、今年一月に産経からこんな記事が配信された。


【衝撃事件の核心】ベールに包まれた2年7カ月どこまで語る 春過ぎにも市橋被告初公判 千葉・英国人女性殺害事件 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110108/trl11010812010012-n1.htm
---------------------------------[抜粋]
「あいつはしたたかだよ。頭が回る」

 捜査関係者は市橋被告の逃走の経緯を振り返り、そのように評した。

 19年3月26日午後3時半。リンゼイさんが出勤しないことを不審に思った勤務先などから千葉県警船橋署に捜索願が出された。これが長い捜査の始まりだった。

 同署はリンゼイさん宅に残されていた電話番号を手がかりに市橋被告が住むマンションを突き止め、同日夜に署員らが市橋被告宅に向かった。そして玄関のドア越しに警察官であることを告げた後、扉が開いた瞬間のことだった。

 「はいっ」

 市橋被告は手に持っていた飲料水のペットボトルをおもむろに署員の方に差し出したのだ。

 署員は思わず受け取り、あぜんとした。すると、そのすきを突いて市橋被告は室内の方向に全速力で逃走し、ベランダを伝って1階に飛び降りた。高校時代に陸上部のエースだった脚力を生かし、非常階段やマンション周辺に配置された警察官の追跡をかわして夜の闇に姿を消した。

 現場近くには逃走の際に脱げた市橋被告の靴が残されており、市橋被告がとっさに逃げる方法を考えた上で、ペットボトルを手渡したことがうかがえる。

 「普通、逃げるためにペットボトルを渡して気をそらすなんて、素人が考えつくことか…」

---------------------------------[抜粋]


ここまで、話がおかしくなっているといただけない。何が本当なのか、事実認定はちゃんとしておくべきである。


 検察官「リンゼイさんの安否確認をしなくてはならないと思って、被告の部屋に戻った。玄関を開けると、大きな女性用の黒い靴が置いてあり、リンゼイさんはここにいると直感した。そばのゴミ箱に、銀色の接着テープと、結束バンド、明るい茶色の髪の毛が絡まっているのを発見し、リンゼイさんに危害が加えられているのを確信した」

 《リンゼイさんの父、ウィリアムさんが市橋被告をにらみつける。市橋被告は微動だにしない》

 検察官「リンゼイさんを保護しようと各部屋を確認したが、リンゼイさんはいなかった。浴室の浴槽が外れているのに気付き、確認していないベランダを回ったところ、浴槽が置いてあった。一緒にいた署員が浴槽に詰まっていた土を軽くなでると、白い肌色の皮膚がみえた。触っても反応がなく、土が盛り上がったり下がったりと呼吸をしている様子もなかったので、土に埋まっているのは人間の遺体だと分かった」 


事件翌27日未明に配信された時事通信の第一報では『捜査員が隣室のベランダから覗いたところ、ベランダにバスタブを発見した』と書かれている。浴室を確認するまでもなく、406号室のベランダにバスタブが運びだされていることは、隣室のベランダから覗いて把握していたはずだ。それにしても回りくどい言い方である。

もう一つ気になったのが『捜査員が発見したとき、リンゼイさんはすでに死んでいた』ことを強調している点である。裏を返せば、リンゼイさんに蘇生措置、救命措置を施さなかったことを白状しているようなものである。捜査員はリンゼイさんをバスタブから取り出し、心臓に耳を当て、心音を確かめることはしなかった。これは事実として記憶にとどめておきたい。

さて、今日は第三回公判である。一先ず法廷ライブをエントリーして分析していきたい。


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市橋達也の法廷ライブ・7月5日第二回公判(4)~(8)

2011/07/05(Tue) 19:51

市橋達也の法廷ライブ・7月4日初公判(1)~(4)
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-270.html

市橋達也の法廷ライブ・7月4日初公判(5)~(8)
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-271.html

市橋達也の法廷ライブ・7月5日第二回公判(1)~(3)
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-272.html




【英国女性殺害 市橋被告2日目(4)】窒息めぐり専門用語連発 通訳「待ってください」と悲鳴 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110705/trl11070515510008-n1.htm

2011.7.5 15:50 (1/4ページ)

 (13:30~14:05)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第2回公判は約1時間半の休廷の後、午後の審理が始まった。市橋被告は、リンゼイさんの両親をじっと見つめながら入廷。証言台の前で一礼した後、中央後方にある長いすに腰を下ろした》

 《堀田真哉裁判長が開廷を告げると、午前中の検察官による証人尋問に続き、リンゼイさんの遺体の司法解剖を行った女性医師が証言台に立った。男性弁護人が尋問をはじめる》

 弁護人「今までの経験についてお聞きします。今まであわせて、700~800の遺体を解剖してきたということでよいですか」

 証人「介助を含めればもっとやっていますが、若いころは少なかったので、主執刀は400くらいかと。正確には覚えていませんが」

 弁護人「窒息(ちっそく)死の解剖は?」

 《弁護人の質問に、女性医師は腕を組んで考えながら答える》

 証人「詳しい数は(研究室に)戻らないと分からないですが、窒息関連は全体の1、2割だと思います」

 弁護人「大体の数で結構ですが、その全体の1、2割の窒息で、今回のように首が絞まっているものはどれくらいですか」

 証人「窒息例のなかで、首が絞まっているのは4割くらいを占めます」

 弁護人「さらにその中で手で首を絞めた事例はどれくらいですか」

 《女性医師は腕を組んだまま、首をかしげる》

 証人「最近ですと、年間5、6例だと思います」

 弁護人「手で行う首の絞まり方の典型例はありますか」

2011.7.5 15:50 (2/4ページ)

 証人「典型例というのはないが、首の軟骨が折れているというのはありますね」

 弁護人「例えば手で首を絞めるときに、強い力が加われば、首に指の跡がついたりしませんか」

 証人「はっきり指の跡がついているというのはほとんどありません」

 《次に弁護人は、首を手で締めた場合と、ひも状のもので絞めた場合の違いについて質問する》

 弁護人「ひも状のものの場合、血管全体に同じ配分で力がかかると考えていいですか」

 証人「そういうことですね」

 弁護人「扼頸(やっけい)、手で絞めるやり方だと首に対して、一部分にしか力が入らないですね?」

 証人「一部分? 圧迫したところに限られるというのはそうですね」

 《弁護人は一般論から、リンゼイさんの遺体についての質問に移る》

 弁護人「被害者の顔に鬱血(うっけつ)ははっきり出ていたのですか」

 証人「顔面には著明でなかったです」

 裁判長「著明でないとはどういう意味ですか。かみ砕いて説明してください」

 《専門的なやりとりが続く中、堀田裁判長が口を挟んだ。裁判員が話題についていけていないことを危惧(きぐ)したようだ》

 証人「はっきりということではないということです」

 《専門用語が多いせいか、女性通訳の通訳スピードも落ちている》

 弁護人「まぶたの裏に溢血点(いっけつてん)は出ていましたか」

 証人「認められませんでした」

 《弁護人は、午前中の検察官の証人尋問で示された、『窒息の3兆候』である(1)血液の暗赤色(あんせきしょく)と流動性(2)臓器の鬱血(うっけつ)(3)臓器や粘膜の溢血点についての質問を続ける》

2011.7.5 15:50 (3/4ページ)

 弁護人「窒息死の典型例は、顔面が腫(は)れたり、溢血点がみられたり、ということでしたよね」

 証人「そういうこともあります。それは気道だけでなく、血管も絞めた場合に一緒に起きます」

 《専門的な知識が必要な話のせいか、通訳を聞いていた、リンゼイさんの母、ジュリアさんが首をかしげたままだ。医師が話を続けようとすると、通訳が悲鳴のような声でさえぎった》

 通訳「ちょっと待ってください」

 《通訳が終わるのを待って、女性医師が話しはじめた。リンゼイさんの父、ウィリアムさんが、通訳に「大丈夫だ」というように頷(うなず)いた》

 弁護人「脳に酸素がなくなるというのは血管の圧迫が相当強くないといけないのではないのですか」

 証人「そうではありません。空気を求める大元がしまれば、脳に空気はいきません」

 弁護人「つまり今回の場合は、血液の流れはそれほど止まらなかったが、気道がしまって十分に空気が取り込めなかったということですね」

 証人「そう考えます」

 《質問は、市橋被告がリンゼイさんの首をどう絞めたかという話題に移った》 弁護人「腕で絞めたのならどういう絞め方になりますか」

 証人「腕なら首にある輪状軟骨を平らな面で押すような形になります」

 《医師は自分の腕を示して説明する。ウィリアムさんは、通訳が首の絞め方を手振りを交えて、一生懸命伝えるのを見ている》

 弁護人「今されたように、平らな面というのは、ひじから手首にかけての部分ということでいいのですか」

 証人「はい」

 《大型モニターに図が示される。リンゼイさんの背中の上に、市橋被告が乗って腕を後ろから首に回しているというのを表した図だ》 

2011.7.5 15:50 (4/4ページ)

 弁護人「こういう状態でも(窒息死は)あり得ますか」

 証人「この(ひじから下を示す)部分があたっていればなります」

 弁護人「窒息によって人が死ぬのには少なくとも3分かかると(検察官の証人尋問で)言っていましたね?」

 証人「はい」

 《モニターの画面が切り替わった。検察側の証人尋問で示したのと同じ、「窒息の経過と症状」と題した表を映し出す》

 弁護人「法医学の教科書に載っていた図ですが、この本は見たことがありますか」 

 証人「同じ図なら他の本に載っていたのを見ました」

 弁護人「窒息になってから、ほとんど無症状だという第1期ですが、20~30秒と幅がありますね」

 証人「かなり個人差がありますから。プールで長く息を止められる人とそうじゃない人がいるでしょう。それと同じです」

 《弁護人は、図表で示される窒息死に至る時間に、数分の開きがあることを指摘する》

 証人「個人差があるということです。健康な人、呼吸疾患を患っている人、高齢の人、そういうのも加えて考えますから。おおよその目安です」

 弁護人「首を強く圧迫した時と、弱く圧迫した時で、窒息死の経過時間が変わるのですか」

 証人「強い弱いではありません。気道がふさがっているかです。ふさがっていなければ、経過が長くなることもあります」

 《弁護人が堀田裁判長の方を向いた》

 弁護人「中途半端になってしまうのでここで一度切ろうと思います」

 《堀田裁判長が午後2時5分に休廷を宣言。審理は午後2時25分から再開する》




【英国女性殺害 市橋被告2日目(5)】死亡時刻はいつなのか 女医に質問続ける弁護側 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110705/trl11070516400009-n1.htm

2011.7.5 16:38 (1/4ページ)

 (14:25~14:55)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第2回公判は、約20分間の休廷後、リンゼイさんの遺体の司法解剖を行った女性医師に対する弁護側の反対尋問が続けられた。市橋被告は入廷の際、再びリンゼイさんの両親に向かって頭を軽く下げたが、両親は市橋被告を見ようとはしなかった》

 裁判長「では、引き続き、弁護側の反対尋問をお願いします」

 《男性弁護人がすっと立ち上がり、名前を名乗った後、ゆっくりとした口調で質問を始めた。質問の内容は、死亡推定時刻の計算方法についてだ》

 弁護人「死亡推定時刻の計算方法は死後硬直から判断する方法もありますね」

 証人「はい」

 弁護人「ほかにも、遺体の直腸内の温度から調べる方法もありますね」

 証人「はい」

 《弁護側の質問に対し、端的に回答する証人。1つの質問と回答が終わると、通訳の女性が弁護人と証人のやりとりを翻訳する。リンゼイさんの父、ウィリアムさんは通訳の女性の方を見ながら、じっくりと耳を傾けている》

 弁護人「(証人が所属する)千葉大大学院医学研究院法医学教室ではどのような計算方法を採用しているのでしょうか」

2011.7.5 16:38 (2/4ページ)

 証人「37度から実際の(遺体の直腸内の)温度を引いて、0・85で割って、その後いろいろ…。季節によって若干シフトしています」

 弁護人「では、死後、直腸では37度から一時間に0・8度ずつ温度が下がるということですね」

 証人「目安ということです」

 《ここで、検察側から「証人の今の話では、0・8ではなく0・85です」と指摘が入る。堀田真哉裁判長が再度確認し、女性医師は「0・85」と述べた。指摘を受けた男性弁護人は、しばらく沈黙し、手元の資料に一度目を通した後、質問を続けた》

 弁護人「司法解剖前に、警察が検視した鑑定書は見ましたか」

 証人「はい。拝見しました」

 弁護人「鑑定書には19・6度と書いてありましたか」

 証人「そう書いてありました」

 《この数値をもとに、弁護側は死亡推定時間を計算する》

 弁護人「記録によると、検視は平成19年3月27日午後1時43分ごろとあります。直腸内の温度から考えて、検視からさかのぼって約20時間前に死亡したという理解でよろしいでしょうか」

 証人「計算上はそうなります」

 弁護人「では、26日の午後5時から6時前後でもおかしくはないですか」

 証人「計算上はその時間も入ります」

2011.7.5 16:38 (3/4ページ)

 《弁護側はこれに加え、死後硬直の状況による死亡推定時刻の算出方法も尋ねた》

 弁護人「死後硬直は死後12時間後が(硬直が強くなる)ピークで36時間後まで続くのが一般的ということでしょうか」

 証人「2日間ぐらい続くことがあります」

 弁護人「27日の検視で死後硬直が確認されたのなら、25日午後から26日深夜の間に亡くなられたということですよね」

 証人「計算上はそうなります」

 《検察側は冒頭陳述で、リンゼイさんが殺害された時間を25~26日夕としている。弁護側は、死亡推定時刻から、強姦致死ではなく、強姦と傷害致死が成立することを示そうとしているのだろうか》

 《この後、リンゼイさんの遺体の瞳孔の混濁状況も確認し、別の男性弁護人に交代した。この男性弁護人は女性医師が午前中、検察官の質問に証言した遺体の傷の状況について質問を始めた》

 弁護人「鼻のへこみについて、なんでそのへこみができたか分かりますか」

 証人「はっきりしたものは推定できませんでいた」

 弁護人「鼻のへこみには粘着テープの跡はありましたか」

 証人「鼻そのものにはありませんでした」

 弁護人「鑑定書には…」

2011.7.5 16:38 (4/4ページ)

 《ここで、男性弁護人は通訳を待たずに次の質問を続けようとし、堀田裁判長に待つように指示された。男性弁護人は少し苦笑いを浮かべ、通訳が終わるのを待った》

 弁護人「鑑定書には顔面には粘着テープがあったとありますが、鼻の記載はありませんね」

 証人「圧痕(あっこん)はありましたが、鼻に粘着テープはありませんでした」

 《午前中、女性医師は検察側に、市橋被告がリンゼイさんの顔に粘着テープを付ける際、強く押さえつけ鼻に圧痕ができた可能性を尋ねられ、「そうかもしれません」と回答。弁護側は粘着テープの跡が鼻になかったことを証明することで、この検察側の提示した可能性を打ち消す狙いがあったとみられる》

 《弁護側は、遺体の状況について質問を続けた。専門的な表現が続くこの日の証人尋問。裁判員たちは肘をつくなどして、一様に疲れた表情を浮かべて聞いていた》




【英国女性殺害 市橋被告2日目(6)】蘇生行為の痕跡がないワケは… 「救命のプロではないから」と主張 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110705/trl11070517180010-n1.htm

2011.7.5 17:16 (1/4ページ)

 (14:55~15:35)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第2回公判。リンゼイさんの遺体を司法解剖した女性医師への弁護側による質問が続いている》

 《弁護側はリンゼイさんの体に残された皮下出血の因果関係に関する質問の後、市橋被告がリンゼイさんに行ったと主張している心臓マッサージや人工呼吸に関する裏付けに移っていった》

 弁護人「素人が救命行為として心臓マッサージや人工呼吸をしたとき、痕跡は残るものでしょうか」

 証人「人工呼吸は残りません。心臓マッサージはたいてい、肋骨(ろっこつ)が折れるので残ります」

 弁護人「肋骨が折れるというのは、心臓マッサージの際、強い力でする場合に折れることがあるということですか」

 証人「心臓はカゴのように守られているので、骨の上から押しても伝わりません。折れるくらいの力を加えないと心臓に伝わりません」

 弁護人「救命の資格を持っている人がマッサージをすれば、そこまでの痕跡が残るのが普通ということですね?」

 証人「他の解剖例ですと、肋骨や胸骨など、1カ所だけではなく、たくさん折れていることがよくあります」

2011.7.5 17:16 (2/4ページ)

 《弁護人は救命の“プロ”が行う場合、という点を強調して尋問した。リンゼイさんに関しては、心臓周辺の骨が折れているという結果は出ていない。弁護人は、市橋被告は蘇生(そせい)行為を行ったものの、素人だったために痕跡は残らなかったと主張したいようだ》

 弁護人「次に遺体の傷について、先後関係についてうかがいたいのですが」

 証人「生前の場合、なかなか順番は難しいです。例外的に骨折を伴うものについては分かりますが。皮下出血や表皮剥脱については難しいです」

 弁護人「今回の皮下出血や表皮剥脱について、たくさん体にありましたが、それの先後関係は分かりますか」

 証人「それはちょっと無理です」

 《リンゼイさんの父、ウィリアムさん、母のジュリアさんの2人は身を乗り出すようにして、左隣にいる通訳の言葉に耳を傾けている》

 弁護人「最後に死因についてですが、今回、窒息死ということが考えられると鑑定書に書かれていますね。窒息死の原因としては頸部圧迫や鼻孔閉塞(へいそく)と書かれています。これらは気管が閉塞されて酸素が脳にいかなくなるということですね?」

 証人「そうです」

 弁護人「先ほどの質問では、頸部圧迫の可能性について答えられましたが、鼻孔閉塞による死亡の可能性は法医学的に考えられますか」

 証人「否定はできない、というレベルです」

 弁護人「被害者は亡くなっていますが、鼻孔閉塞と頚部(けいぶ)圧迫の両方が考えられると?」

 証人「うーん」

2011.7.5 17:16 (3/4ページ)

 《数秒考え込んだ後、再び、女性医師が証言を始める》

 証人「頚部圧迫に鼻孔閉塞がどこかで加わったとしても、鼻孔閉塞は特殊な症状がないので、否定はできないということです」

 弁護人「頚部圧迫だと、15分くらいあれば死亡ということでよろしいですか。行為自体が」

 証人「完全な心停止に至るまでは15分前後かかってもおかしくないということです」

 弁護人「平成19年3月25日午前10時ころに頚部圧迫があったと仮定して、被害者が死亡した時刻が、翌日の3月26日夕ということはありえますか」

 証人「蘇生行為が全く行われないとなると…。それだけ長い時間持つにはやはり首を絞めた後に何らかの医療措置をしないと無理ではないかと思います」

 《弁護側は再び、市橋被告が心臓マッサージなどの蘇生行為を行ったとする主張を裏付けたいのだろうか》

 弁護人「確認ですが、救命行為がなければ、頚部圧迫から亡くなるまではそんなに時間がかからないですか」

 証人「そうです」

2011.7.5 17:16 (4/4ページ)

 《この証人の答えと同時に、弁護人は「終わります」と質問を終えた。続いて、再び検察官が立ち上がり、女性医師に対する再尋問を行った》

 検察官「不完全な窒息状態が続いた場合、呼吸停止に陥って心停止するまでの期間は(完全な窒息状態と比べて)違いますか」

 証人「それは同じです」

 検察官「輪状軟骨を骨折して、それにより気道が塞がった可能性は?」

 証人「骨折しても中にへこんだ訳じゃないので、骨折そのもので気道が塞がることはありません」

 検察官「リンゼイさんの直腸温度から、死亡時刻は26日午後5時ごろが目安となる、季節によって変わる、とのことでしたが、幅はどれくらいですか」

 証人「直腸温度は警察の検視時点のもので、どこまで信頼できるのか判断しがたい点はあります」

 《この後、弁護側も死亡時刻の特定につながる直腸温度に関する質問を行い、この日、4度目の休廷に入った》




【英国女性殺害 市橋被告2日目(7)】右目のあざ「かなり強い力で暴行」 裁判員ら積極的に質問 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110705/trl11070518040011-n4.htm

2011.7.5 18:03 (1/4ページ)

 (16:00~16:30)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第2回公判。リンゼイさんを解剖した女性医師に対する検察側、弁護側双方の証人尋問に続いて堀田真哉裁判長や裁判員の質問が始まった》

 裁判長「裁判所から尋ねます。何か質問はありますか」

 《堀田裁判長は6人の裁判員に顔を向けて尋ねた。裁判員らは向かって左から1~6の番号が記されたカードを首から下げている。3番の男性裁判員が手を挙げた》

 裁判員「非常に分かりやすかったです。2点教えていただきたい。1点目は全身の状況についてですが、顔面の写真は痛々しかった。特に右目の回りに傷、あざがあったが、どれくらい暴行すればあの程度の傷になるのか」

 証人「右目の皮下出血は下の筋まで挫滅していました。かなり強い力が加わったと思います。ただ、同じところを何回も殴ると、同じ部位に皮下出血ができるため、強い打撲ではありましたが、回数は不明です」

 《リンゼイさんの痛ましい姿を思いだしたのか、リンゼイさんの母、ジュリアさんは表情をゆがめた》

 裁判員「2点目です。出血は口の中であったということですが、外部に血が付くようなけがはあったのでしょうか」

2011.7.5 18:03 (2/4ページ)

 証人「口の中は粘膜内で出血していました。血が出る、というのは開放性損傷ということになる。(開放性損傷は)はっきりしたものはありませんでした」

 《4日の初公判で、検察側は市橋被告の自宅マンション玄関にあった黒い運動靴や室内などに、リンゼイさんのDNA型と一致する血液が付着していたことを明らかにしている。堀田裁判長が念を押して確認する》

 裁判長「口の中の出血は血が(外部に)付くものではない?」

 証人「粘膜下なので、外に出るものではないです」

 裁判長「口の中を含め、血が出る傷はなかった?」

 証人「なかったということです」

 《続いて5番の男性裁判員が質問した》

 裁判員「死因が窒息死ということでした。輪状軟骨に正面から圧迫が加わったということですが、骨折の程度で、どれくらいの強さで押されたかの判断は可能でしょうか」

 証人「どれくらいというのは難しいです。軟骨なので、骨よりは強くないです」

 裁判員「とりわけ強かった、弱かったというのは?」

 証人「私は解剖で直接軟骨を触ったが、人体の軟骨の中で、輪状軟骨は強くないです。親指で思い切り押せばへこむくらいです」

 裁判員「明日、ご遺族の証言で分かるかもしれないですが、昨日、弁護側の冒頭陳述で、リンゼイさんが病気を患っていたということがありました。病気の兆候はあったのでしょうか」

2011.7.5 18:03 (3/4ページ)

 《弁護側は初公判の冒頭陳述で、「19年3月25日深夜、結束バンドで拘束されたリンゼイさんが市橋被告に対し、『持病がある。薬を飲まないといけない』と伝えた」としている。市橋被告はパソコンで病気と薬の名前を検索したという》

 証人「特に情報はありませんでした。一通り、臓器の組織について病理検査をしましたが、(組織の)形が変わるようなものはなかったです。ただ、(臓器機能の)働きが変わるものまでは分かりません」

 《続いて6番の男性裁判員が皮下出血の発生状況について尋ねた》

 裁判員「皮下出血は生前、打撃や圧迫ということだった。皮下出血は呼吸停止後にも起こりうるのでしょうか」

 証人「心停止後に圧迫しても、皮下出血はほとんど起きません。心臓が動くことで血管内で血液が流れますが、心臓が止まっていれば毛細血管が破れても血液は流れ出さない。水を流したホースと同じ。蛇口を止めればホースを切っても、ホースの中にある水しか流れ出ません」

 《裁判員らはペンを持って、しきりにメモを取っている。1番の男性裁判員が質問した》

 裁判員「説明では、頚部(けいぶ)圧迫で気道がふさがれたということでした。圧迫には15キロ必要ということでしたが、具体的にはどの程度になるのでしょうか」

2011.7.5 18:03 (4/4ページ)

 《女性医師は午前の検察側証人尋問で、圧迫の強さについて、「教科書には強くても15キロぐらいで気道がふさがる、とある。おそらくそれ以上でしょう」と答えている》

 証人「いろいろな例えがあります。男性の握力は30キロくらい。その半分と考えてもらえれば」

 裁判員「ということは、一般であれば容易に可能ということ?」

 証人「相手が動かなければ。普通、抵抗があるのでその分をプラスした力ということになります」

 裁判員「窒息の過程で、ステージが2期の人体の反応は?」

 《1番の男性裁判員は、検察側の証人尋問でモニターに映し出された「窒息の経過と症状」について質問した。2期は窒息後1~3分の状態をいう》

 証人「よく聞くのがけいれん。筋肉がまともに働かず収縮する。これに伴い、失禁などが起きる」

 裁判員「弁護側は(リンゼイさんが)うつぶせの状態だったとしているが、その場合は?」

 証人「首を引っ張る力に(リンゼイさんの)重さが加わる。気道がつぶれてもおかしくないくらいです」

 裁判員「最後の質問です。窒息した場合、気道が確保されても声は出せないでしょうか」

 証人「気道が完全に締まると無理です。気道の確保が不完全でも、空気を吸い込まないと声は出せません。空気の流れがあるくらいなら、窒息はしません」




【英国女性殺害 市橋被告2日目(8)完】「それは痛いですか」 縛られた手の組織が壊死する状況に思いをはせる裁判員 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110705/trl11070519400016-n1.htm

2011.7.5 19:39 (1/4ページ)

 (16:30~17:05)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第2回公判は、リンゼイさんの司法解剖を担当した女性医師に対する裁判員の質問が続いている》

 《堀田真哉裁判長が「他の方、何かあればどうぞ」と質問を促した。手を挙げたのは、右端の6番の男性裁判員だ》

 裁判員「気道がふさがって輪状軟骨が折れても、ふさいでいる時間が短ければ回復するということですが、それで回復してから日常生活に支障が出たりはしませんか」

 《男性裁判員は、もし、リンゼイさんが生き残った場合の、首の圧迫による後遺症の有無を心配しているようだ》

 証人「本当に短時間で、意識の消失がないくらいだったら可能です」

 《裁判員からの質問が一段落ついたところで、女性裁判官が質問する》

 裁判官「絞まり方が不完全な状態でも気道閉塞(へいそく)が起こるということですが、かける力が15キロよりも弱くても起こりますか」

 証人「起こります。完全にふさいではいないけれど、かなりふさいでいる場合ならば起こります」

 《裁判官同士で何かささやきあっている。書記官のモニターの調子が悪いようだ》

 裁判長「機械の具合が悪いので、少しお待ちください」

2011.7.5 19:39 (2/4ページ)

 《千葉地裁の職員が来て、モニターを直している。後ろから様子を見ていた書記官が「大丈夫です」と堀田裁判長に伝えた》

 裁判長「問題ないということが確認できましたので続けます」

 《女性裁判官の質問に戻った》

 裁判官「顔面や手首に粘着テープの痕跡があったということですが、それ以外の場所ではなかったのですね」

 証人「その他の場所については鑑定書が手元にないので」

 《女性医師は申し訳なさそうに答える。検察官から小さなざわめきが起きた》

 《女性裁判官に代わって、男性裁判官が、窒息死に至る経緯の一般論について、女性医師に説明を求めた》

 裁判官「今まで『窒息の3兆候』や、『窒息の経過と症状』というのは法医学上、確立されたものですか」

 証人「はい、ほとんどの教科書に出ております」

 《男性裁判官は、法医学上の知識について認識に間違いがないか、一つ一つ確認を取っていく。女性医師は「はい」、「はい」と相づちを打っている)

 裁判官「気道のふさがり方が不完全なら、窒息死までの経過時間が長くなりますか」

 証人「はい」

 裁判官「最大どれくらいになりますか」

 証人「不完全な窒息というのは非常に珍しいので。個別事例では見たことがありますが、統計は数が少ないのでないです」

 裁判官「あまりに(死亡するまでの)経過時間が長いなら、窒息死以外の死因ということになるのですか」

 証人「不完全なふさがり方でも死ぬまで絞めていたなら、これは窒息死でいいのではないのでしょうか」

2011.7.5 19:39 (3/4ページ)

 《男性裁判官は、リンゼイさんの遺体についての質問に移った》

 裁判官「本件で、リンゼイさんに対して、酸素の供給が遮断されたのと、頚部(けいぶ)の圧迫が行われたのは、同じ時間だと思いますか」

 証人「およそ同じだと思います」

 《男性裁判官の質問内容はリンゼイさんの死亡推定時刻に移った》

 裁判官「直腸温度では死亡推定に限界があると話していましたが、他の方法でも同じなのですか」

 証人「はい。角膜の混濁で見分ける場合は、乾燥というのが問題になります」

 《遺体の目は、時間がたてばたつほど、乾燥して混濁する》

 証人「今回の場合のように土の中に埋まっていると、湿度が高く、時間の経過を分かりにくくします」

 裁判官「死後硬直ではどうですか」

 《遺体は、死後すぐに硬直し始め、その後また、時間がたつごとに硬直がとけはじめる》

 証人「全身が硬直するまでの時間は、環境にあまり左右されません。硬直がとけるのは腐敗のせいです。腐敗となると気温に左右されます」

 《医学上の知識について長い間話しているためか、6人の裁判員はみなうつむきがちだ》

 裁判官「弁護士が、リンゼイさんの背中の上に、市橋被告が乗って腕を後ろから首に回しているというのを表した図を示しましたが、これでも、輪状軟骨は折れて、なおかつ頚部の静脈は閉塞しない状態になり得るということでいいのですか」

 証人「はい」

2011.7.5 19:39 (4/4ページ)

 《男性裁判官の質問が終わり、右から2番目の男性裁判員が手を挙げた》

 裁判長「どうぞ」

 《男性裁判員は、粘着テープで拘束されていた、リンゼイさんの手の状況について質問をする》

 裁判員「長い間、水腫状態になるほど、手を圧迫すると、命にかかわる危険はありますか」

 証人「命にかかわると言いますか、血流がその部分にいかないので、酸素の供給が止まり、手先の組織が壊死(えし)します」

 裁判員「それは痛いですか」

 証人「相当痛いでしょうね。完全に組織が死んでしまえば痛みは感じませんが、そこに至るまではかなり痛いと思います」

 《男性裁判員は女性医師の答えに小さくうなずく。堀田裁判長が促すと、左端の男性裁判員が手を挙げ、リンゼイさんに鼻の骨折がなかったことを確認した》

 《裁判員の質問が一段落して、堀田裁判長が女性医師に気道の閉塞が不完全な場合では、窒息死に至るまで圧迫時間が長くなることを確認した》

 裁判長「閉塞が不完全なほど、長く圧迫しなければならないのですか」

 証人「そうなりますね」

 《続いて検察側が再び女性医師への質問をはじめた。男性検察官が粘着テープのついていた位置について確認した》

 《検察側の質問が終わると、堀田裁判長は女性医師に退廷を促した》

 裁判長「本日はここまでです。次回は明後日7月7日午前10時からこの法廷です。被告人は必ず出廷しください」

 《堀田裁判長が退廷を宣言すると、市橋被告は堀田裁判長に一礼。リンゼイさんの両親の方を見ることなく退廷した》

 《次回、第3回公判では、当時リンゼイさんと同居していた女性の証人尋問と、市橋被告への質問が予定されている》



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Tag:英国人女性殺害事件 冤罪 整形捏造 

Category:市橋達也の法廷ライブ

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市橋達也の法廷ライブ・7月5日第二回公判(1)~(3)

2011/07/05(Tue) 16:22

市橋達也の法廷ライブ・7月4日初公判(1)~(4)
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市橋達也の法廷ライブ・7月4日初公判(5)~(8)
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【英国女性殺害 市橋被告2日目(1)】右目付近に皮下出血、口内も出血…解剖の女医が詳述 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110705/trl11070511550003-n1.htm

2011.7.5 11:55 (1/4ページ)

 (10:20~10:40)

 《千葉県市川市のマンションで平成19年、英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=が殺害された事件で、殺人罪などに問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第2回公判が5日、千葉地裁(堀田真哉裁判長)で始まった。今公判ではリンゼイさんの遺体の司法解剖を行った医師が証人として出廷した。初公判で殺意の有無などをめぐり、真っ向から対立する主張を展開した検察側と弁護側双方が、それぞれの主張に沿う証言を引き出そうと火花を散らすとみられる》

 《市橋被告は4日の初公判で、入廷と同時にリンゼイさんの両親にいきなり土下座。「リンゼイさんの死に対し、私は責任は取るつもりです。本当に申し訳ありませんでした」と謝罪したが、「殺意はありませんでした」と述べた》

 《また、初公判では検察側、弁護側それぞれの冒頭陳述により、今回の裁判の争点が明確に示された。それによると、検察側、弁護側ともに市橋被告が19年3月25日にリンゼイさんを乱暴したことと、その後死体を遺棄したことについて争いはなく、死亡に至る経緯が争われることになった》

 《検察側は市橋被告が乱暴後にリンゼイさんの首を圧迫した結果、翌日夕までに死亡したと指摘。「乱暴の発覚を防ぐという殺害動機があり、3分以上、相当な力で圧迫し続けた」とし、殺意があったとした。また「死亡まで時間が経過していたとしても拘束状態は続いており、いつでも暴行可能な状況が継続していた」と指摘し、強姦致死罪の成立を主張した》

2011.7.5 11:55 (2/4ページ)

 《一方、弁護側は「大声を出さないよう左手で口をふさいだが、それでもリンゼイさんが逃げようとしたため、顔に左腕を回して押さえ込んでいるうちに動かなくなった」と殺意を否定。さらに乱暴と死亡までの間に時間の開きがあることから、強姦と傷害致死罪の適用を求めた》

 《リンゼイさん亡き今、死亡の真相に迫ることができる有力な方法はリンゼイさんの遺体の状況だ。遺体を解剖した医師の口からは何が語られるのか。そして裁判員たちは、どう判断していくのだろうか》

 《法廷は千葉地裁最大の201号。午前10時22分、被害者参加人として公判に参加するリンゼイさんの父、ウィリアムさんと母、ジュリアさんが入廷し、検察官席の後ろに座った。10時23分、堀田裁判長の指示で市橋被告が、向かって左側の扉から入ってきた。白い長袖シャツに黒いズボン姿。初公判のときと同様、うつむき気味で憔悴(しょうすい)しきった表情だ。傍聴席に目を向けることなく、リンゼイさんの両親に深く一礼した後、証言台の後方にある長いすに腰を下ろした》

 《いずれも男性の裁判員6人も入廷し、法廷内の全員が起立、一礼をした後の午前10時25分、堀田裁判長が声を上げた》

 裁判長「それでは開廷いたします」

 《堀田裁判長に促され、本日の証人であるリンゼイさんの遺体の司法解剖を担当した女性医師が左側後方から入廷してきた。小柄で眼鏡をかけ、髪は一部緑色に染めている》

 《堀田裁判長は名前や生年月日などを確認した後、女性医師に証人としての宣誓を読み上げるよう求め、女性医師は宣誓した》

 《堀田裁判長は「偽りの証言をすると偽証罪に問われることもある」などと付け加え、向かって右手に陣取る検察官に対し、証人尋問を始めるよう促した》

 《男性検察官が立ち上がり、尋問を始める前に、裁判員に対し語りかけた》

 検察官「お配りしたA3の紙の順番に沿って進めます。専門用語もありますが、これを参考にしてください。メモをしてもらっても結構です」

 「遺体の写真など画面には凄惨(せいさん)なものも映りますが、事件の真相を知るために必要ですのでご理解ください」

2011.7.5 11:55 (3/4ページ)

 《それでは始めます。証人(女性医師)はリンゼイさんの司法解剖を担当しましたね》

 証人「はい」

 《女性通訳が、早口でリンゼイさんの両親に英語で通訳していく》

 《続いて、検察官は大型モニターに、女性医師の所属と資格をまとめたものを映し出した。それによると、千葉大大学院医学研究院法医学教室に所属。資格は医師、医学博士。専門は法医学となっている》

 《次に、女性の経歴についても確認した上で尋ねる》

 検察官「そうすると、法医学の勤務は12年ですか」

 証人「はい」

 検察官「これまでに何体くらい司法解剖を担当しましたか」

 証人「およそ60から70件です」

 《女性医師は、やや早口ながら、はっきりとした口調で答えていく》

 検察官「では、リンゼイさんの件についてお聞きします。確認ですが、リンゼイさんの遺体の司法解剖をしたのは、平成19年3月28日午前9時45分からということでよろしいですか」

 証人「はい」

 検察官「解剖時のリンゼイさんの身長と体重は176センチ、63・5キロということでよろしいですか」

 証人「はい」

 検察官「リンゼイさんの遺体のけがの状況について確認します。大画面を消してください」

 《傍聴席から見える大型モニターは消えたが、証言台席と、裁判員、検察官、弁護人らの前にある小型モニターには写真が映し出されていくようだ》

2011.7.5 11:55 (4/4ページ)

 検察官「まず顔面の写真について説明してください」

 証人「(1)と書いてある部分は、右目の周りが皮下出血、いわゆるあざがみられます。皮下を開けると、筋肉が挫滅、つまりつぶれている状況です」

 「(2)と書いてあるところも、皮下を開けると皮下脂肪に出血がありました」

 《リンゼイさんの母、ジュリアさんは、まな娘の遺体の状況を「聞いていられない」という様子で、右手を額にあてて下を向いている。ウィリアムさんは、手をあごにあてて、険しい表情で聞き入っている》

 証人「(3)は鼻のところの皮膚がへこんでいます。圧痕(あっこん)がみられました」

 「(4)は表皮剥脱(ひょうひはくだつ)といって皮膚の表の層が取れている状態です」

 《ジュリアさんは、ハンカチで涙をふいて、一言二言ウィリアムさんに語りかけている》

 検察官「表皮剥脱とはどういうことですか」

 証人「すったり、強く圧迫されてもなります。皮膚の一番上の層が取れてしまうことです」

 検察官「圧痕についてもう一度説明してください」

 証人「強く長い時間圧迫されてへこんでしまうことです」

 検察官「口の中はどうでしたか」

 証人「粘膜の中にも出血がありました。口角、口のはじっこの内側です」

 《目の前で徐々に明らかになっていくリンゼイさんの遺体の状況。市橋被告は、やや猫背気味で身じろぎ一つせず聞き入っていた》




【英国女性殺害 市橋被告2日目(2)】首を骨折、陰部に出血…遺体の状況生々しく - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110705/trl11070512280005-n1.htm

2011.7.5 12:28 (1/3ページ)

 (10:40~11:05)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判第2回公判。リンゼイさんの司法解剖を担当した女性医師に対する検察側の証人尋問が続いている。女性医師は淡々とした口調で遺体の詳細を証言する》

 《市橋被告はうつむいたまま、微動だにしない。検察官の後ろに座るリンゼイさんの父、ウィリアムさんは口元の前で手を組みながら、また母のジュリアさんはほおづえをつきながら、女性医師の説明に聞き入っている》

 検察官「次に(リンゼイさんの遺体の)首の部分について、写真にもとづいて説明してください」

 証人「首にはたくさんの筋肉があるのですが、そのうち胸骨舌骨筋(きょうこつぜっこつきん)という筋肉に出血が見られました。また、その奥にある輪状軟骨には骨折がみられました」

 検察官「では首の内部の図を示します」

 《モニターで首の模型図が示されたようだ。傍聴席から見ることはできない》

 検察官「骨折はこの部位で間違いないですか」

 証人「はい」

 検察官「胸骨舌骨筋は、首のどの位置か説明してください」

 証人「鎖骨とのど仏を結んでいる筋肉です」

 検察官「輪状軟骨についてもお願いします」

 証人「のど仏のすぐ下です」

 検察官「骨の『輪』の中はどうなっていますか」

 証人「空気の通り道になっています」

2011.7.5 12:28 (2/3ページ)

 《模型を使った説明だが、ジュリアさんは目に涙をため、徐々に鼻が赤くなってきた。再び検察官はリンゼイさんの遺体の写真を示した。今度は胸骨舌骨筋と輪状軟骨の部位に限定した写真のようだ》

 検察官「写真の矢印の部分は何を示していますか」

 証人「骨折部分です。2枚のうち(1)とあるのは、遺体の右側から撮っており、マルで囲んだ先、これが骨折です」

 検察官「骨折は2カ所ですね」

 証人「はい」

 検察官「これはどういう力が働いたと推測できますか」

 証人「真ん中の方から強く押す力が働いたと推測できます」

 検察官「胸骨舌骨筋の状態も合わせて、推測できることはどういうことですか」

 証人「頚部(けいぶ)に強い圧迫が加えられたと考えられます」

 《検察側は4日に行われた初公判の冒頭陳述などでリンゼイさん殺害について「強姦後に犯行発覚を防ぐ目的」で相当の力で圧迫し、明確な殺意があったと主張。一方、弁護側はリンゼイさんに大声を出されたため腕を顔に巻くなどした結果、あくまで「死なせてしまった」と訴えていた。女性医師の証言により、検察側は自分たちの主張の根拠を示そうとしているようだ》

 《続いて検察側は、リンゼイさんの遺体の胸部、腹部、腕の写真を順に示していった。傍聴席から見て左から3番目の青のワイシャツ姿の男性裁判員は、みけんにしわを寄せ、モニターを見ている。ウィリアムさんは、娘の変わり果てた姿に思わず目を覆った》

2011.7.5 12:28 (3/3ページ)

 検察官「腕が変色していますが、これは何ですか」

 証人「すべて皮下出血です。左腕のマルで囲った部分は、点のようなものがいくつか見えると思いますが、肘から手首にかけて等間隔にあるのは『圧痕(あっこん)』が混じっています」

 検察官「右手首はどうですか」

 証人「小さなマルが2つあると思いますが、この中にも圧痕があります」

 検察官「それ以外に右手に特徴はありますか」

 証人「左に比べるとむくんでいるという特徴があります。実際に切って開けると、中に組織液、要するに水がたまっていて、そのためだと思われます」

 検察官「原因は何が考えられますか」

 証人「手に強い圧迫が加わり、血流が悪くなったというのが一般的です」

 《リンゼイさんを強姦した際か、死に至らしめた際かの言及はなかったが、検察側は市橋被告が強い力でリンゼイさんの手を押さえつけたことを印象づけたいようだ》

 《続いて検察側はリンゼイさんの下半身部分について尋問を続ける》

 検察官「陰部はどうでしょう。写真はありませんが」

 証人「膣入り口の粘膜、右の小陰唇内側のつけ根に出血がありました」

 検察官「出血はどうして起きたと考えられますか」

 証人「強く圧迫されたと思います」

 検察官「何が原因ですか」

 証人「何か圧迫、挿入があったのでは」

 《午前11時5分、休廷に入った。ウィリアムさんはポケットに手を入れて市橋被告をにらみつけ、いったん退廷した》




【英国女性殺害 市橋被告2日目(3)】首の圧迫に「かかと」使った可能性も 舌打ちするリンゼイさん父 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110705/trl11070513430006-n1.htm

2011.7.5 13:42 (1/5ページ)

 (11:25~12:00)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の第2回公判は、約20分の休廷を挟み、リンゼイさんを解剖した女性医師の証人尋問が再開された。リンゼイさんの母、ジュリアさんは再び入廷する市橋被告をにらみつける》

 《男性検察官は、リンゼイさんが負ったけがや死亡の原因について女性医師に尋問を続ける》

 検察官「けがは何によって生じたと考えられますか」

 証人「皮下出血や表皮剥脱(ひょうひはくだつ)は鈍体でできたと考えられます。鈍体とは刃物などでないもの。手首や足首の圧痕(あっこん)にはそういう形状が強く圧迫したと考えられます」

 検察官「鈍体はこぶしや足も」

 証人「含まれます」

 検察官「手首や足首の圧痕はプラスチック製のバンドでも可能ですか」

 証人「形としては大変似ている」

 《男性検察官が言う「バンド」とは、市橋被告がリンゼイさんを拘束するのに使った結束バンドのことだ。実際に犯行で使用されたことを立証する趣旨とみられる》

 検察官「顔にあった鼻の傷はどうでしょう」

 証人「何らかの圧迫があったと考えられます」

 検察官「粘着テープでできることは」

 証人「可能です」

 検察官「被害者に救命措置の痕跡はありましたか」

 証人「はっきりとは認められませんでした」

2011.7.5 13:42 (2/5ページ)

 《一般に、心臓マッサージをした場合、胸部を強く圧迫するため胸骨の骨折などが生じる場合がある。市橋被告が主張するリンゼイさんへの救命措置の実施について、検察側の反論とみられる》

 検察官「リンゼイさんの死因は何と判断しましたか」

 証人「一番考えられるのは首の圧迫による窒息死です」

 検察官「根拠を説明してください」

 証人「首以外の表皮剥脱や皮下出血は死因となり得ない。首の筋肉からの出血や輪状軟骨の骨折など圧迫の痕跡があったからです」

 検察官「首の圧迫でなぜ死亡しますか」

 証人「輪状軟骨は気管を取り巻いていて、(圧迫されることで)酸素を取り込めなくなるからです」

 検察官「首のほかに窒息死の根拠は」

 証人「教科書には窒息の3兆候というのがあります。『血液の暗赤色(あんせきしょく)と流動性』『臓器の鬱血(うっけつ)』『臓器や粘膜の溢血点(いっけつてん)』です。これが満たされていた」

 《血液は酸素不足で色が濃くなり、暗赤色に変わる。溢血点とは、毛細血管が切れ、細かい内出血が起きることだ》

 検察官「リンゼイさんの溢血点はどんな風にありましたか」

 証人「腎臓や肺の表面に溢血よりもう少し大きな溢血斑ができていました」

 《ここで、検察官は裁判員らに分かるよう「窒息の3兆候」について再び説明を求めた》

2011.7.5 13:42 (3/5ページ)

 《窒息死の場合、例外的に死後も血液は固まらないという。臓器は酸素が必要だが、不足することで血管が拡張し、鬱血するという》

 検察官「どのような手段、方法で窒息したと考えられますか」

 証人「輪状軟骨が両方で折れていることから、(首の)真ん中に狭い面で圧がかかったと考えられます」

 検察官「狭い面での圧とは具体的にどのようなことでしょう」

 証人「2通り考えられます。狭い作用面で押した場合と、平らな面で押した場合です。狭い場合は分かると思いますが、丸いものを平らなもので押すと接触部分は狭くなります」

 検察官「狭いものとは人間でいうとどの部分になりますか」

 証人「指でも、手のひらの下の方やかかとです」

 《検察側の立証で、首の圧迫にかかとが使われた可能性も浮上した。通訳を介してやり取りを聞いていたリンゼイさんの父、ウィリアムさんが体を大きく反らし、舌打ちした》

 検察官「平らなものとは」

 証人「腕やすねです」

 検察官「首が圧迫された力はどれくらい」

 証人「教科書には強くても15キロぐらいで気道がふさがる、とあります。おそらくそれ以上でしょう」

 検察官「頚部(けいぶ)圧迫の時間、窒息死するまでの時間はどれくらい」

 証人「酸素を最も必要とするのは脳。脳には5分酸素が行かなければ死亡するとあります」

2011.7.5 13:42 (4/5ページ)

 《ここで、検察側はモニターに「窒息の経過と症状」と題した表を映し出した。時間軸に対し、血圧や脈拍、呼吸の変化が折れ線グラフで示されている》

 検察官「死亡まで5分ということですが、表に基づいて説明を」

 証人「窒息が始まってから死ぬまで4期に分かれる。最初の1期(~1分)は症状が出ない。2期(1~3分)では呼吸困難、失禁などがある。3期(3~4分)は呼吸ができなくなり、血圧も下がる。4期(4~5分)では口をパクパクさせ、呼吸が止まる。4期を越えると、口のパクパクした動きもなくなり、心臓も止まる。個人差はありますが」

 検察官「心停止までの大体の時間は」

 証人「10~15分続く人もいるが、常軌を越えて長いというのはないです」

 検察官「首を絞め、圧迫した場合、1分程度した後に解放すれば?」

 証人「その程度であれば、そのまま(状態が)戻る可能性が高い」

 検察官「3分以内、2期であれば」

 証人「1期を過ぎると、急に2期に入るのではないです。3期に近づくと医療措置が必要になります」

 検察官「3分以上、3期に入ってからでは」

 証人「医療措置がなければ蘇生しないでしょう。自発呼吸も止まっています。人工呼吸しないと死んでしまいます」

 検察官「これまでの説明で、窒息死にはどれくらいの時間が必要?」

 証人「5分くらい。平均で」

 検察官「首を絞めた場合、どれくらいで死亡しますか」

 証人「最低でも3分は必要」

 検察官「リンゼイさんの場合は」

2011.7.5 13:42 (5/5ページ)

 《右から3番目の男性裁判員が身を乗り出して、証人の言葉を待った》

 証人「健康な20代の女性ということで、ここからはそう外れることはないでしょう」

 《これで検察側の証人尋問が終了し、休廷に入った。午後1時半から再開し、弁護側による女性医師への証人尋問が行われる》


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Tag:英国人女性殺害事件 冤罪 整形捏造 

Category:市橋達也の法廷ライブ

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市橋達也の法廷ライブ・7月4日初公判(5)~(8)

2011/07/04(Mon) 20:47

市橋達也の法廷ライブ・7月4日初公判(1)~(4)
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-270.html



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事件現場となった新日本サンライズ行徳406号室

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ベランダの空撮


【英国女性殺害 市橋被告初公判(5)】「浴槽の土の中に白い肌色の皮膚…」 遺体発見状況に体震わせる遺族 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110704/trl11070417100009-n1.htm

2011.7.4 17:08 (1/5ページ)

 (15:10~15:35)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人などの罪に問われた市橋達也被告(32)の裁判員裁判は検察側の証拠調べが続く。法廷の大型モニターには、殺害現場である市橋被告のマンションの防犯カメラの映像などが映し出され、女性検察官から殺害当日の状況が説明される》

 《モニターには、リンゼイさんが殺害された平成19年3月26日午後6時ごろ、マンションの駐車場で、市橋被告がショッピングカートから何かを運ぶ様子が映し出されている》

 検察官「市橋被告は5回ほど部屋と駐車場を往復した後、駐車場にカートを残して部屋から出てきませんでした」

 《大型モニターの映像が消える》

 検察官「これから、被告とリンゼイさんが2人で写っている姿を見ていただきます」

 《大型モニターに、雨の中、マンションの近くを市橋被告とリンゼイさんが歩いている様子が映し出される。ニット帽を被り、傘を差さずに歩いている市橋被告の後ろに、白い傘を差したリンゼイさんがついていく。2人の身長を比べると、リンゼイさんがやや大きく見える》

 検察官「エントランスの様子です」

2011.7.4 17:08 (2/5ページ)

 《画面が切り替わり、マンションの玄関の映像になる。後ろを振り向くことなく、市橋被告は足早に玄関を通過する。リンゼイさんは傘をたたむために、やや遅れて市橋被告とエレベーターに乗り込んだ》

 検察官「エレベーターの中の様子です」

 《エレベーターの内部の様子が映し出される。先に乗り込んだ市橋被告が、リンゼイさんを待って、4階のボタンを押す》

 検察官「リンゼイさんの様子にご注目ください」

 《リンゼイさんは、そわそわした様子で、しきりに左手首に目をやっている。時間を気にしているようだ。リンゼイさんの母、ジュリアさんは殺害される直前の娘の姿に、目頭を覆っている》

 《男性検察官に交代し、画面が切り替わる》

 検察官「リンゼイさんの勤務状況について説明します」

 《検察官が、リンゼイさんの同僚男性の供述調書を読み上げる》

 検察官「事件当日、英会話学校を無断欠勤したのを聞いて何度も電話を掛けたが、留守番電話になってしまって1度も繋がらなかった」

2011.7.4 17:08 (3/5ページ)

 《大型モニターには、同僚男性から提出された、リンゼイさんの勤務状況表が映し出される》

 検察官「リンゼイさんは25、26日に無断欠勤をしている。ほかに無断欠勤は1つもなく、真面目に働いていた」

 《次に検察官は、市橋被告のマンションから、リンゼイさんの勤務先までの時間を述べた》

 検察官「電車で30分、自動車で25分ほどです」

 《大型モニターに、殺害当日、市橋被告が近所のホームセンターで購入したものの内容が映し出される》

 検察官「購入したものは、赤玉土14リットルが4袋、園芸土25リットルが2袋、シャベルが1個、発酵促進脱臭剤が2個、脱臭剤が2個、苗木が1本」

 《検察官は、リンゼイさんの遺体を発見した千葉県警船橋署の刑事の供述調書の内容を大型モニターで示す》

 検察官「これから、被告が職務質問された状況、被告が逃走した状況、リンゼイさんの遺体発見当時の状況について説明します」

2011.7.4 17:08 (4/5ページ)

 《大型モニターに、『被告が職務質問された状況』と、大きく映し出され、検察官が刑事の供述調書を読み上げる》

 検察官「(3月26日)午後8時15分ごろ、リンゼイさん失踪の相談を受けた生活安全課の署員と刑事部の署員数人で、被告のマンションに到着。失踪の原因に、リンゼイさんが最後に目撃されたとき、一緒にいた被告が絡んでいる可能性があるとのことだった」

 《検察官は、大型モニターに『逃走した時の状況』と示しながら、市橋被告が部屋の扉から顔を出した時の状況について読み進めた》

 検察官「セーターを着て、クリーム色のリュックサックを背負った若い男が部屋から出てきて、市橋被告だな、と思った。職務質問をするのに、マンションの共用の廊下上では都合が悪く、被告の自室の状況も確認したかったので、『中に入って話を聞こうか』と言った。被告は、いきなりリュックサックを肩から下ろすと、署員を押しのけて、すごい勢いで走り出し、非常階段を降りていった。私は『逃げたぞ』と叫んで追いかけたが見失った」

2011.7.4 17:08 (5/5ページ)

 《検察官は、大型モニターに『遺体発見の状況』と示しながら、刑事が市橋被告の部屋からリンゼイさんの遺体を発見した状況について読み進めた》

 検察官「リンゼイさんの安否確認をしなくてはならないと思って、被告の部屋に戻った。玄関を開けると、大きな女性用の黒い靴が置いてあり、リンゼイさんはここにいると直感した。そばのゴミ箱に、銀色の接着テープと、結束バンド、明るい茶色の髪の毛が絡まっているのを発見し、リンゼイさんに危害が加えられているのを確信した」

 《リンゼイさんの父、ウィリアムさんが市橋被告をにらみつける。市橋被告は微動だにしない》

 検察官「リンゼイさんを保護しようと各部屋を確認したが、リンゼイさんはいなかった。浴室の浴槽が外れているのに気付き、確認していないベランダを回ったところ、浴槽が置いてあった。一緒にいた署員が浴槽に詰まっていた土を軽くなでると、白い肌色の皮膚がみえた。触っても反応がなく、土が盛り上がったり下がったりと呼吸をしている様子もなかったので、土に埋まっているのは人間の遺体だと分かった」 

 《生々しく明らかにされるリンゼイさんの遺体発見当時の様子に、母のジュリアさんが、体を震わせ、顔を覆って泣き出した》





【英国女性殺害 市橋被告初公判(6)】モニターに映された犯行時の避妊具 遺族は顔を覆った - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110704/trl11070417290010-n1.htm

2011.7.4 17:28 (1/3ページ)

 (15:55~16:20)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の初公判は、いったん休廷に入ったが、約20分後に再開した。入廷した市橋被告は検察側の後ろに座るリンゼイさんの両親に向かって深々と頭を下げた後、被告人席に着席した》

 《引き続き検察側の証拠調べが始まり、女性検察官は事件当時、市橋被告が交際していた女性の供述調書を読み上げ始めた。供述は事件があった平成19年3月25日前後に関するものだ》

 検察官「24日午後11時ごろ、達也に電話をしたら家にいました。『泊まりに行きたい』と伝えたら、『今日はスポーツジムに行って疲れたから1人で寝たい』と言われました。ただ『ご飯だけならいい』といわれたので、(市橋被告の住む)マンションまで迎えに行き、近くで焼き肉を食べました」

 《市橋被告は焼き肉が好物だったが、この日はあまり食が進まない様子だったという。食事の後は近くの海岸までドライブをした後、市橋被告のマンション前で別れたという。そして供述は事件当日の3月25日に移る》

 検察官「達也の家に電話をしましたが出ませんでした。達也から26日午前0時38分にメールが届きました」

2011.7.4 17:28 (2/3ページ)

 《ここで法廷内の大型モニターに交際女性の携帯電話を撮影した写真が映し出される。携帯の画面には市橋被告が女性に送ったメールの文章が出ており、男性検察官が読み上げる》

 検察官「××へ(法廷では実名) 達也です。電話くれた? これから1週間ぐらい部屋にこもって勉強します。××には悪いけど、1週間電話を取らない。でも信じてください。メールは構わないです。ではでは」

 《市橋被告は以前から部屋にこもって勉強をすることがあったため、女性は市橋被告のメールを不審に思わなかったという。市橋被告は出版した手記の中で、警察官から逃走した直後に公衆電話を見つけ、車を所有していたこの女性と一緒に逃げたくて電話したが、話し中だったため断念したことを明らかにしている》

 《続いて検察官は犯行現場となった市橋被告の住むマンションの状況について説明を始めた。大型モニターにはマンション周辺の住宅地図が映し出され、検察官は近くの学校や駅などとマンションの位置関係を簡単に説明。モニターにはさらにマンションの見取り図、エントランス、市橋被告が逃走に使ったとされている非常階段の写真などが次々と映し出された。右端に座る男性裁判員はあごに手を当てながら、手元にあるモニターを真剣な表情で見つめる》

2011.7.4 17:28 (3/3ページ)

 《検察官は続いて、事件発覚後の27、28の両日に市橋被告方で行われた現場検証について説明する。モニターには玄関の内側部分の写真が映し出され、バスケットボール、ゴミ箱、ゴミ袋などが置かれているのが分かる》

 検察官「ゴミ箱の中には粘着テープ13片、結束バンド5本、コンドーム1個、コンドームの袋2個が入っていました」

 《これらのものを広げておき、撮影した写真がモニターに映し出される》

 検察官「13片のテープは無造作に丸められていました。結束バンド5本のうち、切断された2本は切り口が一致しました。コンドーム1個は内側についていた精子のDNA型が市橋被告のものと一致しました。外側にはリンゼイさんの細胞がついていました」

 《写真に映し出されたコンドームが強姦に使われていたことが明らかになった。母親のジュリアさんは顔をゆがめてうつむき、両目に手を当てた。手はしばらく震えていた。検察側はさらに現場にあった別のゴミ袋について、内容物を読み上げていく》

 検察官「パーカー、リンゼイさんの頭髪、リンゼイさんのコート、リンゼイさんのカーディガン、粘着テープ」

 《さらにこれらを広げ、撮影した写真がモニターに映される。写真にはリンゼイさんの焦げ茶色の髪が大量に映し出される。写真を通じて、犯行が凄惨(せいさん)だったことが分かり、ジュリアさんは目に涙をためながら、うつむいた。隣に座る父親のウィリアムさんはジュリアさんの肩に手を置いて気遣う様子で、2人は小声で言葉を交わしていた》

 《市橋被告はうつむき、表情は伺えない。検察側の証拠調べがさらに続く》


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【英国女性殺害 市橋被告初公判(7)】廊下から台所に尿の痕跡 壁には血液も付着 検察側立証続く - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110704/trl11070418160011-n1.htm

2011.7.4 18:15 (1/4ページ)

 (16:20~16:50)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判は検察側の証拠調べが続いている》

 《事件後に市橋被告の自宅マンションの室内を撮影した写真が廷内の大型モニターに映し出されており、傍聴人らが見入っている》 《映し出された写真は玄関にあった透明のゴミ袋の中身だ。検察官は避妊具の袋や使用済みの避妊具があったことを挙げた》

 《生々しい説明にリンゼイさんの両親は表情を曇らせる》

 検察官「玄関たたきには黒い運動靴や黒いハイヒールがありました。運動靴のつま先には被害者のDNA型と一致する血液が付着しています」

 《脱衣場の様子がモニターに映し出される。入り口の柱には粘着テープが張られ、テープにリンゼイさんの焦げ茶色の毛髪や被告の左手の指紋が検出されたことが示された》

 「次は風呂場の様子を写した写真です。浴槽はありません。シャワーのフックには黒いセーターが掛けられ、毛髪10本が付着していました」

 《検察側は、粘着テープの指紋から、市橋被告が実際に使用したことのほか、遺留されたリンゼイさんの毛髪やDNA型、拘束に使用された結束バンドの位置から、室内でどのようにして被害に遭ったかを立証する方針のようだ》

2011.7.4 18:15 (2/4ページ)

 《モニターに玄関側から撮影した廊下の写真が映し出された。廊下から台所の敷居にかけて尿の痕跡(尿斑)が見つかったことが示された》

 《一般に、首を絞められるなどした場合、被害者は失禁する。このため、捜査の現場では、尿斑の位置が犯罪場所の特定に用いられることがある》

 検察官「廊下の壁には、血液も付着しています。写真では赤い矢印で示しています」

 「台所には被害者の水色手提げバッグがあり、携帯電話が入っていました。そのほか、着衣などもありました」

 《スカートやブラウス、ベルトや下着-。モニターに映し出されたリンゼイさんの着衣を見た母親のジュリアさんは手で顔を覆った》

 検察官「財布には、外国人登録証や西船橋-小岩間の定期券、1327円が小銭で入っていました」

 「台所の床にあったレジ袋には、粘着テープや結束バンドがありました。テープには一部に(リンゼイさんの)焦げ茶色の毛髪が付着していました」

 《発見された結束バンド17本のうち、切断された10本は切り口が一致したという。リンゼイさんのDNA型と一致する細胞片も検出されており、検察側は実際に犯行で使用されたことを主張する》

011.7.4 18:15 (3/4ページ)

 《その後、男性検察官は居間、6畳や4畳半の和室の状況を説明。リンゼイさんの両親は目を合わせ、小声で何かを話し合った》

 《4畳半の写真には英語の参考書などが映し出された。室内の床からは45センチ四方の尿斑が見つかったことも明らかにされた》

 検察官「6畳の和室にはふすまが立てかけてあります。このふすまは2カ所破れていました」

 《ふすまの穴はリンゼイさんの抵抗によるものなのだろうか。男性検察官は市橋被告をちらりと見やった。続いて5畳半の洋室内の様子について説明が始まった》

 「レジ袋が3つありました。袋の中には脱臭炭やシャベル、ザクロの苗木がありました」

 《検察側の証拠調べは、リンゼイさんが遺体で見つかったベランダに移った。リンゼイさんはベランダの浴槽内に土をかけられた状態で見つかった。モニターに写真が映し出される》

 《警察によって青いビニールシートで目隠しされ、浴槽は側板でフタをされ、上に植木鉢が置かれている》

 検察官「続いて、遺体の状況について説明します。モニターを消してください」

 《遺族に配慮し、傍聴席から見える大型モニターが消される。父親のウィリアムさんは顔面を紅潮させ、ハンカチで目をぬぐった》

2011.7.4 18:15 (4/4ページ)

 検察官「遺体のそばには鉄亜鈴があります。土を取りのぞくと、左側面を下にして、体を丸めていました。足には結束バンドが有ります」

 《再びモニターが映し出される。土を取り除いた後の写真だ》

 「毛髪が1束あります。マットレスには表と裏に60センチ、45センチの尿斑がありました」

 《検察官の説明は、室内の台所や廊下、居間や6畳間の床や畳にあった傷跡に移る。リンゼイさんの遺体や取り外した浴槽を動かした際にできたものだろうか》

 「もう一度モニターを消してください」

 《遺体の付着物について説明がなされた》

 「右顔面、左右の前腕、左右の足には天然ゴム系のものが付着していました。(拘束に使用された)粘着テープも天然ゴム系と認められます」

 《男性検察官は、捜査報告書から被害者の着衣が切られた状況を立証する。リンゼイさんのカーディガンは腕の部分を縦に切られていた》




【英国女性殺害 市橋被告初公判(8)完】逃走後は神戸や大阪の建設会社に偽名で勤務…整形手術で鼻筋にシリコン - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110704/trl11070418500012-n1.htm

2011.7.4 18:49 (1/3ページ)

 (16:50~17:05)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の初公判は、殺害時にリンゼイさんが着ていた着衣の状況について検察側による説明が続く》

 《男性検察官はリンゼイさんのスカートに尿がついていた状況について説明。その様子に、父親のウィリアムさんは向かって左側の大型モニターをじっと見すえていた。しかし、母親のジュリアさんは涙をこらえることができず、顔を両手で覆っている》

 《続いて男性検察官は、市橋被告がリンゼイさんを拘束する際に使われたとされる結束バンドについて説明する》

 検察官「犯行に使用したものと同じ結束バンドです。2種類あり、大きい方は長さ42センチ、幅5ミリで、小さい方は長さ30センチ、幅4・8ミリです」

 《説明を終えた男性検察官は、裁判官と裁判員、補充裁判員に直接、結束バンドを見せてまわる。堀田真哉裁判長にうながされて弁護側に提示した後、堀田裁判長が再び口を開いた》

 裁判長「被告人はよろしいですか」

 《市橋被告は小さくうなずき、男性検察官が結束バンドを目の前に運んだ。それを確認すると市橋被告は小さく数回うなずいた。その後、男性検察官は市橋被告の部屋の状況の説明に入った》

2011.7.4 18:49 (2/3ページ)

 検察官「部屋には固定されていない浴槽がありました。また、6畳と4.5畳の和室があり、両方の部屋の間にはふすまがありましたが、市橋被告はふすまを使わず1部屋のようにして使っていました」

 「事件前まで頻繁に部屋に出入りしていた交際相手の女性によると、ふすまが破れたのは見ていないということです。また、結束バンドを使うところも見ていないということです」

 《リンゼイさんの遺体が埋められた浴槽がいつベランダに運ばれたのかについて、近所の住民の証言も報告された》

 検察官「(平成19年3月)25日昼ごろに市橋被告の部屋のベランダには浴槽がなかったことが、近所の住民によって確認されています。一方、この住民は26日午後9時ごろに、警察官に被告人のことを尋ねられたあと、ベランダには浴室があったことを確認しています」

 《部屋の状況が説明される間、市橋被告はじっと前を向いていた。母のジュリアさんは依然、ハンカチで涙を拭いている。一方、男性検察官は市橋被告が現場の自宅マンションから逃亡し、逮捕されるまでの足取りについて説明を始めた》

2011.7.4 18:49 (3/3ページ)

 検察官「被告の犯行後の行動について説明します。被告は平成20年2月29日から6月26日までの間、『イノウエコウスケ』と名乗り神戸市の建設会社で働いていましたが、その後、寮から姿を消しました。20年8月20日から10月10日までは大阪府茨木市内の建設会社で『イノウエコウスケ』の偽名を名乗り働いていました。その後、翌11日の午前中に荷物を残したまま寮から姿を消しました」

 《偽名を使い、各地を転々としていた市橋被告。その際、各地で顔に整形手術を繰り返していたとされる。男性検察官はその状況を説明した》

 検察官「20年10月23日と24日、名古屋市内で整形手術を受けました。この時は眉間の手術をしていますが、この時には鼻筋にシリコンが注入されており、過去にも整形手術をしていました。整形手術前の市橋被告の顔写真はこちらです」

 《法廷の左右の大型モニターに、全国に指名手配されたときの市橋被告の顔が映し出される。写真は短髪で色が白く、幼さが残る表情の市橋被告が映されている。市橋被告は、特に視線をモニターの方に向ける様子はなかった》

 検察官「市橋被告は平成21年11月10日に大阪市住之江区のフェリー乗り場待合室にいたところを、大阪府警住之江署員に発見され、署に任意同行されたあと、同日通常逮捕されました。逮捕時の写真がこちらです」

 《大型モニターに映し出される逮捕時の市橋被告の写真。先ほどの写真に比べ、肌の色はやや黒くなり、髪はぼさぼさに伸びていた》

 検察官「本日の証拠は以上です」

 裁判長「本日はこれまでとなります。明日は午前10時20分からとなります」

 《検察官が終了を告げると、堀田裁判長は次回公判の開廷を5日午前10時20分と告げて、閉廷を宣言した。市橋被告は一度立ち上がって一礼をした後、すぐに座り、退廷の準備を始めた。その様子を、リンゼイさんの両親は直立したまま、じっとにらみつけていた》

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Tag:英国人女性殺害事件 冤罪 整形捏造 

Category:市橋達也の法廷ライブ

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市橋達也の法廷ライブ・7月4日初公判(1)~(4)

2011/07/04(Mon) 20:34

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被害者のリンゼイ・アン・ホーカーさん


【英国女性殺害 市橋被告初公判(1)】入廷いきなり土下座 殺意否認し「裁判で話すことが義務」 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110704/trl11070414400005-n1.htm

2011.7.4 14:39 (1/4ページ)

 (13:15~13:35)

 《若い外国人女性の殺害、逃亡、整形、逮捕後の断食、逃亡手記…。国内メディアだけでなく海外でも大々的に報じられてきた男がついに裁かれる》

 《千葉県市川市のマンションで平成19年、英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=が殺害された事件で殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の初公判が4日、千葉地裁(堀田真哉裁判長)で始まった》

 《市橋被告は19年3月、自宅マンションを訪れた捜査員を振り切って逃走。その後、建設会社の住み込みなどで働き、稼いだ金で顔に整形手術を施すなどして逃亡生活を続けていたが、21年11月に大阪のフェリー乗り場で逮捕された》

 《逮捕後はしばらく、お茶以外に手をつけず、断食を敢行。医師から栄養剤の投与を受けたこともあった。事件についても語らなかったが、殺人と強姦致死罪での起訴直前、「リンゼイさんが『帰りたい』と言って大声を出したので首を絞めた。殺すつもりはなかった」と口を開いた》

 《今年1月には、約2年7カ月に及んだ逃亡生活についてつづった手記を出版。沖縄県久米島近くの離島で野宿生活を送っていたことなどを明かしたが、殺害の経緯や動機などについては触れられておらず、市橋被告が公判で何を語るかが注目される》

 《千葉地裁にはこの日、57席の傍聴券を求めて975人が列を作った。事件発生から4年以上が経過しているが、依然、注目度の高さをうかがわせる》

 《午後1時12分、千葉地裁最大の201号法廷に、堀田裁判長と2人の裁判官が入廷してきた。裁判員はまだ入廷していない》

2011.7.4 14:39 (2/4ページ)

 《午後1時17分、向かって右側の扉から、「(市橋被告の)悪魔の目を日本に行って確かめたい」と話していたリンゼイさんの父、ウィリアムさんと母、ジュリアさんが入廷。右側の検察官席の後ろにゆっくりと腰掛けた。2人とも険しい表情だ。2人は証人として出廷するほか、被害者参加人としても公判に参加する》

 《公判はすべて通訳を交えて行われるため、ウィリアムさんらは耳にイヤホンを装着した》

 《続いて法廷の後方からリンゼイさんの姉妹ら3人が入ってきて最前列の傍聴席に着席した》

 《午後1時19分、向かって左側の扉から、市橋被告が入ってきた。うつむき加減で傍聴席には視線を向けず、中央の証言台の前に来ると同時に、リンゼイさんの両親に向かっていきなり土下座した。ウィリアムさんは、顔を紅潮させて、指を突き立てるしぐさを見せ、市橋被告への怒りをあらわにした》

 《市橋被告は警備の係員に抱きかかえられるようにして立ち上がり、証言台の前の長いすに座った。黒い長袖シャツに、黒っぽいジーンズのようなズボン姿だ》

 《市橋被告が公衆の前に姿を見せるのは、逮捕2日後に送検されたとき以来、約1年8カ月ぶりだ。このときは、ほおがこけ、長い髪が整形で高くした鼻のあたりにまで垂れ下がっていた。目の前の市橋被告は、髪は長めでぼさぼさだが、ややふっくらとした印象だ》

 《裁判所職員が「起立願います」と大きな声を上げると、正面の扉から6人の裁判員が入廷してきた。全員男性で一様に緊張した様子だ。堀田裁判長を含め、3人の裁判官の両サイドに3人ずつ並んで座った》

2011.7.4 14:39 (3/4ページ)

 《堀田裁判長が通訳の女性に対し、法廷に出廷する証人に求めるものと同様の宣誓を求め、通訳は日本語で宣誓した後、リンゼイさんの両親らに向け、英語でも宣誓した》

 裁判長「それでは開廷します。被告人は証言台の前に来てください」

 被告「はい」

 《市橋被告が小さな声を上げ、中央の証言台の前に立つ。人定質問が始まる》

 裁判長「名前は?」

 被告「市橋達也です」

 《市橋被告はか細い声で答える》

 裁判長「生年月日は?」

 被告「昭和54年1月5日です」

 《堀田裁判長は本籍地や住所を確認した上で続ける》

 裁判長「職業は?」

 被告「ありません」

 《続いて堀田裁判長に促され、男性検察官が立ち上がり、起訴状の読み上げを始めた。市橋被告は手を前にぶらっとさせ、立ったまま聞き入っている》

 《起訴状によると、市橋被告は19年3月25日ごろ、自宅マンションでリンゼイさんの顔を何度も殴り、両手などをテープで縛って乱暴した上、首を絞めて殺害。同26日ごろ、リンゼイさんの遺体をベランダの浴槽に入れて土で埋めるなどして遺棄したとされる》

 《起訴状の読み上げが終わり、堀田裁判長は市橋被告に黙秘権などについて説明した。そして注目の罪状認否に移る》

 裁判長「2通の起訴状のうち、まず1通目の強姦致死と殺人についての公訴事実について、違っているところはありますか」

 《市橋被告は、しばらく沈黙した後、消え入るような声で語り始めた》

 被告「私はリンゼイさんに対して殺意はありませんでした。しかしリンゼイさんの死に対し、私にはその責任があります。私はその責任は取るつもりです」

 「リンゼイさんを姦淫したのは私です。リンゼイさんに怖い思いをさせて死なせてしまったのは私です。本当に申し訳ありませんでした」

2011.7.4 14:39 (4/4ページ)

 《最後に軽く頭を下げた》

 《通訳の説明に耳を傾けていた父のウィリアムさんは、市橋被告をにらみ続けている》

 《通訳が終わると、堀田裁判長が市橋被告に尋ねる》

 裁判長「少し確認しますが殺意はなかったということですね」

 被告「はい」

 裁判長「あなたの行為によって死亡したことは認めますか」

 被告「はい」

 裁判長「それから姦淫したことは認めますね」

 被告「はい」

 裁判長「起訴状には、リンゼイさんの顔面をげんこつで多数回殴ったり、緊縛したり、頚部(けいぶ)を圧迫したりとありますが、これらについては違っているところはありますか」

 《市橋被告は10秒ほど沈黙した後に語り始めた》

 被告「事件の日に何があったか知っているのはリンゼイさんと私しかいません。でもリンゼイさんは私のせいで何も話せません。事件の日に何があったかは、これからの裁判で話していくことが私の義務だと思います。今の質問には、これからの裁判で詳しくお話ししていきます」

 《堀田裁判長は、続いて2通目の死体遺棄に関する起訴状についても尋ねる》

 堀田裁判長「違っているところはありますか」

 《市橋被告はまたしばらく沈黙した後に話し始める》

 被告「リンゼイさんの遺体を遺棄したのは私です」

 《弱々しい声ながら、自らの主張を話した市橋被告。リンゼイさんの両親は引き続き、市橋被告に厳しい視線を向けていた》





【英国女性殺害 市橋被告初公判(2)】リンゼイさんが被告宅に行ったのは…「レッスン料忘れた」口実に連れ込み - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110704/trl11070415340006-n1.htm

2011.7.4 15:32 (1/4ページ)

 (13:35~14:05)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の初公判は市橋被告の罪状認否が終わった》

 《殺意を否認する市橋被告の主張に、検察官の後ろに座る父親のウィリアムさんは険しい表情のまま首を振っていた。堀田真哉裁判長に促されて男性検察官の冒頭陳述が始まった。裁判員や遺族らには概要が書かれた紙が配られている》

 検察官「被告は26歳で大学を卒業して、事件当時は28歳で無職でした」

 《検察官はまず市橋被告とリンゼイさんの略歴について簡単に説明する。リンゼイさんは1984(昭和59)年12月にイギリスで次女として生まれ、大学では生物学を学んだ。日本で英会話教師になるために平成18年10月に来日した》

 検察官「続いて犯行のいきさつについてです。19年3日20日から21日に日付が変わったころの夜、東京メトロ東西線の行徳駅から西船橋駅に向かう電車の中で、市橋被告はリンゼイさんのことをじっと見つめていました。リンゼイさんが自宅最寄りの西船橋駅で降りたら市橋被告も降り、自転車で帰宅するリンゼイさんを走って追いかけました」

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 「市橋被告は『水を飲ませてほしい』という口実で家に上がり込みました。家には同居人の○○さん(法廷では実名)がいました。リンゼイさんと○○さんは市橋被告に早く帰ってほしいと思っていましたが、市橋被告は居座りました。市橋被告は『英語を教えてほしい』といい、リンゼイさんの連絡先を聞き、21日午前1時ごろにリンゼイさんの家を出ました」

 《裁判員たちは検察側から配られた手元の用紙を見つめながら検察官の言葉に耳を傾ける》

 《市橋被告は22日にメールで『英語を教えてほしい』と伝え、2人は24日までのメールのやりとりで1時間3500円の授業料を条件に、25日午前9時から行徳駅付近で英会話レッスンを行うことを約束した》

 検察官「市橋被告は3月25日午前9時前に駅前でリンゼイさんと会い、駅前の喫茶店でレッスンを受けました。市橋被告は自宅に連れ込んで強姦するために『レッスン料を家に忘れた』と言ってリンゼイさんを自宅に誘い出しました」

 《リンゼイさんが市橋被告の家に行った理由が初めて明らかになった。リンゼイさんは同日午前10時50分から英会話学校でレッスンの予定があったため、市橋被告のマンション内のエレベーターではしきりに腕時計を見るなど時間を気にしていたという》

 検察官「市橋被告は部屋に入り、リンゼイさんの顔を殴りつけ、結束バンドと粘着テープで手首を縛り、強姦しました。その後、首を圧迫して窒息死させました。26日夕方に外出して園芸用の砂を購入。(取り外しが可能な)浴槽にリンゼイさんを入れてベランダに運び、土を入れて遺棄しました」

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 《リンゼイさんの母親、ジュリアさんは鋭い目線で市橋被告の横顔をにらむ。市橋被告は微動だにしない》

 検察官「26日午後9時半ごろ、警察官が市橋被告の家を訪ねてきました。市橋被告はすきを見て逃走しました。そして市橋被告は2年半にわたり逃走していました」

 《市橋被告は21年11月10日、大阪のフェリー乗り場で身柄を確保されるまで顔を整形したり、土木現場で働いたりするなどして、逃亡生活を送っていた》

 検察官「最大の争点は殺意の有無です。弁護側はリンゼイさんが声を出すのを止めるために市橋被告が首に手を回して死亡させたとしていますが、検察官は次の点から殺意があったと主張します。1、市橋被告が3分程度、リンゼイさんの首を相当程度の力で圧迫していました。2、リンゼイさんを強姦した後、犯行発覚を防ぐという殺害の動機がありました。相当程度の力で3分間、首を圧迫したことは遺体の解剖を行った医師の証言で立証します。医師は明日、証言します。重要なので良く聴いていてください」

 《検察官は裁判員裁判を意識して、裁判員たちに訴えかける。裁判員たちは顔を上げて応じた》

 検察官「強姦致死が成立するかも争点になっています。弁護側は強姦から死亡するまで時間が経過しているため、強姦致死は成立しないとしています。しかし市橋被告がいつでもリンゼイさんを強姦できるように縛り続けていたことなどから、強姦致死が成立すると考えています」

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 《検察官は情状面として、結果の重大性、犯行の粗暴・残酷さ、身勝手で自己中心的な動機、遺族の処罰感情が峻烈なことを述べて冒頭陳述を終えた。続いて男性弁護人が冒頭陳述のために立ち上がり、証言台まで移動した》

 弁護人「市橋被告は強姦、傷害致死、死体遺棄の事実を認め、罪をつぐなう気持ちです」

 《弁護人は検察側と同様に市橋被告とリンゼイさんがレッスンを行うまでの経緯を簡単に説明した》

 弁護人「市橋被告は(レッスンに間に合わせるため)朝早く自宅を出ましたが、慌てていて家にレッスン料を忘れました。レッスンを終えて財布にレッスン料が入っていないことに気づき、リンゼイさんに『お金を取りに戻りたい』と頼み、タクシーに乗って家に向かいました。最初は自宅近くにタクシーを止めて、運転手に『5、6分待ってください』と頼みましたが、断られました。そして2人で家に向かいました」

 《強姦目的で家に連れ込むため、『レッスン料を忘れた』と言ったとする検察側の冒頭陳述と真っ向から対立した主張となっている》

 弁護人「部屋に入り、玄関のところでリンゼイさんに抱きつきましたが拒絶され、もみ合いになって押し倒し、強姦しました。このとき顔は殴っていません。抵抗できないようにするため両手首を縛りました」

 弁護人「その後、リンゼイさんを4畳半に連れて行き、取り外した浴槽を持っていって、その中に入れました。リンゼイさんは裸だったので、灰色のパーカーを着せて、さらに上着をかけました」

 《弁護側が強姦の状況、その後の2人のやりとりについて詳細に述べていく。母親のジュリアさんは両目を手で覆った》


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【英国女性殺害 市橋被告初公判(3)】殴られ、たじろぐ被告 覆い被さると…弁護側が死亡の経緯詳述 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110704/trl11070415460007-n1.htm

2011.7.4 15:44 (1/3ページ)

 (14:05~14:15)

 《千葉県市川市のマンションで平成19年、英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=が殺害された事件で、殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判は弁護側の冒頭陳述が続く》

 《市橋被告は自宅マンションでリンゼイさんを強姦後、4畳半の室内に連れて行った。男性弁護士が死亡した経緯について読み上げていく。市橋被告は殺人罪に問われているが、あくまでも「死なせてしまった」とする主張だ》

 弁護人「リンゼイさんは(19年3月)25日深夜近くになって『持病がある。薬を飲まないと』と訴えました。被告はパソコンで病気と薬の名前を検索しました」

 《さらに弁護人は、市橋被告に当時、交際していた女性がいたことを明らかにした。市橋被告は交際女性が自宅に訪れることを恐れていたという》

 「被告は女性に『1週間会えない』とメールしました」

 《その後、弁護人はリンゼイさんが死亡した経緯について、市橋被告の室内での行動を生々しく再現する》

 弁護人「(交際女性に)メールを送ったのが(3月26日)午後0時半ごろ。その後、被告は眠ってしまいました。26日午前2時から3時ごろに目を覚まし、(リンゼイさんを拘束した)バンドが締まっているか、確認しようと近付きました」

2011.7.4 15:44 (2/3ページ)

 《市橋被告が眠っている間、リンゼイさんは手足を結束バンドで縛られ、4畳半の室内に置いた浴槽の中に放置されていた》

 「バンドが足に着いているのを確認しましたが、浴槽をみると、手が外れていました。その時、突然、リンゼイさんが被告の顔面を殴りました」

 《市橋被告はうつむいたまま、冒頭陳述に聞き入っている。感情の変化はうかがえない》

 「被告はたじろぎました。リンゼイさんは浴槽を倒し、逃げだそうとしたのです」

 《はうようにして進んだリンゼイさん。「リンゼイさんの大声が、隣人に聞こえるかもしれない」。これ以上の声を出されることを恐れた市橋被告はリンゼイさんに近付いていった》

 弁護人「被告は後ろから近付き、左手で口をふさぎました」

 《リンゼイさんはそれでも大声を出し、前に進もうとしたという。男性弁護人は身ぶりを交えながら説明する。裁判員らは真剣な表情で聞き入っている》

 「今度は左腕を顔に巻くようにしました。それでもリンゼイさんが声を出し続けたため、上半身に覆いかぶさりました」

 《体重をかけていた市橋被告だが、異変に気付く》

 「リンゼイさんの目の焦点が合っていませんでした」

2011.7.4 15:44 (3/3ページ)

 《市橋被告は心臓マッサージと人工呼吸をしたというがリンゼイさんの意識が戻ることはなかった》

 弁護人「それが、26日午前2時から3時ごろの間です。被告はショックを受けました」

 「何がなんだか分からなくなった被告は、疲れて寝てしまいました」

 《男性弁護人は市橋被告がベランダにリンゼイさんの遺体を遺棄したことは認め、裁判員に向け「審理に当たっての注意点」を呼びかけた》

 弁護人「被告が逃げたことから供述が得られない状態で捜査が進んだわけです。(事件の構図は)捜査員が見立てでまとめたと考えます」

 《男性弁護人は捜査がこのように進んだ経緯について「やむを得ない」とした上で、客観的証拠が無視されていると主張。捜査の問題点を指摘する》

 《5日に証人として出廷する司法解剖医の主張にも「鑑定で分かった点、分からなかった点」に注意してほしいと呼びかけた》

 弁護人「被告は2年7カ月間逃亡しました。(裁判員らも)ニュースを見て、頭に入っていると思います。ただ、事実と証拠に基づいて審理してほしい。公判では殺人と強姦致死に反する証拠が出てくる。良く考えてほしい」

 《弁護側の冒頭陳述が終了した。その後、堀田真哉裁判長が公判前整理手続きの結果について説明。強姦致死と殺人について争いがあることや、今後の日程について確認した》

 《午後2時15分に休廷。市橋被告はうつむきがちで、表情は読み取れない》




【英国女性殺害 市橋被告初公判(4)】「美しくても鼻にかけることなく、優しい子」 親友の証言に両親が涙 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110704/trl11070416420008-n1.htm

2011.7.4 16:41 (1/4ページ)

 (14:43~15:10)

 《英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=に対する殺人と強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の初公判は約30分間の休廷の後、予定の時刻より3分ほど遅れて審理が再開した。市橋被告は入廷すると、向かって右側の検察側の席の後ろに座るリンゼイさんの両親に深々と頭を下げた。しかし、父親のウィリアムさんは一瞬のけぞるようなしぐさをみせたが、厳しい視線を投げかけた。母親のジュリアさんは市橋被告の方を一切見ようとしなかった》

 《検察側の証拠調べが始まる。女性検察官がリンゼイさんと一緒に来日した英国籍の親友の△△さん(法廷では実名)の調書を読み上げていく。内容は来日の経緯とリンゼイさんの人柄などだ》

 検察官「来日した経緯についてお話しします。私(△△さん)はリンゼイさんのことをリンズーと呼ぶほど親しかった。リンズーは日本の英会話学校で英会話の教師になるために来日しました」

 「日本の英会話学校を選んだ理由は、その学校の待遇がよかったことと、東京の景色がエキサイティングだったこと、日本は治安がよく、安全だと聞いていたからです」

2011.7.4 16:41 (2/4ページ)

 《英国の大学で知り合ったという2人。日本で英会話教師になることを決めた2人は平成18年10月に一緒に来日する。△△さんによると、リンゼイさんは知的好奇心が強く、日本でも多くの人と知り合いたい、いろんな知識を吸収したいと考えていた。日本のことが気に入り、1年間の予定だった滞在の延長も希望していたという》

 検察官「リンズーは英国に戻ったら、小学校の教師になるのが夢だった。日本での経験を生かしたいと話していました」

 《日本での勤務地は英会話学校が決めるため、2人の勤務地は別々だったという。しかし、メールや電話では頻繁にやりとりを繰り返していた。そのやりとりの中で、リンゼイさんは△△さんに知らない男に追いかけられたと告白していた》

 《19年3月20日夜、2人は千葉県市川市の行徳駅前のバーで一緒に飲食した後、リンゼイさんが『終電がなくなるから帰る』と言って先に帰宅。その後、数時間後の21日深夜に△△さんに電話をかけ、異変を伝えてきたという》

 検察官「21日午前1時12分に7分17秒の通話記録があります。そのとき、リンズーは、ねぇ、聞いて。すごく変なことがあったの。知らない男が私のことをずっと見つめてきて、話しかけてきたの。男は『洗濯機を直したのは僕です。僕のことを覚えていませんか』って言っていたわ、と話していました」

2011.7.4 16:41 (3/4ページ)

 《この会話の男は市橋被告とみられる。男はリンゼイさんに英会話の講師になってほしいと話し、(東京メトロ)東西線西船橋駅からリンゼイさんの家までついてきたという》

 検察官「リンズーは男を家に上げたと話していました。私(△△さん)が『なんでそんなことをするの』と話したら、リンズーは『息を切らして、英語の講師になってと言っていて、かわいそうだったの』って話していました。優しい子だからかわいそうだったのでしょう。日本が安全な場所と信じ切り、英国にいたときほどの警戒心がなくなっていたというのも事実です」

 《リンゼイさんと市橋被告の最初の接点だと思われる状況が、親友の調書を通じて明らかになってくると、裁判員らの表情は次第に険しさを増した。市橋被告は微動だにしないまま、前を向いてうつむき、検察官が読み上げる調書に耳をかたむけている》

 《2人は頻繁にメールや電話のやりとりを続けていたが、3月24日の夜を境に一切連絡が取れなくなったという。△△さんは警察に相談したが、そこでリンゼイさんが殺害されたことを聞かされたという》

 《続いて、リンゼイさんの人柄に話が移る》

 検察官「リンズーはとても美しかったが、それを鼻にかけることはせず、自分に誇りをもっていた。とても優しい子で、自分(△△さん)が入院したときはクリスマスでも駆けつけてくれた。とても優しい子だった」

 《人柄についての話が続くと、検察側の後ろに座っている両親は、大粒の涙を流し、懸命に目頭をハンカチでぬぐっていた》

2011.7.4 16:41 (4/4ページ)

 《その後、市橋被告とリンゼイさんのメールのやりとりが報告された。市橋被告が声をかけた翌日の(3月)22日から、犯行前日の24日夜まで、計7回のやりとりがあったという。メールはいずれも英文で送られていたが、法廷では日本語に訳されて読み上げられた》

 検察官「3月22日午後5時ごろ、市橋被告からリンゼイさんに『英語を教えてください』という件名で送られていました。内容は『こんにちは。火曜日にあなたと話した者です。家に招き入れてくれてありがとう。今週末、話す時間はありますか』などというものでした」

 《このメールに、リンゼイさんは週末の土曜か日曜に応じると答えた。また、1回のレッスン料は3500円と伝えたという。リンゼイさんは市橋被告と25日午前9時に行徳駅の喫茶店で会う約束をした》

 《その後、約束の喫茶店の防犯カメラの様子が明らかにされた。2人が喫茶店で英語のレッスンのようなことをしているのを、店員が目撃していたという》

 検察官「その後、2人は行徳駅からタクシーに乗り、市橋被告の自宅マンションに向かいました。タクシー運転手の供述によると、2人は人1人分あけ、会話がなかったそうです」

 《その直後の25日午前9時54分ごろ、自宅マンションの防犯カメラには、2人が市橋被告の部屋のある4階で一緒にエレベーターから降りる様子が、映し出されていた》


2011/07/10 更新
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Tag:英国人女性殺害事件 整形捏造 冤罪 

Category:市橋達也の法廷ライブ

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市橋達也の冤罪検証・誰がリンゼイさんの命を奪ったのか?本日6月28日は市橋達也の公判に参加する裁判員が選出される日。

2011/06/28(Tue) 11:07

市橋達也の冤罪検証・疑惑だらけのリンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-category-35.html

リンゼイさん殺害事件・市橋容疑者の犯行ではないとした場合
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-category-31.html


市橋達也の冤罪検証・考察ポイントのまとめ1 
市橋達也の冤罪検証・考察ポイントのまとめ2 


[怖い噂 vol.9]でリンゼイ事件の疑惑を検証(まとめリンク)
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-232.html




リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件のキーマン、市橋達也の初公判は来月7月4日に開かれる。当初の予定(2010年秋頃)より10ヶ月ほどずれ込む形になったがもう間もなくである。イギリスの被害者遺族も来日を予定し被害者遺族参加制度で公判に参加する。今月今日28日は裁判員選任手続が取られるという。もちろん、市橋達也の一審公判に選出される裁判員を意識して今回のブログエントリーを書いている。


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市橋達也はいつも虚ろな目をしている。虚ろの目は何を訴えていたのだろうか。



捜査側は市橋を殺人、強姦致死で追起訴したわけだが、起訴罪状の証明を忌避している。証拠がなければ、疑わしきは罰せずの原則により、無罪の判断をも視野に入れるべきである。とかく、悪徳ベンゴダンが主導した完オチ騒動、謝罪の手紙騒動、手記本出版騒動などは、一般的な市橋達也への認識を真っ黒に塗りつぶすことになったが、これらは一様に裁判の争点にはならない。悪徳ベンゴダンは裁判とは関係ないところで、有罪を証明しようと躍起になっているのである。

全ての裁判は感情論で裁かれてはいけない。犯罪の証明がなされなければ、有罪の裁定は下すべきではない。証拠がなければ、無罪の判断は正当である。批判を恐れるべきではない。裁判員裁判制度というのは茶番でありクソみたいな制度である。ただ、市民参加制度であることは及第点であり、評価すべき点である。もちろん、裁判員裁判制度は冤罪を未然に防ぐセーフティネットの役割をも担っている。だからこそ、市橋達也の公判に選任された裁判員に一縷の望みを託している。無罪の判断を恐れるべきではない。公判で、物証での市橋達也の犯罪証明がなされないままに、結局のところ感情論で終始する可能性を危惧している。


市橋達也の冤罪検証・公判前整理手続で判明した茶番劇
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-162.html


 

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被害者のリンゼイ・アン・ホーカーさん




〈〈初公判までに判明した事実〉〉

1)リンゼイさんの死亡推定時間

第六回公判前整理手続きで、リンゼイさんの死亡推定時間が新たに判明した直腸測定の記録により、3月26日夜に認定された。これはしごく重要な事である。だがしかし、メディアは、謝罪の手紙騒動や手記本出版騒動は大々的に取り上げるが、リンゼイさんの死亡時間が26日夜に認定されたことは全くスルーした。これにより、捜査側の”リンゼイさんが死亡したのは25日朝10時ちょっと過ぎ”という見立ては、もろくも完全否定され、"リンゼイさんが死亡したのは26日未明、殺すつもりはなかった。人工呼吸もした"という弁護団の主張も事実とかみ合わなくなったのである。

市橋達也の冤罪検証・直腸測定の記録は隠蔽されていた~でっち上げられた供述調書~

2)供述調書を裁判所に提出していない

拘留期限直前に『完オチした』と騒がれたが、実際は、検察は市橋達也の供述調書を裁判所に証拠提出していなかった。言い換えれば、裁判所が証拠認定しなかったのである。つまり巷間認識されている『市橋達也が容疑を全面的に認めた』かのような心象は事実とは認定されていないということである。裁判の争点である殺意の有無を判断するのは、市橋達也が過去に何を言ったか?ではなく、市橋達也が法廷で何を語るか?である。

市橋達也の冤罪検証・完オチした市橋達也の供述調書を、検察は証拠として裁判所に提出していなかった。


3)謝罪の手紙に正当性はあるのか?

昨年2010年10月、市橋達也が被害者遺族に謝罪の手紙を送り、被害者遺族に受け取りを拒否されたというニュースが報じられた。実は、この謝罪の手紙は同年5月に書き留められ、被害者遺族に受け取りを拒否された過程は、教授のブログで前月すでに取り上げられている。一月程前の話をなぜあの時期に取り上げたのか?

極めてうさんくさいのは、謝罪の手紙が英文とは別に和訳が用意されている点である。ニュースでは、『日本語で手紙を書き、辞書で英文に翻訳した』と解説するが、被害者遺族に謝罪の手紙を送付するにしても、日本語で書いた文を添付する必要性は全くない。被害者遺族はイギリス人で日本語が読めるわけがない。『英会話の個人レッスンがきっかけで事件に流れた』というフィルターを外してしまえば、市橋の大学時代の経歴やコミュニケーションスキルをも考えれば、普通に英文で謝罪の手紙を書いたとしても不思議ではない。

市橋達也の冤罪検証・手紙は本当に市橋達也が書いたものなのだろうか


謝罪の手紙が報じられた時期と重なるように、第六回公判前整理手続き上で捜査側が直腸測定の記録を隠蔽していたことが判明、リンゼイさんの死亡時間は26日夜と認定されることになる。この時期的な符号はけして無関係ではない。

完オチ騒動を主導するなど検察側に付いていた弁護団であったが、検察と被疑事実について意見を対立させ、自らの主張のただしさを証明しようと公判前整理手続きでリンゼイさんの検死報告書を証拠開示請求することになるのだが、謝罪の手紙騒動と時期を同じくして、重要証拠でひた隠しにされていた直腸測定の記録の存在が明らかになった。この直腸測定の記録により、自らの主張をも否定されるというオチを付けた弁護団ではあるが、市橋がリンゼイさんの首を絞めた際正面から絞めたのか、背面から絞めたのかにこだわる傍ら、被害者の遺体に残された体中のアザについては見事に無視を決め込んでいる。

市橋達也の冤罪検証・事実調べを争点にしなければ足利事件の前轍を踏むだけだ。


4)捜査側の見立てが全否定され、弁護団の主張すら崩れた

捜査側は市橋を、『部屋に連込みすぐに暴行、騒がれたので殺害』と短絡的な犯行動機をもって殺人と強姦致死で追起訴したわけであるが、これまでに判明した事実により、事件当時の市橋達也のいかなる行動も、リンゼイさんが死に至る経緯も全く説明できないことが明らかになった。『リンゼイさんが死亡したのは(市橋達也の説明によれば)26日未明(0時から3時頃。夜が明けるまで)』と弁護団は主張してきたが、半日以上の時間的齟齬が生じることになる。つまり、弁護団の説明が事実とする根拠はもはや存在せず、一般的に認識されている市橋達也の供述というものは信用性がそもそもないのである。


5)直腸測定の記録が意味するもの

直腸測定の記録により、リンゼイさんの死亡時間が26日夜だと判明したことは非常に重要だ。捜査側がひた隠ししていた重要証拠が示すリンゼイさんの死亡時間は、事件が発覚した時間(26日夜22時頃)と近接していることは疑いようがない事実であるからだ。

捜査側はある意図をもって、この重要証拠を隠蔽した。リンゼイさんの死亡時間が26日夜だと知り得ていながら、“25日朝10時ちょっと過ぎ”に見立てたのである。“25日朝10時ちょっと過ぎ”というのは行徳駅前喫茶店の防犯カメラの記録、二人を乗せたタクシー運転手の証言をも併せれば、考えうる限り最短の時間設定である。実際の死亡時間と一日半以上(36時間以上)の時間を離したのは一体どんな理由かと考えた場合、『リンゼイさんを間接的に死亡させてしまった捜査側の重大な過失から目を背けさせる魂胆ではないか?』と答えが返ってくる。『捜査当局はリンゼイさんの死に至る経緯には全く関わっていない』ことを既成事実化するために、市橋達也一人に犯罪を押し付け、市橋達也ひとりが重罰に処されて事件を解決させようとする捜査当局の魂胆がありありと見えてくるのである。

市橋達也の冤罪検証・事件発覚当時、リンゼイさんは生きていた―新たに判明した事実が物語る捜査当局の重大な過失。

市橋達也の冤罪検証・リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件の本質とは?

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報道ヘリが捉えた406号室のベランダを見る限り、リンゼイさんの遺体が取り出された形跡、部屋の中に運び込まれた形跡は見あたらない。事件発覚四時間後に配信された第一報ですでに被害者死亡案件として扱われ、救急車を要請したとも病院に搬送したとも書かれていない。適切な蘇生措置、救命措置が図られた形跡が全く見当たらないのである。


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6)手記本出版騒動の正当性は皆無

市橋達也の最大利益を考え、弁護する立場の人たちが、なぜにこんな有罪に落としこむようなことをするのだろうか? 完オチ騒動、謝罪の手紙騒動を経て、当方が抱く市橋弁護団への疑惑はさらに深まるばかりであった。そこにきての、今年1月下旬の[逮捕されるまで/市橋達也]幻冬舎からの手記本出版騒動である。弁護団は市橋達也と幻冬舎の間を取り持って出版にこぎつけたわけだが、弁護団の弁護活動の活動費用を実質拠出している本山教授の耳に一切入ることがないよう水面下で動いていたわけである。さらに教授のブログでは手記が出版されても著者である市橋達也の手元には届いていないと有り得ない事実が報告されている。こんな矛盾ははたしてあるだろうか。

さらに思うのが、市橋達也が手記を書くに至った経緯である。手記本出版に際し、印税収入を全て被害弁済に充てたいというのが手記出版の動機だというのである。初公判すら開かれていない市橋達也は民事裁判の対象ではない。被害弁済が生じるとすれば、少なくとも一審判決後、有罪が判決された後になる。それまでは少なくとも推定無罪の立場が保証されている。民事訴訟が成立しない状況なのに、手記本出版の印税収入を全額被害弁償に充てたいと一方的に願い出ているのである。被害者遺族は国際弁護士を立てて対応しているが、そこに正当性があるとは到底思えない。







捜査側が死亡推定時間を推し量るのに必要不可欠な直腸測定の記録を隠蔽していたこと。

直腸測定の記録により、リンゼイさんの死亡推定時間が26日夜に認定されたこと。

リンゼイさんの死亡推定時間により、捜査側の見立ても、弁護団の主張も、時間的齟齬が生じ、事実に否定される形になったこと。

捜査側は、事件発覚過程で、市橋達也が何をしていたのか、リンゼイさんはどんな状態だったのか、全く証明できていないこと。

完オチしたと騒がれた供述調書を検察が証拠提出していなかったこと。



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市橋の2年7ヶ月、長期に渡った逃亡期間中、殺人と強姦致死で逮捕状が取られないほどの脆弱な物証しか手元にない状態で、果たして起訴罪状に問うことが出来るのであろうか? あえて検察の立場に立って言わせてもらうと、弁護団の協力(完オチ、謝罪手紙、手記本出版らの騒動)がなければ有罪の裁定に蓋然性がない案件であったともいえる。

99%が有罪になる日本の司法で、無罪の可能性が見えることは不安であったに違いない。勝木諒の裁判で無罪を主張する主任弁護人を辞任させ、「無罪を主張せず、容疑を認め情状を争点にしろ」無罪を主張し全面対決の構えを見せていた弁護団の弁護方針を一転、検察に迎合するような弁護方針に転換したことに、担当検事の暗躍があからさまに見えてくるのだが、勝木諒を担当した千葉地検の次席検事が市橋達也を担当していることを忘れてはならない。知的障害者で6歳程度の知能レベルでしか無い勝木諒に、起訴事実を認めさせた非道な検事である。「訴訟能力」という言葉の意味すら理解できなかった勝木の無罪を主張していた弁護団よりも、むしろ裏で暗躍したであろう検事の存在が気に食わない。勝木の弁護団は無罪主張を取りやめ、情状に訴える弁護方針に転換したのだが一審判決後、控訴せず公判停止という不可解な行動にでた。

弁護団が依頼者に不利益に動くわけがない―。唯一最大の支援者という立場にある弁護人が、有罪を確定するために水面下で動きまわるわけがない―。しかしながらに、有罪に落としこむような悪質な弁護活動というのは、検察にとってはしごく有益に働くのである。これこそ弁護団と検察の供託を明け透けに見せてくれる。依頼人を有罪に落とし込む弁護活動というのは、弁護人にも検察にもデメリットは少ないのである。

改めて思う。なぜ、弁護団は、唯一最大の証拠にも成り得る供述調書が存在するかのような世論を作り上げることに加担したのだろうか? 拘留期限直前に『完オチした』とメディアにリークする必要がはたしてあったのだろうか?

市橋達也の冤罪検証・"完オチ騒動"を主導したのも悪徳ベンゴダン


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悪徳ベンゴダン主任弁護人、菅野某。こいつは基本インタビューや取材は拒否しているクセに、完オチ騒動、謝罪の手紙騒動、手記本出版騒動の際には自らカメラの前に立ち、したり顔で解説する御用弁護士。この人は、千葉大学法科大学院で授業を受け持つ法律の専門家である。『森田健作を告発する会』で”検察審査会”について講演するほどである。当然、素人参加の裁判員制度にも詳しいのだろう。菅野某よ、お前は森田健作様のお咎めなしを獲得するために、森田健作を告発する会に忍びこんで、会の手の内を探っていたんだよな?森田健作の件は結局、検察審査会まで上がっていったわけだけれど、小沢一郎氏のように起訴されることなく森田健作は不起訴になったんだっけ。お前、裏の立役者だろ?w


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一体、誰がリンゼイさんを殺したのだろうか?


市橋達也に無罪の心証を抱き、かつ犯罪に関与していない心証を得たならば、無罪の裁定に妥当性があるということを忘れてはならない。それが裁判員制度の及第点である。それを肝に命じていただきたい。市橋に対する真っ黒に近いグレーな心証は、すべて事実に基づかない捜査側の意図的な印象操作、メディアリークで構築されたものである。刑事裁判の市民参加制度のメリットといえば、警察検察、裁判所、弁護人という談合体制からの脱却である。数多のえん罪を発生させた深刻な腐敗の構図にメスをいれ、一般市民の立場から司法を変えていける可能性が裁判員制度にはある。これは僅かながらに期待できる、裁判員制度の有用な点でもある。

ここまでずらずらと書いてきたが、結局、リンゼイさん殺害の罪に問われるべきは市橋達也だけではないと言う事を言いたいのである。新たに判明したリンゼイさんの死亡推定時刻〈26日夜〉から推測できる事実は、事件発覚当時、406号室に踏み込んだ捜査員は、(死亡推定時間からみても助かる可能性が十分あったのにもかかわらず)手だけを見てすでに死亡したものと判断し、救急車を要請したり、最寄りの救急病院に搬送されること無く、翌朝の現場検証まで、リンゼイさんはベランダに運び込まれたバスタブの中であった。

事件発覚の際、406号室に踏み込んだ捜査員はリンゼイさんを見殺しにした可能性は否定出来ないのである。

捜査側がリンゼイさんの死亡時間を考えうる限り最短の時間に設定したことこそ、捜査側のリンゼイさんを見殺しにしてしまった罪悪感を自覚していたことの証左ではないか。リンゼイさんの死亡時間を推し量ることのできる重要証拠を隠蔽し、「部屋に連込みすぐに暴行。騒がれたので首を絞めて殺害した」と殺人と強姦致死で立件し、でたらめな見立てをもって追起訴した。捜査側の見立てが事実に沿わないのであれば、起訴罪状をも再度検討するべきであるが、検察は重要証拠を隠蔽し、殺人と強姦致死という最高でも死刑の可能性がある起訴罪状を取り下げることはなかった。とっくの昔から犯罪の証明が脆弱なままで感情論で市橋達也を裁くつもりでいたのである。その外堀を埋めていったのが、悪徳ベンゴダンの役目だったと明け透けに見えてくるのである

当方は、市橋達也はリンゼイさんの死に、殺意をもって関与はしていないと睨んでいる。

市橋達也は事件に巻き込まれた被害者ではないか?という視点で事件を検証している。

それほどに、この事件は曲解と嘘が多いのである。

デタラメばかりであるのなら、その裏を読むしかない。

市橋とリンゼイさんが親しい関係にあったのではないか?と検証していく過程で、市橋達也のリンゼイさんへの謝罪の奥底に”愛”があるのではないか?と考えるようになった。市橋達也が直接リンゼイさんの殺害に関わっていないとしたら、自分と関わったことで死なせてしまい、悔悟の念を抱くことは、人として正常な心理である。自分で殺してから謝るのは言語道断であるが、幾許かでも件の手記本出版騒動に市橋達也の気持ちが含まれているのならば、異様なまでの謝罪や悔悟の念は理解できるのである。

いうなれば、市橋は『キング』にある重要なメッセージを込めたのではないか?と考える延長である。当方は市橋が意味を込めて『キング』と言い、それを弁護団の誰かがキング牧師の演説をインターネットで見た、と曲解したと見ているのではないか?と見ている。当方なりに答えを探した結果、市橋のキングに込めた本懐はキングの冤罪映画、[ショーシャンクの空に]ではなかったかと結論に至った。そのとき、当方は、市橋は明確な意図をもって『キング』と発言し、明確なメッセージを込めたのだと理解した。腐敗した刑務所で生きていく覚悟を決めたという明確なメッセージである。

実際に、市橋の弁護団は『キング牧師の演説をインターネットで一緒にみた』というくだりに固執した。拘留期限直前に完オチしたと追起訴後に弁護団が発表した市橋達也(によるものと悪徳ベンゴダンが主張する)の供述の中で、事件に全く無関係な内容なのは、このキング牧師のくだりだけである。

弁護団がキング牧師のくだりに着目した理由は、空白の時間が生じるからである。そもそも捜査側の主張は『暴行目的で部屋に連込み直ぐに強姦、騒がれたので首を絞め、殺害』といった観念的競合であるからして、空白の時間が生じてしまっては成立に危ういのである。強姦という犯罪行為の一連の流れの中で、市橋がリンゼイさんを(明確な殺意をもって)死に至らしめたとする観念的競合は成立しないという判断で弁護団は傷害致死と強姦を主張することになる。これは言いたくもないことなのだが、依頼者の最大利益を考え支援する立場にある弁護人が、親告罪である強姦を主張するのは、論外である。

当方が、市橋達也こそ事件に巻き込まれた被害者なのではないか?と考えるきっかけはやはり逮捕5日前に公開されたホクロのない顔写真がお粗末な合成写真であることに気付いたからであった。たまたま産経に掲載されていた横並びの二つの顔写真をレイヤーソフトで重ねてみたのだが、驚くなかれ、なんと目鼻口がバラバラなのに顔の下半分の輪郭がぴったりと合致したのである。これにはびっくりした。そして今がある。

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市橋の顔写真を重ねる
 


市橋という強姦殺人鬼が巻き起こした猟奇事件という報道ベースから刷り込まれた情報は、全くのデタラメであり恣意的な印象操作であることに気づけたから、市橋達也を被害者として見る視点を持つことができたのである。そして、市橋達也の案件のようなメディアが作り出す偽装事件というのは今も尚巷間を震え上がらせている。その多くは、真相を闇に葬るためにメディアスクラムが組まれ、一人に犯罪を押し付けるのである。市橋達也の冤罪検証は、その腐敗の構図を読み解くために有用な検証だと考えているのだが、とにかくブログに記録するのは大事なことである。

市橋達也の担当検事は弁護団を懐柔し、公判を有利に運ぼうと画策しているのではないか。日本の司法腐敗の構図の根幹をなす検察と弁護団の協力関係は過去の冤罪事件、冤罪とおぼしき事件をケーススタディすれば、容易に見えてくるのである。

9の系譜 今田勇子から酒鬼薔薇聖斗に渡されたバトン
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布川事件にみる冤罪の構図
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-260.html

なぜ、勝木諒は罪を認めたのだろうか~東金女児殺害事件をケーススタディする~
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-261.html

なぜ、勝木諒は罪を認めたのだろうか~東金女児殺害事件をケーススタディする~2
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-262.html

市橋達也の冤罪検証・ルーシー・ブラックマン事件の織原城二をケーススタディする。
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-181.html



とにかく、来月7月4日に開かれる初公判、当日の夕刊一面は市橋達也の話題で持ちきりだろう。日本一有名な逃亡者として街のあちこちで顔写真をさらされた市橋は日本一有名な未決囚でもある。市橋達也の初公判当日は僅かながらの傍聴席を求めて多くの人が並ぶだろう。組織的な手が入れなれない傍観者がいくつかの席を埋めるだろう。整形する前とほとんど変わらない市橋を見て、その衝撃に戸惑うだろう。逮捕5日前に公開されたホクロのない顔写真の強烈なインパクトしかない傍聴者は、合成写真ではない市橋達也を見て、まだ犯人だと思えるのだろうか。裁判員とて同様である。

感情論で人を裁いてはいけない。これは、当方からの、市橋達也の裁判員に今日選出される人たちへの、精一杯のアドバイスである。犯罪というのは、証拠なくして立証し得ないのである。殺人を視野に入れた死体遺棄事件は殺人の証拠が見つかり次第、逮捕状が取られる。証拠がなければ殺人で逮捕状は取られないのである。死体遺棄容疑で逮捕状が取られ死体遺棄容疑で逮捕された市橋達也のケースは、殺人を示す証拠がなかったから殺人(と強姦致死)で逮捕状が取られなかったのである。警察というのは現場検証(と鑑識作業)を終え全ての証拠を回収し終えると、現場の壁から床から全部を拭きとるのだという。2年7ヶ月前の事件で新しい証拠が出てくるわけがない。事件現場が市橋達也本人の居宅なだけに、DNA鑑定に充分な試料は採取しているだろうし、黙秘(否認)しているのに再逮捕の時に持ち出してくること自体が可笑しい。

逮捕権者が提示する証拠が犯罪を立証するべきである。逮捕権者=警察、検察は明確な証拠をもって科学的に市橋達也の犯罪を立証するべきなのである。裁判員の諸君は検察が提示する証拠を見て、『これでなぜ死体遺棄容疑者として逮捕されたのか、2年7ヶ月の前に、殺人で逮捕状が取られなかったのか?』と問うたらいい。そして、『なぜ、市橋がリンゼイさんを殺害した明確な証拠が存在しないのでしょう?あったらとっくに逮捕状が取られていましたよね、殺人で』と聞いてみたらいい。証拠が無かったからでしかないけれどね。

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Category:市橋達也の冤罪検証

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